法人口座開設の必要書類まとめ。必要書類の取得方法から提出時の注意点を解説

会社を創業する際にしなければならないことの1つとして、法人口座の開設が挙げられます。というのは、法人の口座がなければ、クライアントや顧客と金銭のやりとり問題が生じてしまうためです。

しかし、法人の口座開設は個人の口座開設と比べると、審査は簡単に通りません。特に多くの人がつまずくのは、書類審査です。そのため、今回は、法人口座を開設する際、必要となる書類やその取得方法を紹介します。

法人口座の開設に必要書類とその取得方法

法人口座の開設は

  • メガバンク3行(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)
  • ゆうちょ銀行
  • 地方銀行(きらぼし銀行、関西アーバン銀行、横浜銀行など)
  • 信用金庫(城南信用金庫、城北信用金庫など)
  • ネット銀行(楽天銀行、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行など)

など、いずれの金融機関でも法人口座の開設はできますが、

必ず、提出者(または代表者)本人に関する確認書類、会社(法人)に関する確認書類の両方を金融機関に提出しなければなりません。個人口座の開設であれば、本人確認書類として免許証などの提出だけで、済んだかもしれませんが、法人の口座開設はそうはいきません。法人は個人と比較すると、利害関係がより複雑になるため、健全であること、公序良俗に反していないことを示すための資料を数多く提出しなければなりません。

では、どんな資料を事前に準備しなければならないのか、どうすればその資料を取得できるのかを見ていきましょう。

履歴事項全部証明書

所謂、会社の会社の謄本と呼ばれる書類で、会社名や住所などの基本的な会社の情報を記載したものです。履歴事項全部証明書(商業・法人登記簿謄本とも記載されてる場合があります。)は法務局(本局、支局、出張所のいずれも可)で取得することができます。

誰でも取得することができますが、やはり、会社の代表者が取得すべきでしょう。取得する際、用意すべきものは申請書と収入印紙(コンビニで取得できます)になります。

公的な本人身分証明書の写し

代表者自身の本人確認ができる書類のことを指します。金融機関によっては、免許証など指定される場合もありますが、一般的には運転免許証、住民票の写し(住民票記載事項証明書)、住民基本台帳カード、各種健康保険証などを使用することができます。

ただし、発行日が過ぎていたり、写真がないもの、鮮明にコピーできていないものは無効のものは使用ができません。

委任状

各地方自治体の役所にて身分証明書を提示し、委任状の発行に関する資料を提出すると請求することができます。しかし、請求方法は各地方自治体によって若干異なるので、登記先の地方自治体の役所のホームページを確認しましょう。

法人番号確認資料

法人番号通知書がこれにあたります。法人番号指定通知書は、会社の登記を完了後、一週間程度で登記上の所在地宛てに郵送されます。

法人の印鑑証明書

最寄りの法務局にて、取得の手続きを行うことができます。発行には、会社の商号、会社等の住所、印鑑提出者の資格、氏名、出生年月日の記入が必要ですので、まだ、把握してない方は上記を控えて法務局に行きましょう。

株主名簿

株主名簿に特に決まった書式はありませんが、株主の氏名、住所、株式数、株式の取得日(会社設立日)を記載する必要があります。クラウド会計ソフトのfreeeでも取得することができます。

法人設立届出書

法人設立届出書とは、会社が設立されたことと、会社の基本的な内容を各市町村(納税地)の税務署に届け出る書類のことを指します。法人設立届出書に関しても、株主名簿と同様にクラウド会計ソフトのfreeeで取得することができます。

ただ、法人設立届出書は会社が所属する納税地の税務署に提出し、その提出期限は会社設立から2ヶ月以内と非常に短いため、注意が必要です。

青色申告承認申請書

青色申告の申請をするためには、事前に税務署に届け出が必要です。新たに会社を創業された方は、原則として開業日から2カ月以内に「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

青色申告承認申請書に関しても、株主名簿、法人設立届出書と同様に、クラウド会計ソフトのfreeeで取得することができます。、承認された控えの申請書が税務署から送付された場合は、青色申告承認申請書が受理され、青色申告が承認されたということになります。

必須書類以外に持っていくべき3つのもの

実店舗を持つ金融機関で法人の口座を開設する場合、必須書類以外にも、持って行った方がよい書類が上記の8つ以外にもあります。金融機関での窓口でのヒアリングに備えて、持っていくべきものは以下の3つです。

ホームページが存在することを示すための電子媒体

1つ目にホームページが存在することを示すための電子媒体。やはり、現代においては、ホームページは実際に会社が存在していることを示す判断材料として使われています。ホームページを作った方はそのサイトを審査担当者に見せるべきでしょう。

営業資料

2つ目は法人口座の開設で困らないために、知っておくべきポイントでも述べましたが、営業が行われている事を示すため、営業資料はできるだけ、持って行った方がよいでしょう。例えば、貴社が営業先に訪問する際に使用する製品やサービス、などのパンフレットやフライヤーなどの営業資料があると審査の際に、役立つでしょう。

又、名刺も会社が営んでいることを示せる書類の一つです。自社の固定電話番号やFAX番号、メールアドレス、ホームページ先のURL先が記載されていれば、なおよいでしょう。

顧客やクライアントとの契約書

そして、3つ目は顧客やクライアントとの契約書です。会社を創業された際、多くの場合、会計士や税理士、弁護士、労務士、行政書士の方に相談したと思います。もしその際、顧問契約をお願いし、契約書を結んだ場合、その契約書も会社の実態を示す書類になります。そのため、審査の際は、それらの書類も一緒に持っていくべきです。

実例で解説!各金融機関の法人口座開設に必要な書類

法人口座開設に必要な書類な書類は各金融機関ごとに異なります。そのため、メガバンク、ネット銀行、ゆうちょ銀行の3例を紹介します。

Expert
金融機関、銀行によって、必要な資料、書類は違います。そのため、法人口座を開設する際は、事前に開設する金融機関のホームページで、事前に確認しておきましょう!!

三菱UFJ銀行で法人口座を開設する際、必要な書類

三菱UFJ銀行では、法人の口座開設する時、書類の提出だけでなく、会社の事業内容や会社に関する様々な事に関してもヒアリングが行われます。ヒアリングの結果も当然、法人口座開設の結果に影響します。

Expert
そのため、ヒアリングの際、聞かれる内容から逆算して、プレゼン資料であったり、その他会社の重要資料を準備しておきましょう。というのは、書類の提出だけでなく、ヒアリングもあるのかというと、法人の未公開株・社債購入詐欺や振り込め詐欺などに銀行口座が悪用されるケースがあるからです。疑われないためにも、しっかりと事前準備を行いましょう!

提出が必須な書類

以下の4つの書類は全てが必要です。又、書類は原本での提出となります。

  1. 履歴事項全部証明書
  2. 印鑑証明書
  3. 提出者の公的な本人確認資料(基本的には運転免許証か住民票で提出するのが良いでしょう)
  4. 委任状等(もし、提出者が会社の代表権を保持していない場合、提出者が会社から口座開設を任されていることを確認するため、提出が必要となるそうです。)

用意しておくべき書類

先ほども述べたように、店頭にて、法人口座を開設する場合は、必須の提出書類の内容に基づいて、事業内容などのヒアリングが行われます。そのヒアリングに備えて、準備しておいた方がよい書類を紹介します(三菱UFJ銀行におけるヒアリングの場合、用意しておいた方が良い書類です)。

三菱UFJ銀行のホームページによると、ヒアリングで尋ねられる内容は主に以下の3点だそうです。

  1. 三菱UFJ銀行にて法人の口座を開設する目的は何か
  2. 主な会社の事業内容は何なのか(謄本に記載されている事業が複数ある場合は、それぞれ内容について、説明する必要があるそうです。)
  3. 会社の実質的支配者(主に株主)は誰なのか。(議決権の25%を超え、支配的な影響力を有すると考えられる方の氏名・住居・生年月日等の個人情報や会社にどのように影響しているのかを尋ねるとのことです。)

上記のような3つ点のヒアリングが行われることに備えて、

  1. に関しては、自社が創業するに至った経緯やなぜ、営利法人である必要があるのかをプレゼンするために、パソコンなどの電子媒体を持っていく、ないし、プレゼン資料を印刷して提出できるようにしておいた方がよいでしょう。
  2. に関しては、会社の事業が公序良俗に反していない事を示すためにも、会社案内や製品・サービスのパンフレット、クライアント向け提案資料・見積書、注文書、仕様書などを当日持参した方が良いでしょう。又、もし、事業内容が各行政機関等の許認可・届出・登録等が必要な業種の場合は、完了済であることを確認できる資料は必ず持参しましょう。
  3. に関しては、会社の実質的支配者(主に株主)は誰なのかを示す株主名簿は必ず持って行った方がよいでしょう。
三菱UFJ銀行にて法人口座資料を開設する際、再度、資料の提出を求められる事があるそうです。そのため、法人口座の開設する際は若干スケジュールを空けておいたほうがよいでしょう。

住信SBIネット銀行(SBI Sumishin Net Bank)で法人口座を開設する際、必要な書類

一般的にネット銀行にて法人口座を開設する場合は実店舗を持つ金融機関にて法人口座を開設する場合と比べると、必要な書類の量や種類は若干ではありますが、少ない傾向があります。しかし、必須となる書類を提出できないと審査が通らなくなるので、ネット銀行といえども細心の注意が必要です。

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では、住信SBIネット銀行の法人口座の開設に必要な書類を見ていきましょう。

提出が必須な書類

住信SBIネット銀行にて、法人口座の開設する際には、

  1. 法人としての本人確認書類
  2. 代表者としての本人確認書類

が必要になります。

(1)法人口座開設の際に必要な本人確認書類

下記の2点の同封が必要です。

履歴事項全部証明書(登記簿謄本)

発行日より3ヵ月以内で且つ、「原本」での提出です。

必ず「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」の提出が必要です。「現在事項証明書」など、履歴を含めた全ての登記事項が記載されていないと受付されないので、注意が必要です。

法人の印鑑登録証明書

発行日より3ヵ月以内で且つ、原本での送付が必要です。

しかし、設立後半年以内の法人に関しては、

下記の4つのうち1点を送付が必要です。

  • 所轄税務署あての法人設立届出書

税務署受付印が押印されたものでなくてはなりませんが、コピーで大丈夫だそうです。

  • 所轄税務署あての青色申告承認申請書
  • 主たる事務所の建物登記簿謄本(現在事項証明書)

発行日より3ヵ月以内のものでなければいけません。

  • 主たる事務所の建物賃貸借契約書

これに関しては、コピーで大丈夫だそうです

(2)代表者としての本人確認書類

下記のいずれか1点を同封する必要があります。

  • 運転免許証のコピー

有効期限内の免許証でなければなりません。又、裏面に記載がある場合は、裏面のコピーも必要です。 有効期限、公安委員会名称、公安印も確認できるよう鮮明にコピーする必要があります。

  • 住民票の写し(住民票記載事項証明書)

発行日より3ヵ月以内の「原本」を必ず、同封してください。複数ページある場合でも、全ページを送付する必要があります。

  • 住民基本台帳カード(写真付き)のコピー

有効期限内の住民基本台帳カードでなければなりません。又、 写真無しタイプの住民基本台帳カードは、受付されません。必ず、写真付きで送りましょう。当然ですが、裏面に記載がある場合は、裏面もコピーしましょう。

  • 印鑑登録証明書

「発行日より3ヵ月以内」且つ「原本」での送付になります。

  • 各種健康保険証

共済組合員証や私立学校教職員共済制度加入者証、医療受給者証でも申請は可能だそうです。

しかし、必ず、現在、有効なものの「コピー」でなければいけません。又、裏面に住所の記載がある場合は、裏面もコピーしてください。被扶養者に関しては、自身のお名前が記載されているページであれば、その部分のコピーも必要になります。

ゆうちょ銀行で法人口座を開設する際、必要な書類

法人の履歴事項全部証明書
※発行日から6ヶ月以内のものですので、注意が必要です。
※基本的には住信SBIネット銀行と同じく、顔写真付きでの提出です。

⑵提出者の公的な本人確認書類(運転免許書や顔写真付きの証明書など)
本人確認書類も必ず、顔写真付きが原則になります。

⑶提出者と法人の関係を証明する書類
委任状がこれにあたります。

⑷法人番号が確認できる書類
法人番号通知書がこれにあたります。

⑸法人の印鑑証明書
法人の履歴事項全部証明書同様、発行日から6ヶ月以内のものに限るそうです。

⑹株主名簿又は出資者名簿
特に主要な株主、出資者が誰かを確認するそうです。なので、事前に株主が会社にどのように影響しているかの説明の練習はしておいた方がよいでしょう。

⑺次の書類のいずれか
・所轄税務署あての法人設立届出書
・所轄税務署あての青色申告承認申請書
・主たる事務所の建物登記簿膳本または主たる事務所の賃貸借契約書
法人の履歴事項全部証明書同様、発行日から6ヶ月以内のものに限ります。

再度ですが、ゆうちょ銀行で法人口座を開設する場合、これら上記7つの書類のすべての提出が必要です。又、三菱UFJ銀行のケースと同様に、ゆうちょ銀行も事前ヒアリングが行われます。そのため、ホームページが存在することを示すための電子媒体、営業資料、顧客やクライアントとの契約書などは当日必ず、持参しましょう。

書類の提出は自社が信頼できる企業であることを示すため

銀行の方はあなたの会社が実際に存在するのか、信頼のおける企業なのか、そして、現在も営業が行われているのかをチェックします。そのため、会社が実際に存在し、会社として信頼があり(且つ公序良俗に反せず)、現在も営業が行っているということを説明できるように、審査の前に会社の実績や必要書類を収集、整理しておきましょう。そして、実店舗のある金融機関にて口座を開設する場合は開設予定の銀行のホームページをチェックし、必ず、事前に必要書類が何なのかを調べましょう。

Expert
法人口座の開設は創業の第一歩です。法人口座開設のハードル自体は決して低くないですが、法人口座を開設できると、いよいよ会社として信頼を得られたという実感が湧いてくることはまちがいないでしょう!

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