中小企業の経営者にこそ、「ルーティーンワーク」が重要だと思います。その理由を解説します。
中小企業の経営者はルーティーンワークができない!?
中小企業の経営者は自分1人で会社のほとんどのことをやる必要があるので、どうしてもルーティーンワークがおろそかになってしまいます。
- 知り合いの社長に誘われたから飲みに行く
- 予定していない打ち合わせが入った
- 売上を作るための営業をしなければならない
- 顧客トラブルが発生した
・・・
挙げていけばきりがないほど、突発的なタスクが発生してしまうのです。そのため、なかなか社長はサラリーマン自体とは違って、ルーティーンで仕事ができないのです。
しかも、サラリーマンと違って、上司はいません。自分が自分を管理するだけですから・・・
- 今日は疲れたからいいや。
- 明日は遊びに行ってしまおう。
- 出張という体で旅行しちゃおうかな。
なんて、甘えを見せても、誰も咎めてくれる人はいません。
自己管理と言ってしまえば、それまでですが社長が「ルーティーンワーク」を守って仕事するのは、意外と難しいことなのです。
なぜ、「ルーティーンワーク」が重要なのか?
同じ行動を繰り返すからこそ「仕組み」になる
からです。イチローや五郎丸のルーティーンと同じかどうかは、スポーツ選手ではないのでわかりませんが、ことビジネスにおいても、同じ行動を繰り返すからこそ、成果が安定するのです。
- 1日3件のアポを入れる
- 1日100件の営業電話をする
- 1週間に1回経営改善のアイディアを出す
- 1週間に1回ウェブマーケティングの見直しをする
- 1ヶ月に1回社員と飲みに行く
・・・
どれもそうですが
同じ行動を繰り返しするからこそ、それが成果を出すための「仕組み」になり、会社のノウハウという財産になるのです。
1日3件のアポと行動を固定化するからこそ
企業1年目:アポからの商談化の割合が20%
だったものが、資料を改善することで
企業2年目:アポからの商談化の割合が25%
に上昇した、改善結果の数値化が可能になります。
これが会社のノウハウです。
1日3件のアポという行動係数を固定して、ルーティーンとして行っている中で改善するからこそ、改善の方法が数値化できて、ノウハウになるのです。
「このような活動の固定は社員がやればいいだろ。」
という経営者の方もいるかもしれませんが
経営者が実践しないデータに信ぴょう性はありませんし、中小企業という規模感の会社では社長自身がルーティーンをしないのに、社員だけに求めても、実現は難しくなってしまうのです。
経営者自らがルーティーンワークを実践して、データ化と改善を繰り返し、会社のノウハウを構築する必要があるのです。
その上で「できたノウハウを社員に落とす」のが中小企業の経営者がやるべき仕組みによる経営だと思うのです。
私が実践しているルーティーンワークの組み方
1日のルーティーンワーク
- 7時~8時:昨日の売上の日次管理
- 8時~12時:売上のためのデスクワーク
- 13時~18時:営業活動
- 19時~22時:バッファー※週末のMTGで決めたタスクを実行
1週間のルーティーンワーク
- 月曜日~金曜日:上記を実行
- 土曜日:1週間の成果の振り返りと次の1週間に向けてすべきことの確定
1ヶ月のルーティーンワーク
- 1日:請求書などの処理
- 2日:競合のサービスなどの分析と競合に対して優位になる経営アイディア出し
- 3日~:上記を実行
ざっくり言えば、このような形で日々を繰り返しています。このルーティーンワークは3ヶ月ごとに行うもの、半年ごとに行うもの、1年ごとに行うものも設定しています。
ルーティーンワークを実行する上で注意していることは
- 決めたルーティーンワークは絶対であり、自分から曲げないこと
- 週末のMTGでのみルーティーンワークの時間割や内容を見直すことができる
私の場合は、1人で会社経営をしているので、まぁ自分に甘くしようと思えば、簡単にルールを変えることができてしまいます。
ルーティーンワークが上手く回っていない、改善の余地があるという場合には週末の自分一人MTGでのみ、ルールを変更します。
まとめ
スポーツ選手のルーティーンワークとは目的が異なりますが
会社の経営者自身も、ルーティーンワークの枠組みの中で、日々の改善を行うことが、会社のノウハウを作り上げることにつながると考えています。
自分がルーティーンワークで成功した仕組みができれば、後はそれを社員に落とせばいいだけなのです。
「経営者だから、ルーティーンワークなど必要ない。」という社長さんは、なかなか会社の仕組み化ができないと思います。