全ての会社の業務を社長がやるべき理由。外注を使って楽をしてははいけない

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syain600

会社を経営していると・・・いろいろな業務が発生します。会社員だった時代は「営業は営業を」「経理は経理を」「経営企画なら経営企画を」「人事なら採用を」していれば良かったのですが、起業直後には色々な業務を一人でやらなければならなくなります。しかし、それは非常に重要なことだと考えます。

大企業病の経営者が多い

多くの経営者は、社会人経験をしたうえで起業した方が多いと思います。

  • 営業は営業を
  • 経理は経理を
  • 人事は人事を
  • 商品企画は商品企画を

していたのです。しかも、ある程度仕事ができるので、部下がいた方が多いのではないでしょうか。

結果として、自分で起業したばかりなのに「人」を使うことをばかりを考える方が多いのです。

  • 「会社の設立は司法書士に依頼する」
  • 「経理は自分ではできないからアウトソーシングサービスを使う」
  • 「契約書は弁護士に依頼する」
  • 「採用は人材紹介会社に依頼する」
  • 「ウェブサイトの制作は制作会社にお願いする」
  • 「確定申告を税理士にお願いする」
  • 「資金繰りをコンサルタントにお願いする」
    ・・・

たしかに

「自分は営業をずっとやってきて、経理は門外漢だから『自分の強いところに注力した方が良い。』経営者だから、営業と経営を自分でやるんだ。」

ということがすべて間違っているとは言いませんが、これは会社員のときの考え方です。すべてのことは社長が自分でやってみるべきなのです。

なぜ、全ての会社の業務を社長がやる必要があるのでしょうか?

理由その1.将来、人を雇用したときのマネージメントができない

仮に起業直後から経理をアウトソーシングしていた経営者の場合

  • 将来、経理を採用しようとした場合にどうやってその人の能力を把握するのでしょうか?
    採用した後に経理の業務が正しくできているかどうかをどうやって判断するのでしょうか?

経営者本人が自分で経理をやった経験がないとマネージメントや採用ができないのです。

「経理のどこが重要なのか?」なんて、やったことがなければ絶対にわかりません。

経理をやったことがない経営者がはじめて経理を採用したら・・・

  • 面接で重視するのは過去の経歴だけ
  • 日常の経理業務もブラックボックスになり、経理の都合のいい報告を聞くだけ

になってしまい、機能不全に陥るのです。

このような中小企業の経営者が言うのは

「経理がちゃんとやってくれない。」
「税務対策まで見てくれない。」
「コスト削減などのアイディアが出てこない。」

という経理への不満ばかりです。

しかし、これは経営者がマネージメントを放棄しているからにほかなりません。

経験したことがなければマネージメントなんてできないのです。

理由その2.すべては経営改善のアイディアにつながっている

大企業であれば

  • 営業
  • 経理
  • マーケティング
  • 商品開発
  • 人事
  • 財務
  • 総務
    ・・・

と機能ごとに分解されていることは重要なことです。

しかし、これらの会社の機能はすべてつながっているものなのです。

私は1人で会社経営をしているので、当然、自分ですべてをやります。

  • 会計ソフトを入力しながら・・・経営数値の問題を発見する
  • 会計ソフトを入力しながら・・・節税のタイミングを予測する
  • 営業をして・・・新しい商品開発のアイディアを得る
  • ウェブサイトの制作をしながら・・・営業のアイディアが生まれる
  • オフィスの家具をそろえながら・・・効率的なオフィス空間を考える

掛け算なのです。

営業 × 経理 × マーケティング × 人事 ・・・・ = 経営

ですから、多くのことを自分でやればやるほど、経営改善のアイディアの引き出しが増え続けるのです。

まとめ

筆者の場合

マーケティングを中心に企画関連の職種で働いた経験しかありません。

  • 会社設立も自分でやりました。
  • 会計ソフトへの入力も自分でやっています。
  • 税理士には税務申告だけお願いして、経理の管理は自分でやっています。
  • ウェブサイトの制作も覚えました。今ではシステム開発も可能です。
  • 営業も自分でやります。
  • 契約書も自分で作ります。
  • 節税方法も自分で考えます。
  • 事業買収も自分で交渉します。

「すごいだろ」ということではなく、1人で経営しているので当たり前なのです。

しかし、仕事でお会いする中小企業の経営者と話していると・・・

  • 「経理はできないから、全部任せているんだよ。」
  • 「なかなか良いウェブサイトの制作会社が見つからなくてさ。」
  • 「契約者はうちの顧問弁護士に作ってもらっているよ。」
  • 「ファイナンスのコンサルタントに助成金の申請をお願いしているんだよ。」
  • 「うちの経理はバカでさ。全然、経営のことを理解していないんだよ。」
  • 「うちの税理士はダメ。全然、節税方法を提案してくれないんだよ。」
    ・・・

というような話ばかりです。それでも大きく利益が出ている会社であれば、それでいいのですが

その割に・・・

「利益が出ない」

と愚痴ばかりです。

直接は言いませんが・・・

「無駄なコストを使っていて、自分にノウハウが貯まらない選択をしていれば・・・そりゃ利益でないよ。」

と内心思っています。

やったことがないことをやることは大きな負荷がかかりますが・・・

少なくとも、十分な利益を生み出せるベースができるまでは、経営者が会社の業務をすべて自分でやるべきだと考えます。

コストも発生しませんし
掛け算で経営アイディアも出てきますし
各経営機能の理解もすすみ、ノウハウの蓄積ができるのです。

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