いくらが妥当?法人自動車保険の保険料相場を徹底解説

多くの経営者が悩む法人の自動車保険。

そのため、今回は『いくらが妥当?法人自動車保険の保険料相場を徹底解説』という記事のタイトルで法人自動車保険の保険料相場などについて詳しく解説します。

法人向け自動車保険とは?個人向け自動車保険との違い、選び方

法人向け自動車保険の特徴

自動車保険を法人契約して法人名義とした場合も、個人契約して個人名義とした場合も、補償内容が大きく異なることはありません。

法人向け自動車保険の最大の特徴は、自動車保険に加入する企業や事業者に合った特約が用意されている点にあります。

また、法人の場合、所有自動車が10台を越えるケースがあるため、契約形態が『フリート契約』となることがあります。

個人でも10台以上の自動車を所有している場合は、フリート契約にて保険に加入することは可能ですが、そのようなケースは多くありません。

一般的に、個人が自動車保険へ加入する場合、所有自動車が9台以下の『ノンフリート契約』となることがほとんどです。

※ただし、保険会社によって例外も存在します。

法人向け自動車保険と個人向け自動車保険の3つの違い

①補償範囲

自動車保険の法人契約の場合、補償範囲は社員や業務。個人契約は、本人・同居家族となります。

また、補償範囲の違いの中でも、特に抑えておきたいのは『記名被保険者』です。

たとえば、記名被保険者(個人名義)、契約形態(個人契約)とした場合、補償の中心となるのは個人ですが、特約を使うことで配偶者や家族を補償範囲に含めることができます。

一方、記名被保険者(会社名義)、契約形態(法人契約)とした場合、補償範囲は会社の従業員です。

②運転者の範囲

個人契約では、運転者を『本人・配偶者限定』、『家族限定』とすることができます。

つまり、運転者の範囲が狭くなるほど、保険料は安くなる仕組みです。

一方、法人契約の場合、契約者と記名被保険者を法人とした場合、運転者は不特定多数となることから、運転者の範囲を限定することができません。

ただし、例外があります。自動車保険の契約者が法人であっても、記名被保険者を個人に設定すると、個人向けの自動車保険が適用されるため、運転者の範囲を設定することができます。

ここでいう個人とは、社長の配偶者、同居親族、別居の未婚の子のことを指します。

③人身傷害保険の設定

個人契約の場合、人身傷害保険は『搭乗中のみ補償』、『搭乗中以外も補償』のうち、いずれか1つを設定することができます。

『搭乗中以外も補償』を設定した場合、歩行中の事故や自転車事故も補償が可能です。

一方、法人契約の場合、『搭乗中のみ補償』しか選択することができません。労災保険があるため、搭乗中以外の補償はいらないことが関係しています。

法人の自動車保険の2つの基準での選び方

選び方ポイント①:総契約台数がどれくらいか

法人の自動車保険の契約は「総契約台数」に応じて、ノンフリート契約、ミニフリート契約に区分されています。

多数の車を持つ法人ならではの契約が「フリート契約」、そうでない契約が「ノンフリート契約」になります。

フリート契約:10台以上の契約

10台以上の車を持ち、使用しているなら選択できる契約です。

タクシー会社、運送会社などは10台以上の車両を所有していることがほとんどとなりますが、その場合、フリート契約で加入し、メリットを得られます。

メリットとしてはミニフリート契約よりも保険料が割安となる点があげられます。

これは車単位でなく、保険契約者単位で総合的に保険料が計算されるため、安く収まります。

さらに等級による割引率も最大70%~80%という保険会社もあります。

また、「契約車両を追加しても、他の自動車と同じ割引率が適用される」という点も車を使う会社ならメリットがあります。

ほかに「全車両一括付保特約」を付帯すれば、10台以上の車を1枚の保険証券で管理でき、手続きの手間が不要となります。

デメリットは、1台が事故を起こし、高額な保険金を支払うと翌年の保険料が大きく跳ね上がってしまう点です。

これは例え1台の事故でも全体に大きく影響するためです。

フリート契約の事故にはくれぐれも注意しましょう。

なお、10台以上の車を保有していれば個人名義であってもフリート契約を結ぶことになります。ただし、所有者、使用者が同一である必要があります。個人でも10台以上を所有しているなら確認が必須です。

ミニフリート契約:2~9台以下の契約

一部の保険会社では「ミニフリート契約」が存在します。

これは法人向け契約の一種ですが、保険会社によっては個人であっても契約を可能とする会社もあります。

内容としては1枚の証券で複数の車を一括で保険契約し、ノンフリート契約の割引率を適用したものです。

メリットは1枚の証券で管理できるので手間の軽減、台数に応じた保険料の割引があります。

1台ずつに希望の補償内容が設定できる点も、車ごとに細かな契約ができるのでメリットと呼べそうです。

デメリットはまとめての契約となるため、保険料支払いが一度に来るといった点があげられます。

選び方ポイント②:特約がついているのか

法人の自動車保険は法人契約ならではの特約があります。

業種によっては必須と思われる特約もあるので確認しておくべきでしょう。

これらの特約がついているか、ついていないかで相場も変わってきます。

以下が代表的な特約の一覧になります。

特約 内容 特に必要な業種
企業・団体見舞費用特約 事故を起こした際、相手方に支払う見舞金、葬儀参列等の交通費、宿泊費を負担。 全業種
搭乗者傷害事業主費用特約 役員、従業員が死亡、後遺障害時に事業主が臨時に負担する費用を補償。 全業種
臨時代替自動車特約 契約車両が整備、修理、点検時に代替として借用した車を契約車両とみなして、保険契約に従う。 全業種
安全運転教育費用特約 対人賠償事故、対物賠償事故を起こした従業員などの安全運転教育費用を企業が負担する場合、費用について保険金を支払う。 全業種
リースカーの車両費用特約 リースカーの盗難や事故により、リースカーの借主に生じた損害(修理費やリース契約中途解約費用)に対して保険金を支払う。 全業種
法人他車運転特約 従業員が業務のために取引先から借りた車を運転している最中の事故について、対人賠償保険、対物賠償保険などの補償を適用できる。 全業種
事業用積載動産特約 積載した商品、什器、備品などの損害を補償。 運送業、運輸業
休車費用特約 事故で契約した自動車が修理などで、使用できない期間の休車損害に対し、定額で保険金を受け取れる。 運送業、運輸業
受託貨物賠償責任特約 契約中の車両に積載した受託貨物が、輸送中に事故、火災などで損害が生じた場合、荷主に対して、契約上の損害賠償責任を負担する場合に保険金を支払う特約。 運送業、運輸業

おすすめな法人自動車保険5選と法人契約可能な会社の比較

おすすめな法人自動車保険5選

以下がおすすめな法人自動車保険5選になります。

①ソニー損保

見積もり例:約105000円(基本プランの場合)

ソニー損保は通常ネットなどで申し込むことはできないが電話などであれば法人契約が可能です。

緑ナンバーや黒ナンバー、配送関連会社、ロードサービスが利用できないなどマイナス面もありますが、保険料の安さは非常に魅力的です。

また、自由に設計できる補償内容という点も特徴的な自動車保険であるといえます。

ただし、年間走行距離での割り引きはソニー損保の場合、法人契約では存在しません。

②日本興亜損保

見積もり例:約110000円(基本プランの場合)

日本興亜損保は事業用の自動車特約が多いのが特徴です。

値段は比較的高めに設定されている印象ですが、10台以上から割引が受けられる保険として有名です。

また、人身障害補償特約をつければ、ロードサービスが付いてきます。

そしてロードサービスはレッカーサービス100kmまで無料であるだとか特殊な車がクレーンを使わないと引き上げられない事故の場合などにも「クレーン作業補償」というのがあって安心な保険です。

③セコム損害保険

見積もり例:約100000円(代理店型の基本プランの場合)

セコム損害保険は代理店型と通販型と両方選べます。

当然、通販型のほうが価格は安くなり、代理店型は保険料が高くなります。

しかし、通販型は1台のみとなっているので、2台以上ご契約の方は代理店でしかご契約できないので注意が必要です。

また、割引は10台以上からで1~9台のご契約者には割引はありません。

ロードサービスに関しては車両保険を付けた方のみ無料となります。車両保険を使用しない場合、ロードサービスはすべて優良となります。

④東京海上日動

見積もり例)約100000円(基本プランの場合)

東京海上日動も他社と比べ、料金としては若干、高めになってしまいます。

しかし、東京海上日動というブランドイメージが高く老舗でもあるため事故対応などの安心感があ流のも事実です。

ロードサービスは自動で付くのとレッカー無料サービスが100kmまで無料というのが売りであるといえます。

また、自家用(白ナンバー)、営業用(黄色・黒ナンバー)は契約可能ですが、営業用貨物は契約できないので、注意が必要です。

⑤チューリッヒの自動車保険

見積もり例:90000円(基本プランの場合)

チューリッヒの自動車保険は法人契約が可能な数が少ない通販型自動車保険と言われていますが、通販型とは代理店を有さない保険会社でその分お得な料金でサービスを受けることができ流のも事実です。

しかし、台単位での契約で保有台数は5台までで6台以上持っている会社は契約できません。

ただし、ロードサービスが全契約者についているので、その点は安心と言えるでしょう。

また、ダンプやクレーン車、料金をもらって使用する車(タクシー)など1や8ナンバーの車は契約できません。

そして、残園ではありますが、台数による割引もありません。

法人契約可能な会社の比較

また、以下が法人契約可能な会社の比較になります。

法人契約可能な会社 車両2台~9台 車両10台以上
チューリッヒ なし なし
富士火災 割引あり 割引あり
あいおいニッセイ なし 割引あり
三井住友海上 割引あり 割引あり
損保ジャパン 割引あり 割引あり
東京海上日動 3台以上~割引あり 割引あり
AIU損保 3台以上~割引あり 割引あり
日本興亜損保 なし 割引あり
セコム損保 等級の上昇 割引あり
ソニー損保 なし なし

詳しい査定は法人用の自動車保険一括見積もりサービスがおすすめ

法人用の自動車保険一括見積もりサービスとは?

あまり知られていませんが、実は法人向けに提供している自動車保険一括見積もりというサービスがあります。

そして通常の自動車保険一括見積もりとは多少システムが異なりますので、特徴を紹介します。

法人向けの自動車保険一括見積もりとはインターネット上のサービスのことで、登録している複数の保険会社、つまり「法人向けの保険商品を取り扱っている保険会社」に一括して、保険見積もりを依頼することができます。

そのためあなたは一度の申し込みをするだけで、いくつもの保険会社を競合させることができるため、結果的に「最もお得で満足できる自動車保険」を探し出すことができるのです。

また申し込みに関しては、

  • 自動車保険の契約状況
  • 車の製品情報

などを入力するだけですから、それほど手間はかかりません。

そのため、時間にして2~5分程度あれば十分に申し込みが完了します。

また、入力完了後に見積もり提示をされるのですが、見積もりは基本的に「オススメプラン」等で提示されます。

そのため完全な見積もりが提示されるわけではないですが、どの保険会社のオススメプランも似たような内容になっています。

「ここの保険会社は保険料が安そうだ」と感じた保険会社で、見積もり提示後は詳細な補償内容等を決定していくと良いでしょう。

以上のことから、法人向けの自動車保険に加入する際は

  1. 自動車保険一括見積もりに申し込む
  2. 提示されたオススメプランの保険料を見て詳細な補償内容を決定する
  3. 最終的な保険料を見て加入の決定をする

とすると、確実に最もお得で満足できる自動車保険に加入することができるのです。

とはいえ、

  • 法人情報を不正に使用されるのは避けたい
  • しつこく電話勧誘がかかってくるのは嫌だ

と思ってしまいますよね。

しかし、安心してください。

法人向けの自動車保険一括見積もりは安心して利用することができるサービスです。

というのは、基本的に法人向けの自動車保険一括見積もりサイトは、すべて大手企業によって運営されているため「個人情報保護方針」が記載されています。

また、ほとんどの法人向けの自動車保険一括見積もりサイトは、法人向けの自動車保険会社と提携しています。

また、登録している保険会社に関しても同様で、あなたが一度は耳にしたことのあるような大手保険会社ばかりですから、やはり個人情報の取り扱いに細心の注意を払っているため、結果的にあなたの法人の情報が不正に漏れ出てしまうことはありません。

利用までの4つのステップ

法人用の自動車保険一括見積もりサービスは以下の4つのステップで利用ができます。

①利用前の準備

自動車保険に加入中の方は保険証券と車検証を、

自動車保険に未加入の方は車検証を用意する必要があります。

②一括見積もり依頼

自動車保険に加入するお車の台数や、会社の情報などを入力して、複数の保険会社に一括見積もりを依頼しましょう。

入力はたった1回のみですみます。所要時間は3分程度です。

③比較・検討

保険会社・代理店がメールもしくは、指定の時間にお電話にて連絡・提案をしてくれます。

保険料や補償内容、サービスを比較しましょう。

④加入申込み

もし、自分にピッタリの自動車保険が見つかったら、加入申込みをしましょう。

おすすめできる法人用の自動車保険一括見積もりサービス2選

以下は非常に信頼できる法人用の自動車保険一括見積もりサービスになります。

①自動車保険(法人)の一括見積もりサービスbang!

自動車保険(法人)の一括見積もりサービスbang!は自動車保険の一括見積もりサービスでは最古参のサービスです。

そのため、長年蓄積したノウハウなどがあり、非常に信頼度の高い一括見積もりサービスです。

②価格.comの自動車保険一括見積もり

価格.comが運営する自動車保険の一括見積もりサービスはサービスとしては最大規模を誇ります。

ゆえに、法人、個人を問わず、自動車保険の一括見積もりをする場合、価格.comが運営する自動車保険の一括見積もりサービスを利用する顧客は多いのが現状です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、『いくらが妥当?法人自動車保険の保険料相場を徹底解説』という記事のタイトルで、主に、法人自動車保険の保険料相場について解説しました。

しかし、上記でも述べたように法人自動車保険の保険料は保険会社によって異なりますし、法人といえども過去の事故歴などで保険料は変わってきます。

そのため、法人自動車保険に加入する際は法人自動車保険の保険会社を比較し、自社に合うかを検討してから加入することをおすすめします。

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