オフィス清掃にはどのような種類がある?
オフィス清掃は掃除頻度に合わせて「日常清掃」、「巡回清掃」、「定期清掃」、「臨時清掃」の4種類、また通常の清掃とは別に特別な清掃を行う「特殊な清掃」があります。それぞれのオフィス清掃の特徴について説明します。
日常清掃
オフィスで利用することの多い場所を中心に汚れやごみを排除して、快適に過ごせるようにする作業のことを指します。頻度は毎日もしくは週に2~3日程度で本格的に清掃をするというよりは日常的にモップやダスターをかけたり、床を掃いたりといった簡単な清掃作業のことを指します。
ごみをゴミ箱に捨てる、自分の机を整理整頓、ほこりを除去するなどの日常的な清掃はもちろん従業員が行うべきですが、忙しいなかで従業員が共用部分の清掃も行うのは大変です。
オフィス清掃業者を雇って日常清掃は外注、従業員は本来の業務に集中することによって会社全体の生産性向上が見込めます。
巡回清掃
日常清掃ほどの頻度ではなく、月に数回程度のペースで実施するのが巡回清掃です。従業員がある程度簡単な清掃作業をしていたり、汚れがたまりにくかったりするオフィスの場合は日常清掃のようにコストをかけなくても巡回清掃で十分でしょう。
清掃方法は基本的に日常清掃と同様で、モップ掛けや床の掃き掃除といった簡単な清掃を行うことが多いです。
定期清掃
定期清掃とは数か月に1回の頻度で行う、本格的な清掃作業のことを指します。ただモップをかけたり、床を掃くだけではなく、床にワックスをかけたりカーペットを洗浄したり、エアコンや換気扇を清掃したりと、いわゆる大掃除のようなことを行います。
日常的な清掃は従業員だけで行える場合でも、大掃除となると既存業務に支障がでる可能性がありますし、プロに依頼した方が短期間で綺麗に清掃できるので依頼した方が良いでしょう。
臨時清掃
臨時清掃は定期的にオフィス清掃を依頼しているわけではないけれども、必要に応じてピンポイントで依頼するタイプの清掃のことを指します。普段は清掃業者を使わないけど、急に自社だけでは対応できないような汚れなどが発生した場合に依頼します。
定期的に清掃しなくても必要になれば都度臨時清掃を依頼すれば良いと思われるかもしれませんが、一般的には臨時清掃の案件を嫌う清掃業者も多く、料金も割高に設定されていることも多いので、定期的に清掃するニーズがあるなら、日常、巡回、定期清掃を依頼した方が良いでしょう。
特殊な清掃
特殊な清掃とは専門的な機械や薬品、テクニックなどを活用して通常では行わないような清掃を行うことを指します。例えば、ビルの外壁クリーニングと保護剤の塗布、大理石の染抜など一般人では対応できないような清掃でも、専門的な清掃業者に依頼すれば対応してもらえます。
オフィス清掃における清掃箇所
オフィスと一口に言っても清掃箇所はさまざまです。典型的なオフィス清掃を実施する際の清掃箇所について紹介します。
床
床に対してダスターやモップ掛けを行い、ごみを取り除きます。床は汚れていないようにみえても日常的に従業員が靴で踏んでいるため意外と汚れていたりするので注意が必要です。
定期的な清掃なら従業員のスキルでも十分に対応できるかもしれませんが、床にワックスをかけたり、絨毯素材のフロアマットを洗浄したりする場合は一般的社員に任せては手間がかかり本業がおろそかになるかもしれません。
毎日ではなくても数か月に1回のペースで専門の業者に依頼した方が良いでしょう。
トイレなど水回り
床と並んで日常的に掃除をしなければならないのが、トイレや給湯室などの水回りです。特にトイレは日常的に従業員が利用することもあり汚れやすい場所の代表となっています。
トイレの清掃に抵抗を覚える従業員もいますし、水回りの掃除は丁寧に行わないとあっという間に見栄えが悪くなってしまうので、適宜専門業者に清掃したもらった方が良いでしょう。
テーブル周り
事務スペースの机周りは従業員が業務を行っているため人によっては周辺が散らかってしまいます。もちろん清掃業者に机周りのごみの除去や拭き掃除などをお願いすることもできますが、業務効率の向上のためには本人による整理整頓が必要です。
窓ガラス
日常的に掃除をする個所ではありませんが、砂埃が舞いやすい、排気ガスが多い地域では窓ガラスがすぐ汚れるので清掃が必要です。平屋の窓ガラスの清掃なら従業員でも対応できるかもしれませんが、高所、外側から窓を清掃する場合は従業員だと危険なので専門の清掃業者を雇った方が良いでしょう。
玄関ドア
玄関ドアは会社の顔となる場所で、来客の会社に対する印象に大きな影響を与えます。周辺を綺麗に掃き掃除をするのはもちろんのこと、窓ガラスは定期的に拭き、ドアノブの部分も磨いてお客様に良い印象をもってもらえるようにした方が良いでしょう。
自社清掃か清掃業者への依頼、どちらにすべき?
清掃業者を依頼すると手間が削減できる反面、お金がかかります。自社清掃か清掃業者どちらを利用するべきなのでしょうか。
基本的には外注した方が良い
コストのことを考えるならば、基本的には外注した方が良いでしょう。従業員に清掃をさせるとその時間分だけ従業員ができる仕事量が減ります。従業員の時給と業務量によりますが、よほど暇な会社でない限り、従業員に清掃をさせるよりも、プロの清掃業者を雇った方が結果としてコストパフォーマンスがよくなりやすいです。
店舗清掃は従業員も行った方が良い
オフィスであれば基本的に外注した方が良いですが、飲食店や小売店の場合は自社清掃も行った方が良いでしょう。店舗系のビジネスにおいてクレンリネスはお客様満足度を上げる重要な要素となります。日常清掃を外注するとかえって高くつくこともありますし、従業員が清掃を通じて店舗の状態をチェックするための機会となるので日常的な清掃は社員が行った方が良いでしょう。
自社清掃を行っていても定期的に清掃業者には依頼した方が良い
日常的に自社清掃を行っている事業者でも定期的に清掃業者に依頼し、清掃はしてもらった方が良いです。自社で清掃しているといっても、掃除のプロではありませんのでおそらく日常清掃ではフォローしきれない場所がいくつか存在し、ゴミやほこりが溜まっていると考えられます。
例えば、看板や床のワックスがけ、フロアカーペットの清掃などは素人が行おうとしても手間がかかりますし、上手くできないことも多いです。
よって、日常的に社員が清掃作業を行っている場合でも定期的に大掃除をする感覚でオフィス清掃業者に依頼した方が良いでしょう。
整理整頓は社内で行う
清掃は専門業者に任せるべきですが、社内の整理整頓については従業員自身が行った方が良いでしょう。整理整頓ができていないと、必要な書類がどこにあるか分からなくて探し回ったり、必要な機材を買い直したりと業務効率が悪化、無駄な経費をかける原因になることがあります。
また、清掃業者は清掃のプロであって整理整頓のプロではないので他者の書類や作業道具を勝手に分類して整頓するのは難しいです。
総務部などが中心となって、効率よく業務ができるように職場の整理整頓を行ってください。
オフィス清掃の料金相場
オフィス清掃の料金は清掃頻度や作業量、どのようなスタッフが清掃するかによっても異なるので、料金はピンキリです。ただし、おおよその目安となるオフィス清掃の料金相場について紹介します。
日常清掃の場合
50平方メートル、ワンフロア程度の広さのオフィスで週1回の清掃で月額20,000円程度、週5回実施するならば月額50,000円程度が相場となります。オフィスが広くなったり、複数階にフロアがまたがったりする場合はそれだけ料金が高くなります。
オフィスが小さく、安い業者に依頼する場合は、週1回月額1万円台前半で契約できる場合もあるでしょう。
巡回清掃の場合
巡回清掃の場合は、清掃の頻度が決められているわけではなく予算に応じて清掃頻度や内容が決定されるケースが多いです。頻度が低いため日常清掃と比較すると1回あたりの清掃に必要な価格は割高になると考えられます。
料金によって作業内容は異なるので、契約する際はどのような清掃を実施するのか、きちんと摺り合わせしておいた方が良いです。
定期清掃の場合
日常的な掃除ではなくてワックスがけやエアコンの洗浄など専門的な清掃を伴う場合も多いので、一律に床面積に応じて価格が決定するというよりは、清掃内容と量によって、見積もりが大きく異なると考えられます。
お客様に関わる部分や商品やサービスのクオリティに影響を与える部分から、重要度と予算に応じてどのような掃除をするのか決定してください。
臨時清掃の場合
同じような清掃内容であっても、日常、定期清掃の1.5倍から2.0倍程度の価格が発生します。また業者によっては依頼を断るケースも考えられます。
特殊な清掃の場合
定期清掃の場合は、面積や台数などに応じて料金表が公表されている場合も多いですが、特殊な清掃の場合は料金表自体が公表されておらず、見積もりを依頼しないと相場も判断できない場合も多いです。高い買い物をしないように相見積をとった方が良いでしょう。
オフィス清掃のステップ
外注することも視野に入れてオフィス清掃を業務の中に取り込むためにはどのようなことをすれば良いのかについて説明します。
行うべき清掃内容を決定する
まず検討するべきは清掃の内容を明らかにすることです。清掃個所とどのような清掃を実施したいのかを箇条書きにして書き出して全体の作業量を確認します。
もちろん、これは初期段階の目安であり、清掃業者に依頼する段階などになって当初の予想よりも清掃個所や作業内容が増加したりする場合もあります。
外注・内製化する清掃業務を振り分ける
清掃個所や内容が明確になれば、次は清掃を外注するか内製化するかを検討します。完全に内製化するか、外注化するかということではなく作業内容によって内製、外注を分けても良いでしょう。
例えば、日常的な清掃は従業員が行うが、半年に1回程度本格的な掃除を行う際は業者に依頼するといったように清掃個所ではなく内容に応じて作業分担を検討するのも良いでしょう。
外注した方が良いのか内製化した方が良いのかについての章でも説明した通り、基本的には清掃は外注化した方が生産性はあがりますが、あえて社内で清掃した方が良いケースや箇所もありますので、どうするべきか検討してみてください。
相見積を取得して条件の良い業者に依頼する
清掃業者に依頼したい内容や頻度が決定すれば業者に相談し相見積を取得し、業者選定を行います。具体的な業者選定の基準については次の章で解説します。
清掃活動を実施してPDCAを回す
業者に依頼すればそれで終わりではなく、自社で清掃する範囲をきちんと清掃できているか、業者の清掃のクオリティを評価して改善のPDCAを回していかなければなりません。
掃除は一部のBtoC系の業種を除いて、直接業績に大きな影響を与えることはありませんが、事務作業のしやすさ、働く際の気分など間接的な要素に影響します。徐々に改善して素早くコストパフォーマンスの高い清掃活動を実現してください。
オフィス清掃業者の選び方
ビル清掃・ハウスクリーニング業者は全国に10,000社以上存在すると言われており、全国展開する大手から地方で活躍する中小零細清掃会社までさまざまな事業規模の会社があります。数あるオフィス清掃業者の中から自社の希望に合った清掃業者を選ぶためにはどうすれば良いのかについて説明します。
サービス内容で事業者を比較する
オフィス清掃業者に行って欲しい清掃内容が明確になったら業者に相見積を取ります。見積書の価格で単純に評価しても良いですが、清掃の場合、同じような見積もりでもサービス内容に大きな違いがあることも多いです。
同じような頻度、作業内容でも清掃に訪問するスタッフの腕前が異なったり、社内の清掃マニュアルの基準が異なっていたりします。見積もりの内容に加えてどのような強みがある会社なのか、具体的にどのような清掃業務を想定して見積もりを算出しているのかをチェックしておいた方が良いでしょう。
価格・契約内容で事業者を比較する
サービスのクオリティが自社の要求するクオリティ以上であれば、価格を比較します。単純に価格の高低だけで比較するのではなく契約条件も比較した方が良いでしょう。
最低限の契約期間やサービスに関する品質、中途解約の際の取り扱い、各種トラブルが発生したときの対応など業者によって差があるので契約書を確認するようにしてください。
オフィス清掃業者のおすすめ5選!
清掃業者がたくさんあって選びきれない方のためにオフィス清掃を外注する際におすすめの事業者を5社厳選して紹介します。
全国展開する超有名チェーン「ダスキン」
まず清掃業者といって真っ先に思い浮かべるのがダスキンでしょう。ダスキンは日常清掃から消毒・除菌サービス、厨房衛生マネジメントサポートまで幅広い清掃業務を行っています。全国に支社がある会社のオフィス清掃でもダスキンならまとめて依頼できます。また、各種事務所衛生商品の販売やレンタルも行っているので、自社清掃を行う際も頼もしい味方となります。
さらに清掃に留まらず、オフィスドリンクサービス、LED照明サービス、ユニフォームのクリーニング、トナーカートリッジ。リサイクルサービスなどオフィスの細々として業務に関するサービスも行っています。
月間4,500件以上の清掃を行う「ダイオーズ カバーオール」
オフィス・ビル・マンションの定期清掃・巡廻・建物状況報告を週1回15,000円から行っています。比較的安価ながらアメリカ流の清掃ノウハウで認定取得を取得したプロのスタッフが清掃作業を行います。清掃の質、報告の精度、対応力が高いです。業者で清掃だけに限らず、オフィス向けのコーヒー・ウォーターサービスも行っています。
無駄な作業を省くリーズナブルな清掃サービスを提供する「ビルズ」
無駄を省く適正価格でオフィス清掃サービスを提供するのがビルズです。月1回訪問5,000円という低価格からの依頼が可能で、一か所からでも清掃のプロが対応します。国家資格を持ったスタッフが200時間以上の社内研修を経て清掃業務を行うのでサービスの品質にも期待が持てます。
東証一部上場企業グループの「アーネスト」
東証一部上場でダスキンや宅配水、住宅、環境衛生事業などを行うナックのグループ会社です。AOKIホールディングスやアサヒ飲料販売など大手企業の清掃も行っており、スピード、管理体制、作業内容などに定評があります。
清掃会社を乗り換える際は資器材のリース残高の支払い、清掃スタッフの雇用の引継ぎなどさまざまな問題が発生しますが、アーネストでは清掃会社乗り換えサービスを行っており、これらの問題を解決してスムーズに清掃会社を移行できるようにサポートしています。
自社受注自社施工比率90%以上の「アドバンスサービス」
オフィス清掃会社の中には受注はするものの実際の作業は下請けに任せているという企業は少なくありません。そのような業界にあってアドバンスサービスはほとんどの清掃作業を自社で施工しています。
清掃に関わるスタッフは現場主義を大切にして、消毒、エアコンオーバーホール、排水管、貯水槽、高所作業、空気測定、リフォームなど各種分野の専門担当者を取り揃えています。