社内SNSとは?社内SNSのメリットデメリット・目的・効果を徹底解説

現在、中小企業経営者、零細企業経営者の中には社内SNSを導入してみようかどうか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

しかし、社内SNSは世の中にたくさんあり、どのサービス、ソフトも価格帯はバラバラで、且つ提供しているサービス、機能もそれぞれ異なります。

社内SNSの中はメリットもありますが、デメリットもあります。

そのため、今回は『【社内SNSとは?社内SNSのメリットデメリット・目的・効果を徹底解説』という記事のタイトルで、社内SNSのメリット、デメリット、目的、効果などを紹介し、解説します。

社内SNSとは?

社内SNSとは

社内SNSとは、各拠点の人材同士が円滑でスムーズなコミュニケーションを取るなどのために、個人向けSNSの機能を企業内専用として使いやすくカスタマイズしたSNSのことを指します。

社内SNSは、社員やチームメンバーが情報を書き込む、または閲覧できる「タイムライン」が備わっています。

その他にも社内SNSは、営業・企画・事務など各種職種に応じて、使いやすいようにカスタマイズされているのが特徴的です。

また、社内SNSは単なる業務効率化ツールではありません。

社内SNSはこれまでの働き方を否定し、企業文化とも関係してきます。

そして、社内SNSと聞いてイメージする利用シーンは人によって様々です。目

的や対象の整理をせずにツールありきで導入すると失敗してしまうのは、人によって社内SNSに対する捉え方が違うからです。

このように、社内SNSは人を管理・制限して抑えるのではなく人間が中心となるものです。

そのため、企業文化やその企業独特の雰囲気も影響を与えます。

社内SNSが広まった2つの背景

社内SNSが広まった背景は2点あります。

①働き方が変わった点

コミュニケーションの変化に加えて、働き方の変化も社内SNS導入を後押ししたといえるでしょう。

今はIT技術や働き方改革によって、在宅勤務やリモートワークが可能になりました。

たとえば営業職の場合、昔は営業後に必ず帰社し報告業務などを行わなくてはならないという企業もありました。

しかし、現在では非効率な残業を避けるためにも、外出先から帰社する必要のない企業も増えています。

働き方が大きく変わり、社員同士が顔を合せない日も増えましたが、依然としてコミュニケーションの重要性は薄れることがありません。

そのような状況もあってか、在宅勤務者や外出の多い社員ともコミュニケーションが取れる社内SNSが普及しています。

②コミュニケーション方法が変わった点

SNSの普及によって人々のコミュニケーションは大きく変化し、SNS上でのインスタントメッセージによるコミュニケーションシェアが増えているのが、現状です。

人間の根底となるコミュニケーションの取り方の変化により、ビジネスでもSNSを活用したコミュニケーションが受け入れられるようになりました。

直接対話が当たり前だったコミュニケーションに電話、メールが加わり、そして今はSNS上のインスタントメッセージが加わりました。

世の中のコミュニケーションが変化することでビジネス上のコミュニケーションも一緒に変化していっています。

社内SNSのメリットとデメリット、成功例と失敗例

社内SNSの5つのメリット

以下が社内SNSの5つのメリットになります。

①情報の共有が簡単になる

メールや電話など、社内で何らかのコミュニケーションの行動を起こすにあたっては、事前に「誰が何を知っているか」を把握していることが必要になります。

しかし、社内SNSではこういった事前の情報も必要ありません。

困っていることや知りたいことなどを社内SNSに質問しておけば、その知識を持つ人やサポートできる社員が回答してくれます。

必要な知識を持っている人が見つかるというシステムとして機能する点も、社内SNSの大きな特徴と言えます。

特定の社員が活用しきれず埋もれていた有益な情報を掘り起こし、共有していくことによって、組織全体の向上につながっていく可能性もあります。

②タイムラグ問題が起きない

仕事をしていると、まれに、重要なメールがそれ以外に埋もれてしまい、次のアクションを起こすのにタイムラグを生じさせることがありますよね。

社内SNSであれば、重要な情報が入った場合、プッシュ通知機能などでアラートを立てることが可能で、タイムリーにアクションを起こすことができます。

さらには、メールの文面のように定型文を入れる必要はなく、要点のみを速やかに相手に伝えることができるという点で、コミュニケーションの時間を短縮することも可能です。

③情報を一元で管理すること可能が可能になる

社内SNSを利用すると、オンライン上を自由に使える余裕ができます。

例えば、あるプロジェクトに関するコミュニティーをメンバー以外の社員がフォローすることで、そのプロジェクトの進捗状況だけでなく、議論の内容も確認することができ、必要な際にサポートしあうということも可能になります。

メールや対面な会議では関係者以外が情報を把握することが難しい性質がありますが、社内SNSは誰もが状況をキャッチアップだからこそ、一体感の醸成に貢献し、相互扶助が促進することができます。

④外出中の人間やフリーランスや業務委託、外部委託会社など外部パートナーともコミュニケーションが可能

社内SNSを提供しているサービスのほとんどが、スマートフォンなどのマルチデバイスに対応しているため、営業職など普段社内にいることが少ない従業員への連絡手段としても活用できます。

また、自宅で作業するフリーランスや業務委託、外部委託会社とのやりとりも可能です。

社内SNSであれば、必要に応じてセキュリティー面を強化できるので、外部環境からのアクセスも安心して利用することができます。

⑤アイディアが生まれるきっかけをつくれる

社内SNSを利用することで社員は、部署やプロジェクトチーム、業務の拠点といった枠を超えてつながることができます。

同じ目的を持った社員同士が自発的な協力関係を築くことにより、社内のコミュニケーションの活性化され、今までにはない沢山のアイディアが生まれ、業務においてより大きな成果を生むきっかけとなります。

このように、アイディアが生まれるきっかけをつくれるのは社内SNSのメリットと言えるでしょう。

導入における代表的な成功例

社内SNS導入の代表的な成功例は業務時間の削減、品質向上につながる、コミュニケーション量の増加などが挙げられます。

具体的には以下のような成功例が挙げられます。

  • メールを徹底的に排除し、業務システムとして社内SNSのみを採用した。コミュニケーションツールを一本化することで、結果として業務時間の削減につながった。
  • 社内でのコミュニケーションを図るツールではなく、お客様の声を吸い上げて品質向上にのみ焦点をおくプランを設定した。
  • 最初から全社で社内SNSを導入するのではなく、まずは部署内での浸透を目標として、段階的に導入を図り、結果、コミュニケーション量が増加した。

社内SNSの3つのデメリット

以下が社内SNSの3つのデメリットになります。

①教育や導入のためにお金がかかる

社内SNS・ビジネスチャットを導入することで起こるデメリットとして、教育や導入コストがかかるということが挙げられます。

新しいツールを取り入れるということは、社員に使い方を共有しなければならないということです。

実際、通常業務をしながら、全社員分の教育時間を確保するのは手間とコストがかかります。

また、社内SNS・ビジネスチャットの導入には、ソフトのインストールなどの費用が必要な場合もあります。

このように、会社の予算に見合わないサービスを選んでしまうと、その後の運用が難しくなるので注意が必要です。

②コミュニケーションに疲れてしまう可能性がある

社内SNSは、導入することでコミュニケーションの活性化につながりますが、一方で、コミュニケーション疲れを引き起こす可能性があります。

気軽にメッセージが送れるため、いつでもどこでも相手とのやりとりできる状況下では、知らず知らずのうちに「返事を返さなければ」という使命感が強くなり、かえってストレスが溜まってしまうこともありえます。

そのようなデメリットがあることも社内に共有したうえで利用していくことが重要だと言えるでしょう。

③ストックすべき情報の共有には向いていない

新しいメッセージや情報が入るごとに、その都度、過去の情報が上塗りされていくように流れていきます。

上書きや削除ではないのですが、のちに検索することには向かないかもしれません。

将来まで残しておくべき情報の周知や共有までは、有効だったとしても、受信者のその後の処理は必要となってくるようです。

導入における代表的な失敗例

社内SNS導入の代表的な失敗例は炎上、現実とのギャップ、メールとの併用ができないなどが挙げられます。

具体的には以下のような失敗例が挙げられます。

  • 誰でも気軽に情報発信できることで、SNS内で炎上(誹謗中傷や、好ましくない発言等)が起こるようになってしまった。
  • 年次関係なく情報発信できる場として設計されたが、現場は完全なトップダウンだった。そのため、社内SNSで目指そうとしているものと現実とのギャップが大きすぎて全く浸透しなかった。
  • メールの返信業務との兼ね合いで使う人がいなくなってしまった。業務時間を削って社内SNSを使うメリットが浸透しなかった。

社内SNSの導入を成功させる3つのポイント

以下が社内SNSの導入を成功させる3つのポイントになります。

①業務上の利用に限定して使用する

社内SNSを単なるコミュニケーションツールとして導入すると、いろいろなことが投稿されます。

すべてを社内SNSに適用しようとすると失敗します。テーマの混在が、利用価値と効率を下げるのです

。業務内容以外のことをやり取りしないなど、目的をルール化して共有し、徹底する必要があります。

実際、業務上の利用に限定するによって、セキュリティ面、特に機密情報の漏洩を防ぐことができます。

②目的に合った社内SNSサービスを選択する

まず、誰もが使いやすいシンプルなシステムを使うことが導入成功の条件となります。

複雑な見た目や使い勝手のシステムでは、いずれ誰も使わなくなるでしょう。

社内SNSのシステムは多種多様に市場に存在していて、それぞれの機能も異なっています。自社の活用目的を満たし、かつ活用する社員が容易に使えるものを選択しましょう。

実際、使い勝手が悪いとコミュニケーション量が増えない場合があります。

③まずは、小さく始めてみて検証する

はじめから大々的な情報共有のために社内SNSを導入すると、発信内容に対して、受ける側の当事者意識が薄いことが多いです。

そのため、まずは、一部の社員や小さな部署単位で始められることをおすすめします。

どのような目的で社内SNSを使っていくべきか、情報共有において自社ではどのようなニーズがあるのか、などを見極めてから徐々に広げていくといいでしょう。

実際、簡単に初めて見てから、料金プランを剪定している企業は多いです。

社内SNSの効果と注意点

社内SNSを導入すると現れる2つの効果

以下が社内SNSを導入すると現れる2つの効果になります。

①文字にすることで心理的ハードルが下がり、結果、コミュニケーション量が増える

若い世代を中心に、チャットやSNSが流行っていることはもう自明のことでしょう。学生の間では当たり前の存在であり、親子間のコミュニケーションとしても使われているほどです。

社内SNSが注目を浴びているのも、その特性として堅苦しさを感じることがないことが一つの理由といえます。

取引先、関係会社に送信するような堅苦しい文面ではなく、気軽にできるのが社内SNSの魅力です。

つぶやき感覚で思っていることや本音を発信することができます。

面と向かっては話しにくいことでもチャットなら大丈夫という社員にとっては申し分ないコミュニケーションツールといえるでしょう。

多くの場合、社内SNSの導入によってコミュニケーション量が増えているそうです。

②社員のモチベーション維持につながる

社内におけるコミュニケーションが活発化すれば、社員のモチベーションを維持することにもつながります。

社内SNSの特徴はとりわけその機能の多様性にあります。

たとえば、感情を補填する「スタンプ」機能を搭載している社内SNSであれば、社員同士の感謝の気持ちやねぎらいの気持ちのやりとりをより活発化させることができるでしょう。

相手への感謝の気持ちなどは、普段恥ずかしくてなかなか言えないものです。社内SNSやビジネスチャットを利用すれば、気軽にコメントのやりとりができるので、感謝の気持ちなどもより伝えやすくなるのです。

それは社員のモチベーションにも大きな貢献を果たしてくれます。

自分の力が会社に貢献しているという認識は、会社に対するモチベーションを向上させることにもつながるでしょう。

このように、社内SNSでコミュニケーションがより活発化すれば、社員同士がお互いに助け合う互助の精神が養われ、社内全体のモチベーションの活性化に貢献してくれるはずです。

社内SNSの2つの注意点

以下が社内SNSの2つの注意点になります。

①不満や悪口を記入しない

社内SNS社内SNSを業務日報の代わりとして導入する企業も増えていまが、対面での報告以上に、部下から愚痴ともとれるような不平や不満が送られてくることもあります。

そういった場合、感情的に返信をせずに、一度冷静に考え、対面で話をすることが大切です。

単に情報を共有するためのつめたいコミュニケーションと、思いや情熱を伝えるためのあたたかいコミュニケーションをうまく使い分けることが、チャットなどの社内SNS利用がうまくいくポイントかもしれません。

悪口の記入はトラブルの元になるため、注意しましょう。

②常連メンバー以外も使用できるようにする

社内SNSに関して、数人の従業員は使っているけれど、多くの人は投稿を見てもいないという企業は少なくありません。

日常的に利用するのは一部の社員のみというのは危険です。

このように、日常的に利用する従業員だけの偏ったコミュニティーが形成されると、他の社員は疎外感を抱いてますます社内SNSから離れてしまい、見たい人だけが見るものになります。

結果、SNS好きな従業員のための趣味の延長線上になってしまう可能性があります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は『社内SNSとは?社内SNSのメリットデメリット・目的・効果を徹底解説』という記事のタイトルで、

  • 社内SNSのメリット
  • 社内SNSのデメリット
  • 社内SNSの目的
  • 社内SNSの効果

などについて解説しました。

今回記事で説明したように、社内SNSは当然、メリットもありますが、デメリットも存在します。

そのため、社内SNSを導入する場合は、それらのメリット、デメリット、目的、効果を考慮してから、決断することをおすすめします。

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