イチからおさらい!UGCマーケティングが注目される理由

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ありとあらゆる場所に広告が氾濫している現在、消費者は企業が発信する自画自賛の広告には注意を払わなくなってきています。
場合によっては、広告の多さや作りすぎた内容に嫌悪感すら抱く場合もあり、予算と投じて行った広告活動が、逆効果になってしまう可能性もあるのです。
一方で、インターネットによってあらゆる人が情報を発信できるようになると、消費者は同じ消費者が発信している情報に信頼を置くようになってきました。
たとえば企業広告で「肌が若返る化粧水」と謳われていても信じない消費者が、同じ消費者が「実際に使ってみたら、肌が若返ったみたい!」とブログに書き込んでいるのを見つければ、試してみる価値がありそうだ、と考えるのです。
そこで注目されているのが、「UGCマーケティング」です。

UGCとは

まず、UGCとは何でしょうか。
UGCとは、「User Generated Contents」の略で、一般のネットユーザーが制作して投稿したコンテンツを示します。具体的にはブログやFacebook、Instagram、Twitterなどです。ショッピングサイトや口コミサイトに書き込まれたレビューなども含みます。従って、UGC自体は本来、マーケティングとは関係なく自発的に発生したコンテンツ群であると言えます。
但し近年は、これらの自発的なコンテンツに加えて、ポイントなど何らかのインセンティブが与えられて発信されるUGCも増えてきました。
たとえば食べログやNAVERまとめが有名です。
これらのUGCが作られるようになった背景は、インターネット上のサービスにブログやSNSが登場したことや、スマートフォンの普及により文字だけでなく、写真や動画も一般のユーザーが手軽に発表できる環境が整ったことがあります。
その結果、現在のUGCは文字情報、画像、動画、音声と様々なスタイルで作られるようになり、一般のネットユーザー、つまり消費者の情報発信力が大きくなってきたのです。

UGCを企業が活用するようになった背景

このような環境の中で、企業が発信する自画自賛の広告は、信憑性を失いつつあり、また共感もされにくくなってきました。
逆に、消費者自身が体験したり感じたりしたことを発表しているUGCは、同じ消費者からの信頼度が高く、共感も得られやすいという性質を強めてきたのです。
その結果、消費者は企業広告よりも、同じ消費者からの情報を参考にして、商品やサービスの購入を決定する傾向を強くしました。
つまり消費者は、特定の企業の利害から自由な同じ消費者が発信している情報に、リアリティーを感じているのです。
実際に多くの消費者が、ある商品を購入するかどうかを判断する際には、企業側が発表しているスペックだけでなく、口コミやレビュー、あるいはブログやSNSで発信されている消費者の評価を参考にしています。
このようにしてUGCは、企業の業績を左右するほどの影響力を持つに至りました。
そこで企業としても、UGCをマーケティングに取り入れることが重要になってきました。それがUGCマーケティングです。

企業がUGCを活用するには

本来、自発的に情報が発信されるUGCを企業がマーケティングの一環として取り込むためには、ユーザーにコンテンツを作成したいと思わせなければなりません。
そのためには次のような仕掛け作りが考えられます。
1つはユーザーがコンテンツを作りたいと思えるテーマを用意することです。
思わずユーザーが自社製品に関する投稿をしたくなるような投稿のきっかけを用意するのです。
たとえばランキングや賞といったインセンティブを用意したコンテストを開催するという方法があります。自社の調味料を使ったレシピコンテストや、自社製カメラを使って撮影した写真コンテストなどです。
それぞれに、写真だけで無く、使い勝手や新しい利用方法などをコメントできるようにすれば、消費者同士が自社製品を使ったライフスタイルの提案をし合う場を作り上げることができます。
もう一つは、既に自然発生的に作られたUGCを編集する方法です。
ブログやSNSなどから特定のテーマやキーワードでUGCを集め、ユーザーの許可を得た上で自社のサイトで紹介するという方法です。
前述の例で言えば、自社製調味料を使ったレシピを公開しているブログやSNS、動画などを集めて、自社サイトの特設コーナーで紹介するなどの方法があります。
ただ、UGCマーケティングで注意しなければならないのは、UGCは一般のユーザーが作っているため、コンテンツの品質の差が激しいことと、場合によっては著作権や倫理上の問題をはらんでいる可能性があることです。
また、企業側から対価を払って良いレビューを書かせるような行為は、消費者の信頼を損ねることになりますので、その手法については消費者との対話をしながら開発していくことが重要です。

まとめ

今回はUGCマーケティンについて紹介しました。
UGCマーケティングが注目されたきっかけは、消費者が企業の発信する広告に信頼や共感を持てなくなったことにありました。
従って、UGCマーケティングを実践する際には、企業がUGCに強く関与しすぎることで、再び消費者からの信頼や共感を失わないように注意しなければなりません。
また、良質なUGCが作られるためには、企業側も日頃からSNSやオウンドメディアのコンテンツなどで、消費者との良好な関係性を築いておくことが必要です。

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