現在行っているWEBマーケティングの効果に満足していないという企業の割合は、ある調査結果によると7割近くに昇るようです。その原因はターゲットの広告に対するリテラシーの向上等にあると言えます。企業が広告を打てばものが売れるという時代は終わりを迎えようとしています。
そんな中で、まだ馴染みの薄い言葉かもしれませんがインバウンドマーケティングという手法が注目され始めています。
そこで、今回はインバウンドマーケティングとは何なのか。また、特徴と活用法についてご紹介します。現状のマーケティングに満足していない場合はチェックしてみましょう。
1.インバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングは商品やサービスの顧客となるターゲットが、悩みを解決しようと検索エンジンやソーシャルメディアを用いて情報を取得する行動に着目しています。つまり、見つけてもらうことを前提にしたマーケティングとなります。
それに対して、アウトバウンドマーケティングは従来の広告を使った”強引に見つけさせる”マーケティングのことです。当然、ターゲット自身が自らの意思でアクションして得た情報と、たまたま目にとまって得た情報では効果に大きな影響を生じさせます。
顧客となるターゲットが検索した先に自社が配信したコンテンツを持っていくことで、ターゲットはコンテンツに価値を感じて「また訪れよう」と思いRSS購読やFacebookページやtwitterアカウントのフォローを行い定期的に訪れてもらえるようになります。そして何度か訪れていくうちに顧客となり、満足度の高いサービスを提供していくうちに彼らは次の顧客を紹介してくれる事さえもあります。
これらの一連の流れを狙って起こす手法のことをインバウンドマーケティングと呼びます。
2.インバウンドマーケティングの手法について
ここまででインバウンドマーケティングが魅力的な手法であることは多くの方に分かって頂けたのではないでしょうか。次に、その手法についてです。
2-1.見つけてもらう
顧客となるターゲットに自社を見つけてもらうためには、「どこの誰がどんな悩みを持っているのか(氏名・年齢・居住地・職業・役職・家族構成・所得など)」を具体的にする必要があります。これは具体的であれば具体的であるほどいいです。これをペルソナと言いますが、ここで明らかにしたターゲットが検索しそうなキーワードを含めて質の良いコンテンツを作り上げます。(コンテンツを作成したらWordPressのブログで投稿しましょう)
作り上げたコンテンツはソーシャルメディアでシェアしましょう。
質が伴うコンテンツは次第に検索エンジンにおいても上位表示し始め、ソーシャルメディアでのシェアとともに大きく拡散し始めます(拡散しやすいテーマ、しにくいテーマがあります)。これを繰り返していくうちに顧客となるターゲットに広く露出され徐々に定期訪問者も増えていきます。
2-2.リード化する
2-1.の作業によってWEBサイトには質の良い(顧客化しやすい)アクセスが流れてきていることになります。ここで、顧客化したいところですが売り込みを全面に出してしまうと上手くいきません。
無料相談フォームや無料セミナー、ステップメールやホワイトペーパーのダウンロードリンクを設置してメールアドレスを頂きましょう。コンテンツの質が良ければ相談してくれる可能性やメルマガ登録の確率も高まります。
リード化したら、更に良質な情報を送り続けて商品を購入してくれやすい状態まで教育し関係性を高めていきます。
2-3.顧客化する
2-2.においてリード化して購入してくれやすい段階まで関係性を高めたところで、顧客化するためのアクションを起こします。コンサルティングであればマンツーマンの初回無料相談の募集、通販であればお試し商品の販売やプレゼント、会員サービスであれば初月無料での登録案内など、です。
これらSTEPを経由して顧客化した場合には広告などと比較してもかなりの高確率で成約します。
また、顧客化したユーザーの満足度は高めることを意識しましょう。なぜなら満足度の高いユーザーの紹介が最も効率の良い集客方法であるからです。
3.インバウンドマーケティングの事例3つ
3-1.LISKUL
URL:http://liskul.com/
リスティング広告を中心とした代理事業を展開するソウルドアウトが運営するメディアです。
WEBマーケティングに課題を感じている企業の担当者が検索しそうなキーワードでコンテンツ展開を行い、記事下にメールアドレスを取得する為(無料レポートと引換)のリンクが設置されている。
開始してまもなく月間50万PVを突破するなど力を入れている様子を伺える。記事も毎日のように更新していて真似したい事例の1つだ。
3-2.LPO研究所
URL:http://lpo.gaprise.com/blog/
ランディングページページ関連の事業を展開するギャプライズが運営するインバウンドマーケティング事例。
こちらもLISKULと同様にWEBマーケティングに悩みを持つ担当者が検索しうるワードでコンテンツ展開を行っている。更新頻度はそこまで高くはないがコンテンツの質が高く大変為になる(=ファンを獲得しやすい)ので参考にしたい事例です。
3-3.WE LOVE SOCIAL
URL:http://www.comnico.jp/
ソーシャルメディァの運用支援を展開するCOMNICOが運営するインバウンドマーケティング事例。
右サイドバー上に設置するバナーのリンク先がサービス案内になっており、問い合わせ等の獲得を狙う。企業のコーポレートサイトも兼ねているためブランディング効果も期待できる事例。
最後に
インバウンドマーケティングについてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
インバウンドマーケティングは、WordPress(ブログ)やFacebook、twitter、Google+、はてな(ソーシャルメディア)を用いて魅力的なコンテンツを狙ったターゲットに届けて、メールアドレスを獲得・関係性の強化、販売・満足度向上といった一連の流れの事であると説明しました。
この中で最も重要なのは、”顧客となるターゲットに魅力に感じてもらえるコンテンツ(=集客できるコンテンツ)を作れるかどうか”と言えるでしょう。
ここで紹介した事を参考にインバウンドマーケティングに取り組まれてみてはいかがでしょうか。
コンテンツマーケティング事例についても紹介していますのでご覧になってみてください。