法人が導入する電話回線の種類・おすすめサービス比較。050番、03番、090番はどう違う?

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多くの経営者、これから起業される方はどういった電話回線を導入しようか悩んでいるのではないでしょうか。

そのため、今回は『法人が導入する電話回線の種類・おすすめサービス比較。050番、03番、090番はどう違う?』という記事のタイトルで電話回線の種類・おすすめサービスなどを紹介します。

050番(IP電話サービス)の特徴、メリット、デメリット

IP電話サービスとは

050電話番号は、IP電話サービス専用の電話番号として割り当てられた番号です。

「050」から始まる11桁の電話番号であり、複数の電話サービス事業者を経由した着信を可能にすることを目的として、一定の基準を満たした事業者に対して総務省が2002年11月から割当を開始しました。

050電話番号は、「050-XXXX-YYYY」というように、「050」で始まる11桁の数字で構成されています。

050の次の4桁(XXXXの部分)は「事業者識別番号」と呼ばれ、この番号によってどのIP電話サービス事業者からサービスの提供を受けているかが分かるようになっています。

最後の4桁の番号(YYYYの部分)は、IP電話サービス事業者がお客様に対して割り当てるための番号となっています。

050電話番号はIP電話の普及を念頭に、複数の電話サービス事業者を経由した着信を可能にすることを目的としています。

元々、IP電話には番号を割り当てることができず、一般の固定電話や携帯電話との通話はできませんでしたが、050番号の付与により、ふつうの電話と同じように通話できるようになりました。

050番号は、どの事業者でも取得出来るわけではなく、音声パケットの遅延や音声の品質などが一定水準以上と判断された事業者だけが取得することができます。

これはIP電話にも通常の電話に要求される通話品質と同レベルの品質を確保するため、番号割り当てに際しては一定の技術用件をクリアするよう義務付けられているからです。

IP電話サービスのメリット

①通話料が安い

050番号を使用するIP電話の最大の特徴は通話料金が格安であることであり、特に同一のIP電話基盤グループに契約の「050番号」IP電話へ電話をかけた場合、通話料が無料となることが多いです。

ただし、無料であるかどうかは「050」番号を提供している業者によって異なり、また同じIP電話でも契約している業者が異なる場合は無料にならないので注意が必要です。

IP電話は通常の電話回線ではなく、デジタルに変換された音声データをインターネット回線で送受信している電話です。
その為、コストの低減を実現することができ、通話料金そのものを低く抑えることができるのです。

ただし、伝をかけた相手が、同じ050番号を使用したIP電話であったとしても必ず無料になるわけではありません。

無料になるには、あくまで、同一のIP電話基盤グループに契約の「050番号」である必要があります。

また、この無料サービスは業者が独自に行っているサービスであるので、業者によっては行っていない可能性もあります。

※同一のIP電話基盤グループに契約の「050番号」に電話をかけた場合、通話料が無料になるというのはあくまでその電話網事業者が行っている独自のサービスに過ぎません。

業者によってはこのサービスをしていない場合もありますので、サービスの有無は契約目にしっかり確認してください。

もっとも、NTT東西やKDDI,ソフトバンクなど大手の通信事業者にはまずこの無料サービスがあります。

②どこへかけても通話料が一律料金

IP電話はインターネット回線を使っているため、どこの人とでも通話ができます。

さらにその料金も固定電話と違い、距離によっての料金の違いがなくなりました。

これは固定電話の回線の仕組みの影響で、どうしても長距離の通話は高くなってしまいます。

それは固定電話が、地域によって交換局というところを設置しており、そこを通過するたびに料金が発生してしまうという理由が挙げられます。

IP電話はその交換機を通過せず、直接通話ができるので一律でもいいわけです。

もちろん基本的には音声の質も変わらないうえに、料金設定が安いことから、固定電話からIP電話の移行が始まってもおかしくありません。

以下がNTT東日本のIP電話とアナログ固定電話の料金の比較になります。

NTT東日本の場合 光IP電話 アナログ固定電話
通話料 一律8.64円 60キロ越え:45秒40円

IP電話サービスのデメリット

①フリーダイヤルや110番などの特定の番号は使えない

よくテレビ通販でフリーダイヤルの表示を見かけますが、IP電話はこのフリーダイヤルにかけることができません。

このフリーダイヤルサービスは、固定電話サービス向けに作られたものです。

そのため、050から始まるIP電話には対応していません。

さらに、緊急電話番号、つまり110番や119番の番号も非対応なので、電話をかけようとしても繋がりません。

そのため、これらのサービスを使う場合は、公衆電話からかけるようにしましょう。

②通話中に途切れることがある

IP電話はインターネット回線を使って通話をすることから、インターネットの回線が不安定な状態なら、通話がうまくいかない場合があります。

よくインターネットを使って動画を見ている人がいるでしょうが、その動画が途切れて見にくいと感じているならば、注意が必要です。

IP電話は稀ではありますが、電話が切れてしまうときもあります。

IP電話に契約する前に、今使っている回線の通信速度を確認しておくのがおすすめします。

パソコンやスマートフォンで、簡単に確認できるので、実際に計測してみましょう。

③停電になると使えない

IP電話を含む電気を使っている電話機は、すべて停電になると通話ができなくなってしまいます。

昔に比べて停電になる頻度は少なくなりましたが、停電になって電話が繋がらないのは、どこか不安である部分はあるでしょう。

そのため、IP電話はスマートフォンなどの携帯電話を持っていないのなら、少し不安ではあるサービスです。

03番号(直収型電話)の特徴、取得方法、メリット、デメリット

03番号(直収型電話)サービスとは

03番(直収型電話)とは楽天コミュニケーションズなどが運営する03番号をスマートフォンや携帯電話で受け取ることができるサービスです。

固定電話が不要なので電話線をつなぐこともなく03番号を持つことができます。

例えば、自宅を事務所代わりにしている方で、自宅に固定電話がある方はそちらに新たに会社の03番号を転送することも可能です。

「03」なのでこれは東京都に限ったサービスになりますが、同様のサービスで大阪や兵庫の一部地域で利用できます。

03番号の取得方法とおすすめアプリ

03番号の取得方法はアプリをダウンロードすることです。

現在では、アプリを使ってスマホで03番号の発着信をできるサービスが増えてきています。

スマホで03番号の発着信ができるということは、会社にいなくても外出先で会社の代表番号などを受けることができます。

複数の電話番号を持てるサービスであれば、代表番号でなくても、営業の直通番号なども直接担当者につなぐことができます。

外回りが多い営業担当者や個人事業主などにとっては、どこにいても03番号で発着信できるので、会社の固定電話を持ち運びできると言い換えてもいいでしょう。

初期費用や月額費用も、固定電話回線に比べれば安く抑えられるサービスもあります。

ただし、この様なサービスの多くは、専用のアプリを導入する必要があり、端末やOSの制限がある場合がほとんどです。

スマホの機種やスペックによって、通信が不安定になったり、不具合が出る場合があり、多くは、推奨端末を購入しなくてはならなくなってしまいます。

会社の電話を受ける為だけに、個人のスマホとは別に専用のスマホを導入し、2台持ちをしなくてはならないなど不便な部分も出てきてしまうケースもあります。

大きな会社で複数人が使用し、新しいスマホ端末を導入でき、管理者がいる場合は良いですが、少人数や個人事業主の場合は、スマホのOSやスペックをしっかりと確認し、簡単に使えるサービスを選ぶことが大切です。

以下がおすすめのアプリです。

  1. 楽天コミュニケーションズ
  2. 03plus
  3. CITVPlus

03番号の2つのメリット

①料金は比較的安い

以下はクラウドオフィスが運営する03番号の料金表になります。

料金は比較的、安めに設定されているため、導入しやすいのが特徴です。

サービス名 03番号開設
月額基本料金 3,300円(税込)
サービス仕様 アプリ不要・転送利用・03番号で発信可能
サービスイン 即日発行
電話加入権 不要
工事費 無料
契約事務手数料 無料
設定費用 無料
以下はクラウドオフィスが運営する03番号のオプションサービスの料金表です。
オプションサービス 03番号FAX(クラウドFAX)
月額基本料金 2,200円(税込)
サービス仕様 ファッックス機不要・受信したファックスはメールで受取
いつでもどこでもスマホでFAX確認・ペーパレスでコスト削減
オプションサービス 秘書代行サービス
月額基本料金 5,500円(税込)
サービス仕様 専任の電話秘書が貴社名で電話対応
受電内容は随時メールで報告

②番号の切り替えをwebで簡単にできる

2つ目のメリットとして、番号の切り替えをwebで簡単にできる点が挙げられます。

03番号の転送先はwebで簡単に切り替えることができます。

そのため、固定電話がある方で家にいるときは固定電話に転送、外出するときはスマートフォンまたは携帯電話に転送、というようにシーンによって使い分けることが可能です。

また、営業時間外や休日の時は、時間外アナウンスや休日アナウンスに切り替えることできるのもポイントです。

03番号のデメリット

①電話の要件がプライベートなのか会社なのかわからない

03番号は電話の要件がプライベートなのか会社なのかわからない点が最大のデメリットです。

掛かってくる電話がプライベートでの電話なのか、会社への電話なのかがわからないのが非常に困ります。

会社に掛かってきた電話であれば、「お電話ありがとうございます。株式会社○○の〇〇です。」

と出たいところではありますが、プライベートで掛かってきた電話の場合、会社名を名乗るのはちょっと恥ずかしいです。

かといって会社に掛かってきた電話に「はい、もしもし」と電話に出るのはちょっと失礼にあたるため、多くの人が悩むむ問題でもあります。

090番(格安SIM)の特徴、メリット、デメリット

安く契約できる格安SIM

090番は言わずと知れた携帯電話の先頭の電話番号ですよね。

これから起業される方は3大キャリアではなく格安SIMにて携帯電話を契約することをおすすめします。

格安SIMとは、大手3大キャリアの通信設備を借りて展開している通信サービスのことです。

つまり安いことで、通信状況が悪くなることを心配している人もいますが、使っている通信設備はキャリアと同じなのです。

自分たちで通信設備を作って、メンテナンスなどをしているわけではなく、維持費などがかからないため3大キャリアよりも安くサービスを展開できます。

通信サービスを0から始めるとなると、莫大な費用や準備が必要ですが、既にあるものを借りられるならぐっとハードルが下がります。

そのため、様々な業者がユーザーの不満を解消するサービスを作って通信サービスを展開しています。

格安SIMの3つのメリット

①低価格で携帯を使える

キャリアの場合は、あまり携帯を使わない人でも5000円くらい、普通に使う人であれば8000円か1万円も月に払うのもめずらしくありません。

しかし、格安SIMを上手く使えば2000円代まで月の携帯代を引き下げることもできます。もちろん格安SIMに変えれば誰でも安くなるのではなく、自分の利用状況からどのブランド、どのプランを選ぶかしっかり考えなければなりません。

下手に選んでしまうと、格安SIMでもキャリアと同じくらいの携帯代がかかり、デメリットばかりを享受することにもなりかねないので気をつけましょう。

②2年しばりがない

キャリアで契約した場合、最低利用期間が2年と定められていて、その前に解約すると高額な解約金を請求される場合があります。使い始めてからちょっと違うなと思った時には困りますよね。

格安SIMであれば、最低利用期間が6ヶ月から12ヶ月と短めに設定されているので、サービスに不満があった場合には他社にも乗り換えやすいのです。

最低利用期間そのものが存在しないプランもあるため、格安SIMとはどんなものか試してみたい方にとってはとっつきやすいでしょう。

③広い選択肢から選べる

キャリアは基本的に3つしかありませんが、格安SIMは主だったところでも十数社、小さな会社も入れれば数百社にまでのぼります。

それだけでも十分に選択肢が広がりますが、各社でユニークなプランが用意されているので、自分に合ったプランもきっと見つかるでしょう。

それだけたくさんの格安SIM業者があるため、今でも熾烈な競争を繰り返しており、よりユニークなプランが生まれています。

格安SIMの3つのデメリット

①通信速度が遅くなる場合がある

先述したように格安SIMはキャリアの通信網を借りて、通信サービスを提供しています。

設備自体には問題はありませんが、一部的にしか借りていないため、キャリアに比べれば通信の質は低くなります。

そのため同時に多くの人が通信を利用すると、渋滞が起きてしまい通信速度が遅くなってしまうのです。

時間帯によっても、みんなが携帯を触るお昼時などは通信速度が下がりがちです。

それゆえ、今通信速度が速いと言われている格安SIMも、それによってユーザーが多くなれば遅くなる可能性は大いにあるのです。

格安SIM業者はユーザーの数などを見ながら、キャリアから借りる通信設備の数を増やしたりしています。

そのため、どの会社が早いとか遅いというのも一時的な可能性もあるため、一概に言えません。

LINEのメッセージを受けたり送ったりするくらいであれば、問題ありませんが動画の視聴などではその差も大きくなります。

②長電話をすると電話代が高くなる

いっぱい電話をしたらそれだけ電話代が高くなるのは当たり前のように感じますが、キャリアではかけ放題のプランがあったりしますよね。

格安SIMでもかけ放題のオプションなどがあるのですが、5分かけ放題や10分かけ放題など限定的です。

一般的な電話は1~2分と言われているので、5分かけ放題があれば問題ないですが、定期的に家族や友達と1時間くらいの長電話をする人は注意が必要です。

今ではLINEなどのアプリでも通話できるので、家にWiFi環境があれば対策できるデメリットでもあります。

③サービス提供会社がなくなるリスク

格安SIMは比較的手軽に始められる事業でもあるため、格安SIM事業者には中小企業も多いです。

そのため、経営の悪化によって会社が倒産したり、事業を他の会社に売却する恐れもありです。

もちろん、3大キャリアが潰れないという保証もないのですが、格安SIM事業社に比べたらその可能性は比べ物にならないでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか

今回は『法人が導入する電話回線の種類・おすすめサービス比較。050番、03番、090番はどう違う?』というテーマで、

  1. 050番号(IP電話サービス)の特徴、メリット、デメリット
  2. 03番号(直収型電話)の特徴、取得方法、メリット、デメリット
  3. 090番(格安SIM)の特徴、メリット、デメリット

について解説しました。

上記でも述べたように、050番号、03番号、090番にはそれぞれメリット、デメリットがあります。

そのため、これから、電話サービスを契約される方は050番号、03番号、090番のそれぞれメリット、デメリットを考慮に入れながら契約をしましょう。

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