ドリーマー、シンカー、ストーリーテラー、そしてリーダー。
ビジネスを想像し、創造するために順に呼び起こす必要があるとして、著者がまとめあげた起業家の４つの人格です。
著者は40年近く前に既存のビジネスを成長させる E-Myth プログラムの開発をはじめ、大成功を納めました。日本でも『
はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術
』によりその概要は知られるようになりました。その E-Myth ブランドを世界的企業として発展させ、裕福なリタイア生活を謳歌できる状況であるにも関わらず、69歳にして満たされない思いにかられます。そして、90歳を超える母親との会話等からその理由を見出し、人生で２度目の起業を果たしたのです。
本書では、「新しい起業家の時代」と著者がこだわりを持って呼ぶこの時代に、人生で２つ目のビジネスがどのような意味を持つのか、上述のような背景から紐解かれています。そのビジネスは、 Origination という新たなブランドのもと、ワークショップ型の起業家育成プログラム「ドリーミングルーム」としてすでに日本でも展開されていますが、実際のところ、本書の情報量はプログラムのテキストの分量を超えています。
ドリーミングルームではファシリテーターが進行し、仲間の受講者と一緒に進める点で半強制的に実践できる環境を創り出します。これにより大きな変化を経験できることはファシリテーターでもある私自身がまさにこの数年体験してきたことです。（私も含め、ファシリテーターとして著者に直接師事する面々は、起業家のためにこのプログラムを開催しているだけでなく、自ら新規事業を起こしたり、既存の事業を革新するケースが後を絶たない状況になっています）
このように、実際にファシリテーターや受講者に起きていることを部分的にでも体験できる可能性を提供してくれる本書の存在価値は、これから起業を志す方にとってとてつもなく大きなものです。「意味のある」ビジネスを創り出したい真の起業家にとって、珠玉の「質問」がちりばめられています。
一方で、本書を独力で読みこなし、自らのビジネスを創造するために応用するには相当な努力が必要となることも事実でしょう。各章末には、“Stop and Focus” として読者自身の答えを導くための「質問」が用意されているため、真剣に向き合い続けることで読者自身の変化を実感できるはずです。ただ、このことを言い換えれば、読んですぐに使える「答え」や「ノウハウ」を得られる内容は多くないため、自ら感じ、考え、応用する習慣が身についていない方は「抽象的でよくわからない」などと否定的に捉えて投げ出してしまうこともあるでしょう。
日本では先に出版された『
起業の神様マイケル E.ガーバーに学ぶ 成功への10原則
』もそうですが、ガーバー氏の近著は、近視眼的なノウハウ、すなわち他の誰かがまとめた「答え」を知るためだけに手にした方は面食らうかもしれません。実際、ネガティブな評価も受けています。（原著のレビューをご確認いただければ、読者によって評価がバラバラであることを確認できます）
本書の原著
‘
Awakening the Entrepreneur Within: How Ordinary People Can Create Extraordinary Companies
’
『起業の神様マイケル E.ガーバーに学ぶ 成功への10原則』の原著
‘
The Most Successful Small Business in The World: The Ten Principles
’
このような事実と同時に、ガーバー氏の教えを応用し世界的企業にまで発展した事例がいくつも存在することを知った上で、同氏の近著を「不親切」「最悪の内容」と捉えるか、「挑戦しがいがある」「最高のチャンス」と捉えるかは読者次第です。
いつでも少数派である成功する起業家が選ぶ道は、果たしてどちらでしょうか？
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
よく一緒に購入されている商品
+
+
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
