IoTマーケティング 現在での活用事例

IoT(モノのインターネット)が活用されることで、ユーザーに関する多くのデータを得られるようになりました。顧客のデータ分析が必要なマーケティングの分野にとっても嬉しい技術進歩です。IoTから得られるデータを利用することで、どのようにマーケティングが進化するのでしょうか。
今回は、すでにIoTが有効活用されているマーケティング事例を紹介していきます。実は多くの企業でIoTがマーケティングに有効活用されているのです。

乗車カード・電子マネー

Suicaを代表とする乗車カード・電子マネーを使ったIoTは世界で一番日本が発達していると言っても過言ではありません。Suicaを使って買うことができる自動販売機は、首都圏だけでなく多くの地域で導入されるようになりました。Suicaを使って買った場合、カードの中に入ってある購入者のデータを自動的に収集されます。
集めたデータを分析すれば、設置場所にピッタリの商品ラインナップにできるのです。売れ行きのいいジュースだけを重点的に補充できるため、効率的な売り上げUPが望めます。
実際に自動販売機の場所や台数は全く変えてないにも関わらず、IoTを導入しただけで売上が1.5倍になったという事例が報告されています。

体温計

体温計の大手「オムロン」と「NTTドコモ」が設立した「ドコモ・ヘルスケア」はIoTをうまく使ったサービスを行っています。ユーザーからその日の体調や体温を送信してもらい、データ分析を行う「カラダのキモチ」をリリースしました。
分析したデータからオススメの食べ物を提案するサービスです。自分の体調をもとに商品を提案されるため、納得度は抜群。マーケティングとして強烈なPR力をもったサービスとなっています。
今までになかった新鮮さもあって、2013年にサービスを開始し3カ月足らずで30万人ものユーザーを獲得しています。

自動車保険

IoTを活用したマーケティングは、保険業界でも開始しています。大手保険会社である「あいおいニッセイ同和損保」は「トヨタ自動車」と連携してこれまでにない保険商品を発売しました。自動車の走行距離などをデータとして随時収集して、走行内容に応じた自動車保険を提案するのです。
IoTとは無縁と思われていた保険商品を「自動車」というモノを使ってIoTマーケティングを実現しました。自分の使っている車から算出したデータから計算したオンリーワンの保険商品ということで売り込みいらずの保険商品となっています。
テレビCMによる圧倒的な露出と営業マンのセールス力に頼っていた保険業界にとっては、今後のマーケティング事情を一変させる貴重な成功事例です。

プリンタ

プリンタビジネスにおいて大きな稼ぎ頭になっているのがインクです。プリンタの本体価格を抑えて、いかにインクで利益をとるのかが重要なビジネスポイントになります。実はインクを効率的にマーケティングする際にもIoTがうまく使われているのです。
最新のプリンタはすべてオンラインになっており、プリンタの状態を表す様々なデータがメーカーのクラウドに蓄積されていきます。そのおかげで、インク切れになったユーザーにはすぐさま新しいインクをオススメできるようになりました。
またプリンタの作動状態をデータとして収集・分析し、今後の動作トラブルがでてくるかもしれない機種には先んじてサポートをいれることができるようにもなったのです。大型のプリンタを使うオフィスにとって、プリンタの故障は大きなタイムロスになります。
IoTによって今まで以上に迅速なサポートを実現し、各企業との強い関係性を構築するのにも一役かっているのです。ビジネス用にコピー機に至ってはトナーが切れかかると、自動的に最寄りの販売店まで通知があり、すぐさまトナー販売に向かうようになっています。

マイホーム

IoTから入手したビッグデータを分析する技術は住宅業界にも新たなサービスを生み出しました。大手住宅会社である「セキスイハイム」は「スマートハウス」を販売。家のいたるところにIoTを導入した、まさに「未来の家」となっています。自分の家以外で同じ設備を使い、家族構成も同じスマートハウス入居者の平均値を提供し、自分の家の消費電力量が多いのか少ないのかわかるのです。
また「IBMプラットフォーム」を活用した対話型システムも導入。スマートハウス内の電気使用状況をコミカルに伝えてくれるキャラクターが家中を管理してくれているのです。スマートハウスで得たデータは新たな商品のマーケティングに使ったり、将来のリフォーム商品の提供に役立てたりすることになります。

まとめ

以上、IoTを活用したマーケティング事例について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?IoTを活用したマーティングを実施している企業はたくさんあり、すでに成果も出していることを理解いただけたと思います。
将来的にはマーケティングを行うための無料のIoTが生まれることも予想されます。IoTマーケティングを導入する企業も加速度的に増えていくことでしょう。
 

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