クリクラは、12Lのボトルを配送してもらう宅配水のウォーターサーバーです。料金の作りがはっきりしていて、飲んだボトルの本数ぶんの代金に、月々460円(税込)のサポート費を足すだけ。入会金・サーバーレンタル料・宅配料は0円です。
オフィスで検討するときに見ておきたいのは、プランの契約期間です。ボトル1本の単価は1,620円から1,750円まで4段階あり、安いほど契約期間が長くなります。契約期間のないベーシックプランだけは解約違約金0円ですが、そのかわり初回に別の出費があります。
- 提供会社
- 株式会社ナック
- 方式
- 宅配ボトル(RO膜でろ過したミネラルクリアウォーター)
- ボトル
- 12L/1本単位で注文できる
- 公開されている料金
- ボトル1本1,620円〜1,750円(税込、プランによる)+あんしんサポートパック460円(税込)/月
- 初期費用
- 入会金0円・サーバーレンタル料0円・宅配料0円(例外あり)
- 法人向けページ
- あり(オフィス・法人・店舗向けの案内と問い合わせ窓口)
出典:クリクラ「ウォーターサーバーのご利用料金」/クリクラ「オフィス・法人・店舗向けのウォーターサーバー」
4つのプランは契約期間の長さで分かれる
クリクラは4つのプランを公開しています。違いはボトル1本の単価と契約期間、そして初回特典です。
| プラン | ボトル1本(12L) | 契約期間 | 初回特典など |
|---|---|---|---|
| 超お得プラン | 1,620円 | 5年 | Amazonギフトカード5,000円分。ボトル4本を初回500円 |
| のりかえプラン | 1,620円 | 5年 | 他社ウォーターサーバーからの乗り換えで最大30,000円キャッシュバック。ボトル4本を初回500円 |
| お得スタートプラン | 1,670円 | 3年 | ボトル4本を初回500円 |
| ベーシックプラン | 1,750円 | なし | 解約違約金0円。初回4本500円の特典は対象外 |

単価の差は、超お得プランとベーシックプランで1本あたり130円です。月に5本使うなら650円、年間では7,800円の差になります。5年という契約期間をどう評価するかが、この7,800円に見合うかどうかの判断になります。オフィスの移転予定が読めないなら、契約期間なしのベーシックプランを基準に考えるほうが安全でしょう。
月額は「本数×単価+460円」で出る
クリクラの月額は計算しやすい作りです。使ったボトルの本数に単価をかけ、あんしんサポートパックの460円(税込)を足すだけです。入会金・サーバーレンタル料・宅配料はかかりません。
あんしんサポートパックには毎年のサーバー交換が含まれます。別料金のオプションではなく、利用するうえでの基本料金という位置づけです。
| 月に使う本数 | 水の代金 | サポート費 | 月額の合計 |
|---|---|---|---|
| 3本(36L) | 4,860円 | 460円 | 5,320円 |
| 5本(60L) | 8,100円 | 460円 | 8,560円 |
| 8本(96L) | 12,960円 | 460円 | 13,420円 |
| 10本(120L) | 16,200円 | 460円 | 16,660円 |
| 15本(180L) | 24,300円 | 460円 | 24,760円 |
従量なので、人数が増えるほど月額はまっすぐ伸びます。3本で5,320円だったものが15本では24,760円。定額型のウォータースタンドやエブリィフレシャスが人数に関係なく動かないのとは、ここが決定的に違います。10人を超えるオフィスでは、定額型との比較を必ずやっておくべきです。
契約期間なしのプランには初回の出費がある
解約違約金0円のベーシックプランは、一見すると最も安全な選択です。ただし公式サイトの注記を読むと、ほかのプランにない条件が3つ付いています。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 初回の購入 | 初回お届け時に12Lボトル3本(5,250円・税込)を購入する |
| 初回特典 | ボトル4本を初回500円という特典の対象外 |
| 割引 | 子育て応援割の適用対象外 |
つまり、契約期間に縛られない代わりに、初回に5,250円を支払い、他プランなら500円で済む初回4本の特典も使えないということです。他プランとの差額は初回でおよそ4,750円になります。
とはいえ、超お得プランの契約期間は5年です。5年より前にやめる可能性が少しでもあるなら、初回の4,750円は保険料として妥当な範囲とも言えます。移転や拠点統合の予定がある会社ほど、ベーシックプランの意味が大きくなります。
3か月で6本未満だとレンタル料が発生する
クリクラは公式サイトで「月のノルマなし」と書いています。毎月必ず何本頼まなければならない、という縛りはありません。ただし注記に条件が付いています。
3か月でご利用本数が6本未満の場合、サーバーレンタル料1,100円(税込)/月が発生する場合があるとされています。3か月で6本ということは、月平均2本です。1本12Lなので、月24L未満しか使わないオフィスではこの条件に当たる可能性があります。
人数で言えば、数人の事務所で来客用だけに使うような場合が該当しそうです。その規模なら、水の代金が少ない代わりに毎月1,100円が上乗せされるので、定額型のほうが安くなることもあります。「ノルマなし」は「何本でも追加費用なし」という意味ではない点は押さえておきたいところです。
もう1つ、レンタル料の例外があります。公式サイトの注記には、マルチサーバー クリクラShuwaと浄水型ウォーターサーバーfeel freeはレンタル料が発生すると書かれています。サーバーレンタル料0円は全機種に当てはまるわけではありません。
サーバーの種類は用途で分かれる
クリクラが公開しているサーバーは複数あり、用途が分かれています。
| 機種 | 公式サイトの説明 |
|---|---|
| クリクラFit | デザイン性・床置き型 |
| クリクラYori | 省スペース・卓上型 |
| feel free | 浄水型・定額制(レンタル料が発生する機種) |
| ZiACO | 空間除菌・消臭 |
| マルチサーバー クリクラShuwa | 強炭酸水対応(レンタル料が発生する機種) |
出典:クリクラ「オフィス・法人・店舗向けのウォーターサーバー」/クリクラ「ご利用料金」
注目したいのは、クリクラが宅配ボトル型だけでなく浄水型のfeel freeも持っている点です。宅配型で始めてみて、使用量が増えたので浄水型に替える、という選択肢が同じ会社の中にあります。ただしfeel freeはレンタル料が発生する機種なので、料金の作りは宅配型と変わります。
契約期間まで含めた総額で4プランを比べる
単価の差は1本あたり130円ですが、プランごとに契約期間が違うので、期間ぶんの総額で比べないと意味が出てきません。月5本(60L)を使う前提で、契約期間いっぱい使ったときの金額を並べます。
| プラン | 月額 | 年額 | 契約期間ぶんの総額 |
|---|---|---|---|
| 超お得プラン(5年) | 8,560円 | 102,720円 | 513,600円 |
| のりかえプラン(5年) | 8,560円 | 102,720円 | 513,600円 |
| お得スタートプラン(3年) | 8,810円 | 105,720円 | 317,160円 |
| ベーシックプラン(期間なし) | 9,210円 | 110,520円 | 縛りなし |
超お得プランとベーシックプランの差は、年額で7,800円です。5年で39,000円の差になりますが、裏側には5年間やめられないという条件が付いています。オフィスの契約更新が2年ごとなら、5年の拘束は賃貸借契約より長いことになります。
のりかえプランは、他社のウォーターサーバーから切り替える場合に最大30,000円のキャッシュバックが付きます。すでに別のサービスを使っていて、解約金がかかる状況なら、そのキャッシュバックで相殺できる可能性があります。いま払っている解約金と、のりかえプランのキャッシュバックを並べて比べるという計算のしかたは、乗り換えを検討するときに有効です。
水はRO膜でろ過したミネラルクリアウォーター
クリクラが配送するのは「ミネラルクリアウォーター」という名前の水です。公式サイトでは、一般的な浄水器とは違い、ナノレベルで不純物を除去していると説明されています。天然水ではなく、原水をろ過して作る水です。
この違いは用途に効きます。天然水は採水地ごとに味や硬度が変わりますが、ろ過水は品質が安定します。来客に「どこそこの天然水です」と出したいならプレミアムウォーターのような天然水型、味と品質の安定を取るならクリクラという選び分けになります。
公式サイトには「産院利用数No.1」という表示もあります。注記を見ると2025年12月のAnetis運営事務局調べとされており、第三者機関の統計ではありません。同じページには医師の推薦コメントも掲載されていますが、こうした表示は提供会社が選んで載せているものなので、導入判断の根拠としては料金や契約条件のほうを先に見るべきでしょう。
味の好みが分かれにくい点も、人数が多い職場では実務的な利点になります。採水地によって硬度が変わる天然水と違い、ろ過水は毎回同じ水質です。「前の月の水のほうがおいしかった」といった声が出にくく、銘柄選びで社内が割れることもありません。
ボトルの保管と回収をどう回すか
宅配ボトル型で必ず発生するのが、置き場所と交換作業です。12Lのボトルはおよそ12kgあり、サーバーの上部に載せる機種では持ち上げる動作が要ります。
月5本を使うオフィスなら、未使用のボトルを数本ストックし、使い終わった空ボトルを回収日まで置いておくことになります。合わせて常時5本前後の置き場所を見込んでおくと安全です。給湯室が狭い場合は、この時点で水道直結型のほうが現実的だという結論になることもあります。
交換を誰がやるかも決めておく必要があります。12kgを腰の高さまで持ち上げる作業なので、「気づいた人がやる」運用にすると、できる人だけがやることになりがちです。総務の定例作業にするか、持ち上げ不要の下置きタイプのサーバーを選ぶかを、機種選定の段階で決めておくとよいでしょう。
法人で使うときに効く条件
法人向けページには、オフィス導入で効く条件がいくつか書かれています。
1つめが複数拠点への対応です。全国400拠点(2025年4月現在)の配送ネットワークを持ち、離れた支店や多店舗展開の事業所にも配送するとしています。そのうえで、拠点ごとの注文本数の調整と、支払いの一本化に柔軟に対応できると書かれています。拠点ごとにバラバラの請求書が来ると経理の手間が増えるので、ここを明記しているのは実務上ありがたい点です。
2つめがサポート体制です。急な水切れや万が一の故障時に、クリクラ専門のスタッフが即時対応するとしています。宅配型はボトルが切れると使えなくなるので、補充の速さは運用の安定に直結します。
3つめが利用シーンの幅です。法人向けページでは、店舗・医療・介護施設、オフィス・事務所、工場・建設現場の3つが挙げられています。工場や建設現場のように水道設備から遠い場所でも使える点は、水道直結型にはない強みです。

毎年サーバーを交換する運用
クリクラが他社との違いとして挙げているのが、毎年サーバー本体を取り替える運用です。回収したサーバーは1台ずつ分解し、タンクの内部まで洗浄・殺菌すると説明されています。
この表示には「他社では行っていない」という注記が付いており、その根拠として2023年度の宅配水市場上位7社を対象とした自社調べ(2025年3月現在)が示されています。第三者の調査ではなく自社調べである点は、読むときに踏まえておく必要があります。
とはいえ、オフィスでウォーターサーバーを運用するうえで衛生管理は悩ましい問題です。誰が掃除するのかが決まらず、結局そのままになっている職場は珍しくありません。本体ごと交換してもらえるなら、社内の作業が増えません。総務の負担という観点では、評価できる仕組みです。
熱中症対策を理由に導入する会社が増えている
法人向けページには、熱中症対策を導入のきっかけに挙げる企業が増えているという記載があります。背景として、2025年6月に改正労働安全衛生規則が施行されたことが挙げられ、厚生労働省のページが出典として示されています。
ここは正確に読む必要があります。労働安全衛生規則第612条の2が事業者に求めているのは、暑熱な場所において連続して行われる作業等について、熱中症の自覚症状や疑いを報告させる体制を整備して周知することと、作業からの離脱・身体の冷却・必要に応じた医師の診察などの手順を作業場ごとに定めて周知することです。条文のどこにも、水や飲料をそろえておけという定めは置かれていません。
したがって「ウォーターサーバーを置けば義務を果たしたことになる」という整理は、条文からは出てきません。ただし、屋外作業や工場を抱える会社が手順を定めるとき、その中に水分補給の方法を書き込むことにはなります。制度の読み方は職場の熱中症対策として会社が決めておくことで詳しく整理しています。
途中解約料の金額は公開されていない
ここは正直に書いておきます。契約期間が5年や3年のプランについて、期間の途中でやめた場合にいくらかかるのかは、公式サイトの料金ページには金額が載っていません。
分かっているのは2つです。1つは、ベーシックプランには「解約違約金0円」と明記されていること。もう1つは、公式のよくある質問に「途中解約料はかかりますか?」という項目が用意されていることです。項目が立っているということは、契約期間ありのプランには何らかの扱いがあると読むのが自然ですが、その金額を本記事の取得方法では確認できませんでした。
実務上の進め方としては、問い合わせの段階で「契約期間ありのプランを途中解約した場合の金額」を書面で出してもらうのが確実です。5年契約で月8,560円なら総額は513,600円になります。この規模の契約を、解約条件が分からないまま決裁に回すのは避けたいところです。
なお、期間の縛りを避けたいだけならベーシックプランという答えがあります。単価は1本あたり130円高くなりますが、違約金の金額を調べる必要そのものがなくなります。調べるコストも含めて考えると、短期の見通しが立たない会社にはベーシックプランのほうが扱いやすいという整理になります。
他社と比べた強み
クリクラの強み
- 契約期間なしで解約違約金0円のプランがある。エブリィフレシャスの3年未満40,000円、プレミアムウォーター法人プランの最低利用期間2年と比べると、短期の判断がしやすい
- 複数拠点への配送と、支払いの一本化を公式ページで明記している。拠点が分かれている会社の経理負担が減る
- 毎年サーバー本体を交換するため、社内で分解洗浄の運用を作らなくてよい
- 工場や建設現場など、水道設備から離れた場所でも使える
- ボトル1本から注文でき、使った本数ぶんだけ払う
クリクラの弱み
- 従量なので人数が増えるほど月額が伸びる。15本なら24,760円となり、定額型との差が大きく開く
- 3か月で6本未満だとサーバーレンタル料1,100円(税込)/月が発生する場合がある。少量しか使わない事務所には向かない
- サーバーレンタル料0円は全機種ではない。feel freeとクリクラShuwaはレンタル料が発生する
- 公式サイトで請求書払いの可否を確認できなかった。支払い方法は問い合わせが必要
- 空ボトルの保管場所が要る
向いている会社
向いているのは、まず拠点が複数ある会社です。配送ネットワークと支払いの一本化を公式に明記しているサービスは多くありません。本社と支店で別々に契約して請求書が分かれる、という事態を避けられます。
次に工場や建設現場を持つ会社です。水道直結型は分岐工事が前提なので、仮設事務所のような場所では選びにくくなります。ボトル配送ならその制約がありません。
そしてやめる可能性を残しておきたい会社です。ベーシックプランなら契約期間がなく、解約違約金も0円です。初回に5,250円を払う必要はありますが、5年の契約に縛られるより身軽です。
もう1点、配送エリアの確認も先に必要です。法人向けページには全国400拠点の配送網を持つとある一方、「一部お届けできないエリアもあります」という注記も付いています。離島や山間部に拠点がある会社は、申し込みの前にエリアの可否を確認しておくほうが確実です。配送できない拠点があると、本社だけ宅配型、支店は別方式という運用になり、支払いの一本化という利点が薄れます。
向いていない会社
人数が多く、水をよく使う職場には向きません。月15本(180L)を使うと24,760円になります。同じ使い方でも、定額型なら月2,750円から据え置きです。およそ月5本(60L)を超えるあたりから、定額型との差を真剣に見るべきです。
逆に、ほとんど水を使わない小さな事務所も向きません。3か月で6本未満だとサーバーレンタル料1,100円(税込)/月が発生する場合があるためです。月2本以下の使い方なら、その1,100円が実質的な固定費になります。
ボトルの置き場所がない職場も厳しいでしょう。届いた12Lのボトルと、回収までの空ボトルの両方を置く場所が要ります。方式ごとの違いは水道直結型と宅配ボトル型の違いにまとめています。
よくある質問
契約期間のないプランはありますか。
あります。ベーシックプランは契約期間がなく、解約違約金0円と公式サイトに記載されています。ただしボトル1本の単価が1,750円と4プランで最も高く、初回お届け時に12Lボトル3本(5,250円・税込)を購入する必要があります。初回4本500円の特典と子育て応援割は対象外です。
注文のノルマはありますか。
公式サイトは「月のノルマなし」としています。ただし3か月でご利用本数が6本未満の場合、サーバーレンタル料1,100円(税込)/月が発生する場合があるという注記が付いています。月平均2本未満の使い方では、この条件に注意が必要です。
複数の拠点をまとめて契約できますか。
法人向けページには、全国400拠点(2025年4月現在)の配送ネットワークで離れた支店や多店舗展開の事業所にも配送し、拠点ごとの注文本数の調整と支払いの一本化に柔軟に対応できると書かれています。一部お届けできないエリアもあるとされています。
サーバーのレンタル料は本当に0円ですか。
多くの機種では0円ですが、例外があります。公式サイトの注記では、マルチサーバー クリクラShuwaと浄水型ウォーターサーバーfeel freeはレンタル料が発生するとされています。また、3か月で利用本数が6本未満の場合もレンタル料が発生する場合があります。
サーバーの掃除は誰がしますか。
日常の手入れは利用者側ですが、クリクラは毎年サーバー本体を取り替える運用を公表しています。回収した本体は1台ずつ分解し、タンク内部まで洗浄・殺菌するとしています。この交換はあんしんサポートパック(460円・税込/月)に含まれます。

