Webマーケティングを語るうえで欠かせない存在、それが広告です。いかにサービスや商品の宣伝をするか、常日頃から広告の出し方に苦心している人も多いことでしょう。
一口に「広告」といっても、インターネット広告にはさまざまなバリエーションがありますし、おまけにトレンドも目まぐるしく移り変わります。時代とターゲットに合わせたスタイルを選択することができないと、広告の効果は半減してしまうでしょう。
そんな中、2015年に最も飛躍したといえるスタイルが、インフィード広告です。スマートフォン向けの広告を出す場合には、今やインフィード広告を無視することはできません。
名前を聞いたことはあるけど、内容はイマイチわからないという人向けに今回はその概要と活用方法を紹介します。
インフィード広告とは?
まず、インフィード広告というのがどういうスタイルの広告であるのかを再確認しておきましょう。
インフィードとは「フィード」の「イン=中」という意味。つまり、ニュースサイトやキュレーションメディア、SNSのタイムライン上などで、コンテンツとコンテンツの間に挿入される広告のことです。
以前からFacebookやTwitterなどではお馴染みの手法でしたが、2015年5月を機にインフィード広告の需要はさらに急激に高まりました。というのも、Yahoo! JAPANのスマートフォン版が表示方法をタイムライン型にリニューアルしたためです。そして同時に、インフィード広告の募集も開始されました。
Yahoo! JAPANといえば、月間で600億ものPVを数える代表的ポータルサイトです。スマートフォンからのPVだけでも月間約270億といいますから、絶大な広告効果が見込めます。インフィード広告の重要性が高まったのは当然のなりゆきといえるでしょう。
インフィード広告ならではの特徴と活用法
1. 認知度アップや検討期間の長いサービス・商品に最適
インフィード広告の最大のメリットは、多くの人の目に触れやすいという点です。広告エリアがセパレートされていませんから、普通にコンテンツを閲覧しているだけで自然とユーザーの目に入ります。同じユーザーが繰り返し目にする可能性も高いです。そのため、とにかく認知度を高めたいという場合には最適の手法でしょう。
また、バナー広告のように一瞬で「広告だ」とは判断できないので、読み飛ばされにくいという面もあります。セールスポイントを明確に伝えたい場合にも向いているといえます。
効果的なインフィード広告を出すことができれば、たとえ何度かスルーされたとしても、少しずつ気になりはじめて最終的にクリックしてしまうというユーザーも現れるはずです。その意味では、ツアー旅行や高級嗜好品のような、検討期間が長めのサービスや商品を紹介したいときに活用することがおすすめです。
2. アプローチを間違えると嫌われやすいことに注意
ターゲットにリーチしやすい反面、インフィード広告は運用を間違えると嫌われやすい広告でもあります。なぜなら、広告だとわかりにくいような出稿の仕方も可能だからです。
コンテンツだと思ってクリックしたのにリンク先が単なるプロモーションページや申し込みページだったとしたら、どうでしょう? 誰だって少しは「騙された」という思いを抱くはずです。そして、それ以上広告ページをじっくり読むことはなく、すぐに離脱するでしょう。
これはアプリをダウンロードさせたい場合でも同様です。スマートフォンを操作しているとき、「アプリのダウンロードページにいきなり飛ばされた」という経験をしたことのある人は多いでしょうが、そこで実際にダウンロードすることはあまりありませんよね?
このように、アプローチ次第ではインフィード広告はまったく成果が上がりませんし、それどころかかえってサービスや商品に対する悪いイメージを植え付けてしまうことにもなりかねません。
3. 魅力的なコンテンツを用意することが重要
とはいえ、あからさまに広告だとわかるようなテキストでは、そもそもクリックしてもらえません。クリック率を上げつつ嫌われないという絶妙のバランスをとる秘訣としては、インフィード広告のリンク先のコンテンツをしっかりと充実したものにすることです。
コンテンツとコンテンツの間に挟まれた広告なのですから、クリック時のユーザーの興味はコンテンツを読むモードに入っています。そのときに「いかにも広告」だというようなランディングページへ飛ばされたら、ユーザーは「邪魔をされた」と考えてしまうでしょう。
逆に、たとえ途中で広告だとわかったとしても、読み応えのあるコンテンツを用意しておけば最後まで読んでくれるユーザーは多くいます。それが購入や申し込みに直結することは少ないかもしれませんが、SNSなどでシェアしてもらえる可能性もあるでしょう。結果的には、そうしてシェアしてもらった方がよりコンバージョンを上げることに繋がるはずです。
まとめ
ここまで見てきたように、インフィード広告はどちらかといえば長期的な視野で結果を期待する広告手法といえます。「出稿すればすぐに結果に結びつく」というタイプの広告ではありませんので、インパクトを求めるよりもコンテンツとしての価値を高めることを意識して採用すべきです。
その意味では、Googleのアルゴリズムが年々コンテンツへの比重を高くしていることともリンクしている広告だといえるでしょう。上手に活用すれば相乗効果が期待できるはずです。
Yahoo!でのインフィード広告は、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の一メニューとして提供されています。興味のある方はチェックしてみてください。
ヤフー株式会社『Yahoo!プロモーション広告』(公式サイト)
また、インフィード広告を実装してみたいというWebやアプリの運営者様は、スマホ広告のASPなどが提供しているネイティブアドの実装機能を利用ください。多くの企業が機能を提供していますが、A8.netでお馴染みのファン・コミュニケーションズが提供しているnendはおススメです。
スマートフォンアドネットワーク【nend】
併せて参考記事です。
【2015年版】ネイティブ広告(アド)とは?意味と販売枠20まとめ