ECショップの売り上げ増加の一環として、単に広告などを打つのでだけでなく、これまでの決済方法を見直し、新しい決済方法を導入しようと考えたことはEC事業の経営者であれば、一度はあるのではないでしょうか。
実際、今後、そういった取り組みを行なっていこうと考えているEC事業者は非常に増えています。
そうした中で、後払い決済の領域は非常に注目を浴びています。
特に後払い決済サービスの中でも注目を浴びているのは、
- 後払いドットコム
- クロネコ代金後払いサービス
- NP後払い
- GMO後払い
などの大手のサービスになります。
しかし、どのサービスも利用料などはバラバラで、且つ提供している機能もそれぞれ異なります。
また、上記の4つのサービスはメリットもありますが、デメリットもあります。
そのため、今回は『【完全保存版】EC事業者におすすめの大手後払い決済サービス4選。各社のメリット・デメリットを徹底比較。』というテーマで
- 後払いドットコム
- クロネコ代金後払いサービス
- NP後払い
- GMO後払い
のメリットとデメリットを徹底比較し、わかりやすく解説します。
【完全保存版】EC事業者におすすめの大手後払い決済サービス4選。各社のメリット・デメリットを徹底比較。
今回は、EC事業者におすすめな大手後払い決済サービスを4つ紹介し、各社のメリット・デメリットを徹底比較していきます。
今回紹介するサービスは
- 後払いドットコム
- クロネコ代金後払いサービス
- NP後払い
- GMO後払い
になります。
①後払いドットコム
まずは最近、非常に勢いのある後払い決済サービスである『後払いドットコム』を紹介します。
後払いドットコムの3つのメリットである
- 注文情報自動登録サービスが初期費用、月額固定費0円で利用できる
- 与信スピードが早い
- とにかく提携サービスが多い
とデメリットである
- 注意事項が多い
点についてそれぞれ解説します。
後払いドットコムのメリット①注文情報自動登録サービスが初期費用、月額固定費0円で利用できる
まず、1つ目として、注文情報自動登録サービスが初期費用、月額固定費0円で利用できる点が挙げられます。
自動登録サービスを利用することによって、ネットショップの運営時の必要な各種登録が自動化でき、ネットショップ上で行う作業の手間が軽減できます。
また、後払い決済サービスの中には、注文情報の自動登録サービスは有料の場合も多いですが、後払いドットコムは初期費用、月額固定費ともに0円で利用できます。
そして、既にAPI連携をしているカートサービスや受注管理ソフトを利用のネットショップ事業者は無料で利用することができます。
後払いドットコムのメリット②与信スピードが早い
2つ目のメリットとして、与信スピードが早い点が挙げられます。
後払いドットコムの与信システムは3つの与信方法があります。
与信システムとして、
- リアルタイム与信
- 自動与信
- 手動与信
の3つがあります。
リアルタイム与信は、回答まで1~数秒、自動与信で数秒~5分程度、また自動与信で判定されなかった場合、手動与信となり、休日を含む9:00~18:00までの間に登録した注文は、その日のうちに回答されます(最大でも2時間以内に即日回答をさせていただきます。)。
このように、与信スピードが早い点は後払いドットコムのメリットでしょう。
後払いドットコムのメリット③とにかく提携サービスが多い
そして、3つ目のメリットとして、とにかく提携サービスが多い点が挙げられます。
実際、後払いドットコムの提携サービス数は業界随一です。
以下は、後払いドットコムの提携サービスを一部抜粋したものになります。
- 喜信堂ネットリンク(株式会社喜信堂)
- CROSS MALL(株式会社アイル)
- GoQSystem(株式会社GoQSystem)
- 侍カート(株式会社FID)
- 受注応援(旧:頑張れ♪店長!)(株式会社店長応援団)
- 受注でポン(株式会社ワイズシステム)J
- OYCART(有限会社前向きネット)
- 助ネコ通販管理システム(株式会社アクアリーフ)
- ストックマネージャー(GMOソリューションパートナー株式会社)
- Zen Cart Pro(ゼンカートプロ)(有限会社ビッグマウス)
- 「速販C2」「速販コネクト」「速販」(株式会社サイオ)
- 通販ゲート(通販ゲート株式会社)
- 通販する蔵(株式会社ソフテル)
- 通販Best(株式会社アール・シー・エス)
- DMショップ(株式会社パロス)
- TechnoSMS(TECHNOPIAN株式会社)
- 店舗アップ♪(株式会社日本ビジネス・サポート)
- TEMPOSTAR(NHN SAVAWAY株式会社)
- とくとく店長(GMOインターネット株式会社)
- 特攻店長(株式会社キャプサー)
- ネクストエンジン(Hamee株式会社)
- ヘルプEC(株式会社ケィキューブファクトリー)
- 豊作くん(豊作プロジェクト株式会社)
- マイティ通信販売(三愛ケーアールディ株式会社)
- まとまるEC店長(株式会社ブランジスタ)
- まるごとEC(GMOソリューションパートナー株式会社)
後払いドットコムのデメリット①注意事項が多い
ただ、当然ですが、後払いドットコムにもデメリットはあります。
仕方ない部分ではありますが、後払いドットコムはデメリットとして、注意事項が多い点が挙げられます。
後払いドットコムは注意事項として、以下の項目を掲げています。
- サービス導入には「サイト審査」と「書類審査」を実施。審査の結果によっては、サービスを利用いただけない場合あり。また、条件などの相談をする場合もあり。
- 商品によっては(例:アダルトグッズ・動物・チケット・金券類・その他)、後払いドットコムを利用できない場合あり。
- 後払いドットコムサービスの利用及ご契約は、日本国内で店舗(ネットショップなど)を運営されている方のみが対象。
- 特定商取引法に基づく表示がないサイトや法律的に問題のあるサイトでは、後払いドットコムサービスのご利用は不可。また、特定商取引法に基づく表示が正確に表記されていない場合は、追記・修正をさせていただく場合あり。
- 社内販売においては、後払いドットコムサービスは利用不可。
- 未払い率が多い場合、後払いドットコムの利用料金の変更やサービスの停止などの相談をする場合あり。
- 55,000円以上の注文をコンビニでネットショップのユーザーが支払いした場合、別途200円の収入印紙代が発生。
②クロネコ代金後払いサービス
2つ目は、クロネコ代金後払いサービスになります。
クロネコ代金後払いサービスは宅急便などを提供するヤマトホールディングスが提供する後払い決済サービスになります。
クロネコ代金後払いサービスのメリット①ヤマトHDが提供している決済サービスと連携することができる
クロネコ代金後払いサービスのメリットとして、ヤマトクレジットファイナンス(ヤマトホールディングスの傘下)が提供している決済サービスと連携することができる点が挙げられます。
実際、ヤマトクレジットファイナンスは数多くの決済サービスを提供しています。
そのため、クロネコ代金後払いサービスを利用する場合、数多くの金融系サービスを使う必要性はありません。
ヤマトクレジットファイナンスが提供している決済サービスを利用した方が良いと言えるでしょう。
以下は、ヤマトクレジットファイナンスが提供している決済サービスの一覧になります。
- クロネコ掛け払い:企業間決済の面倒な業務を一括代行
- ビジネスクレジット:法人・個人事業主への分割払いサービスで販路拡大
- クロネコ輸出ファクタリングサービス:未回収リスクをヘッジし、輸出販売の拡大推進に貢献
- 集金代行サービス:集金業務の効率化
- クロネコ代金後払いサービス:通販事業者向け安心・便利な後払い決済サービス
- ショッピングクレジット:柔軟な支払方法設定によりお客様ニーズに対応
- クロネコ e-クレジット:クレジットの申込手続きをWebで完結
- ハウスカード:「オリジナルデザイン」のクレジットカード導入によりブランドイメージ向上、リピーター創出
- 集金代行サービス:集金業務の効率化
- ABL(売掛債権・動産担保融資):売掛債権や商品在庫、自社所有の車輌などの資産を担保とする新たな資金調達
クロネコ代金後払いサービスのデメリット①利用条件が厳しい
次に、クロネコ代金後払いサービスのデメリットについて解説します。
デメリットとして、利用条件が厳しい点が挙げられます。
実際、クロネコ代金後払いサービスは利用条件として、以下の条件を設けています。
- ヤマトフィナンシャルとの宅急便コレクト契約が必要あり。
- 商品の配送は宅急便をを利用する必要あり。
- 換金性の高い商品や公序良俗に反すると思われる商品は取扱い不可。
- 所定の審査により、希望に添えない場合あり。
- 宅急便発払、宅急便着払、宅急便コンパクト、クール宅急便、宅急便タイムサービス、航空便、時間便、ヤマト便、ネコポスなどの使用推奨。
また、クロネコ代金後払いサービスを使用するECショップのユーザーにも以下の支払い条件を設けています。
支払期日 | 請求書発行後 14日以内 |
---|---|
支払窓口 | コンビニ・郵便局・auかんたん決済 |
限度額 | 55,000円 (税込) |
このように、若干ではありますが、利用条件は他社と比べ、厳しいと言わざるを得ません。
③NP後払い
3つ目は、NP後払いになります。
NP後払いのメリット①料金プランが豊富でわかりやすい
NP後払いは、取扱い額に応じて、最適なプランを選ぶことができます。
取扱い額が増えるに従い、プランを変更することで、さらにお得に利用できます。
特に月額固定費は0円から始められる点は魅力的と言えます。
また、自社後払いからの切替など、EC事業者の想定利用状況に応じて、個別の提案を検討することも可能です。
以下が料金プランの表になります。
利用料金 | サービス料金 | 月額固定費 | 請求書発行・郵便料金 |
Aプラン | 5.0% | 0円 |
|
Bプラン | 4.4% | 5,500円(税込) | |
Cプラン | 3.6% | 22,000円(税込) | |
Dプラン | 2.9% | 48,000円 | |
その他 プラン |
利用状況に応じた個別提案も可能 |
NP後払いのデメリット①国外での運営、輸入代行では使用できない
NP後払いの意外なデメリットとして、国外での運営、輸入代行では使用できない点が挙げられます。
NP後払いの利用及び契約は日本国内にて事業の運営を行っている法人に限られています。
また、輸入代行の場合も利用できないため、その点は注意が必要です。
④GMO後払い
最後はGMO後払いになります。
GMO後払いはGMOグループが提供する後払い決済サービスで、多くのネットショップで利用されているため、ご存知の方もいるのではないでしょうか。
GMO後払いのメリット①業界最安水準の月額費用・決済手数料・請求書発行手数料
GMO後払いのメリットとして、業界最安水準の月額費用・決済手数料・請求書発行手数料が挙げられます。
業界最安水準であるため、利用しているEC事業者も数多くいます。
以下が、GMO後払いの月額費用・決済手数料・請求書発行手数料になります。
<月額費用・決済手数料>
月額費用 | 決済手数料(非課税) | 月間取引額の目安 | |
Aプラン | 0円 | 4.7% | ~90万円 |
Bプラン | 4,500円 | 4.2% | ~170万円 |
Cプラン | 18,000円 | 3.4% | ~390万円 |
Dプラン | 45,000円 | 2.7% | 390万円~ |
<請求書発行手数料>
書型(コンビニ・銀行・郵便局) | 180円 |
ハガキ型(コンビニ・銀行) | 150円 |
GMO後払いのデメリット①WEBサイトを構築済みでないと審査に通りづらい
GMO後払いのデメリットとして、WEBサイトを構築済みでないと審査に通りづらい点が挙げられます。
そのため、これから、WEBサイトを構築し、起業しようとしている段階では、審査は通りづらいでしょう。
実際、商品掲載や特定商取引法の記載が完了してからでないと、申込みをしても審査には落ちる可能性が高いと言えます。
後払いドットコムには
- 注文情報自動登録サービスが初期費用、月額固定費0円で利用できる
- 与信スピードが早い
- とにかく提携サービスが多い
といったメリットがあり、
- 注意事項が多い
といったデメリットがあります。
クロネコ代金後払いサービスには、
- ヤマトHDが提供している決済サービスと連携することができる
といったメリットがあり、
- 利用条件が厳しい
といったデメリットがあります。
NP後払いには、
- 料金プランが豊富でわかりやすい
といったメリットがあり、
- 国外での運営、輸入代行では使用できない
といったデメリットがあります。
GMO後払いには
- 業界最安水準の月額費用・決済手数料・請求書発行手数料
といったメリットがあり、
- WEBサイトを構築済みでないと審査に通りづらい
といったデメリットがあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、『【完全保存版】EC事業者におすすめの大手後払い決済サービス4選。各社のメリット・デメリットを徹底比較。』というタイトルで、以下の大手後払い決済サービス
- 後払いドットコム
- クロネコ代金後払いサービス
- NP後払い
- GMO後払い
のメリットとデメリットを比較し、紹介しました。
これらの後払い決済サービスはそれぞれ、手数料も異なれば、審査基準、サービス内容もそれぞれ異なります。
また、後払い決済サービスは現状では、月額費用や決済手数料、請求書発行手数料は個社対応になる場合もあります。
そのため、後払い決済サービスを導入する際は各社の月額費用・決済手数料・請求書発行手数料といった料金プラン、審査基準、サービス内容といったものを比較し、メリット、デメリットを比較してから導入を意思決定することをおすすめします。