デジタルサイネージとは?その仕組みや導入事例、広告効果を解説!

そもそもデジタルサイネージとは?

デジタルサイネージとは日本語に直すと「電子看板」のことを指します。通常の看板とは異なり看板の表面にペイントや印刷を施すのではなく、看板がテレビ画面のようにディスプレイになっています。

ディスプレイには通常の看板と同様に広告などが掲載されていますが、デジタルサイネージの場合は、時間によって掲載する広告を切り替えたり、動画にして広告に動きを出したりと、多様な広告表現が可能になります。
既存の看板に替わって急速に普及しており、ショッピングモールやデパート、駅の通路などさまざまな場所で見つけられます。

デジタルサイネージが注目されている理由を解説!市場規模はどれくらい?

国内のデジタルサイネージの市場規模2018年時点で1,659億円、2025年には3,186億円になると言われています。市場の急拡大が予想されているデジタルサイネージですが、なぜここまで注目、期待されているのかについて解説します。

デジタルサイネージが注目されている理由を解説!市場規模はどれくらい?

富士キメラ総研が発表した調査結果によると、2018年のデジタルサイネージ関連の市場規模は約1,659億円となっています。市場は「システム販売/構築」、「コンテンツ制作/配信サービス」、「デジタルサイネージ広告」の3種類に分類できて、市場規模はそれぞれ699億円、285億円、675億円となっています。

市場は順調に成長すると推測されていて、2025年の市場規模は3,186億円、内訳はシステム販売/構築986億円、コンテンツ制作/配信サービス400億円、デジタルサイネージ広告1,800億円になると予想されています。

ハードが普及する段階

2025年と2019年の分野別の市場規模を見ると、「デジタルサイネージ広告」の市場規模の比率が大きく異なることがわかります。デジタルサイネージ市場が拡大するためには、前提としてディスプレイを導入しなければなりません。
現在はハードを普及させている段階で、今後ハードが普及してくると、それに合わせてサイネージを利用した広告の市場が拡大すると予想されています。

なぜデジタルサイネージが注目されているか?

デジタルサイネージにはたくさんの可能性があると言われています。従来の看板は一度ペイント、設置すると同じ広告しか通行者に見せることはできませんでした。そして、広告の入れ替えにも手間がかかります。
それと比較すると、デジタルサイネージは柔軟に広告の入れ替えが可能ですし、AIなど最新の技術と組み合わせてより効率の良い販促を行える可能性を秘めています。

デジタルサイネージの仕組みとは?

デジタルサイネージはコンテンツをディスプレイに表示するという意味では仕組みは単純です。ただし、オンライン型とオフライン型ではコンテンツの保存場所が異なります。

オフライン型のデジタルサイネージ

オフライン型のデジタルサイネージはインターネットなどに接続されておらず、ディスプレイ自体に記録を保存しています。パソコンでコンテンツを作成したら、USBなどの記録媒体でディスプレイ本体に記録を移動させます。
デジタルサイネージのディスプレイは入力されたコンテンツのデータを元に、画面上に広告などを表示します。

ディスプレイ単体で動いており接続されている機器も少ないので、比較的安価での導入が可能です。またシンプルさゆえに、トラブルなどが発生する確率も低めです。

オンライン型のデジタルサイネージ

オンライン型のデジタルサイネージはネットワークに接続して、コンテンツを表示します。パソコンで編集したコンテンツはサーバーに送り、サーバーの情報をデジタルサイネージが読みとりディスプレイ上に表示します。

サーバーにデータを入れれば良いだけなので、広告の入れ替えは簡単、柔軟なディスプレイ運用が可能です。複数のデジタルサイネージを運用する場合は管理の手間が省けます。

ただし、インターネットを介するのでセキュリティが脆弱であればハッキングなどによってディスプレイにいたずらをされるリスクもありますし、サーバーエラーや回線のエラーなどによって広告にエラーが発生する可能性もあります。
オフライン型のディスプレイより仕組みが複雑な分だけトラブルが発生する要因が多いので注意してください。また、価格も一般的にオフライン型のデジタルサイネージよりも高めに設定されています。

インタラクティブ型のサイネージ

デジタルサイネージの基本機能は広告を表示するだけですが、近年は技術の進歩によりカメラやタッチパネルが装備されて、単なる広告を表示するディスプレイの枠を超えたデジタルサイネージも普及しつつあります。

これらのデジタルサイネージにはカメラやタッチパネル機能がついていて、ユーザーとの双方向コミュニケーションが可能です。デジタルサイネージがこれらの機能を持つことによって、一方的なコミュニケーションとしての看板・サイネージが双方向的なコミュニケーション手段へと進化します。

これによりさらにデジタルサイネージを使ったマーケティングは進化する可能性があります。詳しくはデジタルサイネージの種類の章で説明します。

デジタルサイネージにはどんな種類がある?

デジタルサイネージの基本機能はディスプレイに広告を表示させることで、オンライン・オフライン型の2種類の仕組みのサイネージがあることは説明したとおりですが、他にもさまざまな機能を持ったデジタルサイネージが登場しています。デジタルサイネージの種類について紹介します。

オフライン型のデジタルサイネージ

ネットワークに接続されずスタンドアローンで動くデジタルサイネージは低価格で導入が可能な反面、広告の入れ替えなどが不便です。オフライン型のデジタルサイネージはさらにSTBレス仕様、STB仕様の2種類に分類できます。

STBレス仕様型サイネージ

STBレス仕様型サイネージとは業務用ディスプレイに直接USBなどでデータを入力して映像を出力するタイプのサイネージのことを指します。ディスプレイ単体で運用しているのでシンプルですが出力できる映像などについていくつかの制限があります。
とりあえずデジタルサイネージを導入したいときに利用されるサイネージです。

STB仕様型サイネージ

STBとはSet Top Boxの頭文字を取った用語で、パソコンから映像の出力に必要な機能をピックアップして小型化したような機械です。STBを利用することにより、STBレスのサイネージよりディスプレイの表現の幅を広げながら、パソコンを使うと発生しそうな起動のタイムラグの短縮、HDDなどのトラブル発生などが抑えられます。ただし、STBレス仕様のサイネージと比較すると価格は少し高めです。

オンライン型:ネットワーク配信型のデジタルサイネージ

ネットワーク配信型とは、サーバーなどに画像、動画をアップロードして、各ディスプレイで映像を配信するタイプのデジタルサイネージのことを指します。これにもSTBレス仕様とSTB仕様のサイネージが存在します。
オフライン型の場合と同様に、STB仕様にした方がサーバーから映像を任意のタイミングで切り替えたり、ネットワーク上のコンテンツをリアルタイムで参照して表示したりとさまざまな表現ができるようになります。

オンライン型:大規模ネットワーク管理のデジタルサイネージ

何百台もの大規模なデジタルサイネージネットワークを管理する場合は大規模ネットワークが管理できるようなシステムを構築しなければなりません。

システムの構築方法には自社でサーバーを保有・配信するオンプレミス型外部サーバーを使って配信するクラウド型配信システムの2種類があります。

サーバーの保守・メンテナンスの作業を内製化するか外注するかの違いですが、どちらを選ぶかによって必要な人材や作業、イニシャルコストは異なります。

インタラクティブ型

看板は基本的にユーザーが画面を一方に見るだけで、看板側からユーザーに対して何の働きかけもできません。デジタルサイネージといえども、基本的にはユーザーに画像や動画の情報を一方的に伝達するだけでコミュニケーションに双方向性はありません。

ただし、一部のデジタルサイネージで双方向のコミュニケーションが取れるデジタルサイネージが存在します。代表的な機能は以下のとおりです。

タッチパネル機能

駅や商業施設などの道案内用に設置しているディスプレイを想像すると理解しやすいでしょう。ディスプレイがタッチパネルになっており、ユーザーが自由に操作できます。道案内のように一画面では納めきれない情報を整理して収納する場合に有効な機能です。

AR機能

近年、ディスプレイにカメラを設置して、AR機能を持たせたパネルも普及しつつあります。たとえばユーザーの動きを認識して画像を表示したり、顔やスマホのQRコードを認識して画面を表示したりと、従来のディスプレイの枠を超えた色々な表現が可能になり、マーケティングの幅も広がろうとしています。

デジタルサイネージのメリット、デメリットをまとめました!

デジタルサイネージには従来の看板やポスターよりも表現力という点では勝っていますが、コストがかかります。デジタルサイネージを導入するメリット・デメリットを整理して紹介します。

デジタルサイネージを導入するメリット

デジタルサイネージを導入する代表的なメリットは「広告の入れ替え低コスト化」「表現力の向上」「効果的な情報提供」「双方向コミュニケーション(インタラクティブ型)」の4つです。それぞれのメリットについて紹介します。

広告の入れ替え低コスト化

紙やペイントの広告の場合、一度広告を看板に貼り付けると容易には内容を変更できなくなります。物理的に看板を塗り替えたり、ポスターを張り替えたりしないといけないからです。これと比較してネットワーク型のデジタルサイネージならサーバーにデータをアップロードすれば容易に内容を変更できます。

表現力の向上

ハイビジョン、フルハイビジョン、4K、8Kとディスプレイの解像度は年々と向上しています。これにより紙やペインティングでは表現しきれないような細やかな表現もディスプレイを導入すれば実現できるようになりつつあります。

また、静止画だけではなく動画をディスプレイ上に表示できるので、動きが無いと良さが分からないモノについてもデジタルサイネージなら表現可能です。

効果的な情報提供

ディスプレイに表示する動画を簡単に変更できるので、その日の天気やイベント、季節などによって自由に提供する情報を変化できます。タイミングを計り、細かくディスプレイの内容を変更することにより閲覧者の役に立つ、マーケティング効果の高い情報提供が可能になります。

双方向コミュニケーション(インタラクティブ型)

インタラクティブ型の場合はユーザーと双方向のコミュニケーションが取れます。これによりユーザーにクーポンを与えたり、AR技術でユーザーを楽しませたりすることなどが可能になります。

デジタルサイネージを導入するデメリット

一方でデジタルサイネージには「導入にコストがかかる」「メンテナンスが必要」「セキュリティリスクが発生する」「効果が分かりづらい」というデメリットも存在します。それぞれのデメリットについて紹介します。

導入にコストがかかる

ペイントやポスターと比較すると一般的にデジタルサイネージの方がよりコストががかかります。ただし、導入費用だけで見るべきではありません。紙のポスターだと入れ替えの度に誰かが看板を巡回、張り替えなければなりません。

メンテナンスが必要

電子機器なので紙のポスターと比較すると故障する可能性は高いですし、一度故障すれば修理費用も高額となります。定期的にメンテナンスのために費用が発生することを覚悟しておいた方が良いでしょう。

セキュリティリスクが発生する

ネットワークに繋がっている場合は、ネットワークトラブルにより有効に広告が配信されない、ハッキングによりいたずらをされるというリスクもあります。もちろん機器の故障などと比較すると可能性は低いですが、ネットワークのセキュリティ対策は怠らないようにしてください。

効果が分かりづらい

デジタルサイネージだけに言えたことではありませんが、ポスターや看板などのマーケティングツールは一般的に効果測定が困難な傾向があります。一部のデジタルサイネージにはログ解析の機能がありますが、意識して効果測定をしなければデジタルサイネージの費用対効果は分析しにくいです。

デジタルサイネージの価格相場を調べました!

デジタルサイネージの価格を決める要素としてはディスプレイの大きさ、システムの構成、セキュリティなどによって異なります。

初期費用はオフライン型のディスプレイなどで安ければ20~40万円程度、通常は30~60万円程度、高ければ100万円程度になることもあります。設置するディスプレイが増えればもちろんその数だけ発生するコストも高くなります。

運用費用は1台につき0~3万円程度です。

これに加えて、コンテンツを新しく制作する場合はコンテンツ制作費用が必要となります。

もちろん上記の値段は相場であって、実際に求められる仕様によって値段は前後します。また、耐用年数があり、使用できなくなれば機械を交換する必要があります。

デジタルサイネージがよく導入される場所、導入事例をご紹介します!

デジタルサイネージはまだ普及段階の広告手法ですが、それでもさまざまな場所で導入されています。デジタルサイネージがよく導入されている場所と導入事例について紹介します。

交通機関

駅や空港、バスターミナルなどでデジタルサイネージは利用されています。スポンサーの広告を掲載することはもちろん、運行情報や安全関連の情報など、来場者に伝えるべき情報はたくさんあるので、デジタルサイネージを利用する事によって効率的に伝達できます。

ショッピングモール

商業施設内の店舗の紹介やキャンペーンの告知、メニューの案内等にデジタルサイネージが使用される場合があります。モール内をポスターなどで埋めつくすと雑然としてしまうので、モールの雰囲気を保ちつつ大量の情報を来場者に伝えたい場合に使用します。

ホテル

ホテルのロビーでもデジタルサイネージは使用されています。各会場の会議や結婚式の案内、ホテルのキャンペーン、周辺の観光スポットなどの情報をデジタルサイネージを利用して伝えます。

オフィス

来館者向けの情報伝達、工場や倉庫などでの情報共有などで使用されます。パソコンやスマホなどを貸与していないスタッフに対しても簡単に情報提供が可能です。

イベント・展示会

常設ではなくイベントや展示会でデジタルサイネージをレンタルして使用するケースもあります。デジタルサイネージを使うことによって、来場者の視線を集め、自社の商品やPRができます。

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