「オウンドメディア」というワードを聞いたことがあるという担当者は多いのでは無いでしょうか。また、どういったものなのかも何となく理解している方もいるでしょう。それくらいにオウンドメディアトというマーケティング手法が最近になって特に注目されているように思えます。
- 運用したいけどどのようにしたらいいか分からない
- オウンドメディアを運営サポートしてくれる企業に見積もりをとってみたが高額で手が出せなかった
ここでは、そういった企業向けにオウンドメディアを安価に手軽に自社で運用する手順を紹介します。
1.オウンドメディアとは?
そもそも、オウンドメディアが何か分からないという方の為に簡単に解説すると、オウンドメディアとは企業が所有する(Owned)メディア(WEBサイト、パンフレット、雑誌など)の事を言います。ここでは、WEBサイト、つまり企業がWEBサイトを運営する事で集客する手段についてご紹介したいと思います。
1-1.オウンドメディアを運営するメリット
オウンドメディアを運営する事で外部の広告に頼ることなく自力で集客し続けることが可能です。つまり、広告費をかけることなく集客出来るようになるため企業にとって利益を多くもたらすマーケティング手法と言うことが出来ます。
しかも、オウンドメディアマーケティングに向き不向きはありません。コスメのネット通販からBtoBのサービス、ハウスメーカーやエステ店舗、更には地域の不動産屋さんや歯科医など様々な業種にお勧めできるマーケティング手法です。
広告によって満足のいく集客が出来ておらず、利益をもっと出したいという企業には是非チャレンジしていただきたい手法です。
1-2.オウンドメディアを運営するデメリット
オウンドメディアの集客はSEOを中心とした検索経由がメインとなります。その為、Google等の検索エンジンで上位表示されるまでに時間を要しますし、それ単体ではなかなか効果が現れにくいためSNS(Facebook、twitter、Google+)と併用して運用する必要があります。
「オウンドメディアにコンテンツを投稿したらSNSでファンに告知」の繰り返しです。
その為、楽をしたいという企業には向きません。以下に具体的な運用開始までの手順を紹介しますが、1日30分も取れないような場合にはお勧めしません。
2.オウンドメディアとはどんなもの?|オウンドメディア事例2つ
ではオウンドメディアを実際に見てみることにしましょう。
2-1.LPO研究所(BtoB事例)
http://lpo.gaprise.com/blog/
ランディングページ周りのサービスを提供する株式会社ギャプライズが運営するオウンドメディアです。記事の下にはメルマガ登録フォームを設置していてリード獲得に繋げています。BtoB商品の場合にはサービス認知から購入までに時間がかかるためメルマガでもサービスの必要性を教育するようなコンテンツが必要となります。
2-2.歯医者が教える歯のブログ(BtoC)
http://hanoblog.com/
神奈川県の歯科医が運営するオウンドメディア。歯に悩みを持つ患者が知りたがる情報をコンテンツとして配信しています。記事下に歯科医院の紹介を加えており、歯科医院の認知度アップに貢献しています。
3.オウンドメディア運用手順3つ
オウンドメディアの運用手順は大きく分けて以下の3つです。
- 内部SEO対策されたWordPressブログを用意する
- 自社の顧客が興味持ちそうなコンテンツ制作を行い配信し続ける(コンテンツ配信したら必ず手持ちのSNSでファンに通知する)
- PDCAを回す(どの位置にLPの動線を設置すると良いか、どの位置にコンテンツを配置しなおすと平均PVが上がるか、等)
1つ1つ解説していきます。
3-1.内部SEO対策されたブログを用意する
オウンドメディアを運用する目的は多くの人に自社の(サービスの)存在を知ってもらうことです。投稿するコンテンツは検索エンジンによる集客(SEO)を意識します。
(※画像などを中心としてバズを意識したコンテンツを作成することもありますがSNSでの流入は一過性のものに過ぎない為、検索エンジンを意識したコンテンツにする事をお勧めします。)
幸いなことに内部SEOに配慮されたWordPressテーマが多く出回っているためSEOに関する知識がなくても、既に内部SEO対策が施されたテーマを利用する事でコンテンツの作成・投稿に集中出来ますし、安価(5,000~15,000円程度)にブログを開設できます。
WordPressテーマ10選 にてお勧めのテーマを紹介していますのでご参考下さい。
3-2.コンテンツを作成・投稿する
コンテンツを投稿するブログが出来上がったらSEOを意識したコンテンツを作成します。作成するコンテンツはサービスのターゲットが欲しがるコンテンツでなければなりませんし、ターゲットが喜ぶコンテンツを徹底的に意識して作成します。
手順としては、
- 顧客像を具体化しチームで共有する(ペルソナ作成)
- 具体化した顧客像が検索しうる質の良いキーワードを抽出する(キーワード選定)
- 具体化した顧客像に提示したら喜びそうなコンテンツを意識して作成する(コンテンツ作成)
の3STEPです。
訪問者が満足するコンテンツを提供することでSNS拡散やナチュラルリンクの獲得につながり、結果として検索でも上位表示しますので、ここは特に意識して行いましょう。
また、コンテンツを投稿したらSNSでファンに告知することも忘れずに行ってください。いくら質の良いコンテンツに仕上げても読んでくれる人が居なければ誰からも共感は得られません。ファンが少ない場合には初めはFacebook広告などによりファンを集めるのも効果的です。
また、コンテンツ作成に自信がない場合にはコンテンツ作成代行等のサービスを利用してもいいでしょう。
3-3.PDCAを回し続ける
運用しながらも効果は常に測定し良いものにしていきます。チェックポイントは下記です。
- 訪問者数:訪問者が集まり始めるのに2~3ヶ月はどうしても必要ですが、それ以上経過しても集まらない場合はコンテンツの質の見直しやキーワードの見直しを行いましょう
- 平均PV数:1セッションあたりの平均PVは1.5以上は最低でも目指しましょう。次から次へと読みたくなるコンテンツ配置(関連記事やおすすめ記事)を常に最適化させ平均PVの向上を目指すことでオウンドメディアとしての媒体価値を上げます
- PVからの目的達成数:オウンドメディアを運用する目的は様々だと思います(リード獲得・トライアル申込・商品購入・人材採用)。PVが集まっていても目的達成率があまりにも低い場合には、CTAの配置やデザインなどテストを繰り返しましょう。また、あまりにも悪いようだとペルソナ作成まで見直した方が良いかもしれません
最後に
いかがでしたでしょうか。
オウンドメディアの制作からコンテンツ制作・運用までサポートしてくれるようなサービスもありますが、資金が限られている場合には現実的ではありません。しかし、ここで紹介した方法によりコストを抑えてオウンドメディアを運用することができます。アクセスが集まりPDCAを回し続ける事で効果が高まり、広告に頼らずに集客し続ける仕組みを築き上げることも可能です。
是非チャレンジしてみましょう。