learningBOX(ラーニングボックス)の料金表は、一見すると5つのプランが横に並んでいるだけの素直な表です。ところが実際に見積もりを作ろうとすると、掲示されている単価がそのまま自社の支払額にならない場面が出てきます。理由は単純で、契約の単位が「人数」ではなく「100アカウント」だからです。ここでは公式の料金ページ、特定商取引法に基づく表記、サービス品質保証、同時アクセスの案内といった一次情報を突き合わせ、契約前に決めておく順番で並べ直します。
料金は100アカウント毎の従量課金です。公式のよくある質問では、50人分の契約やスポット追加はできないと明記されています。人数は100単位に切り上げて考えます。
有料プランは5つ。スターターは100アカウントで月間5,500円、年間契約なら33,000円(いずれも税込)。年間契約の下げ幅はプランによって違い、スターター系は月間×12の半額、スタンダード以上は25%引きです。
プラン差の本体は金額ではなく、サーバー総容量・1教材あたりのアップロード上限・不正対策の3つです。AI顔認証と学習中の写真撮影はスタンダードプラン以上でのみ使えます。
退会時に残りの利用期間があっても返金はされません。契約は自動更新が既定で、止めるには更新期限の14日前までに設定を変える必要があります。
提供会社はどこか
learningBOXを開発・運営しているのはlearningBOX株式会社です。コーポレートサイトの会社概要によると、法人設立は2012年7月23日、代表取締役は西村洋一郎氏、取締役は西村慎太郎氏。資本金は資本準備金を含めて470,001,000円(2022年11月現在)、従業員数は69名(2024年12月現在)と掲示されています。本社は兵庫県たつの市龍野町堂本216-1、ほかに東京都千代田区神田和泉町に東京オフィスがあります。
事業内容はeラーニングシステムlearningBOXの開発運営と、クイズ・問題作成ツールQuizGeneratorの開発運営の2本です。加盟団体として一般社団法人日本教育情報化振興会と一般社団法人ICT CONNECT21が挙げられています。特定商取引法に基づく表記では、販売業者名と運営責任者がいずれも会社概要と一致しており、電話番号は0791-72-8421と記載されています。
受付状況については、2026年9月15日付のプレスリリースで「利用企業数が2026年8月末時点で2,000社を突破した」と公表されています。同じリリースには、2016年9月のリリースから10周年を迎えること、2025年に1,500社を超えたあと約1年半で2,000社に達したことも書かれています。新規の申し込みは公式サイトのオンライン注文とフリープラン登録の両方から受け付けられている状態です。
料金の単位は人数ではなく「100アカウント」
公式の料金ページには、金額欄の見出しに「※100アカウント毎の従量課金制」と添えられています。よくある質問の「50人の契約やスポット追加はできますか?」という項目には、「ご契約は100アカウント毎となりますので、50人分のご契約やスポット追加はできません」という回答が掲示されています。
この一文は見積もりの前提を大きく変えます。社員が101人いる会社は、200アカウント分を契約することになります。250人なら300アカウント分です。掲示されている「1人あたり月55円」は100アカウントをきっちり100人で使い切ったときの数字であり、端数が出る組織では実効単価が上がります。

5プランの違いは金額より「容量」と「1教材の上限」
料金ページの表は、金額の下にサーバー総容量、1教材あたりのアップロード上限、AIアシスト、不正対策、動画の画質という行が続きます。プランを選ぶときに効いてくるのはこちらの行です。
| プラン | 月間契約 (100アカウント) | 年間契約 (100アカウント) | サーバー 総容量 | 1教材の アップロード上限 | 不正対策 |
|---|---|---|---|---|---|
| フリー | 0円 | 0円 | 1GB | 30MB | 表に記載なし |
| スターター | 5,500円 | 33,000円 | 10GB | 30MB | ブラウザ監視・ログ閲覧 |
| スターターPlus | 8,250円 | 49,500円 | 10GB | 100MB | ブラウザ監視・ログ閲覧 |
| スタンダード | 11,000円 | 99,000円 | 100GB | 500MB | ブラウザ監視・ログ閲覧・AI顔認証 |
| スタンダードPlus | 16,500円 | 148,500円 | 100GB | 1GB | ブラウザ監視・ログ閲覧・AI顔認証 |
| プレミアム | 22,000円 | 198,000円 | 200GB | 5GB | ブラウザ監視・ログ閲覧・AI顔認証 |
出典:learningBOX「料金」。税込表示、金額は100アカウント毎。フリープランの不正対策は料金表の比較欄に記載がありません。
容量の段はきれいな階段ではありません。総容量はスターターとスターターPlusが同じ10GB、スタンダードとスタンダードPlusが同じ100GBで、プレミアムだけ200GBです。つまりスターターPlusとスタンダードPlusは「総容量は据え置きで、1教材の上限だけを引き上げるプラン」という位置づけになります。
動画を配る予定があるかどうかで、選ぶ段がはっきり分かれます。1教材30MBのスターターに収まる動画は、実務では短い音声付きスライド程度です。数分の動画を置きたいなら100MBのスターターPlus、本格的に動画研修を回すなら500MB以上のスタンダード系という読み方になります。
なお料金ページには3つの注記が添えられています。1つ目は、1教材あたりのアップロード上限について、表記の制限容量より低い教材タイプが一部あるというもの。2つ目は、フリー・スターター・スターターPlusでは1コンテンツに限り、各プランの上限以上500MB未満のファイルをアップロードできるというもの。3つ目は、AIアシストについて想定を越える頻度での使用や不適切な使用と判断された場合に制限がありうるというものです。上限はいずれも固定値として読み切らないほうが安全です。
年間契約の割引率はプランによって違う
料金ページには月間契約と年間契約の切り替えがあり、押すと金額だけが差し替わります。ここで見落としやすいのが、割引率が一律ではないことです。掲示されている数字どうしを並べると、次のようになります。
| プラン | 月間契約を12か月続けた場合 | 年間契約 | 差額 | 年間契約は月間×12の |
|---|---|---|---|---|
| スターター | 66,000円 | 33,000円 | −33,000円 | 50% |
| スターターPlus | 99,000円 | 49,500円 | −49,500円 | 50% |
| スタンダード | 132,000円 | 99,000円 | −33,000円 | 75% |
| スタンダードPlus | 198,000円 | 148,500円 | −49,500円 | 75% |
| プレミアム | 264,000円 | 198,000円 | −66,000円 | 75% |
月間契約の欄は、公式に掲示された月額を12倍した計算値です。年間契約の欄は公式の掲示額(税込・100アカウント毎)。
スターターとスターターPlusは、年間でまとめると支払額がちょうど半分になります。スタンダード以上は25%引きです。短期間だけ使って様子を見たいという判断は、下の2プランほど高くつくことになります。
もうひとつ、年間契約の金額を縦に読むと順序が入れ替わる場所があります。スターターPlusの年間49,500円は、スタンダードの年間99,000円のちょうど半額です。総容量は両方とも10GBと100GBで差がありますが、1教材の上限を100MBから500MBへ引き上げるだけのために年額が倍になる、という比較になります。動画の本数がまだ読めない段階なら、この境目は先に社内で握っておくほうがあとの追加費用を抑えられます。
人数を100で切り上げると、実効単価はどう動くか
100アカウント刻みという条件を、実際の社員数に当てはめてみます。年間契約のスターター(100アカウントで33,000円)を使って計算すると、次のようになります。
| 対象人数 | 必要なアカウント数 | 年額(スターター・年間契約) | 1人あたり年額 | 1人あたり月額 |
|---|---|---|---|---|
| 100人 | 100 | 33,000円 | 330円 | 27.5円 |
| 101人 | 200 | 66,000円 | 653円 | 約54.5円 |
| 150人 | 200 | 66,000円 | 440円 | 約36.7円 |
| 199人 | 200 | 66,000円 | 332円 | 約27.7円 |
| 280人 | 300 | 99,000円 | 354円 | 約29.5円 |
| 870人 | 900 | 297,000円 | 341円 | 約28.4円 |
公式に掲示された年間契約額(100アカウント33,000円・税込)をもとにした計算値です。端数は小数第2位で四捨五入しています。
101人の行が示すとおり、境目をひとつ超えるだけで1人あたりの負担はおよそ2倍になります。逆に199人のように上限近くまで使い切る人数がもっとも効率的です。アカウントを誰に配るか、退職者のアカウントをどう扱うかという運用ルールが、そのまま料金に跳ね返る構造だと考えておくとよいでしょう。
1
対象者を数え、100で切り上げた数が契約アカウント数になります。
2
切り上げで生まれた空き枠を誰に渡すか(内定者、アルバイト、取引先など)を先に決めておきます。
3
次の100の境目まで何人分の余裕があるかを把握しておくと、増員時に慌てずに済みます。
フリープランはどこまで使えるか
learningBOXには0円のフリープランがあります。料金ページでは「期間無制限でお試し!」と掲示され、サーバー総容量1GB、1教材あたりのアップロード上限30MBという条件が添えられています。試用期間の日数制限は掲示されていません。
よくある質問には、フリープランから有料プランへ切り替えるときのデータの扱いについての回答もあります。「フリープランでご利用いただいていたアカウントでお申込みいただければ、引き続きデータのご利用が可能です」と書かれており、作った教材を作り直す必要はないと読み取れます。検討段階で本番に近い教材を作り込んでおける点は、稟議に時間がかかる組織では実務的な利点になります。
一方で、総容量1GBという枠は動画を置くとすぐに埋まります。前述の注記どおり、フリープランでも1コンテンツに限り30MBを超えて500MB未満のファイルを置けますが、それも総容量1GBの内側での話です。テストやクイズを中心に作るなら十分、動画中心なら早い段階で有料プランの判断が必要になる、という切り分けになります。
有料オプションは本体より高い
料金ページの下半分には有料オプションが並んでいます。本体のプラン料金と桁が違うため、総額を組むときはこちらから先に確認したほうが見積もりの精度が上がります。
| オプション | 金額(税込) | カスタマイズ契約 | 掲示されている条件 |
|---|---|---|---|
| カスタマイズ | 初年度220,000円 次年度66,000円 | — | デザイン変更、外部システム連携、追加設定 |
| 独自ドメイン | 年間契約165,000円 | 別途必要 | URLを任意のドメインにできる |
| QuizGeneratorライセンス | 年間契約22,000円 | 記載なし | クイズプレイヤーの画面・文言の変更、音声合成 |
| EC | お問い合わせ | 別途必要 | learningBOX内で作成・販売・決済を一元管理 |
| PowerPoint教材取り込み | 年間契約220,000円 | 記載なし | 新規契約停止中。2027年春リニューアル予定 |
| コピーライト非表示 | 買い切り264,000円 | 別途必要 | フッターのコピーライト表示を消す |
| 運用支援サービス | お問い合わせ | 記載なし | システムサポート、データ登録代行、事務局業務など |
出典:learningBOX「料金」の有料オプションおよび有料オプション比較表。
この表で最初に効いてくるのはカスタマイズです。独自ドメイン、EC、コピーライト非表示の3つは、いずれも「別途カスタマイズオプションの契約が必要」と注記されています。独自ドメインだけを使いたい場合でも、初年度は220,000円と165,000円を足した385,000円が必要になる計算です。
金額の重さも押さえておきたいところです。カスタマイズの初年度220,000円は、スターターの年間契約(100アカウント33,000円)に置き換えると6年分を超えます。本体を安く抑えても、見た目や連携に手を入れた瞬間に総額の主役が入れ替わります。
PowerPoint教材取り込みは、いま新規に申し込めません。料金ページには「新規契約停止中。2027年春リニューアル予定」と明記されています。
PowerPointで作った資料をそのまま教材にする前提で検討している場合は、この1行が計画に直接ひびきます。代替手段(PDF化、動画化、外部ツールでの変換など)を先に決めてから見積もりを作るほうが安全です。
公式の料金シミュレーションを分解する
料金ページには、利用目的と人数を設定した見積もり例が3件掲示されています。オプションが総額のどこを占めるかが読み取れるため、そのまま内訳に分けてみます。
| 設定 | プラン料金 | オプション | 初年度総額 | 次年度 |
|---|---|---|---|---|
| 870名・テスト中心 | スタータープラン900 297,000円/年 | カスタマイズ 220,000円 | 517,000円 | 363,000円 |
| 130名・教育機関 | スタンダードプラン200 198,000円/年 | カスタマイズ 220,000円 独自ドメイン 165,000円 PowerPoint取り込み 220,000円 | 803,000円 | 649,000円 |
| 280名・動画中心 | スタンダードPlusプラン300 445,500円/年 | カスタマイズ 220,000円 QuizGenerator 22,000円 | 687,500円 | 533,500円 |
出典:learningBOX「料金」の料金シミュレーション(税込)。内訳と総額はいずれも公式ページに掲示されている数字です。
1件目は870名でプラン料金297,000円、オプションは220,000円です。人数が多い例ほどプラン料金の比重が大きくなりますが、それでもオプションが総額の4割強を占めています。2件目の130名の例では、プラン料金198,000円に対してオプションが605,000円で、総額の4分の3がオプション側です。人数が少ない組織ほど、オプションを足すかどうかが総額を決めると言い換えられます。
なお2件目にはPowerPoint教材取り込みが含まれていますが、前述のとおり同じページ内で新規契約停止中と案内されています。掲示されているシミュレーションをそのまま自社の見積もりに当てはめる前に、各オプションの受付状況を個別に確認しておく必要があります。
不正対策はプランで線が引かれる
機能ページによると、learningBOXの不正対策は4種類で、コンテンツごとに必要なものを設定できます。このうち2つはスタンダードプラン以上の契約でのみ利用できると明記されています。
全プランで使えるもの
- ブラウザ監視:学習中に新規タブ作成やフルスクリーン解除を行った際、警告を出したり学習を強制終了したりできます。
- 試験監視ログの閲覧:学習中の操作や警告内容を確認でき、警告が一定数以上の場合は「不正疑いあり」と表示されます。
スタンダードプラン以上
- AIによる顔認証:登録した本人写真と学習開始直前に撮影した写真をAIが照合し、認証失敗が続く場合は学習を始められないようにできます。
- 学習中の写真撮影:撮影のタイミングを「警告時」「ランダム撮影」などから設定できます。
出典:learningBOX「不正対策」。
検定試験や昇進昇格試験のように、本人確認まで求められる用途では、実質的にスタンダードプラン以上が前提になります。年間契約で比べると、スターターPlusの49,500円からスタンダードの99,000円へ、100アカウントあたり年49,500円の差です。なりすまし対策が要件に入るかどうかを最初に決めておくと、プラン選びの往復が減ります。
逆に、社内研修の受講管理が目的で、成績が人事評価に直結しないのであれば、ブラウザ監視と監視ログだけでも運用は成り立ちます。AI顔認証を使わない判断は、下位プランを選べるという意味で年額に直結します。
同時アクセスは「制限なし」だが人数で運用が変わる
learningBOXは専用の案内ページで、同時アクセスの扱いを説明しています。まず前提として「1つのサーバーを複数のお客さまで共用するサービス」であること、同時アクセスが多くなるとメモリ不足により速度低下などが起こりうることが書かれています。
そのうえで、複数環境での同時アクセスについては「同時アクセス数の制限を設けておりません。数千〜数万人規模でもご利用いただけます」と掲示されています。一方、1つの環境での同時アクセスについては「完全な保証は行っておりません」と明記され、サービス品質保証に則って提供するという扱いです。

利用ユーザー数の目安は3段階です。500アカウント未満は問題なく利用でき、500〜2000アカウントは事前連絡が必要で、同じ時間帯に他の利用者が大規模な利用を予定していないかを確認するとされています。2000アカウント以上は別途相談です。
もうひとつ、ネットワーク側の注意も書かれています。無線LANを使う場合、100人単位で一斉にアクセスすると通信が安定しない可能性があるため、集合試験などを実施する際は事前に自社のネットワーク環境を確認するよう案内されています。全社一斉のコンプライアンス研修や、会場に集めての検定試験を計画している場合は、契約アカウント数とは別に回線側の確認が要るということです。
サービス品質保証(SLA)で保証されるのは何か
learningBOXはサービス品質保証を公開しています。数字が具体的なので、可用性を稟議の材料にしたい場合はここを引用するのが早道です。
| 項目 | 掲示されている内容 |
|---|---|
| 対象の稼働率 | 月間稼働率が95%に満たなかった場合 |
| 減額 | 当月分の利用料金(初期費用に含まれるオプション料金を除く)の15%を減額 |
| 月間総稼働時間 | 720時間(1か月を30日、1日を24時間として計算) |
| 障害の定義 | 3分以上継続して、ログインできない/全くアクセスできない/重大なバグで学習できない/APIによる連携ができない、のいずれかに該当すると会社が認めた時間 |
| 復旧の基準 | 障害発生から48時間以内に障害なく利用できるようにならなかったとき、15%を減額 |
| 告知の基準 | 営業時間内の障害で、発生から2時間以内にウェブサイト掲載または電子メール送信をしなかったとき、15%を減額 |
| 申請期限 | 所定の申請書により、障害が発生した月の翌月15日まで。減額は翌々月以降の請求額から控除 |
出典:learningBOX「サービス品質保証」。
月間総稼働時間720時間に対して稼働率95%というのは、36時間の停止までは減額の対象にならないという意味になります。ミッションクリティカルな基幹系と同じ感覚で読むと期待がずれるため、研修の締切を月末ぎりぎりに置かないといった運用側の設計で補うことになります。
適用除外の範囲も広めに定義されています。定期保守と緊急保守、OSやミドルウェアの不具合、利用者側の環境やDNSの不具合、仮想化ソフトウェアの不具合、第三者からの攻撃または妨害、障害が継続した時間を利用者が測定できない場合、災害や停電などが並びます。会社の責に帰すべき事由についても、AWSの障害がアベイラビリティゾーンごとに独立して発生していること、その事象がゾーンを超えていないこと、利用者側のネットワーク回線が正常であることという条件が付されています。
実務で見落としやすいのは申請期限です。減額は自動で行われるのではなく、利用者が所定の申請書で翌月15日までに申告する仕組みです。障害が起きた月のうちに、停止していた時間の記録を誰が取るのかを決めておかないと、条件を満たしていても請求できません。
セキュリティと第三者認証
セキュリティページには、技術的な対策として次の内容が掲示されています。XSSやSQLインジェクションなどへのWAF導入と改ざん検知システム、パスワードポリシーや自動タイムアウトの設定、社内ネットワークからのアクセスのみを許可するIP制限、定期的なアップデートとセキュリティパッチの適用、日次のバックアップ取得、SSLとTLSによる通信の暗号化、パスワードのハッシュ化です。
利用者側で設定できる機能としては、アカウントロック、メールによる二要素認証、IPアドレス制限、同時ログイン設定が挙げられています。情報システム部門の審査向けに、セキュリティチェックシートも公開されています。
第三者認証については、ISMS認証の取得が告知されています。認証規格はISO/IEC 27001:2022およびJIS Q 27001:2023、認証登録番号はMSA-IS-491、登録範囲はeラーニングシステム開発・スマートフォンアプリ開発・Webシステム開発、認証組織は本社と東京オフィス、初回認証登録日は2021年8月27日、審査・登録機関は株式会社マネジメントシステム評価センターと記載されています。

認証の登録範囲に「eラーニングシステム開発」が明記されている点は、審査シートを埋める立場から見ると扱いやすい材料です。会社全体ではなく本社と東京オフィスが認証組織である点も、そのまま記載できる形で公開されています。
推奨環境:Windows 10は対象外
推奨環境のページは、システムのバージョンごとに分かれています。現行のVer. 7系では、対応OSとブラウザの組み合わせが次のように掲示されています。
| 端末 | OS | ブラウザ |
|---|---|---|
| Windows | Windows 11 | Chrome 最新版/Edge 最新版 |
| Mac | macOS 26(Tahoe)/macOS 15(Sequoia) | Safari 最新版/Chrome 最新版 |
| Chromebook | Chrome OS | Chrome 最新版 |
| iPhone/iPad | iOS 26・iOS 18/iPadOS 26・iPadOS 18 | Safari 最新版 |
| Android | Android 17/16/15 | Chrome 最新版 |
出典:learningBOX「推奨環境(Ver. 7系)」。
同じページには、Windows 10についての説明が独立して置かれています。2025年10月14日にMicrosoftによるサポートが終了したため、Ver. 3.0以降は推奨環境の対象外とし、今後はWindows 10環境での動作確認を行わないと明記されています。Windows 10搭載のPCでも引き続き利用できる場合はあるものの、予期せぬ不具合やセキュリティ上のリスクが生じうるという注意が添えられています。
社内に残っているPCの入れ替えが終わっていない組織では、この1行が導入時期に影響します。あわせて、シークレットウィンドウやInPrivateウィンドウでの利用、CookieやReferrerを制限したブラウザでの利用は保証されないとも書かれています。セキュリティポリシーでCookieを絞っている会社は、事前に検証が要る部分です。
動作確認の方法についても記載があります。利用シェアが高いiPhone、iPad、Android端末については、実際の機器を使った動作確認を定期的に行っており、頻繁なアップデートに対応するため自動化ツールを活用して複数のOSとブラウザの組み合わせを網羅的にテストしていると説明されています。公開されている確認済み端末の一覧には、iPhone 13、iPhone 12 mini、iPad 第9世代、iPad 第8世代、Google Pixel 10a、Pixel 9a、Pixel 8a、Pixel Tablet、Lenovo Idea Tab Plusが並んでいます。
支払方法・自動更新・退会と返金
契約まわりの条件は、特定商取引法に基づく表記にまとまっています。ここは解約の話まで含めて具体的なので、稟議の前に読んでおく価値があります。
3つの方法から選ぶ
クレジットカード決済(PayPal)、銀行振込、請求書払い。請求書払いは法人のみ選択できます。
方法によって使えるまでの時間が違う
クレジットカード決済は手続き後、最大1〜2時間程度。銀行振込は入金確認後3営業日以内。請求書払いは購入手続き後、数分以内に利用できると案内されています。
新規契約は自動更新が有効
新たに締結する契約はすべて自動更新が有効になり、設定を変えなければ確認なしで更新されます。自動更新機能の導入前からある既存契約は無効です。
14日前を過ぎると変更できない
注文履歴一覧画面の自動更新のトグルをOFFにします。変更は更新期限の14日前までに行う必要があり、それを過ぎると設定は固定されます。
残存期間があっても返金されない
システム設定メニュー内の退会処理から手続きします。退会時に残りの利用期間があっても返金には対応しないと明記されています。
請求書払いの支払期日は翌月末と記載されています。また、自動更新が有効で支払いタイプが定期購入以外の場合、更新期日までに入金が確認できないと、オーナー以外の全ユーザーの利用が停止されるという条件も書かれています。年度替わりに担当者が異動する組織では、更新期日と請求書の処理を誰が持つかを引き継ぎ事項に入れておく必要があります。
申し込み後の撤回についても、銀行振込・請求書払いのいずれも「原則認められておりません」と明記されています。定期購入の解除はPayPalのウェブサイト側で行う必要があるという注意もあります。解約の導線がサービス内で完結しないケースがある点は、契約前に共有しておきたいところです。
代金以外の料金は不要とされていますが、ソフトウェアを利用するためのインターネット接続等の費用は利用者負担と書かれています。PayPal決済ではセキュリティチェックが入った場合に決済が保留となり、利用開始まで最長3日程度待つことがあるという備考も添えられています。
他のeラーニングシステムと比べた強みと弱み
同じ比較条件で並べると、learningBOXの位置がはっきりします。以下は、2026年9月18日時点で各社の公式サイトに数字で掲示されている料金だけを並べたものです。
| サービス | 課金の単位 | 掲示されている料金 | 初期費用 | 契約の下限 |
|---|---|---|---|---|
| learningBOX | 100アカウント毎 | 年間33,000円〜198,000円(税込) | 掲示なし | 100アカウント |
| AirCourse | 1ライセンス毎 (数量帯で単価が変動) | 月300円〜120円/ライセンス(税抜・年間契約一括) | 0円 | 帯の下限は1 |
| Schoo for Business | 1ID毎 | 月額1,650円/ID(税抜) | 110,000円(税抜) | 20ID |
| グロービス学び放題 | 1ID毎 | 6か月11,550円〜/ID(税込) | 無料 | 10ID |
各社公式サイトの掲示(2026年9月18日時点)。税の表示区分は各社の掲示どおりです。詳しい比較条件はeラーニングシステムの比較ページにまとめています。
強み
- 1人あたりの単価が桁で違います。年間契約のスターターは100アカウントで33,000円、1人あたり月27.5円です。ID単価で課金する他社と比べると、受講管理が主目的なら費用を大きく抑えられます。
- 期間の制限がないフリープランがあり、そのアカウントのまま有料プランへ移ってデータを引き継げると案内されています。
- サービス品質保証と同時アクセスの目安が数字で公開されており、情報システム部門の審査に出せる材料がそろっています。
- ISMS認証の登録範囲にeラーニングシステム開発が明記されています。
弱み
- 100アカウント刻みのため、端数の出る人数では実効単価が上がります。101人なら1人あたりの負担はおよそ2倍です。
- 既製の研修コンテンツが本体料金に含まれません。階層別eラーニングコンテンツは3か月/100人毎の従量課金として別建てです。受け放題の動画研修を含む他社とは前提が違います。
- デザイン変更や外部連携に手を入れると、カスタマイズの初年度220,000円が乗ります。独自ドメインやECはカスタマイズ契約が前提です。
- PowerPoint教材取り込みオプションは新規契約停止中です。
- 1つの環境での同時アクセスには完全な保証がなく、500アカウントを超えると事前連絡が求められます。
教材を自社で作る前提かどうかが、もっとも大きな分かれ目です。既製コンテンツを含めた総額で比べたい場合は、AirCourseの料金と機能のように受け放題コースが標準で付くサービスと並べて検討すると判断しやすくなります。
向いている会社・向いていない会社
向いている
- 教材やテストを自社で作る体制があり、配信と成績管理の器を安く用意したい会社
- 対象人数が100の倍数に近い会社。空き枠を内定者やアルバイトに配る運用ができる会社
- 検定・資格試験を実施しており、AI顔認証や監視ログまで必要な組織(スタンダードプラン以上)
- 情報システム部門の審査で、稼働率や認証の裏づけを文書で求められる会社
向いていない
- 既製の研修動画をすぐに配りたい会社。本体料金にコンテンツは含まれません
- 対象が30人や50人といった少人数で、100アカウント分を持て余す会社
- PowerPointの資料をそのまま教材にする前提の会社(該当オプションは新規契約停止中)
- Windows 10のPCが多数残っており、当面入れ替えの予定がない会社
- 途中解約時の返金を前提に予算を組む会社。残存期間の返金はありません
よくある質問
50人だけ契約できますか
できません。公式のよくある質問に「ご契約は100アカウント毎となりますので、50人分のご契約やスポット追加はできません」と掲示されています。
フリープランで作った教材は引き継げますか
公式のよくある質問では、フリープランで利用していたアカウントで申し込めば引き続きデータを利用できると回答されています。
年間契約にするとどれくらい下がりますか
プランによって違います。スターターとスターターPlusは月間契約を12か月続けた場合の半額、スタンダード以上は25%引きの金額が掲示されています。
途中で解約したら返金されますか
されません。特定商取引法に基づく表記に、退会時に残存利用期間が存在していても返金には対応しない旨が明記されています。
自動更新を止めるにはどうしますか
注文履歴一覧画面にある自動更新のトグルスイッチをOFFにします。更新期限の14日前を過ぎると設定は固定され、変更できなくなると案内されています。
Windows 10でも使えますか
推奨環境の対象外です。引き続き利用できる場合もあるとしながら、予期せぬ不具合やセキュリティ上のリスクが生じる可能性があるため、Windows 11へのアップデートまたは推奨環境のOSを搭載したPCへの移行を検討するよう案内されています。
まとめ
learningBOXの見積もりは、次の順番で組むと崩れにくくなります。
1
対象人数を100で切り上げ、必要なアカウント数を確定します。
2
置きたい教材の1本あたりのサイズから、1教材の上限(30MB/100MB/500MB/1GB/5GB)でプランを絞ります。
3
本人確認まで必要かどうかで、スタンダードプラン以上にするかを決めます。
4
月間契約と年間契約のどちらにするかを、プランごとに違う下げ幅を見て決めます。
5
デザイン変更や外部連携が要るなら、カスタマイズの初年度220,000円を先に総額へ入れます。
6
更新期日と自動更新の停止期限(14日前)を、担当者と一緒に社内カレンダーへ登録します。
本体のプラン料金だけを見ると、国内のeラーニングシステムのなかでも低い水準です。ただし総額を決めるのはオプションと、100アカウント刻みという契約単位です。この2つを先に固めてから他社と並べると、比較の軸がぶれません。同じ条件で他のサービスを確認したい場合は、eラーニングシステムの比較ページから各サービスの詳細へ進めます。
参照した一次情報:learningBOX「料金」「同時アクセス数について」「サービス品質保証」「セキュリティ」「ISMS認証取得のお知らせ」「不正対策」「推奨環境」「特定商取引法に基づく表記」、learningBOX株式会社「会社概要」およびプレスリリース「eラーニングシステム『learningBOX』、利用企業数2,000社を突破!」(いずれも2026年9月18日に表示を確認)。

