はじめまして。本記事は、Cバイブルより寄稿させていただきました。Cバイブルは、WEBマーケティング担当者向けに、コンテンツマーケティングによる集客方法をお届けしています。
さて今回のテーマは、バナーの効果を上げるABテスト案です。
新規顧客の獲得において、WEB広告の効果を上げることは必要不可欠です。中でも予算割合が高く、全体CPAの改善に大きく寄与するバナーは、効果を最大化したいところ。そんな貴社のお役に立てるよう、ただ今より「バナーの効果を確実に上げるためのABテスト案10選」をご紹介します。
1〜10の順番で、前半に重要なABテスト案を、後半は細部に亘るABテスト案をご紹介しております。貴社のバナー開発状況に合わせて、未実施のものから順番にテストしてみてください。それでは、まいります。
1. 人物画像テスト
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まずは人物画像と、後述する商品画像からABテストしていくのが良いでしょう。人物画像の良い点は、潜在顧客にもリーチできる点です。商品を見せないため、瞬間的に何の広告かが分からないことが理由です。
そのためニーズが顕在していない顧客層にもリーチすることができ、CTRは高くなる傾向があります。
人物画像でのABテストについてもノウハウは様々ありますが、基本的にはターゲット顧客に合わせたモデル選定、顔のアップ具合、視線などがABテストの対象となります。ちなみに顔はアップしたもの、視線はこちらを向いているものがCTRが高くなる傾向がありますが、肝心なのはバランスで、CTRが高すぎるとかえってCVRが低くなることもあるので注意が必要です。
2. 商品画像テスト
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特に商品自体の知名度があり、話題になっている場合は商品画像を使わない手はありません。顧客にとってはクリックした先にある展開を想像しやすいので、CVRは高い傾向があります。しかし一方で、潜在顧客に対してリーチするには向かないため、使い分けが必要です。
ちなみにサンプルバナーは、商品が飛び出して見えるユニークなものです。半額の文字を赤文字で大きくしている点から、商品画像でありながらもCTRを高める工夫がある、秀逸なバナーだと言えます。
※商品が形を成さない人材紹介業、旅行業、金融業などは、商品のかわりにイメージ画像を使用して、人物画像とABテストをすると良いでしょう。
3. テキストテスト
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人物画像か商品画像でレスポンス結果がだいたい掴めたら、次は画像を固定してテキストテストをしていくと良いでしょう。テキストテストと一口に言っても、メインテキストとサブテキストを用意している場合は、それぞれでテストが必要です。
ただ、工数をあまりかけたくない場合は、メインテキストのみ複数パターン用意してABテストをしていくのが良いです。テキストについても様々なノウハウがありますが、顕在層に訴求したいのか、潜在層に訴求したいのかで文言は変わってきます。その点を意識すると、より良い効果が得られるでしょう。
4. レイアウト変更テスト
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効果が高い画像、テキストが見えてきたら、大胆にレイアウトを変えてみるのも手です。
サンプルバナーは縦に2分割したものですが、横2分割や縦に3分割するバナーもあります。サンプルバナーのように人物画像を2つ並べる場合は、人物画像テストで効果が高かった人物を並べると良いでしょう。
レイアウトについては、画像によって効果がまちまちなので絶対的な正解パターンはありません。試行錯誤の中から取捨選択する必要があるので、最初は縦か横かといった大胆なテストから入ると良いです。
5. 漫画/イラストテスト
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WEB広告は出稿しつづけると効果が必ず落ちてきます。0からまたABテストをして、新たに効果が高いバナーを見つけるのは予算も工数もかかり、費用対効果で見ても良くありません。
漫画/イラストテストは、効果が高いバナーの素材、レイアウトを元にして、人物画像、商品画像ともに漫画調/イラスト調に変えるABテストです。この方法で良い点は、もともと効果が高いバナーなので、最低限の効果が保証できる点です。
あとはABテストを繰り返して、どのようなタッチの漫画/イラストが良いか、探していきましょう。
6. 新聞記事風テスト
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やや特殊な技法となりますが、大胆に新聞記事風を採用することもできます。
バナーはCTRを上げるため、配色は鮮やかで目立つものが多いです。そのため、サンプルバナーのように新聞記事風にすることは、まさに逆転の発想といえます。ポイントは、漫画/イラストテストと同様に効果が高いバナーを元に制作する点と、テキスト量が多いので、ターゲットにしっかり訴求できる文言を選ぶことです。
7. 価格訴求テスト
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テキストテストの派生パターンですが、価格を最大限にアピールする手法もあります。
特に健康食品や化粧品などに見られる無料お試し商品や、サンプルバナーのように価格自体が商品やサービスの魅力である場合は、特に効果が高いでしょう。
数字を大きくしたり、文字色を変えたりすることで、さらに細かいABテストができます。
8. コールトゥーアクションテスト
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コールトゥーアクションとは、行動喚起を意味します。WEBサイトやバナーなどで、「購入する」や「見積もりを確認」といった文言を、クリッカブルなボタンで表現することが多いです。
サンプルバナーには「CLICK」という文言と、右向きの小さな三角ボタンがあります。効果が高いバナーの目立つ箇所に、コールトゥーアクションボタンを設置するABテストは、試してみる価値があります。
コールトゥーアクションボタンの効果が高ければ、ボタンの大きさ、色、文言の工夫でさらに効果を上げることができます。
9.フッターテスト
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ここまでくると、ある程度テストはやり尽くしてきたかと思います。もう効果が高いバナーも複数存在しているはずなので、フッターのような細かい部分の微調整となります。
サンプルバナーは一例ですが、メインテキスト→コールトゥーアクションと視線の移動があり、最後に会社としてのビジョンを謳って念押ししているバナーもあります。フッターを一番に目立たせる必要はありませんので、あくまでサブの要素として、複数パターン用意してABテストしてみると良いでしょう。
10. GIFアニメテスト
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最後は、GIFアニメテストです。
基本的に、バナーを閲覧するためにWEBサイトに来訪する方はいません。なので、動くバナーや極端に目立つバナーはサイト来訪者から敬遠されがちです。最近では動画バナーも散見するようになりましたが、それでもこの傾向は変わりません。なのでGIFバナーテストは、動かしすぎない点がポイントです。
サンプルバナーは好例で、右上の雨とフッター部分の吹き出しのみ、わずかに動く程度です。参考にしてみてください。なおABテストの際は、GIFアニメバナーと同素材・同レイアウトの通常バナーの2種類を、必ず用意しましょう。
最後に
今回は「バナーの効果を確実に上げるためのABテスト案10選」をご紹介しました。
バナーのABテストには、正解はありません。もちろんノウハウはありますが、結局はABテストを地道に繰り返す中で、CTRとCVRの掛け合わせを見ていくことが必要です。ただ、今回ご紹介したABテスト案10選を実行すれば、すこしでも早く効果が高いバナーに出会えるはずです。
ポイントは、必ずテストの結果を記録しておくことと、バナーの選定判断を勘に頼らずABテストの結果を正とすることです。前者は結果を見返すことで、余計な工数を増やさないため。後者は、レスポンス結果は人間の勘では計りきれないためです。このことを忘れずにABテストをすれば、バナーの効果は確実に上がります。
今回はご一読ありがとうございました。
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