そもそもエアペイ、ペイペイとは?
エアペイ、ペイペイをすでに利用している人は別ですが、まだ利用していない人は「聞いたことはあるがよく知らない」ということ多いでしょう。まずは簡単にそれぞれのサービスについて紹介していきます。
エアペイとは?
エアペイ(Airペイ)は業界国内最大手であるリクルートグループが運営しているモバイル決済サービスです。店舗側がエアペイ専用のカードリーダーとエアペイアプリを用意するだけで、客側は、クレジットカードや電子マネー、QRコードで決済ができ、各種ポイントカードにも対応しています。
またエアペイは、2019年10月からの消費税10%増税にあたって経済産業省が景気対策の一環として実施しているキャッシュレス決済のポイント還元制度における決済事業者に指定されています。
以下はエアペイの基本情報です。
運営会社 | 株式会社リクルートライフスタイル |
初期費用 | 19,800円 |
決済手数料 | 3.24%〜3.74% |
月額・入金・解約手数料 | 0円 |
対応しているクレジットカード | 全6種類 (VISA/JCB/MasterCad/AMEX/DinersClub/DISCOVER) |
対応している電子マネー | 全12種類 (Kitaca/Suica/PASMO/TOICA/manaca/ICOCA/SUGOCA/nimoca/ はやかけん/ApplePay/iD/QUICPay) |
対応しているスマホ/QRコード決済 | 全5種類 (LINE Pay/d払い/Alipay/WeChatPay/PayPay) |
対応しているポイントカード | 全3種類 (Tポイント/Ponta/WAONPOINT) |
ペイペイとは?
大きく話題になっているペイペイ(PayPay)はソフトバンクとヤフーが共同出資して設立した「PayPay株式会社」が運営しているサービスで、2018年10月から開始されました。
ペイペイを導入している店舗で会計をする時にスマホに前もってインストールしてあるペイペイのアプリを起動させ、そこに表示されるQRコードを提示したり、店側のQRコードを読み取ることで支払いを行います。
特徴はスマホの端末が特定の機能に対応しているという必要がなく、アプリさえダウンロードできれば利用できるということです。そのためiPhoneなどだけでなくほぼ全てのスマホで利用できます。
以下はペイペイの基本情報です。
運営会社 | PayPay株式会社 |
初期費用 | 0円 |
決済手数料 | 2021年9月30日まで0円 |
月額・入金・解約手数料 | 銀行口座がPayPay銀行の場合は永年無料 その他の銀行の場合は2020年6月30日まで0円 |
支払い方法は3種類用意されています。
PayPay残高払い
PayPay残高払いは「Yahoo!ウォレット」に登録してある銀行口座か、「Yahoo! JAPANカード」からチャージしたお金で支払う方法です。
Yahoo!マネー払い
Yahoo!マネー払いはPayPayと連動している「Yahoo!ウォレット」に登録した銀行口座か、コンビニなどでチャージしておくことで利用できる方法です。
クレジットカード払い
クレジット払いはPayPayに登録しているクレジットカードから直接支払うという方法です。この方法はチャージをする必要はなく、クレジットカードで支払いをする時のように後で請求がきます。
エアペイとペイペイを比較!違いや対応サービスとは?
エアペイとペイペイにはそれぞれに特徴があり、少しずつ違いがあります。それぞれの特徴をつかむことでより相性が良いサービスを選ぶことができます。
エアペイのサービスとは?
まずエアペイのサービス内容を見ていきましょう。
大手運営会社による安心感
エアペイは大手企業のリクルートグループであるリクルートライフスタイルが運営しているということもあって安心感は抜群です。リクルートグループが運営しているホットペッパーなどの関連サービスと結びつけやすいのも特徴です。
また、不明な点があれば電話やメールなどで質問ができるほか、使い方を分かりやすく説明した動画もあるため、導入する際の初期設定でつまづくことが少ないという点でも安心だと言えます。
2019年10月からの経済産業省の消費税増税に対する施策の一つであるポイント還元制度の決済事業者に指定されていることにも注目です。
決済手段の豊富さ
主要クレジットカード、交通系の電子マネー、Apple Payやクイックペイなど、とにかく決済手段が多いというメリットは圧倒的です。QRコードを多く使用する訪日観光客にも対応しているため、非常に便利です。
エアレジと連携が可能
エアペイはPOSアプリである「エアレジ」と連携することが可能です。「エアレジ」とはアプリを利用することで店の売り上げ、在庫などの管理ができるほかレジ締めも簡単に行うことができるサービスです。
「エアレジ」はPOSアプリでもっとも多く利用されているサービスですので、これと連携できるというのも大きな強みだと言えます。
ペイペイのサービスとは?
次にペイペイのサービスを見ていきます。
大手運営会社の本気の意気込み
「スマホ決済におけるユーザー数ナンバーワン、加盟店数ナンバーワンのサービスを目指す」と運営元であるソフトバンクが公言しているように、このペイペイには非常に力を入れています。
日本中で話題になった「100億円キャンペーン」では「ペイペイ」の名前が大きく知られる結果となりました。ペイペイではその後も多くのキャンペーンを実施しています。
豊富なキャンペーン
「ワクワクペイペイ」は毎月行われているキャンペーンで月によって内容が変わるサービスです。例えば対象となっている飲食店などでランチタイムにペイペイを使用すると最大で20%分のペイペイ残高が還元されるというサービスがありました。
また、コンビニにもそのサービスは広げられ、支払いの際に10回に1回という確率で最大1,000円が戻ってくるというクジを引けるようにもなりました。
「PayPay銀行」の口座を登録すると100円分のペイペイボーナスが与えられるというサービスが行われているというキャンペーンも行われています。ペイペイアプリでPayPay銀行の口座登録を行うだけという簡単さです。
「5,000万円相当山分けキャンペーン」はセブン銀行のATMで現金チャージが可能となったことを記念して始まったサービスです。参加すると5,000万円相当のペイペイ残高を参加者で山分けするというもので最大200円相当をもらうことができました。
大手コンビニであるセブン-イレブンでペイペイを利用して決済を行うと最大20%のボーナスが与えられるというキャンペーンも行われていました。
個人間の送金も可能
多くの中国系サービスでは対応していますが、ペイペイでは個人間送金が可能となっています。これはペイペイを利用している人同士で送金することができるもので「電話番号の指定」「バーコード読み取り」によって送金できます。
エアペイとペイペイのメリット、デメリットをまとめました!
ではそれぞれのサービスのメリットとデメリットを見ていきます。
エアペイのメリットとは
まずはエアペイのメリットからです。
手数料や月額使用料が安い
手数料は業界最安値とも言われており、これは店側からすると大きなメリットです。月額使用料や入金手数料が無料というのもかなり有利な条件だと言えます。
他のモバイル決済サービスでは指定されている銀行以外は振込手数料がかかるということが多い(楽天ペイにおける楽天銀行など)のですがどの銀行でも振込手数料がかからないというのは魅力的です。
また、本来初期費用がかかるのですが、「キャッシュレス・消費者還元事業」におけるキャンペーンのおかげでカードリーダーやiPadが支給されることで無料で導入できるということもあって導入店舗は急激に増加しています。
安心のサービス体制
サービス受付対応時間が朝9:30~23:00までと長時間にわたっていることから店舗側の急なトラブルにも対応できる強さがあります。細かいフォロー体制が整っているのは大きなメリットです。
エアペイのデメリットとは
ではエアペイのデメリットとはどういったものでしょうか
対応端末がiOSのみ
エアペイに対応している端末がiOSのみとなっているためにiPhoneやiPad以外のユーザーは使用することができません。導入するためには事業者はiOS端末を用意する必要があります。
入金サイクルが少ない
店舗側からすると、入金されるサイクルが短い・回数が多いほど助かるものです。エアペイではそのサイクルが他のモバイル決済サービスよりも少ないという欠点があります。サービスによっては、最短で翌日に入金されるサービスもあります。
みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行では月に6回、その他の金融機関では月に3回となっていますので「すぐに入金されないと困る」という店舗にとっては使いにくいかもしれません。
ペイペイのメリットとは
次にペイペイのメリットを見ていきます。
とにかくキャンペーンが多い
ペイペイでは導入以来常にキャンペーンが行われています。これは消費者側からしても嬉しいサービスですし、店側からしても集客効果があるためにどちらにとっても大きなメリットとなっています。
支払いフローが簡潔である
アプリを開いて「支払い」を押すだけで支払い用のバーコードが提示され、読み取ってもらえば支払いが完了するという手軽さです。そのため小銭を出したりする必要がなく、非常に早く支払いができます。
また、銀行口座からのチャージやクレジットカードでの支払い登録にしておけば現金を持つ必要がなくなってきます。お金の出し入れが面倒だという人にとっては手間が省けることになるでしょう。
ペイペイのデメリットとは
ペイペイのデメリットは以下のようなものがあります。
消費者がスキャンするタイプの店舗もある
店舗によっては店側がQRコードを提示して、それをスキャンすることで支払うということもあります。この場合は「スキャンを操作する」「QRコードを読み込む」「支払い金額を入力する」という3つの手間がかかることになります。
急いでいるときや他にお客が並んでいるときなどは焦って操作しなければいけなくなりますし、入力する金額を間違えてしまうと面倒なことにもなります。決済フローが遅くなることは、店舗側にとっても大きなデメリットです。
使えない店舗もまだまだあるのが実状
まだまだすべての店舗で導入されているわけではないために使用できないということもあるのが実状です。
さすがに大手量販店などではほぼ導入されていますが、中小店舗や個人商店などでは利用できないということも多く、不意に現金が必要になるかもしれません。
それはペイペイの導入時期も関係しています。ペイペイが導入されたのは2018年10月ですので、まだまだ期間が短いのです。大々的なキャンペーンを行って急激に知名度を上げているものの、完全には普及は追いついていないのです。
これは消費者にとってはデメリットですが、店舗側にとってはメリットともなりえます。導入店舗はペイペイを利用したいという消費者の集客効果が見込めるのです。
エアペイをペイペイに対応させる方法とは?
2019年5月にペイペイはエアペイの取り扱いサービスに加わるという発表がされました。これによって店舗側はエアペイを導入することによってペイペイを含む26種類の決済方法を利用できるようになりました。
これまではペイペイの加盟店になるためにはペイペイだけを単独で申し込んで利用手続きをする必要がありましたが、これからはエアペイに申し込むだけでペイペイを利用した決済も可能となるのです。
ペイペイ導入済み店舗はエアペイを導入する必要はある?
すでにペイペイを導入している店舗はエアペイを導入する必要はあるのでしょうか。結論から言えば「導入するメリットは大きい」ということになります。
まず「ペイペイだけを導入」した場合は、当然ですが利用できるサービスはペイペイのみとなります。その代わりにペイペイの直接加盟店となることで決済手数料はかかりません。そういったメリットとデメリットが発生します。
一方「エアペイだけを導入」した場合は、ペイペイを含んだ各種決済が可能となりますが、ペイペイを利用する際には決済手数料がかかることになります。こちらにもメリットとデメリットがあるのです。
しかし、どちらも導入していれば、決済手数料を取られずにペイペイを利用することが可能であり、エアペイにより多くの決済サービスを提供することができます。
これから日本でもキャッシュレス化が急激に進んでいくことが予想されており、日本を訪れる外国人観光客の多くは現金でのやりとりを好んでいません。
そう考えると決済方法が少ない、キャッシュレスに対応していない店舗はそもそも利用を敬遠されてしまう可能性が高いのです。
特にペイペイは大規模なキャンペーンを行うことが多く、「集客力」に強みがあります。利用客の拡大、集客力の向上ということを考えればできるだけ多くの決済方法があった方が有利なのです。
当サイトのおすすめ決済サービスUnivapayとは?
エアペイやペイペイに似たモバイル決済サービスには「UnivaPay(ユニヴァペイ)」があります。これは以前からオンライン決済代行サービスを行っていた「IPS」を「UnivaPay」に、店頭向けQR決済アプリ「招待pay」を「UnivaPay StoreApp」と名称を変更して始まったサービスです。
中国をはじめとして絶大な利用者数を誇る「Alipay」「WeChat Pay」や日本で人気のモバイル決済サービスである「d払い」を飲食店などに簡単に導入できるサービスとなっています。
現在、世界中でQRコードによる支払い決済が一般的となってきており、今後も国内外を問わず利用する消費者の数は増えていくでしょう
これから店舗で必要になるであろう決済サービスに幅広く対応しているのが「UnivaPay」です。コンセプトは「あらゆる決済手段を、ひとつに」というもので、店頭、ネットショッピングのカートシステム、POSレジ、自動精算機をシームレスにつなぐものです。
それによって事業者が「簡単に迅速に決済を行う」ことを可能とするためのインターフェイスの開発が行われており、店舗側と利用客側とのやりとりも非常にスムーズです。
まとめ
欧米や中国などと比べると遅れていると言われてきた日本のキャッシュレス化事情ですが、エアペイやペイペイ、UnivaPayなどの決済サービスが開始されており、日本もキャッシュレス社会になっていくのは間違いありません。
客層の分析などを踏まえて、適しているサービスを利用することで支払いの簡略化や売上の最大化を図っていくことができるでしょう。