eラーニングシステム比較|料金の決まり方・契約の下限・教材の出どころを現行5サービスで検証【2026年】

eラーニングシステム5サービスの課金単位と契約の下限を示した比較アイキャッチ

eラーニングシステムの見積もりを何社か取ると、金額そのものより先に、数えている単位が違うことに気づきます。1人あたりいくらの会社、100アカウント単位で枠を買う会社、ID数の下限が決まっている会社、6か月単位で売る会社。単価だけを並べても比較にならず、同じ人数・同じ期間に置き直してはじめて差が見えます。ここでは公式サイトに料金を掲示している5サービスを取り上げ、課金の単位・契約の下限・教材の出どころという3つの軸でそろえて比較します。

先に結論

自社で作った教材を配るだけなら、1ライセンス月300円(税抜・年間契約一括)から始められるAirCourseか、100アカウント月5,500円(税込)から枠を買うlearningBOXが費用の下限になります。人数が読めない段階では後者の「枠買い」のほうが読みやすくなります。

既製の研修コンテンツごと導入したいなら、Schoo for Business(月額1,650円/ID・税抜、初期110,000円・税抜、20IDから)か、グロービス学び放題(6か月11,550円〜/ID・税込、初期費用無料、10IDから)。どちらも教材の制作を自社で抱えない代わりに、1人あたりの単価は一桁上がります。

小規模に始めて全社へ広げたいなら、ひかりクラウド スマートスタディ(初期5,500円、受講者1人あたり月額198円)が最も低い水準を掲示しています。ただしこの数字は同社FAQの「目安」であり、最終更新は2023年11月10日です。

掲載・除外の基準:2026年9月18日時点で、公式サイトまたは公式のよくある質問に料金を数字で掲示している法人向けeラーニング(LMS・学習管理システム)を掲載しています。料金を問い合わせのみとしているサービスは、同じ土俵で比較できないため今回は含めていません。

金額の税区分はサービスごとに表記が異なります。本文では各社の表記をそのまま引き、税抜・税込を必ず添えています。広告契約の有無は掲載順に反映していません。料金・プラン・受付状況は変わるため、申し込み前に公式サイトで最終確認してください。

比較する前に、課金の単位を3つに分ける

eラーニングの料金体系は、大きく3つの数え方に分かれます。この区別を先に付けておかないと、「安いはずだったのに見積もりが高い」という食い違いが起きます。

① 1人(1ID・1ライセンス)あたりの単価型

使う人数を掛け算する方式です。人数が読めているなら計算しやすく、増減にも比例します。

  • AirCourse
  • Schoo for Business
  • グロービス学び放題
  • ひかりクラウド スマートスタディ

② 枠(アカウント数の帯)を買う型

100アカウント単位など、一定の枠をまとめて買う方式です。枠の中なら人数が増えても金額は変わりません。

  • learningBOX

③として、単価型の中にさらに「契約の下限」が置かれている場合があります。Schoo for Businessは20IDから、グロービス学び放題は法人契約が10ID以上です。5人で使いたくても、下限分の費用はかかります。少人数から始める計画では、単価より先にこの下限を見る必要があります。

現行5サービスの基本条件

まず、課金の単位・基本料金・契約の下限・初期費用という4点をそろえて並べます。金額は各社の公式表記のままで、税区分を併記しています。

サービス課金の単位基本料金契約の下限初期費用
AirCourse1ライセンスベーシック 月300円/ライセンス(年間契約一括・1〜99)。月間契約は360円(税抜)公式の料金表は1ライセンスから記載0円
learningBOX100アカウント単位の従量課金スターター 100アカウントで月間5,500円(税込)100アカウント単位料金ページに記載なし
Schoo for Business1ID月額1,650円/ID(税抜)20IDから110,000円(税抜)
グロービス学び放題1ID6か月 11,550円〜/ID(税込)法人契約は10ID以上無料
ひかりクラウド スマートスタディ受講者1人月額198円/人(基本機能の場合)FAQに記載なし5,500円

この表だけでも、比較の難しさが見えます。learningBOXは税込、Schooとグロービスは税抜と税込が分かれ、AirCourseは税抜。ひかりクラウド スマートスタディは税区分の明記がありません。見積もりを並べるときは、まず全社を同じ税区分にそろえるところから始めてください。

AirCourse:人数が増えるほど単価が下がる

AirCourse(提供:KIYOラーニング株式会社)は、自社で作った教材を配る「ベーシック」と、既製の受け放題コースも使える「コンテンツプラス」の2つの有料プランがあります。加えて、期間を区切らず試せるフリープランが用意されています。

AirCourseの公式サイトに掲載された料金ページ。フリー、ベーシック、コンテンツプラスの3プランと、ライセンス数の帯ごとの月額単価、容量制限、動画アップロード時間制限が表で並んでいる
出典:AirCourse「料金」(2026年9月18日に表示を確認)。

特徴は、ライセンス数の帯によって単価が段階的に下がることです。同時に、教材を置ける容量と年間にアップロードできる動画の時間も帯ごとに決まります。100ライセンス以上になると容量が固定値へ切り替わる点に注意が必要です。

ライセンス数ベーシック(年間契約一括)コンテンツプラス(年間契約一括)自社コースの容量動画アップロード時間
1〜99300円/ライセンス500円/ライセンスライセンス数×2GBライセンス数×2時間/年
100〜299240円/ライセンス380円/ライセンス100GB100時間/年
300〜499200円/ライセンス320円/ライセンス200GB200時間/年
500〜999160円/ライセンス260円/ライセンス300GB300時間/年
1,000〜2,999120円/ライセンス200円/ライセンス500GB500時間/年
3,000〜見積もり対応

1〜99ライセンスの帯だけは、月間契約を選ぶと単価が上がります。ベーシックが360円、コンテンツプラスが600円です。年間契約を一括で払うかどうかで、1人あたり月60円から100円の差が付きます。

支払い方法にも線が引かれています。公式の注記では、99ライセンス以下はインターネットでの注文とクレジットカード払い、100ライセンス以上は銀行振込での請求書払いとされています。経理の処理方法が決まっている会社は、この境目を先に確認しておくと手戻りがありません。

年額の計算方法も公式に示されています。「ライセンス数 × 月単価 × 12か月」で、例としてベーシック200ライセンスを年額一括で使う場合、月額が240円×200=48,000円、年額が48,000円×12=576,000円と書かれています。プラン構成や容量の切り替わりを含めた詳細は、AirCourseの料金と機能をまとめた記事で扱っています。

容量が足りない場合は「データ増量オプション」があり、データ容量10GBと動画アップロード10時間を追加すると30,000円かかります。動画を中心に運用するなら、ライセンス数の帯に紐づく容量で足りるかを見積もり段階で確かめてください。

learningBOX:100アカウント単位で枠を買う

learningBOX(提供:learningBOX株式会社)は、100アカウント毎の従量課金制です。1人ずつ足していくのではなく、100アカウント分の枠を買う形になります。料金ページには月間契約と年間契約の切り替えがあり、年間契約のほうが安くなると案内されています。5プランの容量と1教材の上限、退会時の扱いは商品詳細ページで扱っています。

learningBOXの公式サイトに掲載された料金ページ。スターター、スターターPlus、スタンダード、スタンダードPlus、プレミアムの5プランについて、100アカウントあたりの月間金額、サーバー総容量、1教材あたりのアップロード上限、AIアシスト、不正対策、動画の画質が表で並んでいる
出典:learningBOX「料金」(2026年9月18日に表示を確認。月間契約の表示)。
プラン100アカウントあたり月間(税込)サーバー総容量1教材あたりの上限不正対策
フリー0円1GB30MB
スターター5,500円10GB30MBブラウザ監視・ログ閲覧
スターターPlus8,250円10GB100MBブラウザ監視・ログ閲覧
スタンダード11,000円100GB500MBブラウザ監視・ログ閲覧・AI顔認証
スタンダードPlus16,500円100GB1GBブラウザ監視・ログ閲覧・AI顔認証
プレミアム22,000円200GB5GBブラウザ監視・ログ閲覧・AI顔認証

スターターには「1人あたり月55円!」という表示が添えられています。5,500円を100アカウントで割った数字です。枠を使い切る前提なら確かに安く、使い切らなければ1人あたりの実質単価は上がります。この方式では、実際に受講する人数ではなく、確保した枠の数で費用が決まります。

プランの差は金額だけではありません。容量と1教材あたりのアップロード上限、そして不正対策の中身が段階的に変わります。テキストと画像が中心ならスターター系で足り、動画を配るならスタンダード以上が現実的な選択になります。試験の不正対策としてAI顔認証を使いたい場合も、スタンダード以上です。

フリープランは期間無制限で試せると書かれており、サーバー総容量1GB、1教材あたり30MBという制限が付きます。まず操作感を確かめてから有料プランを選ぶ流れが取れます。

Schoo for Business:教材を作らずに始める

Schoo for Business(提供:株式会社Schoo)は、自社で教材を作るのではなく、提供される授業を使う形のサービスです。料金は利用ID数に応じた方式で、20IDからの契約になります。初期費用の扱いや伴走支援を受けられるID数は、Schoo for Businessの料金と契約条件をまとめた記事で扱っています。

Schoo for Businessの公式サイトに掲載された料金ページ。月額1,650円/ID(税抜)、初期費用110,000円(税抜)、20IDからの契約であることが書かれている
出典:Schoo for Business「Price」(2026年9月18日に表示を確認)。

月額料金に含まれるものとして、全テーマ・全階層の授業が月額内で利用できること、200種類の研修テンプレートで授業選定を進められること、専門チームによる導入・活用サポートが受けられることが挙げられています。同ページは、他社では追加費用が発生しがちな項目として、コンテンツの追加購入費、授業選定の人件費・外注費、初期セットアップやサポートの有償化を対比して示しています。

費用の見方としては、初期費用110,000円(税抜)が固定でかかる点が効いてきます。20IDで1年使う場合、月額は1,650円×20=33,000円(税抜)、年額は396,000円(税抜)。ここに初期費用を足すと初年度は506,000円(税抜)になります。この計算は公表単価を機械的に掛けたもので、割引や個別条件は含みません。

グロービス学び放題:6か月単位で買う

グロービス学び放題(提供:株式会社グロービス)は、期間中に学習動画が見放題になる定額型です。公式ページには、初期費用無料、6か月11,550円〜/ID(税込)と示されています。12カ月・36カ月・永年の単価やIDの扱いは、グロービス学び放題の料金と契約条件をまとめた記事で扱っています。

グロービス学び放題の法人向けページ。初期費用無料、6カ月11,550円からIDあたりであること、グロービス学び放題プラスは46,200円からであること、4,800コース以上の動画があることが書かれている
出典:グロービス「法人向けeラーニングサービス グロービス学び放題」(2026年9月18日に表示を確認)。

上位の「グロービス学び放題プラス」は、通常の4,800コース以上の動画に加えてeMBAの14科目が使え、6か月46,200円〜/ID(税込)です。契約の単位にも差があり、学び放題は法人契約が10名(10ID)以上、プラスは1名(1ID)から承るとされています。10ID未満は個人契約になる旨も明記されています。

ここで注意したいのは期間の単位です。他の4サービスが月額で示すのに対し、グロービス学び放題は6か月単位の金額です。年額に直したいときは、公表されていない条件を自分で仮定することになります。本記事では1年分の金額を推計していません。6か月・10IDで115,500円(税込)という下限だけが、公表情報から直接出せる数字です。

ひかりクラウド スマートスタディ:掲示されている下限は最も低い

ひかりクラウド スマートスタディ(提供:東日本電信電話株式会社)は、同社のよくある質問に料金の目安が掲示されています。基本機能の場合、初期費用5,500円で、受講者1人あたり月額198円です。

NTT東日本のよくある質問の画面。ひかりクラウド スマートスタディについて、基本機能の場合は初期費用5,500円で受講者1人あたり月額198円となると書かれ、初回掲載日2022年2月27日、最終更新日2023年11月10日と表示されている
出典:NTT東日本「ひかりクラウド スマートスタディの利用料金の詳細(目安)を教えてください。」(最終更新2023年11月10日/2026年9月18日に表示を確認)。

この数字を使うときは、2つの但し書きを外さないでください。ひとつは、掲示そのものが「利用料金の詳細(目安)」という見出しの回答であること。もうひとつは、最終更新日が2023年11月10日であることです。

回答文も「詳しくはお問い合わせフォームからお問合せ願います」と続きます。他社の料金ページと同じ確度で扱わず、見積もりで必ず現在の金額を確かめてください。

100人・1年で使った場合の概算

単価の並びだけでは規模感がつかめないため、公表されている単価を機械的に掛けた概算を置きます。割引、キャンペーン、個別見積もりは含みません。税区分は各社の表記のままです。

サービス/プラン計算式概算税区分
learningBOX スターター(月間契約)5,500円 × 12か月(100アカウント枠)66,000円税込
learningBOX スタンダード(月間契約)11,000円 × 12か月(100アカウント枠)132,000円税込
ひかりクラウド スマートスタディ198円 × 100人 × 12か月 + 初期5,500円243,100円表記なし
AirCourse ベーシック(年間契約一括)240円 × 100 × 12か月288,000円税抜
AirCourse コンテンツプラス(年間契約一括)380円 × 100 × 12か月456,000円税抜
Schoo for Business1,650円 × 100 × 12か月 + 初期110,000円2,090,000円税抜
グロービス学び放題1年分の料金が公表されていないため算出しない(6か月・100IDで1,155,000円・税込が公表値からの下限)

並べると、自社教材を配るだけの用途と、既製コンテンツごと買う用途とで、桁がひとつ違うことが分かります。learningBOXのスターターとSchoo for Businessでは30倍以上の開きがありますが、これは高い安いの話ではなく、教材を誰が用意するかという設計の違いです。自社で研修動画を作って運用できる体制があるかどうかで、選ぶ側が変わります。

年間契約と月間契約で、いくら変わるか

同じサービスでも、支払い方を変えるだけで総額が動きます。公表されている単価から差を出しておきます。

AirCourseのベーシックは、1〜99ライセンスの帯で年間契約一括が300円、月間契約が360円(いずれも税抜)です。差は1ライセンスあたり月60円。50ライセンスなら月3,000円、年間で36,000円の差になります。コンテンツプラスは500円と600円で、差は月100円。50ライセンスなら年間60,000円の差です。

100ライセンス以上の帯には月間契約の単価が掲示されておらず、年間契約一括の単価だけが並んでいます。規模が大きくなるほど年間契約が前提になる設計と読めます。learningBOXの料金ページにも「年間契約がお得」という切り替えが置かれています。

資金繰りの観点では、年間一括は前払いになります。期の途中で人数が大きく動く見込みがあるなら、初年度は月間契約で走り、人数が固まってから年間契約へ移すという進め方もあります。単価の安さだけで決めず、途中で人数を減らせるかどうかを契約条件で確認してください。

自社教材だけで足りるか、既製コースを足すか

AirCourseは、この判断がそのままプランの選択になります。ベーシックは自社で作ったコースのみ、コンテンツプラスは自社コースに加えて受け放題コースの全コースが使えます。フリープランでは受け放題は「お試し用の一部コース」に限られます。

単価の差は帯によって変わります。1〜99ライセンスでは200円(300円と500円)、100〜299ライセンスでは140円(240円と380円)、1,000〜2,999ライセンスでは80円(120円と200円)。人数が増えるほど、既製コースを足す追加コストは1人あたりでは小さくなります。

ライセンス数ベーシックコンテンツプラス1ライセンスあたりの差
1〜99300円500円200円
100〜299240円380円140円
300〜499200円320円120円
500〜999160円260円100円
1,000〜2,999120円200円80円

いずれも年間契約一括・税抜の単価です。100人でコンテンツプラスを選ぶ場合、ベーシックとの差は月14,000円、年間で168,000円。この金額で既製の研修コンテンツをどれだけ内製できるかを考えると、判断の材料になります。

無料プランで確かめられる範囲

契約前に操作感を見たい場合、5サービスのうち2つが無料の枠を公開しています。どこまで試せるかは、それぞれ条件が明記されています。

項目learningBOX フリープランAirCourse フリープラン
利用できる期間期間無制限自社コースの受講期間はコース作成から30日間
サーバー総容量1GB2GBのみ
1教材あたりの上限30MB—(動画アップロードは2時間のみ)
自社コースの作成できるできる
既製コースの利用お試し用の一部コース

差がはっきり出るのは時間の扱いです。learningBOXは期間無制限と明記されているため、社内の検討が長引いても止まりません。AirCourseのフリープランは自社コースの受講期間がコース作成から30日間と決まっているため、検証の日程を先に押さえてから触り始めるほうが無駄がありません。

いずれも容量が小さく設定されています。動画を数本入れただけで上限に当たるため、無料枠で確かめられるのは操作の流れと管理画面の使い勝手までと考えておくのが現実的です。教材の運用そのものを試したいなら、有料プランの最小構成で短期間契約するほうが判断材料は増えます。

本体料金の外側で増える費用

見積もりの合計額が想定と食い違う原因の多くは、本体の単価ではなく周辺の費用です。公式に金額が掲示されているものを挙げます。

サービス項目掲示されている条件
AirCourseデータ増量オプションデータ容量10GBと動画アップロード10時間の追加で30,000円
AirCourse運用者トレーニング導入・運用担当者向けの説明会。詳細は問い合わせ
AirCourse動画制作・配信おまかせパック自社スタジオでの撮影・編集、出張撮影による業務マニュアル作成
AirCourseオンライン資格講座の法人利用全29講座を法人向け割引制度で利用できる
learningBOX有償オプション料金ページに複数の有償オプションが掲示されている(年間契約・買い切りなど形態が分かれる)
Schoo for Business初期費用110,000円(税抜)
ひかりクラウド スマートスタディ初期費用5,500円(基本機能の場合)

AirCourseの周辺サービスは、教材づくりそのものを外へ出す選択肢になっています。研修動画を社内で撮る体制がない会社にとっては、システムの利用料より制作費のほうが大きくなる場面があります。逆にすでに教材資産がある会社なら、これらは不要です。「システムが安い」と「研修が安く回る」は別の話だと分けて考えてください。

learningBOXの料金ページにも複数の有償オプションが並んでいます。年間契約のものと買い切りのものが混在し、金額の幅も大きいため、必要なものだけを見積書へ入れてもらうのが確実です。オプション名と金額の対応、カスタマイズ契約が前提になる範囲は、learningBOXの料金と契約条件をまとめた記事で一覧にしています。

Schoo for Businessが「追加費用」に置いている論点

Schoo for Businessの料金ページは、単価の提示だけでなく、他社で発生しがちな追加費用を並べて対比する構成を取っています。比較検討の観点としてそのまま使えるため、項目を引きます。

同ページが挙げる「追加費用が発生しがちな項目」Schoo側の説明
コンテンツの追加購入費全テーマ・全階層の授業が月額内で利用できる
授業選定の人件費・外注費200種類の研修テンプレートで授業選定を進められる
初期セットアップやサポートの有償化専門チームによる導入・活用サポートが含まれる

この3点は、どのサービスを選ぶ場合でも見積もりの前に確認しておく価値があります。月額が安くても、使える教材が限定されていて追加購入が必要なら、総額は変わります。研修の企画そのものを外注するなら、その費用もシステムの比較に含めて考えることになります。

同ページには、AIによる個別学習プランの自動生成をはじめとする学習支援機能がすべて使えるという記載もあります。機能の有無ではなく「月額に含まれるかどうか」で並べると、サービス間の設計思想の違いが見えてきます。

教材の本数と言語を条件に入れる

既製コンテンツを使う2サービスは、教材の規模を公表しています。グロービス学び放題は4,800コース以上の動画を日本語と英語で提供すると記載し、上位のプラスではeMBAの14科目が加わります。同社は4,300社を超える企業に導入されているとも掲示しています。

Schoo for Businessは本数ではなく「全テーマ・全階層の授業が月額内」という形で示しています。数を比べる指標が各社でそろっていないため、本数の大小だけで優劣を判断しないほうが安全です。自社が実際に受講させたいテーマが揃っているかを、トライアルで具体的に確かめてください。

英語での受講が要件に入る会社は、この段階で候補が絞られます。グロービス学び放題は日本語と英語の両方に触れており、他の4サービスについては公開ページから同じ粒度の情報を確認できませんでした。

用途別の判断

ここまでの条件を、よくある5つの状況に当てはめます。

1

自社の教材を配るだけでよい/人数は100人前後

learningBOXのスターター系か、AirCourseのベーシックが候補です。動画中心ならlearningBOXはスタンダード以上、AirCourseは容量の帯を確認します。

2

受講者数が読めない/期の途中で増える

learningBOXの枠買いは、枠の中なら人数が増えても金額が変わりません。単価型は増えた分だけ比例して増えます。

3

教材を作る余力がない/一般研修をまとめて用意したい

Schoo for Businessかグロービス学び放題。前者は20IDから、後者は10IDからという下限を先に確認します。

4

まず一部署で小さく試したい

learningBOXのフリープランとAirCourseのフリープランで操作感を見てから決められます。ひかりクラウド スマートスタディは掲示上の単価が最も低い水準です。

5

試験の不正対策まで必要

learningBOXはスタンダード以上でAI顔認証に対応と記載されています。プラン選定の段階でこの条件を入れてください。

各サービスの強みと弱み

公式に掲示されている条件から読み取れる範囲で、他サービスと比べたときの位置づけを整理します。確認できない優位性や、最安・最高といった断定は書いていません。

AirCourse

  • 強み:初期費用0円。ライセンス数の帯で単価が段階的に下がり、1,000ライセンス帯では120円まで落ちる
  • 強み:自社教材のみのベーシックと、既製コースを足すコンテンツプラスを選べる
  • 弱み:100ライセンス以上になると容量が固定値へ切り替わり、動画中心だとオプション(10GBで30,000円)の検討が要る
  • 弱み:99ライセンス以下ではクレジットカード払いに限定される

learningBOX

  • 強み:100アカウント5,500円(税込)からで、掲示されている費用の下限が低い
  • 強み:期間無制限のフリープランがある
  • 弱み:100アカウント単位のため、30人で使いたい場合も100アカウント分の費用がかかる
  • 弱み:既製の研修コンテンツを前提にした料金ではなく、教材は自社で用意する

Schoo for Business

  • 強み:全テーマ・全階層の授業が月額内。コンテンツの追加購入費が発生しない設計
  • 強み:200種類の研修テンプレートと専門チームのサポートが月額に含まれる
  • 弱み:初期費用110,000円(税抜)が固定でかかる
  • 弱み:20IDからの契約のため、少人数では1人あたりの負担が重くなる

グロービス学び放題

  • 強み:初期費用が無料。4,800コース以上の動画を日本語と英語で使える
  • 強み:上位プランでeMBA14科目まで広げられる
  • 弱み:6か月単位の金額のため、月額で並べる他社と直接比べにくい
  • 弱み:学び放題の法人契約は10ID以上。10ID未満は個人契約の扱いになる

ひかりクラウド スマートスタディについては、強み・弱みを同じ粒度で書けるだけの公表情報が集まりませんでした。掲示されているのは初期費用と1人あたり月額の目安のみで、プラン構成や容量の条件は公開ページから確認できていません。この点は「未確認」として扱い、推測で補っていません。

見積もりを取るときにそろえる6項目

各社の見積書は、そのままでは比較できない形で出てきます。依頼の時点で条件をそろえておくと、戻ってきた金額をそのまま並べられます。

1

受講者数と期間を固定する。「100人・12か月」のように、全社へ同じ数字を伝える。

2

税区分をそろえる。税抜で出す社と税込で出す社が混ざるため、依頼時にどちらかへ統一する。

3

初期費用を金額欄に含めるか分けるかを決める。含めないと初年度の総額がずれる。

4

教材の出どころを明示する。自社教材のみか、既製コンテンツを使うかで対象プランが変わる。

5

動画の量を伝える。容量とアップロード時間の上限が料金の帯に紐づくサービスがある。

6

支払方法の希望を伝える。クレジットカードのみ、請求書払いのみといった条件があるため。

契約前に確認しておく条件

金額以外で、後から効いてくる条件を挙げます。いずれも公式サイトの記載と見積書で確認できます。

確認する項目なぜ効くか今回の5サービスで差が出た点
契約の下限少人数で始めると1人あたりの負担が跳ね上がるSchoo 20ID、グロービス 10ID、learningBOX 100アカウント単位
初期費用初年度の総額を左右するSchoo 110,000円(税抜)、スマートスタディ 5,500円、AirCourse・グロービスは0円/無料
契約期間の単位年額に直すときの前提が変わるグロービスのみ6か月単位
容量とアップロード上限動画研修を配ると先に上限へ当たるAirCourseは帯で固定、learningBOXはプランで10GB〜200GB
教材の出どころ自社制作の工数が費用に乗るlearningBOX・AirCourse(ベーシック)は自社教材が前提
支払方法経理の処理と稟議の通し方に影響するAirCourseは99ライセンス以下がカード払い
料金情報の鮮度古い掲示をそのまま前提にできないスマートスタディのFAQは最終更新2023年11月10日

解約と返金について、公開ページから確認できたこと

比較の最後に置くべき項目ですが、今回の5サービスでは、解約手続きと返金の条件を料金ページから同じ粒度で読み取ることができませんでした。分かった範囲と、分からなかった範囲を分けて書きます。

サービス公開ページから読み取れること確認できなかったこと
AirCourse年間契約一括と月間契約が選べる。99ライセンス以下はクレジットカード払い中途解約の可否、年間一括払いの返金の扱い
learningBOX月間契約と年間契約の切り替えがある。フリープランは期間無制限契約期間中の解約条件、アカウント数を減らすときの扱い
Schoo for Business20IDからの契約。初期費用110,000円(税抜)最低契約期間、途中でID数を減らせるか
グロービス学び放題6か月単位の料金。法人契約は10ID以上期間途中の解約、更新時のID数変更の扱い
ひかりクラウド スマートスタディ初期費用5,500円、1人あたり月額198円(目安)最低利用期間、解約時の費用

ここは推測で埋める場所ではありません。年間一括で払った後に人数が減った場合にどうなるか、最低利用期間があるかどうかは、総額に直結します。見積もりを依頼する段階で、契約書または利用規約の該当条項を出してもらってください。料金ページに書かれていないからといって、条件が無いわけではありません。

よくある質問

いちばん安いのはどれですか

掲示されている金額だけを見ると、100人・12か月の概算ではlearningBOXのスターター(66,000円・税込)が最も低くなります。ただしこれは自社で教材を用意する前提です。既製の研修コンテンツを使う用途とは比較の土俵が違います。

30人で使いたい場合はどうなりますか

learningBOXは100アカウント単位のため、30人でも100アカウント分の費用がかかります。Schoo for Businessは下限が20ID、グロービス学び放題は法人契約が10ID以上と定められています。AirCourseは1〜99ライセンスの帯で1ライセンス300円(年間契約一括・税抜)から記載されています。

初期費用がかからないのはどれですか

AirCourseは初期費用0円、グロービス学び放題は初期費用無料と記載されています。Schoo for Businessは110,000円(税抜)、ひかりクラウド スマートスタディは5,500円です。

動画研修を配りたいのですが

容量と1教材あたりの上限を先に見てください。learningBOXはスタンダード(100GB・1教材500MB)以上、AirCourseはライセンス数の帯に応じた容量になります。AirCourseは10GBと動画10時間を30,000円で追加できるオプションがあります。

試験の不正対策はできますか

learningBOXは、スターター系がブラウザ監視・ログ閲覧、スタンダード以上でAI顔認証にも対応と料金表に記載されています。他のサービスについては、公開ページから同じ粒度の情報を確認できませんでした。

無料で試せますか

learningBOXは期間無制限のフリープラン(サーバー総容量1GB、1教材30MB)、AirCourseはお試しの無料プラン(自社コースの受講期間はコース作成から30日間、容量2GB)があります。Schoo for Businessのページには無料トライアルの案内があります。

料金はこのまま変わりませんか

変わります。本記事の数字はすべて2026年9月18日に各公式ページで確認したものです。特にひかりクラウド スマートスタディのFAQは最終更新が2023年11月10日で、同社も詳細は問い合わせるよう案内しています。

まとめ

eラーニングシステムの比較は、単価を並べるところから始めると必ず行き詰まります。先に分けるべきなのは、1人あたりで数える方式か、枠をまとめて買う方式か。そして契約の下限が何人に置かれているか。この2点で、同じ「1人あたり数百円」でも実際に払う金額は大きく変わります。

そのうえで、教材を自社で作るのか、既製のコンテンツごと買うのかを決めます。今回の5サービスでは、自社教材前提のlearningBOX・AirCourseと、コンテンツ込みのSchoo for Business・グロービス学び放題とで、100人・12か月の概算に一桁の差が出ました。これは価格競争ではなく、担う範囲の違いです。

最後に鮮度です。公式ページに数字が出ているからといって、その数字が今日のものとは限りません。掲載日と最終更新日まで見て、見積もりで確かめてから決めてください。

参照した一次情報:AirCourse「料金」learningBOX「料金」Schoo for Business「Price」グロービス「法人向けeラーニングサービス」NTT東日本「ひかりクラウド スマートスタディの利用料金の詳細(目安)」(いずれも2026年9月18日に表示を確認)

社内の情報共有基盤とあわせて検討する場合は、Web会議システム5製品の比較ワークフローシステム5製品の比較請求書発行システム5製品の比較もあわせてご覧ください。いずれも料金の決まり方を同じ軸で整理しています。

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