法人カードも個人カードと同じように、ポイントやマイルを獲得できるものは多くあります。
ポイント還元率やマイル還元率が高い法人カードを探している個人事業主や法人経営者の方は、多いのではありませんか?
問題は法人カードで獲得したポイントの使いみちです。
カードについては経営者の方も利用すれば、従業員も利用するわけです。「ポイントは誰のものなの?」といったことを疑問に思っている方も多くいます。
こちらでは、
- 「法人カードのポイントが誰のものなのか?」
- 「法人カードを使って獲得したポイントは社長が勝手に使ってもよいのか?」
- 「法人カードのポイン尾を利用したときの仕訳方法は?」
- 「ポイント・マイル還元率が高いおすすめ法人カードとは?」
の4点について徹底解説します。
法人カードで獲得したポイントの使いみちで頭を悩ませている方、ポイント・マイル還元率が高い法人カードを探している方は必見です。
法人カードで獲得したポイントは誰のもの?
会社のもの
法人カードで獲得したポイントは、原則会社のものとなります。
そもそも法人カードの利用に関しては、会社の経費の支払いとして利用する事になります。
「現状では」社長が個人的に利用しても問題なし
法人カードのポイントに関しては、基本的には「会社のもの」となっています。
しかし税務上で厳密に取り決めがされているわけではありません。ですから、社長個人が利用した場合の罰則などは設定されていないわけです。
実際には、社長個人が法人カードで獲得したポイントを利用しているケースも珍しいわけではありません。
一方で法人カードで獲得したポイントやマイルに関して、社長自身のために使ってしまうことについては、「業務上横領罪」になるといった指摘があることも確かです。
しかし業務上横領罪になる可能性は限りなく低いです。
そもそも多くの企業で法人カードを導入しており、そのポイントやマイルを社長個人が利用しています。それでいて【「業務上横領罪」が適用された】といった話は聞いたことがあるでしょうか?
確かに、法人カードで獲得したポイントは会社として獲得したポイントであることは確かです。社長個人が使ってしまうのには、問題があるのも事実でしょう。
しかし会社としてポイントやマイルを利用すると、手続きが煩雑化してしまうこと事実なのです。
社長個人がカードのポイントを利用したとしても現状では問題視はされません。よって、社長個人としての利用も可能というわけです。
税務署は法人カードで獲得したポイントを把握しているのか?
把握していません。
そもそもポイントに関しては、一定時間で失効してしまうものもあるなど、仮に把握しようとしてもかなり難しくなってしまうのが現状なのです。
現実としては利用できていないはずです。さらにポイントに関しては、別のポイントサービスやマイレージに交換していることもあるでしょう。
交換してしまえば、レートによっても価値が大きく異なってくるわけです。調査力のある税務署であったとしても把握できなくなります。
さらに「税務署はクレジットカードのポイントやマイルの獲得数を把握する気もない」と考えられています。
その法定調書には様々な税金にかかわる情報が記載されています。以下、法定調書に記載されている一部を記載します。
所得税法に規定するもの
- 給与所得の源泉徴収票(同合計表)
- 退職所得の源泉徴収票(同合計表)
- 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書(同合計表)
- 不動産の使用料等の支払調書(同合計表)
- 不動産等の譲受けの対価の支払調書(同合計表)
- 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書(同合計表)
- 利子等の支払調書(同合計表)
- 国外公社債等の利子等の支払調書(同合計表)
- 配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書(同合計表)
- 国外投資信託等又は国外株式の配当等の支払調書(同合計表)
- 投資信託又は特定受益証券発行信託収益の分配の支払調書(同合計表)
- オープン型証券投資信託収益の分配の支払調書(同合計表)
出典:国税庁「法定調書関係」
よってカードの利用で獲得したポイントやマイルを税務署側は、把握する気がないと判断できるわけです。
そもそもクレジットカードのポイントやマイルに関しては、誕生してからすでに数十年も経っています。
であるにもかかわらず、税務署は特に何かしらの判断を下してはいません。今後も税務上に関しては、特に厳しく対応することはないと考えるのが自然です。
社長が法人カードのポイント・マイルの個人的利用に関する問題点
コンプライアンス的な問題あり
社長や役員といった会社の上層部のみが、甘い蜜をすするといった状況になってしまいます。
簡単に言ってしまえば、会社として利用し獲得したポイント・マイルを、「私的流用」したということになってしまうのです。
社内の雰囲気が悪くなるきっかけとなってしまうかもしれません。従業員のモチベーションを下げることにもなりかねないわけです。
経費算入ができない
仮にカードのポイントを社員個人が利用した場合には、給与所得対象となります。
給与所得となると、会社が社員に対して支払ったいうことになるわけです。よって経費算入ができることになり、税務上メリットが出てくるわけです。
課税対象となる可能性あり
実態としては課税はされません。
そもそも社長であるとか、役員などがポイントを個人的に利用した場合には、「役員報酬」の取り扱いとなります。
役員報酬に関しては課税対象となっているので、経費算入はできません。
現状は問題なかったとしても、いずれは問題に当たる行為として何らかの処罰対象になる可能性もあります。
社長個人としての利用については、現状ではそのままでもOKです。しかし税法に変化が現れた時には、ポイント・マイルの取り扱いは変えていかなければなりません。
法人カードで獲得したポイントで会社の備品を購入したときの仕訳方法
こちらでは、会社のためにカードの利用で獲得したポイントやマイルを利用したと想定して、その時の仕訳について記載します。
全額ポイント・マイルで備品を購入したケースの仕訳
会社事務所で利用する1万5,000円の備品をポイントで全額購入した場合の仕訳を紹介します。
- 借り方:消耗品費3,000円
- 貸し方:雑収入3,000円
仕訳としては特に難しいことはありません。
悩む方が多いのが、ポイントをどのように仕訳するのかというところでしょう。
またポイントに関しては、使うか使わないかはわかりません。使った時に使った分だけを「雑収入」として処理することになります。
例えばポイントが10万円分あったとしても、10万円を雑収入として処理する必要はありません。そもそもポイントの全額を使うかはわからないわけです。
仮にポイント獲得時に雑収入として計上してしまうと、ポイントが失効したときにも、処理をしなければなりません。
非常に手間がかかってしまうのです。よってポイントの処理に関しては使ったときのみ行うわけです。
ポイント・マイルとともに現金を加えて備品を購入したケースの仕訳
オフィスで利用する10万5,000円の備品を、現金10万円とポイント5,000円分で購入した場合の仕訳を紹介します。
- 借り方:消耗品費105,000円
- 貸し方:雑収入5,000円、現金100,000円
こちらの仕訳に関しても特に難しいわけではありません。
ポイントだけではなく現金も支払って備品を購入することもあるでしょう。その時も消耗品費として処理することになるわけです。
あとはポイント分を雑収入で処理し、現金支払い分は現金を減らす処理を行えばよいだけです。
ポイント・マイルと共にクレジットカード払いで備品を購入したケースの仕訳
オフィスで利用する5万5,000円の備品を、クレジットカードで3万2,000円支払い残りをポイント(1万2,000円分)で購入した場合の仕訳を紹介します。
- 借り方:消耗品費55,000円
- 貸し方:雑収入12,000円、未払金32,000円
クレジットカード払いに関しては、まだ現金払いが行われているわけではありません。よってカード払い分に関しては、「未払金」として処理することになるわけです。
カードの決済が行われたら、未払金を減額し現金を経減らす処理をします。
ポイント・マイルで仕入れ商品の代金を一部支払った場合の仕訳方法
ポイント・マイルを利用して仕入れを行うこともあります。
その時の仕訳方法に関しては、3つの方法があります。税務上はどの方法を採用しても構いません。
- 実際の現金支払い額で処理する方法
- 仕入値引を利用して処理する方法
- ポイントを収入として処理する方法
それぞれの仕訳方法を個別に紹介します。
以下、6万5,000円の商品の仕入れ時に3,000円分のポイントを利用したケース(現金支払い額は6万2,000円)で仕分けしていきます。
①現金の支払額のみで処理する
- 借り方:仕入れ62,000円
- 貸し方:現金62,000円
実際に支払った現金は、6万2,000円なので、処理としては問題あるわけではありません。しかし仕入れした商品の価値はポイント分を差し引いているので、目減りしてしまっている状況です。
本来は6万5,000円の価値があるにもかかわらず、ポイント分を差し引いて処理しているので貸借対照表上には6万2,000円の価値しかないのです。
一方でシンプルな仕訳となるので、「より簡単に処理したい」と考えている方にはおすすめです。
②ポイント分を仕入値引として処理する
- 借り方:仕入れ65,000円
- 貸し方:現金62,000円、仕入値引3,000円
ポイント利用分は「仕入値引」として貸し方に記載することになるので、仕入れ価格については正しい額を記載できるようになります。
仕入れた商品の価値を6万5,000円として処理できるのです。
仕入値引として処理すること自体にも問題がありません。実際にポイント分の支払いは免除されているので、仕入値引とするのは正当な処理となっているわけです。
③ポイントを収入と考えて処理する方法
- 借り方:仕入れ65,000円
- 貸し方:現金62,000円、雑収入3,000円
こちらも②と同様に、仕入れ価格を正確な額で記すことになります。一方でポイントを収入として処理することになるわけです。
こちらも正当な処理となります。ポイント・マイルに関しては、法人カードの利用で獲得できる「収入」といった見方もできるわけです。
そして実際に使った分となるので、収入として計上すること自体にも問題はありません。
法人カードのポイント・マイルに消費税は発生するのか?
ポイント・マイルには消費税は発生しない
消費税が発生するとなると、さらに手続きが煩雑化してしまうなど問題もあるからです。
「1万円分のポイントを獲得したら利用する時に1万1,000円分として利用できるでしょうか?」
ポイントを獲得したときに消費税は上乗せされません。利用時にも消費税分の上乗せがされることもないのです。
よって税務上、ポイント・マイルに関しては消費税は発生しません。非課税扱いとなるわけです。
高還元率なおすすめ法人カード3選
こちらでは法人カードでは、極めて珍しいポイント還元率が高く設定されている3つのカードを紹介します。
それぞれのカードのポイント・マイル的な特徴を徹底解説するので、カード選びの参考にしてもらえたら幸いです。
高還元率法人カードその1.楽天ビジネスカード
楽天ビジネスカードは楽天プレミアムカードの追加カードとして発行可能な法人カードです。
- 通常のポイント還元率が1.0%
- 楽天市場の利用でポイント還元率が5.0%
- 誕生日月の楽天市場の利用でポイント還元率が6.0%
- ETCカードの利用でもポイントが獲得できる
- 電子マネーのチャージでもポイントが獲得できる
- 楽天スーパーポイントはANAマイルへの交換も可能
- 選択したコースによってさらなるポイント優遇あり
- 海外利用時の還元率特典なし
- 実店舗利用もできる楽天ビジネスカード
- 楽天ビジネスカードの基本スペック
①楽天ビジネスカードの通常還元率
法人カードの還元率は個人カードの還元率とは大きく異なります。
個人カードの還元率は、1.0%以上に設定されているものが極めて多くなっています。しかし法人カードに関しては、0.5%以上で「還元率が高い」とされている世界なのです。
そんな中、楽天ビジネスカードに関しては、通常還元率が1.0%となっています。
100円の利用につき1楽天スーパーポイントが付与されるのです。個人カードである楽天カードと全く同じ設定です。
楽天スーパーポイントは、1ポイントあたり1円相当として楽天市場での買い物に利用できます。ポイント還元率は正真正銘の1.0%となっているわけです。
②楽天市場利用時に圧倒的な還元率に!
個人カードの場合は楽天市場にて楽天カードを利用すると、ポイント還元率は4.0%になります。
楽天ビジネスカードに関しては、さらにその上をいきます。プラス1.0%の還元率設定となり、5.0%もの楽天スーパーポイントがゲットできるのです。
例えば楽天市場にて1万円の買い物をしたとすると、500円分の楽天スーパーポイントが獲得できます。10万円を買い物したら、5,000円分もの楽天スーパーポイントが獲得できるわけです。
③誕生月キャンペーンあり
誕生月に楽天市場か楽天ブックスで買い物をすると、ポイント還元率が1.0%プラスされることになります。
よって楽天市場で誕生月に買い物をすると「5.0%+1.0%」ということになり、還元率は6.0%にもなるのです。
ちなみに楽天ブックスのポイント還元率も1.0%通常よりもプラスされます。
④ETCカードもポイント還元率が1.0%
営業者などを利用している企業の経営者の方は、楽天ビジネスカードでより多くのポイントが獲得可能です。
楽天ビジネスカードではETCカードの発行ができます。さらにETC利用分に関しても、還元率が1.0%になっているのです。
10枚目以降のETCカードの発行も可能となっています。10枚目以降に関してはカード到着後の申し込みとなり、「楽天e-NAVI」からの申込みが可能です。
⑤楽天Edyへのチャージでもポイント獲得可能!
楽天ビジネスカードであれば、楽天Edyのチャージが可能となっています。
そのチャージした金額についてもポイント対象となります。ただし通常の還元率よりも低く設定されているので注意しましょう。
楽天Edy分のチャージについてのポイント還元率は、0.5%となっています。200円につき1楽天スーパーポイントが獲得できるわけです。
楽天Edyの利用についてもポイントを獲得していきたい、といった希望を持っている方にも楽天ビジネスカードはおすすめです。
⑥ANAマイルへの交換もできる楽天ビジネスカード
交換レートは良いわけではありませんが、マイルを貯めている方にもおすすめできるのが楽天ビジネスカードです。
1楽天スーパーポイントあたり0.5ANAマイルとの交換となります。マイル還元率にすると0.5%になるわけです。
ただし前述したように楽天市場の利用であれば5.0%のポイントが獲得できます。
よってその楽天市場で利用したポイントをANAマイルに移行すると仮定すると、マイル還元率は2.5%になるわけです。
⑦3つのコースとポイント優遇
- 楽天市場コース:指定されたキャンペーンやプレミアムカードデーに楽天市場を利用するとポイント還元率が+1.0%
- トラベルコース:楽天トラベルにて予約や決済、利用でポイントが+1.0%
- エンタメコース:楽天ブックス・楽天レンタル・楽天SHOWTIMEの利用でポイントが+1.0%
各コースによって、ポイントの優遇条件が異なってくるわけです。もちろん自身がどのコースが最も活用することになるかを考えた上で判断してください。
楽天市場を利用する機会が多いのであれば「楽天市場コース」を選択しましょう。
旅行が好きで楽天トラベルを利用する機会が多いのであれば「トラベルコース」がおすすめです。
本やDVD、さらには動画などを購入する機会が多いのであれば「エンタメコース」を選ぶべきです。
⑧海外利用の特典なし
クレジットカードの中には、海外利用時にポイント還元率が2倍になるカードも存在しています。
しかし楽天ビジネスカードに関しては、海外利用もできますが、還元率特典は用意されていません。通常還元率のままの利用となるのです。
⑨楽天市場だけではない!実店舗でも利用できる楽天スーパーポイント
楽天スーパーポイントに関しては、「楽天サービス内でしか利用できない」といった印象を多くの方に持たれていることも事実です。
しかし実店舗でポイントを利用した支払いもできます。楽天スーパーポイント加盟店であれば「ポイント払い」ができるわけです。
楽天スーパーポイントで支払える加盟店例
- マクドナルド
- ミスタードーナツ
- カフェ&バー PRONTO
- トマトアンドオニオン
- じゅうじゅうカルビ
- まいどおおきに食堂
- ペッパーランチダイナー
- 炭焼きハンバーグステーキくに
- 北海道寿し居酒屋 おたる亭本店
- ステーキハウス大和
- タニタ食堂など
こちらに紹介したのは、楽天スーパーポイントで支払いができる加盟店のうち飲食店の一部です。
⑩楽天ビジネスカードの基本スペック
年会費 | 2,200円(税込み)(※1) |
---|---|
追加カード | ETCカード(年会費550円)(※2) |
通常還元率 | 1.00% |
ポイントモール還元率 | 5.0%(楽天市場利用時) |
マイル還元率 | 0.50% |
電子マネーチャージ還元率 | 0.5%(楽天Edy) |
海外利用時還元率 | 1.0%(ポイント優遇なし) |
ポイント優遇企画例 | 誕生月ポイント(+1.0%)(※3) 楽天市場コース(+1.0%)(※4) トラベルコース(+1.0%)(※5) エンタメコース(+1.0%)(※6) |
- ※1:別途楽天プレミアムカードの年会費1万1,000円(税込み)がかかります
- ※2:1枚目までは年会費無料。2枚目以降は550円
- ※3:誕生月に楽天市場か楽天ブックスを利用すると、ポイント還元率が1.0%加算される。
- ※4:指定されたキャンペーンやプレミアムカードデーに楽天市場を利用するとポイントが1.0%プラスされる
- ※5:楽天トラベルを利用するとポイントが+1.0%
- ※6:楽天ブックス・楽天レンタル・楽天SHOWTIME利用でポイントが+1.0%
高還元率法人カードその2.EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)
- 通常還元率は0.6%
- クラスステージによってポイント還元率が最大で1.1%になる!
- マイルにも交換可能
- 専用ショッピングモールあり
- 海外利用時のボーナスポイントなし
- ETCカード利用分もポイント対象になる
- 電子マネーチャージではポイントを獲得できない
- EX Gold for Biz Mの基本スペック
①他の法人カードよりも若干高めな通常還元率
法人カードの還元率は0.5%でも高めとされています。
EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)に関しては、その還元率の一つの基準である0.5%よりも若干高い0.6%の設定となっているのです。
厳密には通常ポイント還元率は0.5%なのですが、ゴールドカード特典ということもあり20%ポイントが加算されるのです。よってポイント還元率は0.6%となっています。
ポイント還元率が0.6%といいうことになりますが、例えば100万円利用で6,000円分の還元となります。300万円利用で1万8,000円分の還元となります。
個人カードと比較すると多少残念に思うかもしれませんが、法人カードは一般カードに比べて高額利用を行う可能性が高いわけです。
0.6%であったとしてもポイントは着実に貯まっていきます。
②前年度利用額によってはポイント還元率が極めて有利になる可能性あり
EX Gold for Biz Mでは、クラスステージ制を採用しています。
前述したように通常の還元率は0.6%ですが、そこから条件によっては最大で1.1%もの還元率になるチャンスがあるのです。
クラスステージ | 条件 | 還元倍率(0.5%が基準) | 還元率 |
---|---|---|---|
ノーマルステージ | 年間利用額が50万円未満 | 1.2倍 | 0.60% |
ステージ50 | 年間利用額が50万円以上100万円未満 | 1.7倍 | 0.85% |
ステージ100 | 年間利用額が100万円以上200万円未満 | 1.9倍 | 0.95% |
ステージ200 | 年間利用額が200万円以上 | 2.2倍 | 1.10% |
仮に毎年200万円以上の利用を続けられるのであれば、還元率は継続して1.1%になるわけです。一気に高還元率法人カードになる可能性を秘めているのが、EX Gold for Biz Mです。
③ANAマイルとJALマイルに交換可能
- ANAマイルの交換レート:1ポイントあたり0.6マイル
- JALマイルへの交換レート:1ポイントああり0.5マイル
マイルへの交換もできるわけですが、レートはそれほど良いわけではありません。
クラスステージで「ステージ200」であった場合には、1,000円あたりで2.2スマイル(暮らスマイル)の獲得となります。
暮らスマイルは1スマイルあたり5ポイント(オリコポイント)と交換できます。2.2スマイルは11ポイントとなるわけです。
よってステージ200であったとしても、1,000円あたり6.6ANAマイル相当の獲得にとどまってしまいます。マイル還元率は0.66%にすぎません。
④専用ショッピングモールのオリコモールを有効活用しよう
オリコモールを経由してネットショッピングを実施すると、2つのポイントが同時獲得できます。暮らスマイルを獲得でき、そのうえオリコポイントまで貯まるのです。
暮らスマイルに関しては、通常のポイント数の獲得となります。要はオリコポイントがボーナスポイントのようになっているわけです。
オリコポイントに関しては、ショップによって獲得できるポイント比率が大きく異なっています。
ちなみにオリコポイントに関しては、最低でも0.5%に設定されていることが多くなってます。
よってEX Gold for Biz Mを利用している方は0.6%+0.5%となるので、オリコモールを活用すればポイント還元率は1.1%にはなるわけです。
⑤海外を利用したとしてもポイント還元率に変化なし
海外利用時の優遇などの企画は用意されていません。
海外を利用したとしても、0.6%の還元率設定のままになっているわけです。
⑥ETCカード利用分もポイント付与対象
EX Gold for Biz MではETCカードが発行できます。発行したETCカードの利用分についてもポイント対象になっています。
高速道路を利用する機会が多い方であれば、より多くのポイントを獲得できるチャンスもあるのです。
もちろんETCカード利用分もクラスステージの利用金額に反映されます。ETCカードを使いこなすことで、より上のクラスステージに上がれる可能性も出てくるわけです。
⑦楽天Edyとnanacoのチャージが可能!しかしポイント付与対象外!
残念ながら電子マネーチャージでポイントは獲得できません。
せっかく楽天エディとnanacoのチャージに対応しているわけですが、ポイント対象ではないのです。
⑧EX Gold for Biz Mの基本スペック
年会費 | 2,200円(税込み)(初年度無料) |
---|---|
追加カード | ETCカード(年会費無料) |
通常還元率 | 0.60% |
ポイントモール還元率 | 1.1%(オリコモール利用時)(※1) |
マイル還元率 | ANAマイル(0.36%~)、JALマイル(0.3%~) |
電子マネーチャージ還元率 | なし |
海外利用時還元率 | 0.6%(ポイント優遇なし) |
ポイント優遇企画例 | ノーマルステージ(ポイント還元率:0.6%)(※2) ステージ50(ポイント還元率:0.85%)(※3) ステージ100(ポイント還元率:0.95%)(※4) ステージ200(ポイント還元率:1.1%)(※5) |
- ※1:オリコモール利用時は暮らスマイルのポイント還元率が0.6%であり、オリコポイントの還元率が0.5%となります(ショップによってはさらに高還元率になる場合もあります)
- ※2:年間利用額が50万円の方が該当するコース
- ※3:年間利用額が50万円以上100万円未満の方が該当するコース
- ※4:年間利用額が100万円以上200万円未満の方が該当するコース
- ※5:年間利用額が200万円以上の方が該当するコース
高還元率法人カードその3.セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
- 通常還元率は0.5%
- マイルにも交換可能
- JALマイル還元率を一気に1.125%にするSAISON MILE CLUB
- 専用ショッピングモールでポイント還元率アップ
- 海外利用でポイント2倍!
- 電子マネーチャージでポイント獲得が可能
- 追加カードでのポイントの獲得が可能!
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの基本スペック
①通常還元率は一般的
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードを高還元率カードとして紹介しているわけですが、通常の還元率設定に関しては、0.5%になっているわけです。
ちなみにセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードを利用することで獲得できるのは「セゾン永久不滅ポイント」です。
付与レートに関しては1,000円につき1ポイントとなっています。1ポイントあたりの価値は5円相当なので、ポイント還元率は0.5%となっています。
②マイルにも交換はできるが還元率は低め
獲得したセゾン永久不滅ポイントですが、ANAマイルとJALマイルに交換可能です。
しかし交換レートはあまり良くありません。交換上限がなく交換手数料も発生しない、といったメリットがあるわけですが、交換レートが良くないのです。
- ANAマイルの交換レート:1ポイントあたり3マイル
- JALマイルの交換レート:1ポイントあたり2.5マイル
要は1,000円利用位でANAマイルは3マイルしか獲得できません。JALマイルに至っては2.5マイルなのです。それぞれのマイル還元率は0.3マイルと0.25マイルです。
マイルに交換するのはおすすめではないわけですが、実はちょっとしたコツがあります。特に経費も発生せずにマイル還元率が一気に高まるのです。
③SAISON MILE CLUBを利用するとJALマイルの還元率が一気に高まる!
「SAISON MILE CLUB(セゾンマイルクラブ)」と呼ばれるサービスにセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードであれば年会費5,500円(税込)で加入できます。
通常年会費4,400円(税込み)となっているわけですが、その年会費を支払わなくてもよいのです。
SAISON MILE CLUBに加入をした状況でカードショッピングを行うと、1,000円利用につき10JALマイルが獲得できます。一気にマイル還元率は1.0%になるのです。それだけではありません。
2,000円のカードショッピングごとに1セゾン永久不滅ポイントが獲得できるのです。前述したように1ポイントは2.5マイルと交換できます。1,000円に直すと1.125マイルとなるわけです。
ではセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードを1,000円利用して、SAISON MILE CLUBで獲得した10マイル、さらにセゾン永久不滅ポイントで獲得した1.125マイルを足してみましょう。
11.125マイルになります。100円にすると1.125マイルとなるわけです。正真正銘、還元率は1.125%になるのです。
④セゾンポイントモールで最大ポイントが30倍になるチャンスあり
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはクレディセゾンのカードです。そのクレディセゾンのショッピングモールなのが「セゾンポイントモール」です。
セゾンポイントモールですが、経由してネットショッピングするだけです。それだけでポイントが0.5%から14.5%も加算されることになります。
ただしショップによってポイント倍率も大きく異なってきます。事前に確認した上で利用してください。
⑤海外利用時のポイント還元率は1.0%
海外利用時の優遇サービスがあります。
海外利用時にはポイント還元率が1.0%になるので、1,000円利用につき2ポイントが獲得できるのです。
⑥iDとQUICPayのチャージでポイント獲得可能!
- iDのチャージ:ポイント還元率1.0%
- QUICPayのチャージ:ポイント還元率0.5%
QUICPayのチャージに関しては、通常の還元率のままとなります。一方でiDのチャージに関しては、還元率が2.0倍の設定になっているのです。
特にiDを利用した決済をする機会が多いという方に、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは適しています。
⑦ETCカードと子カードの利用分もポイント対象である
ETCカードに関しては年会費無料で発行可能です。子カードに関しては4枚まで発行可能であり、年会費は3,300円(税込み)となっています。
ETCカードについても子カードについても、利用した金額に関してはポイント付与対象となります。追加カードを活用して、確実にポイントを獲得していきましょう。
⑧セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの基本スペック
年会費 | 2万2,000円(税込み)(※1) |
---|---|
追加カード | ETCカード(年会費無料)、子カード(年会費:3,240円)(※2) |
通常還元率 | 0.50% |
ポイントモール還元率 | 1.0%(セゾンポイントモール利用時)(※3) |
マイル還元率 | ANAマイル(0.3%)、JALマイル(0.25%~1.125%)(※4) |
電子マネーチャージ還元率 | iD(還元率1.0%)、QUICPay(還元率0.5%) |
海外利用時還元率 | 1.0%(ポイント2倍) |
ポイント優遇企画例 | なし |
- ※1:年間利用額が200万円以上であると翌年年会費は半額の1万1,000円(税込み)になります
- ※2:子カードは4枚まで発行可能
- ※3:通常還元率0.5%+ボーナス還元率0.5%~
- ※4:JALマイルであればSAISON MILE CLUBを活用することで、最大マイル還元率は1.125%になります
まとめ
法人カードのポイントは会社のものです。社長や役員のものではありません。
だからといって社長や役員のために利用してはならない、といった税務上の決まりがあるわけでもありません。よって多くの経営者が法人カードで獲得したポイントを個人的に利用しているのです。
法人カードを会社のために利用した場合の仕訳についても記載しました。
備品を購入した場合には、消耗品費を計上しさらにポイントに関しては雑収入扱いとするわけです。その2点を覚えておけば仕訳時に困ることはないでしょう。
仕訳例
- 借り方:消耗品費5,000円
- 貸し方:雑収入5,000円
また商品の仕入れに関しての仕訳についても記載しました。仕入れにポイントを利用することもあるわけです。
この場合も特に難しくはありません。現金のみで計上する方法や雑収入や仕入値引でポイントを計上する方法もあるのです。
仕訳例1
- 借り方:仕入れ1万5,000円
- 貸し方:現金1万5,000円
仕訳例2
- 借り方:仕入れ1万8,000円
- 貸し方:現金1万5,000円、雑収入3,000円
仕訳例3
- 借り方:仕入れ1万8,000円
- 貸し方:現金1万5,000円、仕入値引3,000円
最後にポイントがたまりやすい法人カードを3つ紹介しました。
- 楽天ビジネスカード
- EX Gold for Biz M
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
楽天ビジネスカードは、通常のポイント還元率が高いのです。1.0%となっており、通常のカードショッピングだけでポイントがザクザク貯まります。
EX Gold for Biz Mは、年間利用額が高額になる方には大きなチャンスがあります。
ステージ制となっており、年間200万円以上のカードショッピングする方であればポイント還元率が1.1%にもなるのです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードであれば、JALマイルの還元率が極めて優秀です。
SAISON MILE CLUBを利用すれば、JALマイル還元率は1.125%にもなります。マイラーの方には必見の法人カードなのです。
法人カードで獲得したポイントを社長が利用してもOK、ということで安心した方も多いのではありませんか?
安心したのであれば、より還元率が高いカードを探して活用すべきです。