個人の方、中小企業向けの小規模M&A案件の探し方とその手順

多くの中小企業、零細企業、ベンチャー企業の経営者は小規模M&A案件について詳しく知らないのではないでしょうか。

そのため、今回は『個人の方、中小企業向けの小規模M&A案件の探し方とその手順』という記事のタイトルで、個人経営、中小企業、零細企業、ベンチャー企業の経営者向けに小規模M&A案件の探し方や小規模M&A案件を探す手順について解説します。

個人の方・中小企業向けの小規模M&A案件の探し方

個人の方・中小企業向けの小規模M&A案件の探し方は

  • 信頼できる小規模M&A案件マッチングサイト(プラットホーム型)の使用
  • 信頼できる公的機関(事業引継ぎ支援センター)の使用

を特におすすめします。

小規模のM&A案件を探せるM&Aマッチングサイトや支援機関は世の中に数多くありますが、M&A案件の実績や高い評判を得ているサイトや支援機関はごく一部です。

今回は小規模のM&A案件を探せるM&Aマッチングサイトや支援機関の中でも特に信頼できる小規模M&A案件マッチングサイト(プラットホーム型)や支援機関を4つ紹介します。

①TRANBI(トランビ)

TRANBI(トランビ)はユーザー数が3,000名以上、累計M&A案件数500件以上、マッチング数(成約数ではなくコンタクトの数)1,000件以上と他の競合サイトを寄せ付けないボリュームの情報があります。

実際、TRANBI(トランビ)には、以下の業種で以下の件数のM&A案件数(売り手の件数)が記載されています。

  • 飲食店・美容:210件
  • ウェブサイト・システム:197件
  • 商社・小売・流通:157件
  • ホテル・旅館・温泉:53件
  • ものづくり・メーカー:86件
  • 医療・介護112件
  • 住宅・不動産・建設:65件
  • 教室・教育・ノウハウ:65件
  • 金融・サービス・その他:203件
運営企業株式会社トランビ
直接交渉直接交渉可能
案件数累計1294件
サービス開始年月2011年7月

②Batonz(バトンズ)

Batonz(バトンズ)は東証一部上場企業である日本M&Aセンターグループが運営する事業承継型の小規模M&A案件マッチングサイトになります。

Batonz(バトンズ)は事業のあとつぎを探したい方から、後を継ぎたい方への経営のバトンタッチを、全国約817の士業事務所、約85の金融機関などと協働しながらサポートしてくれます。

そのため、Batonz(バトンズ)は小規模M&A案件の探していながらも、士業関係者や金融機関と連携しながら、M&Aを実行したいと考えている方には非常にオススメのサイトです。

また、Batonz(バトンズ)は地方自治体とも協力しているサイトなため、それぞれの地域が持つ特長や、抱える問題に合わせて、地域の経営者の事業承継を自治体とともに応援してくれるサイトでもあります。

実際、Batonz(バトンズ)は、2018年12月5日時点で累計ユーザー登録数が20,000人を突破しており、ユーザー数、成約実績数において国内最大級の事業承継型の小規模M&A案件マッチングサイトになっています。

以下がBatonz(バトンズ)の概要になります。

運営元アンドビズ株式会社
直接交渉(不明)
案件数累積2940社
開始年2018年4月

③M&Aクラウド

M&Aクラウドで、ユーザーの50%以上が1週間以内に買い手企業から直接メッセージを受け取って売却検討に進んでいます。

このように、他社より、売却までの期間が短いのが、M&Aクラウドの特徴と言えます。

M&Aクラウドは、中小ベンチャーを中心にM&Aマッチングサービスを提供する会社で、小規模M&AマッチングプラットフォームであるM&Aクラウドを利用することで、M&Aにおける買い手、売り手企業を探し、直接メッセージを送ることができます。

2018年9月時点で、M&Aクラウドは、テクノロジー領域において活躍する起業家・経営層と、若手の経営人材をつなぐビジネスコミュニティ「FastGrow」との連携を強化しているため、売却を決めている方だけでなく、将来的な売却を考えている方が非常に多く登録しています。

そのため、成長志向の高いベンチャー企業を買収したいと考えている人には、非常におすすめな小規模M&A案件マッチングサイトです。

このように、M&Aクラウドはどちらかというと、ベンチャー企業向けのM&A案件サイトになります。

また、M&Aに関する情報は、一般的にあまり公開されていない部分があるがゆえに、M&Aを進めていくうえで失敗につながる場合もあります。

このような背景から、M&Aクラウドでは、M&A当事者のネットワークと若手起業家・経営者のネットワークを連携することで、M&Aの知識をよりオープンなものにするとしています。

M&Aクラウドの募集業種はIT、飲食店、メディア、ホテル・旅館、製造業、医療、人材、介護・福祉、美容、Webマーケティング、不動産、Web制作、ファッション、広告、建築、ECとなっています。

以下がM&Aクラウドの概要になります。

運営元株式会社M&Aクラウド
直接交渉可能※ただし、利用料金は発生
案件数不明(記載なし)
開始年2016年6月

④事業引継ぎ支援センター

事業引継ぎ支援センターは後継者不在の中小企業者等の事業引継ぎを支援するため、平成23年度より事業引継ぎ支援事業を開始された中小企業基盤整備機構が運営する公的な期間です。

全国の認定支援機関(商工会議所、産業振興センター等)に「事業引継ぎ支援センター」を設置し、事業承継に関する
幅広い相談対応や、M&A等のマッチング等を行ってくれるため、売り手だけでなく個人の方、中小企業向けの小規模M&A案件を探している方にも当然、相談にのってくれます。

このように、「事業引継ぎ支援センター」は、業種や規模を問わずあらゆる中小企業の事業引継ぎ型M&Aに向き合ってくれるため、非常に信頼できる機関として、経営者からは非常に評価を得ています。

事業引継ぎ支援センターは以下の3つをバックアップしてくれます。

  • 事業引継ぎのことなら何でも無料で相談に対応(事業承継型のM&Aにまつわる、あらゆる相談にのってくれます。民間機関を活用してM&Aを実行する際のセカンドオピニオンとしても活用できます。)
  • M&Aに関するアドバイス&サポート(事業承継型のM&Aに至るまでの一連の手続きや契約書の作成等をサポート。事業引継ぎ支援センターと専門家(弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、中小企業診断士等)が連携してトラブルのない成約をバックアップしてくれます。
  • 売り手企業の紹介(事業引継ぎ支援センターに寄せられ売り手ニーズの中から、マッチングを行い、候補先を紹介してくれます。民間のM&A支援会社では取組みにくいケースでも、弁護士、税理士等の専門家と連携して成約に向けた継続支援を行ってくれます。また、全国47都道府県の支援センターとの情報共有も図っており、遠隔地間のマッチングにも対応可能です。)

事業引継ぎ支援センターの取組実績は以下が挙げられます。

  • 事業開始から、相談、成約ともに倍々で推移(累計で1万社の相談対応、361件の成約)。
  • ダイレクトメール・ホームページ経由もしくは公的機関(商工会議所等)経由の相談が全体の半数。
  • 引継ぎ案件の7割が第三者承継で、また譲渡企業は従業員数10人以下が約70%

このように、個人の方・中小企業向けの小規模M&A案件の探し方としておすすめするのは、信頼できる小規模M&A案件マッチングサイト(プラットホーム型)、信頼できる公的機関(事業引継ぎ支援センター)を使用することです。

基本的に、個人の方・中小企業向けの小規模M&A案件の多くは、こういったマッチングサイトや公的機関から実施されることが多くなってきています。

一方で、仲介手数料を多額取られたり、優良な小規模M&A案件を紹介されないといった事例も多発しているのが、現状です。

そのため、個人の方や中小企業の経営者の方で小規模なM&A案件を探している方は信頼できるサイト、公的機関である

  • TRANBI(トランビ)
  • Batonz(バトンズ)
  • M&Aクラウド
  • 事業引継ぎ支援センター

を使用することを強くおすすめします。

個人の方・中小企業向け!小規模M&A案件の流れ・手順

次に、小規模M&A案件の流れ・手順について解説していきます。

小規模M&Aの締結までの流れ・手順は基本的に一般的なM&Aと変わりません。

大まかな流れとしては以下のような流れ・手順となります。

  1. M&A案件の選択
  2. M&A実施の交渉
  3. 基本合意書の締結
  4. デューデリジェンス

では、それぞれについて解説します。

①M&A案件の選択

まず、M&A案件の選択について解説します。

M&Aを成功させるためには、何と言っても買収する企業の選定というプロセスがとても重要になります。

買収すべき企業を間違えてしまうと、M&Aを成功させることはできないといっても過言ではないでしょう。

買収すべき企業を選定をする際、なかには自分で買収候補を選定されている経営者もいますが、ほとんどの企業は先ほども述べたように、信頼できる小規模M&A案件マッチングサイト(プラットホーム型)、信頼できる公的機関から探してきてます。

※買収すべき企業を選定をする際は先ほども述べたように、

  • TRANBI(トランビ)
  • Batonz(バトンズ)
  • M&Aクラウド
  • 事業引継ぎ支援センター

を使用することを強くおすすめします。

買収候補選定については、いくつかのアプローチ方法がありますが、売却条件について一切妥協せずに話し合いたい場合は、買収をしたい側と一社ずつ交渉してゆく個別相対形式でM&Aを着実に進めていくスタイルをとることが懸命と言えるでしょう。

②M&A実施の交渉

次に、M&A実施の交渉について解説します。

小規模M&A案件の交渉の進め方は、当事者と候補者との関係や事業の類似度合い、候補者と仲介者(M&Aサイトや支援機関)との関係度合等により様々な形態があるのは事実です。

仲介者(M&Aサイトや支援機関)やアドバイザー(アドバイザーに関しては任意)と緊密なコミュニケーションをとり、金額面や買収後の人事面、どれくらいの期間M&Aについやせるのかについて事前に話し合いを進めることが重要であると言えます。

また、後に説明しますが、基本合意書をどの時点で締結するのかは、必ず、売り手企業、仲介者(M&Aサイトや支援機関)と事前に話し合いましょう。

そして、M&A実施に関する交渉は社内の誰が担当するのかも事前に決めておくべきでしょう。

③基本合意書の締結

基本合意書の締結についても解説します。

M&Aでは、当事者間の交渉により、概ね条件合意に達した場合には以下の事が行われます。

売り手企業と譲り買い手企業との間でデューデリジェンス前の対価額や経営者の処遇、役員・従業員の処遇、最終契約締結までのスケジュールと双方の実施事項や遵守事項、条件の最終調整方法等、主要な合意事項を記載した基本合意書を締結することが一般的です。

基本合意書は、その後の取引をスムーズに進められるよう事前に専門家を交えて決定した取引条件について記載されますが、一部の項目を除いて法的拘束力を持たせません。

というのは、後で行うデューデリジェンスの結果やその後の状況の変化によって取引条件等が変わることがあるためです。

※ただし、独占交渉権や秘密保持義務などの項目については法的拘束力を持たせることが一般的です。

また、基本合意書の締結にあたっては、社内のメンバーを含む第三者のアドバイスを受けて調印することが大切です。

そして、基本合意書は、売り手企業と買い手企業の経営統合が円滑に進むよう、現経営者が譲り渡し後においても、一定期間、役員として経営に関与することを契約に盛り込むことなども可能であるため、買収後の経営体制に関しては、基本合意書の時点で確実に話し合いを行なった方が良いでしょう。

④デューデリジェンス

最後に、デューデリジェンスについて解説します。

そもそも、デューデリジェンスとは、投資、M&Aを行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値やリスクなどを調査することを指します。

小規模M&A案件のデューデリジェンスには、

  • 財務内容などからリスクを把握するファイナンス・デューデリジェンス
  • 定款や登記事項などの法的なものをチェックするリーガル・デューデリジェンス

が特に重要になります。

ファイナンス・デューデリジェンスであれば、税理士(公認会計士)に、リーガル・デューデリジェンスは司法書士(弁護士)に依頼して行うのが、一般的です。

これらのデューデリジェンスを経てようやく、M&Aまでたどり着けます。

デューデリジェンスにかかる費用

基本的に、小規模M&A案件といえども、ファイナンス・デューデリジェンスで税理士(公認会計士)に支払う報酬は個人事務所であっても50万円以下になることはなく、リーガル・デューデリジェンスであれば、数百万円からを掲げている司法書士(弁護士)事務所が多く見られるのが、現状です。

しかし、昨今の小規模M&A案件の件数増加によって、最近では取引の規模ごとにデューデリジェンスに掛かる時間を個別に見積もった上で、時間単価で費用計算する方式を採る事務所もあります。

そのため、デューデリジェンスの費用は以前より安く済むケースも多くなってきています。

それでも、時間単価は、税理士(公認会計士)・司法書士(弁護士)ともに数万円前後はしますし、場合によっては5万円以上の時間単価を設定していることもあります。

そうなれば、やはり、年商数千万ほどの小さな事業であっても、財務デューデリジェンスや法務デューデリジェンスをしっかりすることには必要ですし、財務・法務のデューデリジェンスをしっかり行うために、100万円程度はデューデリジェンス費用として、見積もっておいた方が良いでしょう。

小規模M&Aの締結までに

  • M&A案件の選択
  • M&A実施の交渉
  • 基本合意書の締結
  • デューデリジェンス

は必ずと言っていいほど通るのプロセスになります。

このプロセスで、一番力を入れなければいけないのは『M&A案件の選択』です。

特に、M&Aで失敗する人は、M&A案件の選択から間違っている場合がほとんどです。

M&Aを成功させるために、信頼できる小規模M&A案件マッチングサイト、公的機関を選ぶ事がまず何より重要と言えます。

それを踏まえた上で、M&A実施の交渉、基本合意書の締結、デューデリジェンスをしっかり行なっていく必要があります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は『個人の方、中小企業向けの小規模M&A案件の探し方とその手順』というテーマで、

  • 個人の方・中小企業向けの小規模M&A案件の探し方
  • 小規模M&A案件の流れ・手順

について解説しました。

小規模のM&A案件はいい案件もありますが、中には、確実に損をしてしまうような悪い案件もあります。

そのため、個人の方・中小企業の経営者が小規模のM&A案件を成功するには、まず、信頼できる小規模M&A案件のマッチングサイト、公的機関を使用することが重要です。

それらを選択した上で、

  • M&A実施の交渉
  • 基本合意書の締結
  • デューデリジェンス

といったプロセスを順番に且つ、確実に行うことが、小規模のM&Aを成功に導いてくれるでしょう。

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