法人口座は、口座そのものの維持費ではなくインターネットバンキング(EBサービス)の月額基本料と、振込1件あたりの手数料で差が付きます。このページは、その2つを軸に主な法人口座を並べた入口です。詳しい試算と出典は法人口座を手数料で徹底比較にまとめています。
このページの使い方
- 月額基本料が0円の口座は、ネット銀行4行のほか、三井住友銀行のWeb21<ライト>と、みずほ銀行のUPSIDER BANKプランがあります。メガバンクだから必ず月額がかかる、という整理はもう成り立ちません。
- 他行あての振込手数料は100円から660円まで開きます。同じ銀行でもプランで変わるため、銀行名ではなくプラン名まで見てください。
- 振込件数が少ない会社は月額基本料、多い会社は1件あたりの単価が効きます。どちらが効くかは月30件での試算で確認できます。
月額基本料と振込手数料の一覧
インターネットバンキング経由で振込をする前提で並べたものです。金額はすべて税込です。
| 口座・プラン | 月額基本料 | 自行あて | 他行あて(3万円未満) | 他行あて(3万円以上) |
|---|---|---|---|---|
| みずほ銀行 UPSIDER BANKプラン | 0円 | 0円 | 100円 | 100円 |
| GMOあおぞらネット銀行 | 0円 | 無料 | 100円 | 100円 |
| PayPay銀行 | 掲示なし | 0円 | 145円 | 145円 |
| ドコモSMTBネット銀行 | 0円 | 0円 | 145円 | 145円 |
| 楽天銀行 | 0円 | 52円 | 150円 | 229円 |
| 三井住友銀行 Web21 <ライト> | 0円 | 同一店・本支店とも無料 | 165円 | 330円 |
| ゆうちょ銀行 Bizダイレクト | 1,100円 | 100円 | 165円 | 165円 |
| 三菱UFJ銀行 BizSTATION | 1,760円 | 110円/330円 | 484円 | 660円 |
| 三井住友銀行 Web21 <デビュー> | 2,200円 | 同一店 110円・220円/本支店 220円・440円 | 495円 | 660円 |
| みずほ銀行 みずほビジネスWEB ライトプラン | 3,300円 | 同一店内 無料/本支店 220円・440円 | 490円 | 660円 |
表1:各行の公式ページで確認した金額(税込)。みずほ銀行のUPSIDER BANKプランの行は2026年10月22日、それ以外の行は2026年9月18日に確認しました。ゆうちょ銀行のBizダイレクトは別途契約料金5,500円、GMOあおぞらネット銀行の「振込料金とくとく会員」は別途月500円で他行あてが99円になります。ドコモSMTBネット銀行は振込優遇プログラムの適用で他行あてが最安130円です。出典の一覧は法人口座を手数料で徹底比較に掲載しています。
月額基本料で見た3つの層
図1:毎月かならずかかる金額の層
0円の層みずほ銀行 UPSIDER BANKプラン/GMOあおぞらネット銀行/ドコモSMTBネット銀行/楽天銀行/三井住友銀行 Web21<ライト>。PayPay銀行は公式の手数料ページに月額基本料の記載が見当たりません。
1,000円〜2,200円の層ゆうちょ銀行 Bizダイレクト(月1,100円)/三菱UFJ銀行 BizSTATION(月1,760円)/三井住友銀行 Web21<デビュー>(月2,200円)。
3,300円の層みずほ銀行 みずほビジネスWEB ライトプラン。申込月から当初3ヵ月は無料で、4ヵ月目から課金されます。
注目したいのは、みずほ銀行が0円の層と3,300円の層の両方に出てくる点です。2026年に加わったUPSIDER BANKプランは、インターネットバンキング「みずほe–ビジネスサイト」の初期契約料・月額利用料がいずれも0円で、無料期間ではなく料金そのものが0円です。一方で従来のみずほビジネスWEB ライトプランは月3,300円のままです。銀行名だけで判断すると、この差を見落とします。
ただしUPSIDER BANKプランには対象条件があります。みずほ銀行に預金口座がなく、関連会社を含め専任担当者がいない法人向けのプランです。すでにみずほ銀行と取引がある会社は申し込めません。条件と注意点はみずほ銀行/法人口座の詳細にまとめています。
「月額0円」には3つのパターンがあり、条件が違う
月額基本料0円の口座は増えましたが、0円になる理由はそれぞれ違います。混ぜて比べると、後から条件に引っかかります。
| パターン | 該当する口座 | 付いてくる条件 |
|---|---|---|
| そもそも料金体系に月額がない | GMOあおぞらネット銀行/ドコモSMTBネット銀行/楽天銀行/PayPay銀行 | 店舗と担当者がない。制度融資の窓口も別系統になる |
| 機能を絞った下位プランだから0円 | 三井住友銀行 Web21<ライト> | 1日あたりの振込は300万円まで。給与・賞与振込や個人地方税納付は使えない |
| 対象を絞った新プランだから0円 | みずほ銀行 UPSIDER BANKプラン | みずほ銀行に預金口座がなく、関連会社を含め専任担当者がいない法人のみ。口座開設と同時に5つのサービスの申し込みが必要 |
表2:月額0円になる理由と条件(みずほ銀行の行は2026年10月22日、ほかは2026年9月18日確認)。

3つ目のパターンは2026年に出てきたもので、従来の「メガバンクはEBサービスに月額がかかる」という整理を崩しています。ただし対象が限られるため、すべての会社にとっての選択肢ではありません。自社が対象に入るかどうかを先に確かめてから、金額を比べてください。
振込件数で、効いてくる項目が入れ替わる
月額基本料と1件あたりの単価は、どちらが効くかが件数で入れ替わります。他行あての振込を月30件出す会社で年間コストを試算すると、最も安いのはGMOあおぞらネット銀行とみずほ銀行のUPSIDER BANKプランで、いずれも年36,000円でした。最も高いのはみずほ銀行のみずほビジネスWEBで年216,000円です。差は年18万円になります。
図2:自社の条件から絞り込む順番
振込が月に数件なら月額基本料が0円の口座から選びます。1件あたりの差は年間でも数千円にしかなりません。
振込が月に数十件以上なら1件あたりの単価を優先します。優遇プログラムで単価が下がる口座も候補になります。
取引先に同じ銀行の口座が多いなら自行あての手数料を見ます。みずほ銀行のUPSIDER BANKプランとPayPay銀行、ドコモSMTBネット銀行は自行あて0円です。
融資や対面の相談を想定するなら店舗のある金融機関を1つ持つ設計にします。判断材料は創業直後の法人口座にネット銀行を選ぶ判断にまとめています。
旧版の表に残っていた、いまは使われていない銀行名
このページは以前、消費税8%時代の金額と、現在は使われていない銀行名を載せたままになっていました。比較表を読むときの注意点として、名称の変更を整理しておきます。
| 旧版の表にあった名称 | 現在 |
|---|---|
| ジャパンネット銀行 | PayPay銀行 |
| 住信SBIネット銀行 | ドコモSMTBネット銀行 |
| 三菱東京UFJ銀行 | 三菱UFJ銀行 |
表3:旧版の表に残っていた名称。金額も54円・108円・172円・3,240円といった消費税8%時代のもので、現在の料金とは一致しません。
古い比較表が検索結果に残っていると、この種の名称と金額がそのまま引用されます。法人口座の手数料を調べるときは、ページに確認日が書いてあるかを先に見てください。確認日のない比較表は、何年前の数字か分かりません。このページの金額には、行ごとに確認日を付けています。
件数が少ない会社ほど、単価より月額が効きます。他行あてが月5件なら、1件100円の口座と1件165円の口座の差は年間3,900円です。同じ条件で月額3,300円の口座を選ぶと、それだけで年39,600円が乗ります。単価の差より、月額の有無のほうが先に効くという順番になります。
逆に件数が多い会社では順番が入れ替わります。他行あてが月200件なら、1件100円と1件145円の差だけで年108,000円です。この規模になると、優遇プログラムで単価が下がる口座を選ぶ意味が出てきます。自社がどちらに近いかは、直近3か月の振込明細を数えれば分かります。
各口座の詳細ページ
口座ごとの条件、必要書類、開設までの日数は個別のページにまとめています。
- みずほ銀行/法人口座(新プラン「UPSIDER BANK by MIZUHO」の条件を含む)
- ドコモSMTBネット銀行/法人口座
- PayPay銀行/法人口座
- 楽天銀行/法人口座
- 三菱UFJ銀行/法人口座
- 三井住友銀行/法人口座
- ゆうちょ銀行/法人口座
このページで扱っていないこと
比較の範囲をはっきりさせておきます。
| 項目 | 扱い |
|---|---|
| 口座開設の審査基準 | 各行とも公表していません。扱っていません |
| 給与振込・総合振込などの伝送サービス | プランによって可否と料金が変わります。この表の範囲外です |
| ATM利用手数料 | この表には含めていません |
| 預金金利 | 法人口座の選択では差が小さいため扱っていません |
| 東京スター銀行・セブン銀行・りそな銀行 | 旧版の表に載せていましたが、今回の確認範囲に入っていないため外しました。古い金額をそのまま残すより、載せないほうが誤解がないと判断しています |
表4:このページの対象範囲。
まとめ
法人口座の費用は、月額基本料と振込単価の2つで決まります。2026年の時点では、月額0円の選択肢がネット銀行だけでなくメガバンクにも出てきました。三井住友銀行のWeb21<ライト>には1日300万円の振込上限があり、みずほ銀行のUPSIDER BANKプランには取引のない法人に限るという対象条件があります。0円には必ず条件が付くという前提で、自社が条件を満たすかどうかから確認してください。
金額の根拠と月30件での試算は法人口座を手数料で徹底比較に、創業直後にどう選ぶかは創業直後の法人口座にネット銀行を選ぶ判断に、複数口座の使い分けは中小企業の法人口座はどう選ぶ?にまとめています。

