法人カードを申し込むときですが、申込書を提出するだけで審査をそいてもらえるわけではありません。それだけではカードも発行してもらえないのです。
法人カードを申し込む場合にはいくつかの必要書類を用意しなければなりません。申込書と必要書類を提出することで本審査を行ってもらえ、カードの発行に至るわけです。必要書類の提出は必須となっています。
必要書類としてイメージしやすいのが本人確認書類ではありませんか?個人カードであれば本人確認書類だけの提出でOKしてもらえることもあるでしょう。しかし法人カードの場合は本人確認書類だけでは審査してもらえないケースが有るのです。
法人カードは個人事業主や法人に発行されるものです。本人確認書類だけであれば会社名であるとか事業内容も確かめられません。よって法人関連資料についての提出も求められるケースが多くなっているわけです。
こちらでは法人カードを申し込むときにはどのような書類が必要になってくるかを明らかにします。
さらに必要書類の提出が少なくすむクレジットカードも紹介します。
法人カード申し込み時の必須資料|本人確認書類
必ず提出を求められるのが本人確認書類
法人カードを申し込む時に必須の提出書類となるのが「本人確認書類」です。
法人カードは法人や個人事業主を対象として発行されます。「個人事業主の審査なら本人確認書類を提出しなければならないのはわかるけど、なんで法人の審査でも本人確認書類が必要なの?」と思っている方も多いでしょう。
確かに法人カードは法人に対して発行されることになるのですが、利用するのは人です。よって人も審査しなければなりません。そこで本人確認書類が必要となってくるわけです。
クレジットカード会社としても、どこの誰かわからない相手にカードを発行することはありません。クレジットカードは一時的にカード会社からお金を借りて買い物をしているのと同じことなのです。返済されなければカード会社としても損失が出てしまいます。よって利用する方自体の審査も行わなければなりません。
では誰の本人確認書類を提出すればよいのでしょうか?会社経営者や個人事業主本人の本人確認書類を提出することになります。法人である場合には、その法人の最高責任者の本人確認書類が必須となってくるわけです。
では本人確認書類とは何なのでしょうか?
法人カードの審査で提出することになる本人確認書類とは?
運転免許証が基準となります。多くの法人カードで、本人確認書類として運転免許証を求めてきます。ただ免許をすでに返納している、という方も増えてきているでしょう。そのような方は「運転経歴証明書」の提出でも問題ありません。
問題となってくるのが運転免許証であるとか運転経歴証明書を持っていない方です。
運転免許証や運転経歴証明書以外の本人確認書類例
- パスポート
- マイナンバー
- 住民票の写し
- 健康保険証+現住所の確認ができる書類
- 在留カード
- 特別永住者証明書
上記のような書類でも本人確認書類としてて対応してくれるケースがあります。
「在留カード」と「特別永住者証明書」に関しては外国籍である方が提出するものです。
運転免許証関連の書類が提出できない場合に対応してもらえる可能性が高いのが「パスポート」です。しかしパスポートとはいっても、どのページをコピーして送ったら良いのかわからない方もいるでしょう。
パスポートの場合は自分の写真が写っているページ、および住所のページをコピーして提出してください。パスポートに関しては運転免許証に準ずる身分証明書としても知られています。顔写真も掲載されているので証明書としての価値が高く、対応しているカード会社も多いわけです。
健康保険証も本人確認書類として利用できる可能性はあります。しかし、運転免許証やパスポートと比較すると対応しているカード会社が少ない傾向にあるわけです。健康保険証に関しては顔写真も掲載されていません。
よってカード会社としては現住所が確認できる書類などの提出も同時に求めてくるのです。現住所が確認できる書類としては、公共料金等の明細書があります。電気料金の明細書であるとかガス代金などの明細書であれば現住所も記載されているはずです。
健康保険証で対応しよう、と思っている方は明細書などの用意も同時にしておきましょう。
注意!運転免許証の住所と現住所が異なっているケース
引っ越ししてから日が経っていない場合には、運転免許証や運転経歴証明書の現住所が異なっていることもあります。
そこで現住所が異なっている場合には補完資料を用意しなければなりません。要は現住所を証明できる何らかの資料の提出をすることになるのです。
また住所が異なっている場合だけではなく、結婚などで名字が変わっているケースなども補完資料が必要になってきます。
補完資料として提出できるもの
- 電気料金の領収書
- ガス料金の領収書
- 水道料金の領収書
上記のような書類を一緒に提出しなければならないわけです。
ただし問題があります。上記したような公共料金の支払いですが、すでにクレジットカードで支払っているのではありませんか?クレジットカードからの引き落としを行っている場合には領収書は発行されません。よって補完資料が得られない、という事になってしまうわけです。
運転免許証等の本人確認書類と現住所が異なる場合には、早急に住所の変更手続きを済ませておきましょう。現住所と異なっていなければ補完資料の提出もせずにすむわけです。補完資料が用意できずに右往左往する必要もなくなります。
びっくり!パスポートなら現住所を自分で変更可能
運転免許証に記載されている住所と現住所が異なっており、さらに補完資料も提出できない、というケースであればパスポートの提出を検討しましょう。
たしかにパスポートの場合は、更新間隔を10年間としている方も多いです。運転免許証以上に現住所と記載住所が異なっている可能性は高いわけです。しかしパスポートの住所に関しては手書きで修正できます。
たったそれだけの手続きで現住所を証明できることになるので、補完資料の提出が面倒だと感じている方はパスポートにて対応することをおすすめです。
※修正液などで消さないでください。あくまで二重線で消すようにしましょう。
※パスポートの住所の修正方法については引っ越し情報サイトの「SUUMO引越し」の「引越ししたらパスポートの手続きも必要?」を参考にしました。
住民票の取得方法
住民票の取得方法には4つあります。
- 市区町村役場で取得する
- 市区町村役場から郵送してもらう
- コンビニで取得する
- 郵便局で受け取る
最も簡単なのがコンビニでの取得でしょう。こちらでは4つのそれぞれの取得方法を簡単に解説します。
①役場で住民票を取得する方法とは?
市区町村役場で直接申請して受け取る方法になります。市区町村役場には「戸籍課」や「市民課」があるでしょう。そちらに住民票の写しを請求するのです。
「住民票の写しの請求書」という鋳物が役場に用意されているはずなので、そちらの必要事項に記入してください。記入が終わったら本人確認書類と共に先程述べた課に提出します。
そもそも住民票は役場で取り扱いのある資料なので、最もシンプルな取得方法です。ただし問題もあります。役場の営業外の時間帯には取得できないわけです。もちろん週末の取得も不可となっています。通常の日勤でカレンダー通りに仕事をしている方であれば、役場に赴いての取得は難しいでしょう。
一方で役場によっては住民票の受け取り予約も可能です。電話予約に対応しており、平日に電話連絡し土日に住民票を受け取れるように 手続きしてくれる役場も出てきているのです。
ちなみに住民票の発行は無料ではありません。役場によって異なっています。平均すると300円から350円程度の価格になります。
※現住所に住民票を移動していない場合には、住民票のある役場まで取りに行かなければなりません。遠距離の場合には現実的ではない取得方法です。
②役場から住民票を郵送してもらう方法とは?
住民票の請求書を役場などで手に入れ、必要事項を記入します。そして返信用封筒にその請求書を同封し、住民票のある役場に送るわけです。
しばらくすると役場から住民票が送られてきます。自分の住民票がある役場が遠方である場合にはおすすめの取得方法となります。土日しか休みがなくて役場まで住民票を取りに行くことができない、といった方にもおすすめの方法です。
一方で費用面のデメリットがあります。住民票の発行費用だけではなく、往復の郵送費がかかってしまいます。1,000円以下で済むので微々たるものではありますが、気にする方は他の取得方法も検討してみましょう。
③朝も夜も対応しているコンビニ
コンビニでも住民票を発行してもらえます。
しかも市区町村役場とは異なり、対応時間が長い、といったメリットがあるのです。それだけではありません。土曜日や日曜日、そして祝日でも受け取りが可能です。
コンビニで住民票を発行してもらえる時間帯
- 午前6時30分から午後11時まで
- 土曜・日曜・祝日も対応
- 12月29日から1月3日まではシステムの関係上利用不可
コンビニで住民票を取得する方法ですが、設置されているマルチコピー機を利用することになります。コンビニ各社によって設置されているマルチコピー機には違いがあるのですべての手続き方法が統一されているわけではありません。
基本的なマルチコピー機の操作方法ですが、「行政サービス」を選択することになります。あとは機械の指示に従って住民票を発行しましょう。
ちなみにコンビニでの取得に関しては、「住民基本台帳カード」または「マイナンバーカード」のいずれかの提出が必要となります。
コンビニでの取得に関しても1通あたり300円から350円の費用が発生します。
コンビニでの住民票の発行に関しては問題点もあります。そもそも自治体によってはコンビニと連携していないケースもあるのです。連携していないケースに関してはコンビニ発行はしてもらえません。まずは自分の住民票のある自治体がコンビニと連携しているのかを確かめる必要があるわけです。
郵便局で受け取る方法とは
住民票を郵便局で受け取ることになるわけですが、コンビニと同様「対応している郵便局に限り」があります。すべての自治体に対応しているわけではありません。
また自身の住民票のある市区町村の郵便局でなければ発行してもらえない、といったデメリットも有るのです。さらに代理の受け取りもできません。本人しか利用できないのが郵便局発行なのです。
提出が求められる可能性が高い法人確認書類
すべての法人カードが必須としているわけではない
法人のためのクレジットカードが法人カードです。ですから法人の確認書類は100%必要になると思われがちですが、そうでもありません。カードによって法人確認書類の提出の有無は異なってくるわけです。
大前提としてお話しなければならないのが、個人事業主専用のクレジットカードは法人確認書類の提出は不要、というものです。そもそも個人事業主は法人確認書類を用意できません。法人化していないからです。
一方で法人カードの中には法人でも個人事業主でも申し込みができるものがあります。個人事業主が申し込む場合には法人確認書類は必要ありません。ただし法人である場合には、法人確認書類の提出を求められることが多いわけです。
法人確認書類とは?
主に「登記簿謄本(履歴事項全部証明書)」のことを指しています。登記簿謄本に関しては、会社としての情報が記されています。カード会社としては申し込み情報に誤りがないかなどを確認するのに役立つ資料となっているわけです。
登記簿謄本には以下のようなものが記載されています。
- 会社名
- 会社の住所
- 会社設立日
- 役員情報
- 業務内容
- 発行株式数
- 資本金の額
カード会社としては登記簿謄本を確認することで、いろいろな情報を得ることができるのです。会社の住所や会社名などが正しいかを確認できます。さらに法人カードでは審査条件として「設立から3年以上」と設定していることもあります。登記簿謄本には会社設立日も記載されているので、審査条件を満たしているかかも把握できるわけです。
もう一つ登記簿謄本で重要になってくるのが、会社の規模が分かる、というものです。登記簿謄本には「発行株式数」や「資本金額」が記載されています。よって利益が出ているのかまでは確認できませんが、会社の規模はある程度わかります。カード会社にとって法人の規模は重要な審査情報なのです。
※規模が大きいほうが会社としての体力(資金力)があると判断されるので、審査は有利になります。
登記簿謄本には4種類ある
- 履歴事項全部証明書・・・以前の変更登記の履歴も掲載されているもの
- 現在事項証明書・・・現在効力がある登記事項のみ記載されているもの
- 代表者事項証明書・・・代表者に関する内容のみが記載されているもの
- 閉鎖事項証明書・・・吸収合併や本店移転などの履歴が記載されているもの
どの登記簿謄本でも法人カードの審査を受けられるわけではありません。
法人カードの審査に対応している登記簿謄本は「履歴事項全部証明書」となっています。他の登記簿謄本を取得したとしても再提出を求められることになってしまうのです。二度手間になるので注意してください。
登記簿謄本の取得方法とは?
- 本社を管轄している法務局に請求する
- 最寄りの法務局に請求する
- WEBから請求する
登記簿謄本の管轄は法務局となっているので、法務局に対して請求することになります。
請求する時には、法務局にて請求書を手に入れます。請求書には請求する人の情報や会社に関する情報を記入することになります。
ちなみに請求書に関しては法務局のホームページからダウンロードできます。
※請求書のPDFファイルはこちら
※請求書のエクセルファイルはこちら
請求書を事前にダウンロードしておき、記入した状態で法務局へ出向く、というのが最も効率的です。
忙しくて法務局へ出向く時間もない、という方であれば「登記・併託オンライン申請システム」を利用しましょう。オンライン上から登記簿謄本を請求できるのです。
ちなみにWEB申込みの場合は、受け取る法務局の指定ができます。郵送での受け取りも可能なので、出向くのが距離的にも難しい、という方は検討しておきましょう。
登記簿謄本の取得には1通あたり600円かかります。
登記簿謄本(履歴事項全部証明書)が提出できないケースとは?
すべての法人カードが対応しているわけではありませんが、「印鑑証明書」の提出でも対応してくれる可能性があります。
印鑑証明書とは「本人が登録した印鑑」であることを証明した書類となっています。法人の印鑑の証明書となるので、法人が登録した印鑑の証明書となるわけです。印鑑証明書に関しては、まずは印鑑登録をしておかなければなりません。登録をした上で証明書の発行が依頼できるようになるわけです。
印鑑登録ですが、印鑑はどこでも購入できるようなものでは駄目です。基本的にハンコ屋さんにオリジナルで作ってもらうことになります。近年では、印鑑のインターネット注文も可能です。
印鑑証明書の取得方法とは?
印鑑を登録すると印鑑登録症(カード)が発行されています。そのカードが発行には必要になります。免許証などの身分証明書では発行してもらえないので注意してください。
印鑑証明書に関しては市区町村役場かコンビニで発行してもらえます。印鑑登録証を持って向かい、あとは取得手続きをすれば発行してもらえるわけです。
印鑑証明書に関しては、取得はそれほど難しいわけではありません。印鑑を登録した本人ではなかったとしても対応してもらえるのです。さらに委任状なども必要ありません。
ただし発行には手数料がかかります。1通あたり400円前後発生します。請求方法によっても異なっているので事前に確認しておきましょう。
※法務局のホームページの「登記手数料について」より抜粋
現住所と書類の住所が異なるケースの提出書類例
法人確認書類に関しても本人確認書類と同様に現住所と記載住所が異なる場合があります。事務所を移転することもあるでしょう。
現住所と記載住所が異なる場合には以下の書類も同時に提出することになります。
- 有価証券報告書
- 事業報告書
- 定款
上記の書類に正しい住所が記載されていることを確認してください。現住所が記載されているのであれば、問題ありません。
決算書類が必要になる法人カードもある
決算書類の提出を求めてくる法人カードもあります。
決算書類には以下のようなものがあります。
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュ・フロー計算書
- 確定申告
要は財務諸表の提出をしなければならないこともあるのです。法人カードの中には「黒字決算」でなければ発行しないところもあります。よって決算関連書類の提出を求めてくることもあるわけです。
「決算書類(2期分)」を必要書類としている法人カードもあります。その場合は複数年度の決算書類を提出しなければなりません。
決算書類に関してはそれほど多くの法人カードが求めているわけではありません。そもそもカード会社としては帝国データバンクなどを利用して、会社の情報を調べられるわけです。経営状況なども決算書類の提出を求めなくても確認できるので、それほど多くのカード会社が提出を求めてくるわけではありません。
ただし赤字経営が続いている法人に対しては、より詳しく審査をするために特別に提出を求めてくるケースも報告されています。審査をスムーズに進めたいのであれば、決算書類も提出できるように事前に準備しておくべきです。
個人事業主の場合は貸借対照表や損益計算書の提出はもちろん求められません。そのかわりに所得額が証明できる書類の提出を求められることがあります。その書類とは「確定申告書」です。
個人事業主としてどれくらいの所得があるのかを確定申告書では把握できるので、カード会社としても重要な判断基準となるわけです。
自分で用意する必要がない資料その1|入会申込書
入会申込書の入手方法
入会申込書は自分で用意する必要はありません。カード会社から入手し必要事項を記入して提出することになります。
入手方法は各カードによって異なっていますが、基本的に以下のうちいずれかの方法となります。
- インターネットから取り寄せ(ダウンロードも可能)
- 電話で取り寄せ
- FAXで取り寄せ
とりあえずは入会申込書を郵送してもらうようにするわけです。入会申込書が届いたら、前述したように必要事項を記入します。そして返送することで申し込みが完了するわけです。
一方で郵送を経ないで入会申込書を取得する方法もあります。
申込書をダウンロードできるようにしている法人カードもあるのです。有名なところとしては「UC法人カード」があります。
UC法人カードでは「申込書ダウンロードサービス」なるページが用意されており、掲載されている規約に同意すると申込書がダウンロードできるわけです。
ダウンロードで入手することにはメリットがあります。郵送取り寄せになってしまうと、法人カードの取得までに時間がかかってしまうことになります。しかしダウンロードであれば片道の郵送時間をカットすることもできるわけです。郵送期間を3日とすると、3日間早くカードを取得できることになります。
入会申込書の内容とは?
いくつかの情報をカード会社側に提供することになります。
基本的には個人事業主や法人代表者の「個人情報」、さらには事業内容などの「会社関連情報」に関する情報を提供することになります。いずれの情報も正確なものを掲載しなければなりません。間違えてしまった場合には、確認作業などに手間取りカードの発行までに時間がかかってしまう可能性もあるわけです。
入会申込書に記載する個人情報とは?
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- 役職
個人情報に関しては基本的に一般のものを記載することになります。
間違える可能性があるとしたら、引っ越したばかりのころでしょう。旧住所を記載してしまう事例もあるので、確認した上で書類を提出してください。
電話番号に関しては、携帯電話は不可とされているケースもあります。固定電話を持っているのであれば、固定電話番号を記してください。固定電話がない場合には、携帯電話番号だけでもOKです。
入会申込書に記載する会社関連情報とは?
- 法人名称
- 法人所在地
- 法人電話番号
- 資本金
- 業種
- 設立(創業)年月
- 従業員数
- 営業年数
- 現預金
- 借入金
- 直近2年間など複数の決算内容
「何という会社であるのか?」
「どこにある会社であるのか?」
「どのような事業を行っており、どのくらいの規模なのか?」
「財務状況はどうなっているのか?」
以上のような情報をカード会社に提供することになります。
法人関連情報はカード会社としても最低限は入手しておかなければなりません。経営が悪化している会社に法人カードを発行してしまえば、貸し倒れの状況になってしまうかもしれません。貸し倒れが発生すれば損失が出てしまうわけです。
会社関連情報に関しては虚偽の報告をしてしまう方も少なくありません。カードの審査を少しでも有利にしたい、といった気持ちが出てしまうのです。
しかし虚偽の報告をしたとしても発覚してしてしまいます。まずは前述したように法人確認書類の提出をしなければなりません。そちらをチェックすることで会社の様々な状況が分かってしまうわけです。仮に赤字なのに黒字と嘘をついても損益計算書を提出していれば、嘘をついていることがバレてしまいます。
さらに仮に決算書類を提出していなかったとしても、カード会社には調査力もあります。帝国データバンクなどを利用し、審査対象の会社の財務状況などを調べることなどは造作もありません。
自分で用意する必要がない資料その2|口座振込依頼書
口座振込依頼書の入手方法
口座振込依頼書(自動払込利用申込書)は必ず提出しなければなりませんが、自分で用意するものではありません。カード会社が用意しているものなので、請求する必要があります。
口座振込依頼書の入手方法には以下のものがあります。
- インターネットから取り寄せ(ダウンロードも可能)
- 電話で取り寄せ
- FAXで取り寄せ
気づいた人もいるかも知れません。前述した入会申込書と全く一緒の方法になっています。実は入会申込書と口座振込依頼書は同時に取得するものとなっているのです。入会申込書をカード会社に請求すると、同時に口座振込依頼書も送られてきます。
提出に関しても同時に行います。入会申込書と口座振込依頼書に関しては同時にカード会社に返送することになるわけです。
口座振込依頼書が必要になる理由とは?
クレジットカードは口座から引き落としがされることでカード会社への返済が完了するわけです。要は口座がなければ利用できません。
ちなみに個人事業主に関しては個人口座で問題ありません。そもそも法人口座は持っていないのです。
一方で法人である場合には法人口座に関する情報を提供することになります。法人は法人口座から利用した金額が引き落としされることになるわけです。法人代表者の個人口座であったとしても引き落とし口座には設定できません。
口座振込依頼書に記載する内容とは?
以下のものを記載することになります。
- 金融機関名
- 支店名
- 普通預金であるか?当座預金であるか?
- 口座番号
- 口座名義
- 金融機関コード
- 支店コード
金融機関コードと支店コードに関しては、記載が必要ない場合もあります。カード会社側が調べてくれるケースもあり、わからなかったとしても問題ありません。
※金融機関コードや支店コードの調べ方として通帳の確認があります。通帳を確認すると各種コードも記されているケースがあるのです。記されていなかった場合には、検索サイト(金融機関コード・銀行コード・支店コード検索)を利用する方法もあります。
上記の情報の中で重要になってくるのが預金の種類です。普通預金を利用するか、それとも当座預金を利用するかを前もって決めておきましょう。
ちなみに当座預金に関しては基本的に事業向けの利用をする機械が多くなっています。よって法人カードの引き落とし口座は当座預金口座のほうが都合が良い、とのことで支払い用の口座に設定しているケースが多くなっています。
意外と重要!口座名義について
口座名義に関しても注意しなければなりません。個人事業主であれば本人名だけでOKですが、法人となるとそうもいかないのです。
法人口座に関しては会社名が名義となっているはずですが、正式名称で記していかなければならないわけです。例えば「株式会社東京電鉄」という会社があったとします。その場合は「株式会社東京電鉄 代表取締役 〇〇〇〇(個人名)」と記さなければなりません。
略して「カ)東京電鉄」とのみ記してしまうと口座名義としては正しくはないわけです。
必要書類の提出の流れとは?
インターネット申し込み時の必要書類提出の流れ
- オンラインから申し込みを実施
↓ - いくつかの情報を提供し資料請求を行う
↓ - 入会申込書と口座振込依頼書が送られてくる(ダウンロードでも入手可能)
↓ - 入会申込書と口座振込依頼書を記載する
↓ - 入会申込書と口座振替依頼書とともに必要書類を返送する
↓ - 審査が行われる
↓ - 審査OK
↓ - 法人カードが発行される
入会申込書と口座振替依頼書を手に入れたら記載をし返送しなければなりません。その返送時に必要書類を提出することになるのです。
ちなみに必要書類に関しては入会申込書に明示されています。そちらに従って必要書類を同封し返送してください。
あとは審査結果を待つだけです。
郵送申し込み時の必要書類提出の流れ
- 入会申込書および口座振込依頼書を手に入れる
↓ - 入会申込書および口座振替依頼書の必要事項を記入する
↓ - 入会申込書・口座振替依頼書と共に必要書類を同封して返送する
↓ - 審査が行われる
↓ - 審査OK
↓ - 法人カードが発行される
どんな申し込み方法であろうと、基本的には必要書類の提出に関しては一緒となります。入会申込書・口座振込依頼書と共にカード会社へ送ることになるわけです。
送る時には封筒を利用することになるわけですが、その封筒に必要書類を入れることになります。提出前に必要な書類が入っているかを確認してください。もしも提出し忘れたものがあると審査に入ってもらえません。それだけ時間をロスすることにつながってしまうわけです。
必要書類が少なくてすむ法人カードその1.EX Gold for Biz M
EX Gold for Biz M必要書類とは?
- 入会申込書
- 本人確認資料
上記の2つの資料だけで審査を行ってくれるのです。実際にEX Gold for Biz Mのオンライン申込手続きページにて、上記の2つの資料だけで審査を行ってくれることが明記されています。
入会申込書に関してはオンラインから請求できます。本人確認書類に関しては基本は運転免許証となっています。運転免許証を持っていない方は以下の書類でも対応してもらえます。
- 運転経歴証明書・・・平成24年4月1日以降に発行されたもの
- 旅券(パスポート)
- 国民健康保険被保険者証
- 健康保険被保険者証
- 個人番号カード
- 住民基本台帳カード(顔写真付き)
- 身体障害者手帳
- 外国人登録証明書
在留カード - 住民票の写し・・・6カ月以内に発行されたのもの
- 印鑑登録証明書・・・6カ月以内に発行されたもの
運転免許証が用意できない場合には、上記したいずれか一つの書類の提出で対応してもらえます。運転免許証を持っていない方は提出しやすいものを選んでください。
EX Gold for Biz Mの主な特徴とは?
- 年会費が低いのにゴールドカードである
- 空港ラウンジが無料利用可能である
- 会計ソフトが2ヶ月間無料利用が可能
- 見返りがあるカードである(還元率が高い)
- 保険も付帯している
年会費は2,000円ちょっと
年会費は2,200円(税込)となっています。極めて少額に設定されているわけです。それでいて法人ゴールドカードとなっています。法人ゴールドカードの中でも最安の部類に入ります。
安いからといってサービスが悪いわけではありません。後述しますが、法人ゴールドカードに付帯しているサービスの一つである空港ラウンジサービスもしっかりと付いているのです。
空港ラウンジが無料利用可能
プライオリティパスは付帯していませんが、国内主要空港とダニエル・K・イノウエ国際空港(ハワイのホノルル国際空港)、韓国の仁川国際空港のラウンジが無料利用できるのです。海外旅行や出張する機会が多い、という方にとっては欠かせないサービスが付帯しています。
クラウド会計ソフトの優待利用が可能
クラウド会計ソフトとして非常に評価が高いのが「freee(フリー)」そいの標準プランが2カ月無料で利用できます。
クラウド会計ソフトはビジネスをサポートしてくれます。売上管理や在庫管理、さらには経費管理もいままで以上に簡単にできるようになるわけです。積極的に会社に活かすべきなのか会計ソフトです。
まだ導入していない方はEX Gold for Biz Mのサービスを活用してみても良いでしょう。
還元率は最大で1.1%になる可能性あり
還元率は0.6%から1.1%となっています。年間利用額によって翌年の還元率が決定するシステムを採用しています。
少額の利用であったとしても、通常還元率の0.5%から20%加算の0.6%です。
一方で年間50万円以上利用すると、翌年のポイント還元率は0.5%から1.7倍の0.85%になります。さらに年間100万円以上である場合には、翌年のポイント還元率は0.5%から1.9倍の0.95%になります。最後に年間200万円以上利用すれば、翌年のポイント還元率は0.5%から2.2倍の1.1%になるわけです。
高額利用する方であれば見返りも大きくなります。少額利用であったとしても法人カードとしては有利な0.6%なので、魅力的な存在であることは間違いありません。
低年会費だが保険付帯あり
- ショッピング保険・・・国内(年間最高100万円)、海外(年間最高100万円)
- 国内旅行傷害保険・・・最高1,000万円(全額自動付帯)
- 海外旅行傷害保険・・・最高2,000万円(全額自動付帯)
年会費が2,000円ちょっとなのでそれほど高額な補償額が設定されているわけではありません。しかし海外旅行保険も国内旅行保険も自動付帯となっています。旅行費用をカードで支払わなくても補償してもらえるわけです。
EX Gold for Biz Mのスペック表
年会費 | 2,200円(税込)(初年度年会費無料) |
国際ブランド | VISA、Mastercard® |
必要書類 | 入会申込書、本人確認資料(※1) |
申し込み条件 | 法人の代表者であること(※2) |
ポイント還元率 | 0.6%から1.1% |
付帯保険 | ショッピング保険(国内・海外:年間最高100万円)、海外旅行保険(最高2,000万円(自動付帯))、国内旅行保険(最高1,000万円(自動付帯)) |
空港ラウンジサービス | 国内主要空港、ダニエル・K・イノウエ国際空港(ハワイのホノルル国際空港)、仁川国際空港のラウンジ(韓国) |
(※1)ホームページには2つの種類の提出のみで申し込みができると記載はされています。しかし所得証明書類の提出を求められた、との報告もあります。
(※2)個人事業主の申し込みはできません。個人事業主の方は姉妹カードのEX Gold for Biz Sに申し込みを行ってください。
必要書類が少くてすむ法人カードその2.三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カード
※三井住友ビジネスカード for Ownersには一般カード・ゴールドカード・プラチナカードの3種類があります。どのカードも必要書類は少くすみますが、今回は三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カードについて記載します。
三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カードの必要書類とは?
「本人確認書類」のみの対応となっています。
まずは登記簿謄本や決算資料などは不必要となっています。業績が分かる資料に関しては提出することもありません。
気になるのが入会申込書や口座振込依頼書でしょう。こちらについては全てオンライン上で対応してもらえます。申し込みページにて申し込みをする時に、審査に必要な情報はすべて入力するわけです。
口座振込依頼書が不必要なのは、三井住友ビジネスカード for Ownersでは「オンライン口座振替設定」ができるからです。インターネット上から設定できるので、わざわざ口座振替依頼書を提出することはないのです。
もちろん郵送でも口座振替設定は可能です。どちらかを選択することになるわけですが、提出書類を少しでも減らしたい方はオンラインで手続きを行いましょう。
三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カードの主な特徴とは?
- 年会費が低い
- 海外キャッシュサービスあり
- 保険付帯あり
年会費が1,000円ちょっとである
最初の法人カードとして適しています。コストがほとんど発生しないカードなのです。
年会費に関しては初年度無料であり、2年目以降は税込で1,375円となっています。
1,375円でも十分に安いわけですが、その年会費をさらにお得にする方法もあります。
マイ・ペイすリボに登録する方法があります。マイ・ペイすリボに登録し、前年1回以上のリボ払い手数料支払いで年会費が無料になります。ただしリボ払いにしてしまうと、金利手数料が発生することにもなるので、お得感はあまりないかもしれません。
※リボ払いの金額を変更することで、実質一括払い専用のカードにすることも可能です。
もう一つ年会費が低くなる方法があり、WEB明細サービスを利用するのです。WEB明細サービスを利用すると、年会費が500円割引になります。税込で550円OFFになるので、年会費は825円(税込)になります。
※三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カードは子カードも発行可能です。子カード年会費は税込で1枚あたり440円となっています。
海外で現地通貨が用意してもらえる
海外出張や海外旅行が多い方にとって嬉しいサービスを行っています。最大30万円と限定ではありますが、世界150カ国以上の通貨が用意してもらえるのです。
現地通貨がどうしても必要な時には海外キャッシュサービスを利用しましょう。
年会費は低いけど保険付帯あり
- ショッピング保険・・・海外(年間最高100万円)
- 国内旅行傷害保険・・・なし
- 海外旅行傷害保険・・・最高2,000万円(利用付帯)
金額的には低めにも感じるかもしれませんが、年会費のことを考えると手厚い補償といえるかもしれません。1,000円程度の年会費の法人カードでありながら、保険が付帯しているのでもしもの時でも対応してもらえるわけです。
三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カードのスペック表
年会費 | 1,375円(税込)(初年度年会費無料)(※1) |
国際ブランド | VISA、Mastercard® |
必要書類 | 本人確認資料 |
申し込み条件 | 20歳以上であること(学生も可能)、法人の代表者か個人事業主であること |
ポイント還元率 | 0.5%から2.5% |
付帯保険 | ショッピング保険(海外:年間最高100万円)、海外旅行保険(最高2,000万円(利用付帯)) |
空港ラウンジサービス | なし |
(※1)割引も可能
まとめ
法人カードの申込みの時に自身が用意しなければならない書類は2つです。
- 本人確認書類
- 法人確認書類
本人確認書類に関しては運転免許証があれば問題ありません。法人確認書類は登記簿謄本の提出が求められることが多くなっています。
一方で自身で用意しなければならない書類ではありませんが、提出しなければならない書類もあります。以下の2つの書類です。
- 入会申込書
- 口座振替依頼書
2つの書類に関しては、カード会社に請求することで郵送してもらえます。郵送されてきたら必要事項を記入して返送してください。
その返送時に本人確認書類や法人確認書類も同封して提出する事になります。必要書類に関しては、1度に送ることが多くなっているわけです。
必要書類が少なくすむ法人カードについても紹介しました。
- EX Gold for Biz M
- 三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カード
EX Gold for Biz Mであれば、本人確認書類と入会申込書だけで対応してもらえます。法人確認書類を提出する必要はありません。決算書類の提出も求められないので、気軽に審査を受けられるわけです。
さらに三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カードはすごいことになっています。必要書類は本人確認書類のみです。入会申込書や口座振替依頼書の提出も必要ありません。ほとんどの手続きがオンラインで終了してしまうわけです。
法人確認書類を確保するのにはそれなりの手間もかかります。登記簿謄本などは法務局へ取りに行くことも考えなければならないのです。時間をかけずにスムーズに手続きを進めたい、という場合には提出書類が少ないカードへの申込みがおすすめです。