わかりやすいプレゼン資料作成のチェックポイント4つ

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プレゼンの成功の鍵は、8割以上が資料作成にあるといっても過言ではありません。どれほど印象的なキャッチフレーズを口にしたところで、のちのち聴衆の記憶に残るのは資料に記載された部分だからです。
お笑い芸人レベルの話術があれば話は別かもしれませんが、そうでないならば、ゼロから話術の勉強をするよりも効果的な資料作成を学ぶ方が遥かに効率的です。ここでプレゼン資料作成のポイントを学んでおきましょう。

「主張する」よりも「伝える」

ダメなプレゼン資料にありがちなのは、自分たちのアイディアの魅力をただひたすらに訴え続けてしまうこと。アピールしたい気持ちはわかりますが、独りよがりになってはいけません。聴衆の立場になって、いかにして「伝える」かを重視すべきです。

1. 長文はNG 箇条書きが原則

発表者はあらかじめプレゼン資料の内容を知っていますが、聴衆は基本的に初見です。特に外部に向けたプレゼンであれば、予備知識の一切ない聴衆が相手だということもあるでしょう。するとどうしても、聴衆の意識は資料に集中しがちです。
そんなとき、資料に長い文章が登場してきたらどうでしょうか? ついつい資料を読み込んでしまって、発表者の話は頭に入ってきづらくなってしまいます。
そこでプレゼン資料では、文章は箇条書きにするのが原則です。要点だけを箇条書きにして、あとは言葉で説明するようにすれば、聴衆の意識はスムーズに目から耳へと移ります。目か耳か、どちらか一方に集中させやすい状況を作り出しましょう。

2. スクリーンでの見やすさを優先したレイアウトに

「PCで作った資料を紙に印刷したら、思いのほか読みづらいものになってしまった」という経験はありませんか? 紙には紙の、ディスプレイにはディスプレイの特性があるためです。
同じように、スクリーンにもスクリーンの特性があります。プレゼン資料を作る際には、スクリーン上での見やすさを優先したレイアウトを心がけましょう。
たとえばフォントは、明朝系のものだとスクリーンでは読みづらくなります。ワンポイントとして使用するのはアリかもしれませんが、基本的には太すぎないゴシック系を使いましょう。文字サイズも、最低限18pt以上は欲しいです。
背景色については、白や薄めのベージュなど明るい色が基本です。暗色系の背景にすればデザインとしてはクールになり高級感も演出しやすいでしょうが、見やすさとの両立は困難です。安易に手を出すべきではありません。
アートやファッションに関する業界でない限りは、「かっこよくてお洒落だけれど見づらい資料」よりも「ダサいけれど見やすい資料」の方が遥かに有効です。

「詰め込む」よりも「厳選する」

プレゼンは有限の時間で行うものですから、情報の取捨選択が欠かせません。聴衆側とすれば何十個もの魅力を語られるより厳選された数個の魅力を語ってもらう方が印象に残りやすいですし、また発表者としても、アピールポイントを厳選した方がメリハリをつけやすくなるでしょう。

3. 「3色の法則」で要点を明確に

ファッション業界では「3色の法則」と呼ばれるものがあります。洋服をコーディネートする際には3色までしか色を使わないというルールで、これを守るだけで誰でもそれなりにバランスのとれたコーディネートが可能となります。
プレゼン資料の場合も同様で、たくさんの色を使いすぎると、まとまりがなくなって焦点がぼやけがちです。それを避けるためには、使う色を3色までに抑えましょう。3色の考え方は以下のとおり。

ベースカラー

文字や罫線などに使用する色です。背景色に対して視認性の高い色であることが求められるので、黒か濃いグレーを使うのが一般的でしょう。

メインカラー

一般的な塗りつぶし部分に使用する色です。企業やブランド・製品などのイメージカラーを用いるようにすると好印象です。ただし、強い主張をする部分では別の色を用いますので、メインカラーには淡い色を選びます。

アクセントカラー

最も強く主張したい部分に使用する色です。色の選び方としては2種類が考えられます。メインカラーと同系色でより彩度の高いものにするか、メインカラーとまったく違う色にするかです。あくまでもアクセントなので、多用しすぎないよう気をつけましょう。

4. 無駄なイラストやアニメは徹底的に削る

論旨をぼやけさせないためには、不要な情報を徹底的に削ることです。初心者は何かとプレゼン資料に無駄なものを加えてしまいがちではないでしょうか。
最もありがちな失敗としては、アニメーションを多用すること。いろいろな機能を使いたくなってしまうのはわかりますが、特殊な機能はピンポイントで使うから効果的なのです。アニメーションを使ってもよいのは、アニメーションでなければ表現できない内容を説明するときだけです。
また、企業や製品のマスコットキャラクターを多用するのもNGです。イラストや図表などは、情報を補足し理解を促すためだけに使われるべきであり、関係ないところにマスコットを出しても論旨がぶれます。マスコットを出していいのは、マスコットをメインとした企画のプレゼンのときだけです。

まとめ

以上、4点のチェックポイントをご紹介しました。いずれも基本的なものばかりですが、逆にいえば、その基本を守れていないプレゼン資料がいかに世の中に多いかということでもあります。
プレゼンは、ただ自分の仕事の成果を発表するだけの場ではありません。聴衆の心に訴えかけることこそが目的のはずですよね。この意識さえ忘れないようにすれば、上記の4点についても自然に心がけることができるのではないでしょうか。

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