M&Aの資格一覧。費用・難易度・取得方法・種類について徹底解説

中小企業、大企業の多くは、M&Aにはどんな資格が必要なのか、また、費用や難易度、取得方法とその種類について詳しく知らないのではないでしょうか。

そのため、今回は『M&Aの資格一覧。費用・難易度・取得方法・種類について徹底解説』という記事のタイトルで、M&Aの資格一覧やM&Aの資格にかかる費用、その難易度や取得方法、種類について解説します。

M&Aに関する資格4選

M&Aに関する資格は数多くあるわけではありませんが、今回は、M&Aに関する資格を4つ紹介します。

①M&Aスペシャリスト資格

経済産業省の認可であるこのM&Aスペシャリスト資格は全日本能率連盟が資格試験の品質を認めた「登録資格称号」として位置付けられております。

「M&Aスペシャリスト」(商標登録第5266010号)は、法人全日本能率連盟(全能連)が、資格称号の”品質”を一定の基準により審査・評価した結果、その基準に適合しているとして、認証(当時は登録)を受けている日本で唯一のM&Aに関する経営コンサルタントの資格称号です。

すなわち、「M&Aスペシャリスト」は時代の要請に応え、他に先駆けて創設されたM&A実務の専門家であることを証する資格です。

M&Aスペシャリスト」資格は、当協会の検定試験に合格したのち、M&Aスペシャリスト規範及び職業倫理規程の順守を誓約して資格認定を申請し、M&Aスペシャリスト資格審査委員会の厳格な審査を経て承認された者が、初めて取得できるものです。

M&Aスペシャリスト資格は民間企業が運営母体の試験であるため、国家資格ほど難しくはありません。

しかし、M&Aについて実務で取り扱ったことがなく、資格取得に心配な方は講義を受けてから試験に望むことをおすすめします。

スペシャリスト検定試験の流れ

以下が、スペシャリスト検定試験の取得までの流れとなります。

  1. 検定試験案内を配信
  2. 検定試験の申込書提出(申込手続きは、申込書の提出と同時に受験料の振込みをもって完了。原則として振込みした受験料は返金できない。)
  3. 検定試験受験料の振込み(スペシャリスト検定試験の申込みは、「スペシャリスト検定試験 申込書」に必要箇所
    を記入し、WEBメールにて申し込み。なお、受験料は10,800円。)
  4. 受験票の受理(完了者ごとに送信)
  5. 受験当日の受験票の提出
  6. スペシャリスト検定試験合否通知(受験より1ヶ月以内に郵送で、合格者へは認定申請書同封)
  7. M&Aスペシャリスト認定申請書の送付(資格審査委員会により審査)
  8. M&Aスペシャリスト認定証の受理(認定の発令は、提出された申請書を審査)
受験対象者受験資格の制限はなし
試験時間
  • 検定試験ガイダンス=15分
  • 選択問題、論述問題=120分
受験料10,800円(消費税込み)
申込方法受験申込書に、受験者本人が必要事項を記入し、メールまたはファックスで送付
受験票受付確認後、受験票を郵送。受験票は試験日の1週間前までに必ず届くように送付。なお、もし、届かない場合、事務局まで問い合わせ
試験当日受験票、筆記用具、電卓を持参
認定基準選択問題、論述問題解答が、それぞれ合格基準の60%以上で合格。

②JMAA認定M&Aアドバイザー

「JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)」は、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会(略称:JMAA)が定める一定要件を満たし、協会の正会員としての入会を認められたM&Aアドバイザーであることを証明する資格です。

現在のところ、M&Aアドバイザーを事業として行うには、何の公的な資格も必要ないですし、また公的でないまでも、デファクトスタンダードとなっている民間の資格もありません。

しかし、残念ながら、M&Aアドバイザーを名乗っている多くの人は、M&Aをアドバイスする資格に値しない自称M&Aアドバイザーが少なからず存在しています。

一方、「JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)」は一定程度の知識とスキルを持ち、誠実かつ堅実に職務を遂行するM&Aアドバイザーであることを証明する資格であるため、「JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)」の資格保持者は非常にクライアントから信頼されます。

資格取得の難易度に関してですが、「JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)」は試験というものではなく、養成講座を受講しその後、日本M&Aアドバイザー協会に申請を出し、入会をするという形になるため、難易度自体はそこまで高くありません。

JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)取得までの3つのステップ

以下が、JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)取得までに必要な3つのステップになります。

  1. M&Aアドバイザー養成講座を受講:修了試験を実施。合格者には、修了証書を発行。
  2. 日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)正会員に入会:規程の入会資格を満たすことを前提とし、理事会の審査後、JMAA正会員としての入会を承諾。
  3. 「JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)」資格付与:協会より「JMAA認定M&Aアドバイザー」を付与し、認定証書を発行。

日本M&Aアドバイザー協会入会のメリット

また、日本M&Aアドバイザー協会に入会すると、以下のサービスを受けれるメリットがあります。

教育日本M&Aアドバイザー協会が主催等するセミナー、講座、各種イベントへの優先招待と割引
成約サポート制度M&Aアドバイザーとして経験豊かなJMAA正会員が、新規の正会員に対して、会員間での別途業務委託契約締結により、M&A成約に向けた指導、助言をいたします。
ネットワーキング
  • 協会主催のイベント等参加による会員間のリアルなネットワーキング
  • M&Aアドバイザー自己紹介サイトによるM&Aアドバイザー検索・マッチング
  • 会員同士のML(メーリングリスト)の活用
イベント各種イベント等(事例研究・発表、式典等)、年に2回程度の会員の集いを開催
M&A案件情報DB会員同士の案件共有(譲渡希望情報・買収希望情報)データベースの閲覧
広告・ブランディング
  • 自社紹介サイトの利用、集客への貢献
  • 協会名及びロゴの利用
メディア会員への成約インタビュー、M&A・経営をテーマにしたコンテンツの提供
実践的必要書類DL契約書ひな形等実践的な書式のダウンロード(別途有料)
メールマガジン最新案件、M&Aの動向等の情報配信
リサーチ情報アンケート分析、市場分析・動向のレポート配信
広告・広報
  • 正会員並びに協会のブランドを高める活動
  • 正会員の成約インタビューや事務所紹介を協会ウェブのトップに連載
  • 協会ロゴのダウンロード
専門家紹介デュー・デリジェンス、リーガルチェック等、信頼できる専門家の紹介

③「事業継承シニアエキスパート」認定制度

「事業継承シニアエキスパート」認定制度は、基本的な知識を身につけることができる資格になります。

「事業継承シニアエキスパート」認定制度は、中小・零細企業の適切・円滑な事業承継・ビジネスマッチングを支援する人材を養成するための制度です。

とりわけ、事業承継対策の重要な選択肢の一つであるM&A(合併・買収)に精通した人材の養成を通じて、中小・零細企業の経営の安定・持続的成長、経営者・従業員の生活基盤の安定、ひいては日本経済の持続的発展・成長に資することを目的として設立されているため、受講者の多くが中小・零細企業の経営に携わっている経験を持っています。

「事業継承シニアエキスパート」認定制度はM&A仲介実績No.1の「日本M&Aセンター」と「金融財政事情研究会」がコラボレーションし、共同企画・運営しています。

また、「事業継承シニアエキスパート」認定制度は、25年以上のM&Aノウハウを持つ日本M&Aセンターが講師を務めています。講師全員が現役のM&Aコンサルタントで、案件化のポイントやトラブル防止策など、独自の実践的なノウハウを提供してくれる点が他の制度と異なります。

「事業承継シニアエキスパート」の認定を受けるには、認定講座である「事業承継シニアエキスパート養成スクール」を修了し、「事業承継シニアエキスパート認定試験」に合格する必要があります。

事業承継シニアエキスパートの難易度は、事業承継シニアエキスパート試験を受けるために、公式授業の受講を行い、授業内容をしっかりと学べば難しい資格では決してありません。

以下が、「事業承継シニアエキスパート養成スクール」の概要と事業承継シニアエキスパート認定試験の概要になります。

「事業承継シニアエキスパート養成スクール」の概要

講義時間10:00〜17:30
定員各回50名
定員になり次第締め切り
受講資格
  • 事業承継・M&Aエキスパート認定者(試験合格者)
  • 弁護士・公認会計士・税理士・司法書士
  • 銀行・信用金庫・信用組合・証券会社・生命保険会社において法人営業経験が1年以上あり、現在も在籍中の方
  • 会計事務所等で1年以上の実務経験があり、現在も在籍中の方
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士

※申込受付に際し、受講資格等確認のご連絡を差し上げることがございます。

受講料
129,600円(テキスト代、消費税を含む)
  • ※認定試験受験料は含まない。
  • ※WEBコースも同様
  • ※日本M&Aセンター業務提携金融機関、日本M&Aセンター理事会員、JME(事業承継・M&Aエキスパート協会)会員の方は特別価格90,720円(同上)、ファイナンシャル・プランニング技能士センター正会員の方は特別価格97,200円(同上)。
カリキュラム<1日目>

  • 中小企業の事業承継 総論
  • 相続税・贈与税の仕組み
  • 財産評価
  • 事業承継関連法制・税制

<2日目>

  • コンサルティングの進め方
  • 事業承継対策の手法
  • 金融機関の事業承継派生取引

<3日目>

  • ケーススタディ①
  • 自社株対策の事業承継事例
  • ケーススタディ②
  • 不動産オーナーの事業承継事例
  • ケーススタディ③
  • その他(医療法人、廃業、清算)
  • ※講義内容等は変更になる場合あり
  • ※講師は株式会社青山財産ネットワークスから派遣

事業承継シニアエキスパート認定試験の概要

試験時間10:00〜12:00 【120分】
受験料10,800円(税込)
受験資格事業承継シニアエキスパート養成スクール修了者
※修了資格は3日間の講義をすべて受講していただく必要あり。
出題形式四答択一式・記述式等 計50題

④「M&Aシニアエキスパート」認定制度

「M&Aシニアエキスパート」認定制度は「事業継承シニアエキスパート」と同じく、M&A仲介実績No.1の「日本M&Aセンター」と「金融財政事情研究会」がコラボレーションし、共同企画・運営しています。

また、「M&Aシニアエキスパート」認定制度は中小企業M&A実務に関する最難関資格で、日本M&Aセンターの豊富な成約実績に基づいたケーススタディにより、実務ノウハウを習得できます。

ただし、上級認定資格である「M&Aシニアエキスパート」の認定を受けるには、認定講座である「M&Aシニアエキスパート養成スクール」を修了し、「M&Aシニアエキスパート認定試験」に合格する必要があります。

<M&Aシニアエキスパート養成スクール概要>

以下がM&Aシニアエキスパート養成スクールの概要になります。

講義時間10:00〜17:30
定員各回50名(WEBコースを除く)(定員になり次第締め切り)
受講資格
  • 事業承継・M&Aエキスパート認定者(試験合格者)
  • 弁護士・公認会計士・税理士・司法書士
  • 銀行・信用金庫・信用組合・証券会社・生命保険会社において法人営業経験が5年以上あり、現在も在籍中の方
  • 会計事務所等で5年以上の実務経験があり、現在も在籍中の方
  • 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
受講料
  • 129,600円(テキスト代、消費税を含む)(ただし、認定試験受験料は含まない。)
  • 日本M&Aセンター業務提携金融機関、日本M&Aセンター理事会員の方は特別価格90,720円(同上)
  • ファイナンシャル・プランニング技能士センター正会員の方は特別価格97,200円(同上)。

<M&Aシニアエキスパート認定試験の概要>

以下がM&Aシニアエキスパート認定試験の概要になります。

試験時間10:00〜12:00 【120分】
受験料10,800円(税込)
受験資格M&Aシニアエキスパート養成スクール修了者
(同スクール全3日間の出席・履修者)
出題形式四答択一式・記述式等 計50題
出題範囲M&A実務、企業評価実務、M&Aの法務・会計・税務

上記で解説した4つの資格

  • M&Aスペシャリスト資格
  • JMAA認定M&Aアドバイザー
  • 「事業継承シニアエキスパート」認定制度
  • 「M&Aシニアエキスパート」認定制度

はそれぞれ、M&Aに関する資格ですが、それぞれ性質が異なります。

そのため、もし、上記の資格を取得したいのであれば、まずは、上記の資格取得に必要な講義(無料の場合が多い)などを受けてみることをおすすめします。

その他のM&Aに役立つ資格

最後に、上記で説明した以外の資格で且つ、M&Aに役立つ資格を2つ紹介します。

①ファイナンシャルプランナー

まず、M&Aに関する資格のうち、真っ先に思い浮かぶのは、ファイナンシャルプランナーではないでしょうか。

ファイナンシャルプランナー(FP)は、不動産、年金、保険、相続だけでなく、財産運用における知識、事業承継に関する知識も身に付けることができる資格です。

M&Aは企業を発展させるため、存続させるために実施するので、ファイナンシャルプランナーの資格で得た知識が、会社運用や譲渡・買収などのあらゆる場面で活用でき、M&Aアドバイザーとして活躍することが見込めます。

②税理士

公認会計士と同じように、国家資格でもある税理士ですが、実はM&Aのアドバイザリーとして、業務を行うのに非常に役に立つ資格になります。

実際、M&A場面では、必ずと言っていいほど税金が発生します。

当然、M&Aなので、税金が多額になるようなケースもあるので、節税対策を税理士の方に任せたいというニーズは非常に強いです。

そして、税務に関するアドバイスは税理士の仕事でもあるため、税理士の資格をもっていれば、M&A業務を遂行するのに役立ちます。

特に中小企業やベンチャー企業、零細企業の多くは税理士と普段から関係があります。

そのため、税理士資格をもっていると小規模なM&A案件のアドバイザリーとして地位を確率することが出来るといっても過言ではないでしょう。

このように、ファイナンシャルプランナーや税理士の資格でもM&Aの実務の場面では非常に役に立つ資格といえます。

そのため、M&Aに携わりたいと考えている人はまずは、これらの資格を取得することから始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は『M&Aの資格一覧。費用・難易度・取得方法・種類について徹底解説』というテーマで、M&Aの資格一覧やM&Aの資格に関する費用、難易度、取得方法、種類などについて解説しました。

上記でも解説したように、そもそもM&Aは資格がなくてもM&Aに関わることはできますし、M&Aの資格自体もそれぞれの資格で性質が異なります。

また、M&Aの資格は費用、難易度、取得方法、種類などそれぞれで特徴があります。

そのため、M&Aの資格を取得する前に

  • 自分はM&Aにどのように携わりたいか
  • 取得したいM&Aの資格に関する費用、難易度、取得方法、種類は自分の条件に合致するか

などを再度、検討することをおすすめします。

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