アリペイ・WeChat Payの導入方法と決済手数料|受け付けられる国内サービスを比較

アリペイとWeChat Payを受け付ける方法をまとめた記事のアイキャッチ。対応する国内4サービスの料率を並べると記載

アリペイ(Alipay)とWeChat Payを店舗で受け付けたいとき、かつては専門の代理店と契約する必要がありました。いまは事情が変わっていて、国内の主要なキャッシュレス決済サービスの対応ブランドに、この2つが入っています。専用の契約を別に結ぶ必要はありません。

この記事では、2026年9月19日時点で各社が公開している対応ブランドと料率をもとに、どのサービスを選べばアリペイとWeChat Payを受け付けられるのかを整理します。

訪日客は2025年に過去最多を更新した

年 訪日外客数 前年比
2019年 31,882,049人 +2.2%
2023年 25,066,350人 +554.1%
2024年 36,870,148人 +47.1%
2025年 42,683,301人 +15.8%

表1:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」の年別推移より(2026年9月19日確認)。2025年の数値は2019年の1.34倍にあたります。

コロナ禍前の水準を超えた状態が続いています。支払い手段の準備をどこまでするかは、立地と客層によりますが、少なくとも「現金しか受けられない」という状態は、この規模の来訪者に対しては取りこぼしになります。

専用の代理店契約は要らなくなった

アリペイとWeChat Payは、国内の決済サービスの対応ブランドとして受け付けられます。Airペイ、楽天ペイ(実店舗決済)、STORES 決済はいずれも両方に対応しており、PayPayのQRコード決済ではアリペイ・アリペイプラスを受け付けられます。1つの契約で、国内向けのQRコード決済と同じ端末・同じ入金サイクルにまとめられます。

古い解説記事には「代理店を通して契約する」「中国側の代理店に申し込む」と書かれているものがありますが、現在の各社の公開情報ではその手順は出てきません。すでに国内の決済サービスを使っている店舗なら、対応ブランドの追加として扱えるかを先に確認するのが早道です。

どのサービスで、いくらで受けられるか

サービス アリペイ WeChat Pay 該当する決済の料率
Airペイ 対応(Alipay) 対応 2.95%(税抜)/税込3.24%
楽天ペイ(実店舗決済) 対応(Alipay+) 対応 3.24%(税抜)。UnionPay(銀聯)は2.95%(税抜)
STORES 決済 対応(Alipay+) 対応 QRコード3.24%
PayPay(QRコード決済) 対応(アリペイ・アリペイプラス) 公開情報に記載なし 1.98%(税別)

表2:Airペイ「QRコード決済」、楽天ペイ「各種ブランドの決済手数料」、STORES「STORES 決済」、PayPay「0円で始められるQRコード決済」より(2026年9月19日確認)。

楽天ペイ(実店舗決済)の対応ブランド一覧の公式画面。インバウンド決済としてUnionPay(銀聯)、WeChat Pay、Alipay+の傘下ブランドが列挙されている

出典:楽天ペイ店舗様向けサポートサイト「各種ブランドの決済手数料」(2026年9月19日取得)。

STORES 決済の手数料を示した公式画面。QRコードの対応ブランドにAlipay+とWeChat Payが並び、料率は3.24%と表示されている

出典:STORES「STORES 決済」(2026年9月19日取得)。

Alipay+ と Smart Code が意味するもの

図1:対応表に出てくる3つの言葉

Alipay+アリペイを含む複数のウォレットをまとめて受け付けるための枠組み。楽天ペイの一覧では、AlipayHK、Kakao Pay、NAVER Pay、Touch ’n Go eWallet、GCash、TrueMoney、ShopeePayなど多数が同じ区分に入っている。

WeChat PayAlipay+とは別枠の対応。楽天ペイ・STORES 決済・Airペイの一覧にはWeChat Payが独立して掲載されている。

Smart Code™国内のQRコード決済をまとめて扱う共通規格。STORESの注記では、au PAY、メルペイ、FamiPay、銀行Payなどを含む約20種に対応するとされている。

出典:表2と同じ公式ページ(2026年9月19日確認)。

つまり「アリペイに対応」と書かれていても、Alipay+ 経由なら韓国・東南アジアのウォレットも同時に受けられることになります。中国以外からの来訪者が多い立地では、この差が効いてきます。受けられるブランドの一覧は契約前に管理画面か公式ページで確認してください。

決済のやり方は3通り

図2:QRコード決済の3つの方式

店頭のQRコードを客が読み取る(スキャン支払い)店舗側はコードを置くだけ。客が金額を入力するため、入力ミスの確認は必要になる。PayPayのQRコード決済タイプがこの方式。

店舗のアプリが表示したコードを客が読み取る金額は店舗側が入力するので、客の入力ミスは起きない。タブレットまたはスマートフォンと通信環境が要る。

客のアプリのバーコードを店舗が読み取るレジ側の処理が速い。カードリーダーや決済端末のカメラで読み取る方式で、Airペイ、楽天ペイ、STORES 決済の端末型がこれにあたる。

どの方式でも、客側の操作はアプリを開いてコードを出す(または読む)だけです。会計の列が長くなりやすい業態では、店舗側が読み取る方式のほうが処理は早く済みます。

導入するときに確認する点

図3:申込み前に決めておくこと

国内ブランドも同時に受けるかアリペイ・WeChat Payだけを単独で受けられるサービスは現在ほぼない。国内のQRコード決済やカード決済と同じ契約に含まれる。

料率はどの区分に入るかインバウンド決済は国内QRと料率が違うことがある。楽天ペイは銀聯2.95%、WeChat Pay・Alipay+ 3.24%(いずれも税抜)と区分が分かれている。

入金サイクルSTORES 決済は銀行を問わず最短翌々日、Airペイは月6回または月3回、PayPayは月末締め・最短翌日振込の月1回。

端末は何を使うかAirペイはiPadまたはiPhoneが必要。STORES 決済はスタンダードプラン(月額3,300円・税込)で決済端末が1台無料、フリープラン(月額0円)では端末を27,720円(税込)で購入する。

為替や国外送金の手続き店舗が受け取るのは日本円で、決済手数料を差し引いた金額が指定口座に振り込まれる。店舗側で人民元を扱う必要はない。

出典:表2と同じ公式ページ(2026年9月19日確認)。

導入の所要日数は各社で異なります。STORESは最短4営業日で導入できるとしており、Airペイの審査は通常3日程度、PayPayのQRコード決済はキットの受け取りまで1週間程度が目安です。繁忙期に間に合わせたい場合は、この日数から逆算してください。

対応ブランドは固定ではない

決済ブランドの一覧は、契約したあとも変わります。Airペイは公式サイトで今後も利用可能ブランドの導入を検討していると述べており、楽天ペイは利用できるブランドを加盟店管理画面で確認するよう案内しています。増える方向だけでなく、扱いが終わるブランドもあります。実際、数年前の解説記事に必ず載っていたLINE Payは、現在のAirペイのQRコード決済の対応ブランドには掲載されていません。

そのため、この記事の表も含めて、対応ブランドの一覧は「確認した時点のもの」として読む必要があります。インバウンド対応を理由にサービスを選ぶ場合は、申込みの直前に公式ページで一覧を見直し、契約後は管理画面で自店に適用されているブランドを確認してください。とくにAlipay+ の傘下ブランドは数が多く、一覧が更新されやすい部分です。

どれを選ぶか

店舗の条件 向いている構成 理由
カードも交通系も受けたい Airペイ カード・電子マネー・交通系・QRを1台で受けられる。ただしiPadまたはiPhoneが必要
入金を早くしたい STORES 決済 銀行を問わず最短翌々日入金。スタンダードプラン(月額3,300円・税込)なら端末が1台無料
アリペイ系だけでよい PayPay(QRコード決済) アリペイ・アリペイプラスを1.98%(税別)で受けられる。WeChat Payは公開情報に記載がない
銀聯カードの比率が高い 楽天ペイ(実店舗決済) UnionPay(銀聯)が2.95%(税抜)と、インバウンド区分のなかでは低い

表3:表2の公開条件から整理したものです。料率はプランや契約条件で変わるため、申込み前に各社の最新ページで確認してください。

サービスごとの料金体系と入金条件をもう少し細かく見たい場合は、エアペイの手数料と対応ブランド、ペイペイの導入方法と決済手数料、モバイル決済の種類とサービス比較を参照してください。国内のQRコード決済を軸に選ぶ場合の考え方はエアペイとペイペイを比較にまとめています。

よくある質問

質問 公開情報にもとづく回答(2026年9月19日確認)
アリペイだけを単独で契約できますか 国内の決済サービスの対応ブランドとして受け付ける形が基本です。各社の公開情報に、アリペイ単独の加盟店契約の案内はありません。
人民元で受け取ることになりますか 店舗に振り込まれるのは日本円です。決済手数料を差し引いた金額が指定口座に入ります。
WeChat Payに対応しているのはどこですか Airペイ、楽天ペイ(実店舗決済)、STORES 決済の対応ブランドに掲載されています。
Alipay+ とアリペイは同じものですか Alipay+ はアリペイを含む複数のウォレットをまとめた枠組みです。対応すると、傘下の海外ウォレットも受け付けられます。
料率はいくらですか Airペイ2.95%(税抜)、楽天ペイ3.24%(税抜)、STORES 決済3.24%、PayPay1.98%(税別)です。

表4:各社の公開情報を要約しています。契約の直前に、必ず公式ページで条件を読み直してください。

まとめ

アリペイとWeChat Payの受け付けは、専門の代理店を探す話ではなく、いま使っている(あるいはこれから選ぶ)キャッシュレス決済サービスの対応ブランドを確認する話になっています。料率は1.98%から3.24%の範囲に収まり、国内向けのQRコード決済とほぼ同じ水準です。

判断材料になるのは、カードや交通系も同じ端末で受けたいか、入金をどれだけ早くしたいか、Alipay+ 経由で東南アジアのウォレットまで拾いたいか、の3点です。いずれも各社が公開している対応ブランド一覧と料率表で確認できます。

対応ブランドと料率の照合に使った公式ページ(2026年9月19日取得)

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