今、多くの中小企業経営者、零細企業経営者が悩んでいる会計ソフト問題。
というのは、会計ソフトは世の中にたくさんあり、どのサービス、ソフトも価格帯はバラバラで、且つ提供しているサービス、機能もそれぞれ異なります。
そのため、今回は『【無料・フリー】の会計ソフトまとめ。費用をかけずに使える会計ソフトはこれだ!』という記事で、会計ソフトの中でも無料の会計ソフトを7つ紹介し、それぞれの特徴も解説します。
会計ソフトとは
会計ソフトは、会計を記録し処理するアプリケーションソフトのことを指し、基本的な機能としては
- 売掛金台帳(企業に入ってくる金銭を記録する)
- 買掛金台帳(企業が支払う金銭を記録する)
- 総勘定元帳(企業の帳簿)
- 請求書作成(顧客やクライアント向けの請求書を作成する)
- 棚卸資産(在庫のことを指す)
- 企業の棚卸資産(在庫を管理する)
- 発注(企業が在庫を注文する)
- 受注処理(顧客の注文を記録し管理する)
があります。
また、それらの機能以外にも付属として、
- 債権回収(売掛金の回収状況を監視する)
- 電子マネー処理
- 経費(従業員によるビジネス活動の経費を記録)
- 問い合わせ(編集や何らかの追加をせずに、情報をそのまま表示)
- 賃金台帳(給料、賃金、関連する税金などを記録)
- 報告(データのプリントアウトを行う)
- 就労時間管理(各クライアントのために働いた時間を記録し、請求するためのデータとする)
などがある場合もあります。
おすすめの【無料・フリー】会計ソフト7選
今回はおすすめの【無料・フリー】会計ソフトを7つ紹介します。
①freee
クラウド会計ソフトfreeeとは
会計freeeは経理作業を大幅に効率化し、豊富な機能で、経理から決算・申告、経営分析や部門別の収支管理まで可能でになります。
freeeはコンセプトとして「本業とは関係のない業務を効率化し、個人事業主や中小企業で働く人々がより創造的な活動にフォーカスできるようにしたい」を掲げています。
さらに「バックオフィス最適化」を新コンセプトとして日々アップデートや改善に取り組んでいるため、非常に零細企業や中小企業から人気の会計ソフトになります。
実際、多くのアンケートで会計ソフト部門No. 1の実績を誇っています。
freeeの3つの特徴
freeeは以下の3つの点が特徴といえます。
⑴他社より充実したサポート体制
無料からご利用いただける各種サポートをご用意。チャットサポートでは、日々の経理の悩みを即座に解決していただけます。無料で初期設定もサポート。(※ 初期設定サポートは法人のみ)
⑵面倒な経理業務を効率化できる
銀行やクレジットカードの入出金情報を自動で取得し、入力の手間を大幅に削減できます。
さらに freeeは請求業務や売掛買掛管理も行える会計ソフトなため、会計業務全体に関しても効率化できます。
⑶請求から精算まで一気通貫でできる
決算書を始めとした書類作成はもちろん、業務全体を楽にするのが freeeの特徴と言えるでしょう。
請求書の発行から売買掛金の管理、資金繰りの分析まで、お金周りの業務がfreee一つで完結します。
経費精算など、会社全体で利用する機能も充実しています。
freeeの主な機能
また、freeeの主な機能として以下が挙げられます。
- 会社法に準拠した決算書
- 消費税申告
- 導入コンサル(まるごと導入サポート)
- 口座同期・自動で経理
- 請求書の作成
- ファイルボックス
- 収益レポート/費用レポート
- 損益レポート
- 売掛レポート/買掛レポート
- 総合振込ファイル出力
- 現預金レポート
- 資金繰りレポート
- 集計表
- 日次残高推移
- 月次推移(貸借対照表/損益計算書)
- 試算表
- 仕訳帳・仕訳エクスポート/総勘定元帳
- 在庫棚卸
- 支払調書
- 消費税区分別表/消費税集計表
- 達人シリーズ連携用データの作成(消費税/法人税/勘定科目内訳明細書)
- 月締め
- メンバー招待・権限管理
- 税区分の設定
- コメント
- エクスポート/インポート
- 税理士招待
- 仕訳承認履歴の確認
freeeの基本項目
以下が、freeeの基本項目になります。
クラウド会計ソフト freee | |
---|---|
初期費用 | 無料 |
個人向け年間料金 |
|
法人向け年間料金 |
|
無料期間割引 | 30日間無料 |
サポート |
※電話サポートはプレミアム・ビジネスのみになります。 |
金融機関連携自動同期 |
|
請求書作成機能 | 無料 |
バックオフィス効率化機能 | あり |
在庫管理機能 | 外部連携のみになります |
給与計算、年末調整、社会保険、労働保険機能 | 人事労務、年末調整、社会保険、労働保険機能
※入退社手続・社会保険・労働保険・電子申告による年末調整まで対応 |
記帳効率化機能 | 記帳の自動化や、レシート読取り、学習機能により効率化できる機能あり |
バックアップ体制機能 | あり |
Windows、Mac対応 | 両OSに対応 |
UI/UX(使いやすさ) |
|
補助簿 仕訳入力 |
タグ付けによる管理方法のため、非常に便利な補助簿 |
確定申告(個人) | 確定申告/電子申告ともに可能でスマホでもできる |
消費税申告(個人) | 消費税申告/電子申告は両方とも可能 |
確定申告(法人) | 利用料は1法人で22万円/年間 |
税理士・会計士対応 | あり |
②MFクラウド会計
クラウド型の代表格といえる会計ソフトといえるでしょう。
近年ユーザー数が大幅に増えており、クラウド型の代表格となりつつあります。
アップデート費用がかからないので常に最新版にしておけることも強みといえます。
また、MFクラウド会計は銀行のカードなどを登録しておけば、取引データを自動取得することができるため、帳簿をつける際の細かな作業を簡略化できて非常に便利です。
そして、MFクラウド会計は従来のパッケージソフトとは違い、時間・場所問わず利用可能なため、会社のパソコンがなくても利用できます。
以下がMFクラウド会計の基本項目になります。
MFクラウド会計 | |
初期費用 | 無料 |
【個人】 年間料金 |
|
【法人】 年間料金 |
|
無料期間割引 | 30日間の無料期間あり |
サポート |
※電話サポートはあんしんプランのみ |
金融機関連携自動同期 |
|
請求書作成 | MFクラウド請求書を使用すると月額500円から利用可能 |
バックオフィス効率化 | レポート共有・経営状況・経費精算・電子帳簿機能等があり |
在庫管理 | 外部サービスとの連携であれば可能 |
給与計算、年末調整、社会保険、労働保険 | 給与計算、年末調整には対応
※入退社手続・社会保険・労働保険には非対応 |
記帳効率化 | 記帳の自動化や、レシート読取り、学習機能により効率化可能 |
バックアップ体制 | バックアップ体制あり |
Windows、Mac対応 | 両OSに対応 |
UI/UX(使いやすさ) | ガイド表示が無いため、勘定科目や使い方について自分で学習する必要がある |
③弥生会計オンライン
弥生会計オンラインは業務ソフト売上実績No.1 の「弥生」が提供するクラウド会計ソフトです。
はじめてでもすぐに使えて会計業務をとことん自動化・効率化できます。
特徴として以下の点が挙げられます。
- 完全法人向けのサービスで個人事業は非対応
- パッケージ版弥生会計を利用の場合も、YAYOI SMART CONNECTという別サービスを通じて、クラウド連携の運用が可能。
- 国内会計ソフトシェアNo.1の弥生株式会社が提供するサービスでパッケージ版に比べて機能はしぼられており小規模企業向け
また、弥生会計オンラインは以下の3つの会計ソフトに対抗してします。
- Airレジ (株式会社リクルートライフスタイル)
- スマレジ (株式会社スマレジ)
- ユビレジ (株式会社ユビレジ)
弥生会計オンライン | |
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初期費用 | 無料 |
【個人】 年間料金 |
【白色申告】
【青色申告】
|
【法人】年間料金 |
|
無料期間 | 【個人】
【法人】
|
サポート体制 |
※電話・メールサポートはベーシックプランのみになります。 |
金融機関連携の自動同期 | 直接連携の同期不可能です |
請求書作成 | 請求書作成は可能です。やよいの見積・請求書のインストール型ソフトは5400円からインストール可能です。 |
バックオフィスの効率化 | やよいの販売管理のインストール型ソフトは5400円からインストール可能です |
在庫管理 | やよいの販売管理のインストール型ソフトは5400円から利用可能です。 |
給与計算、年末調整、社会保険、労働保険 | やよいの給与明細は入退社手続・社会保険・労働保険・年末調整には非対応です。 |
④フリーウェイ会計Lite
フリーウェイ会計Liteは、永久無料で利用できる、PCインストール型の会計ソフトになります。
以前は有料で提供されていたソフトでしたが、会計処理に必要なあらゆる機能が備わっています。
フリーウェイ会計Liteは、サポートサービスはありませんが、公式サイト上で詳しいマニュアルと説明動画の閲覧ができるため、初心者でも問題なく使用可能です。
フリーウェイ会計Liteは有料サービスに切り替えると、拡張機能やクラウドを利用できます。
また、フリーウェイ会計Liteは以下の機能を備えています。
- 企業分析レーダーチャート
- B/S構成図表
- 損益分岐図表
- 月別推移図表
- 月別推移図表(科目指定)
- 月別三期比較図表
- 月別三期比較図表(科目指定)
- 報告式決算報告書
- 勘定式決算報告書
- 前期比較決算報告書
- 個人前期比較表
- 勘定式決算報告書(個人)
- 消費税の入力方法が2種類
- エラーチェック機能
⑤クラウド会計ソフトCrew
会計事務所のコンサルティングを手がけた会社と会計事務所が手を組んで開発したという、後発のクラウド会計ソフト注目株のCrewです。コンセプトは「会計事務所と経営者をつなぐ」を掲げています。
会計事務所や会計コンサルが開発に関与している事もあり、インターフェースが弥生会計と親和性があり、長くパッケージ版会計ソフトを利用してきた事業者からも多くの支持を得ています。
他社同様にバックオフィス業務を効率化する目的で、別サービスとして
- Crew請求書
- Crew給与計算
- Crew明細配信
- Crewマイナンバー管理
なども展開しています。
ただ、クラウド会計ソフトCrewでは、コストが一切かからない無料版も用意されていますが、クラウド会計ソフトCrewの無料版は最長1ヶ月しか利用できないので、使い続ける場合は有料版の購入が必須になります。
また、有料版の料金は個人・法人で異なっており、ほかのクラウド会計ソフトに比べると、法人用はやや料金が高い傾向にあります。
ただし、クラウド会計ソフトCrewは上記のメリット、デメリット以外にも
- 税理士や会計士の事務所と連携している
- 簿記の知識がなくてもデータを扱える
- セキュリティ面が強固である
といった特徴があるため、最近は人気になりつつある会計ソフトです。
Crew会計の料金プランは以下のようになっています。
<トライアルプラン>
月額 | 0円 |
期間 | 1ヵ月 |
ユーザー追加 | 3IDまで |
サポート | 無料 |
<ビジネスプラン (個人)>
月額 | 980円/月 |
年額 | 10,780円/年 ※月額払いより980円お得になります。 |
ユーザー追加 | 2ID以降、1ID300円/月 |
サポート | 無料 |
<ビジネスプラン 法人>
月額 | 1,980円/月 |
年額 | 21,780円/年 ※月額払いより1980円お得になります。 |
ユーザー追加 | 4ID以降、1ID300円/月 |
サポート | 無料 |
⑥わくわく財務会計
わくわく財務会計は使いやすい会計ソフトで且つ、スマートに経理・会計ができる抜群のコストパフォーマンスを誇る会計ソフトです。
また、価格だけでなく、万全のアフターフォロー体制も整っているので、安心して会計の運用ができます。
そして、わくわく財務会計は30日間と短い体験期間ですが有料版の機能をすべて利用できます。
無料体験版は以下の機能が付いています。
- サンプルデータ付き(入力画面や帳簿や決算書、比較機能などを参照できます。)
- 操作マニュアル付き(操作方法をマスターできます。)
- 定番伝票辞書(よく登録される48例の仕訳を収録。)
- 仕訳辞書(仕訳や勘定科目を検索できます。)
また、わくわく財務会計は以下の機能が付いています。
- 固定資産管理
- 経営ツール
- 部門別集計
- 辞書機能
- セキュリティ
- LAN固有の機能
- 財務諸表
- 決算書
- 青色申告決算書
- 消費税
- 伝票入力
- 帳簿入力
- 伝票ブラウザ(伝票参照)
- 元帳
⑦ツカエル会計
ツカエル会計は充実の機能と、スムーズで軽快な動作、シンプルでわかりやすいメニュー画面で顧客の業務をサポートする会計ソフトです。
「今すぐ使いたいのになかなか起ち上がらない」「データの集計をすると待たされる」といった経験は会計ソフトを使用する誰しもがしていると思いますが、ツカエル会計の起ち上がりスピードは業界随一です。
そして、ツカエル会計はシンプルでわかりやすく、初心者の方でも安心して使うことができる製品です。
そのため、難しい専門用語や、複雑な入力の手間もいらないため、誰でも使用することができます。
また、ツカエル会計は以下のような機能があります。ツカエル会計の起ち上がりスピードは業界随一のため、非常に便利といえます。
- 売上帳
- 仕入帳
- 売掛帳
- 買掛帳
- 経費帳
- 現金出納帳
- 預金出納帳
- 不動産所得の内訳
- 収入金額の内訳
- 育成費用の計算
- 印刷
- 仕訳日記帳
- 総勘定元帳
- 補助元帳
- かんたん取引帳
- かんたん取引帳グラフ
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は『【無料・フリー】の会計ソフトまとめ。費用をかけずに使える会計ソフトはこれだ!』という記事のタイトルで、
- 会計ソフトの解説
- おすすめの【無料・フリー】会計ソフト7選の紹介
をしました。
上記のおすすめの【無料・フリー】会計ソフトを比較するとわかるように、会計ソフトサービスはそれぞれで価格、機能、カスタマーサポート体制などが異なります。
そのため、自社の会計業務にはどういった機能が必要で、価格は何円まで出せるのかを考慮してから、会計ソフトを選ぶことをおすすめします。