機密文書の溶解サービス比較5選|1箱の総額は税込1,650円から、A4 1枚あたりでは4.8倍の差がつく【2026年】

機密文書の溶解サービス5サービス比較のアイキャッチ。料金・箱の容量・契約条件を比べることを示し、大きさの違う5つの段ボール箱が並んでいる

機密文書の溶解処理は、書類を入れた箱を開封しないまま製紙工場へ運び、箱ごと溶かして紙資源に戻すサービスです。シュレッダーと違って紙を細断しないため、ホッチキスやクリップ、紙製ファイルを外す必要がなく、作業時間そのものがなくなります。ところが各社の料金ページを並べても、税込と税別が混ざり、運賃を含む社と含まない社があり、箱に何枚入るかを書いている社は一部だけです。そのまま金額を見比べても判断を誤ります。

先に結論
1箱だけ処分する場合、運賃と溶解料と証明書発行料をすべて含めた税込の総額は、ヤマト運輸「ECOBox S」の1,650円がもっとも低く、日本郵便の小箱が目安2,300円でもっとも高くなります。開きは1.39倍です。ただし日本郵便は5枚1セット単位でしか注文できないため、そもそも1箱だけの利用には向きません。量が増えるほど順位は変わり、A4用紙を25箱分まとめて出せるならヤマト運輸「ECOラック」が1枚あたり0.238円と最も低くなります。どの社も事前の法人契約や後納契約が必要で、申し込んだ当日には始められません。

金額は各社の公式ページに掲載されていた表記をそのまま引用し、税込・税別の別を明記しています。税込への換算と1枚あたりの単価はBIZeeが公式料金から計算した値です。料金・提供エリア・受付条件は変更されるため、申し込み前に各社の公式ページで最終確認してください。

掲載・除外基準
2026年10月23日時点で、公式サイト上に法人または個人事業主向けの機密文書の溶解処理サービスとして掲載があり、かつ料金が公式ページで確認できる5サービスを掲載しています。料金を公式ページで確認できなかった事業者は、第三者の比較サイトに金額が載っていても掲載しません。広告契約の有無は掲載順に反映していません。

機密文書の溶解処理とシュレッダーは何が違うのか

溶解処理は、書類を細断せずに箱へ入れたまま回収し、未開封のまま製紙工場の溶解設備へ投入する方式です。紙は水とともに撹拌されて繊維に戻り、トイレットペーパーなどに再生されます。シュレッダーが「社内で紙を物理的に切る」のに対し、溶解処理は「社外へ運んで紙を液体に戻す」点が根本的に違います。

この違いは、実務では3つの形で表れます。第一に、前処理が要りません。ヤマト運輸、佐川急便、日本通運、日本郵便、大塚商会のいずれも、ホッチキスの針、クリップ、紙製ファイル、とじひもを付けたまま入れてよいと公式に案内しています。シュレッダーでは必ず外す作業が発生します。第二に、作業そのものが社外へ出ます。箱が満たされたら封をして回収を依頼するだけで、裁断の手間、ごみ袋の交換、清掃、ごみ出しが消えます。第三に、処理した記録が残ります。5サービスとも溶解処理後に証明書が発行され、いつ・どれだけ処理したかを社内の記録として残せます。

一方で、溶解処理には社内完結しないことから来る制約があります。紙以外のものを混ぜられない、回収までの間は社内で保管することになる、そして最低でも1箱分の量がたまらないと依頼しにくい、という3点です。日常的に少量ずつ発生する書類をその場で処分したいなら、シュレッダーや施錠式の回収ボックスとの併用が現実的です。

シュレッダーの場合

  • ホッチキス・クリップ・ファイルを外す
  • 投入して細断する(紙詰まりのリスクあり)
  • くずを袋へ移し、周囲を清掃する
  • ごみとして排出する
  • 処理した記録は残らない
溶解処理の場合

  • 留め具を付けたまま箱へ入れる
  • いっぱいになったら封印シールで封をする
  • 回収を依頼する
  • 未開封のまま工場で溶解される
  • 溶解証明書が発行される
図1 前処理・排出・記録の3点で工程が入れ替わる。各社の公式ページに記載された取り扱い条件をもとに整理した

用途別に見た5サービスの位置づけ

少量・単発ヤマト運輸 ECOBox1箱1,650円(税込)から。A4で2,500枚、5,000枚、7,500枚の3サイズがあり、必要なときに必要な数だけ注文できます。
手元の段ボールを使う佐川急便 スタンダードプラン専用箱を買わず、社内にある段ボールをそのまま使えます。100サイズまでなら1,720円(税込)です。
まとめて出す日本通運 エコリサイクル便1送り状あたりの個数が増えるほど1箱あたりが下がり、21〜30個で1,340円(税別)になります。
郵便局の窓口で申し込む日本郵便 機密文書溶解サービス料金後納契約があれば郵便局の窓口で申し込めます。専用キットは5枚1セット単位です。
既存取引にまとめる大塚商会 メルティBOX 21箱2,080円(税別)。すでに大塚商会と取引があれば請求をまとめられます。
常設の回収ボックスヤマト運輸 ECOポスト/ECOラック施錠されたポストをオフィスに常設する形と、鉄カゴ台車で一括処理する形です。

5サービスの基本仕様を同じ項目で比べる

まず、料金以外の条件を同じ枠で並べます。公開情報だけでは確定できない項目は、推測せずに「公式に記載なし」としています。スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

比較項目ヤマト運輸
機密文書リサイクル
佐川急便
飛脚機密文書リサイクル便
日本通運
エコリサイクル便
日本郵便
機密文書溶解サービス
大塚商会
メルティBOX 2
申込対象法人・個人事業主法人(お客様コード取得で個人事業主・個人も可)法人料金後納契約のある法人・個人事業主法人・個人事業主(個人は不可)
事前に必要な契約法人(掛売り)契約+ヤマトビジネスメンバーズ登録事前申込+スマートクラブのID取得問い合わせのうえ申込料金後納契約+取扱郵便局への申込書提出問い合わせフォームから申込
箱の調達専用箱(料金に含む)手元の段ボールまたは専用箱の2プラン専用ダンボール別売、または自社の箱(北海道エリアを除く)専用キット(5枚1セット)自社の段ボール
未開封のまま溶解対応対応対応対応対応
留め具を付けたまま投入可ホッチキス・クリップ・金属製留め具付き紙ファイルは可クリップ・ホッチキス・紙ファイル・綴じ紐の取り外し不要クリップ・ホチキス・紙ファイル・とじひもの取り外し不要紙に付属する場合に限り可
証明書発行溶解処理証明書をWebで発行溶解証明書を発行溶解完了証明書を発行機密抹消の証明書を発行
提供エリアの制限一部サービスは沖縄県・離島で利用不可沖縄県下はプレミアムプランのみ日本全国(エリア限定)取扱郵便局のある地域日本国内(沖縄・離島を除く)
1回に出せる上限公式に記載なし公式に記載なし上限なし。10箱超は集荷日時を調整公式に記載なし1日20箱まで。100箱以上は要問い合わせ
追跡公式に記載なし不正アクセスの影響でWebサービス停止中輸送状況を把握できると明記郵便追跡サービスで配達状況を確認公式に記載なし

表1 出典はヤマト運輸 機密文書リサイクルサービス、佐川急便 飛脚機密文書リサイクル便、日本通運 機密書類リサイクルサービス、日本郵便 機密文書溶解サービス、大塚商会 メルティBOX 2(いずれも2026年10月23日取得)

税込にそろえると1箱あたりの差は1.39倍に収まる

公式ページの表記は、ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便が税込、日本通運・大塚商会が税別です。表記をそのまま並べると日本通運の2,060円が安く見えますが、税込に直すと2,266円になり、順位が変わります。下の表は、1箱だけ出す最小構成の総額を税込にそろえたものです。

サービス・プラン公式表記税込に換算総額に含まれるもの箱の上限重量
ヤマト運輸 ECOBox S1,650円/箱(税込)1,650円箱代・回収・溶解約10kg
佐川急便 スタンダード(100サイズ)1,720円(税込)1,720円運賃・溶解処理手数料・溶解証明書発行手数料10kgまで
ヤマト運輸 ECOBox M2,079円/箱(税込)2,079円箱代・回収・溶解約20kg
佐川急便 プレミアム(A4)2,127円(税込)2,127円運賃等1,720円+専用箱407円10kgまで
日本通運 エコリサイクル便(1個)2,060円(税別)2,266円運賃・溶解処理料・溶解証明書発行手数料20kgまで
佐川急便 スタンダード(140サイズ)2,280円(税込)2,280円運賃・溶解処理手数料・溶解証明書発行手数料20kgまで
大塚商会 メルティBOX 22,080円(税別)2,288円回収・溶解・証明書発行公式に記載なし
日本郵便 小箱(80サイズ)溶解手数料1,100円(税込)+ゆうパック運賃2,300円(公式の目安)溶解手数料(箱代含む)+運賃公式に記載なし
佐川急便 プレミアム(A3)2,753円(税込)2,753円運賃等2,280円+専用箱473円20kgまで
日本郵便 大箱(100サイズ)溶解手数料1,100円(税込)+ゆうパック運賃2,600円(公式の目安)溶解手数料(箱代含む)+運賃公式に記載なし
ヤマト運輸 ECOBox L3,080円/箱(税込)3,080円箱代・回収・溶解約30kg

表2 税込への換算はBIZeeが公式の税別表記に10%を乗じて算出。日本郵便の目安は「溶解手数料+ゆうパック運賃(第一地帯宛て・基本運賃・セキュリティサービスなしの場合)」として日本郵便 機密文書溶解サービスの商品概要に掲載されている値(2026年10月23日取得)

日本郵便は1箱だけの注文ができない
公式の商品概要に「ご注文は5枚/1セット〜可能」と明記されており、1セットあたりの溶解手数料は5,500円(税込)です。1箱だけ処分したい場合、実際には5箱分の手数料が先に発生します。少量の単発処分で比較に入れる相手ではありません。

A4何枚入るかを公式に書いているのは2社だけ

料金の比較でもっとも誤解を生みやすいのが「1箱」という単位です。箱の大きさが社ごとに違うため、1箱の値段を並べても、同じ量を処分する費用を比べたことにはなりません。

公式ページでA4用紙の封入目安を枚数で示しているのは、ヤマト運輸と日本郵便の2社だけでした。佐川急便と日本通運は箱の寸法と上限重量を、大塚商会は箱の寸法の上限だけを示しています。したがって「1枚あたりいくら」を公式情報だけで計算できるのは2社に限られます。

プラン公式が示す封入目安税込の総額A4用紙1枚あたり(BIZee計算)
ヤマト運輸 ECOラックA4用紙125,000枚まで(段ボール25箱まで)29,700円約0.238円
ヤマト運輸 ECOBox LA4用紙7,500枚(15束)3,080円約0.411円
ヤマト運輸 ECOBox MA4用紙5,000枚(10束)2,079円約0.416円
日本郵便 大箱(100サイズ)A4コピー用紙 約4,000枚2,600円(目安)約0.650円
ヤマト運輸 ECOBox SA4用紙2,500枚(5束)1,650円約0.660円
ヤマト運輸 ECOポストA4用紙15,000枚(段ボール3箱)回収料16,500円(別に本体月額2,200円)約1.100円
日本郵便 小箱(80サイズ)A4コピー用紙 約2,000枚2,300円(目安)約1.150円
佐川急便・日本通運・大塚商会枚数の記載なし(寸法と重量のみ)—公式情報だけでは算出できない

表3 1枚あたりの単価は、各社公式ページに記載された封入目安の枚数で税込総額を割ってBIZeeが算出した値。ヤマト運輸ECOポストは本体利用料を含めずに回収料だけで割っている

ヤマト ECOラック 0.238円0.238
ヤマト ECOBox L 0.411円0.411
ヤマト ECOBox M 0.416円0.416
日本郵便 大箱 0.650円0.650
ヤマト ECOBox S 0.660円0.660
ヤマト ECOポスト 1.100円1.100
日本郵便 小箱 1.150円1.150
図2 封入目安の枚数を公式に示している2社のプランだけを並べた。最も低いECOラックと最も高い小箱では約4.8倍の開きがある

この表からわかるのは、量が増えるほど1枚あたりが下がるという単純な関係です。年度末の書類整理やオフィス移転のように一度に大量に出すなら、鉄カゴ台車で一括処理するECOラックが突出して低くなります。逆に、オフィスに常設して日常的に投函するECOポストは、1枚あたりでは最も高い部類に入ります。常設型は単価ではなく、社員が溜め込まずにその場で捨てられるという運用面の価値で選ぶものです。

量が増えたときに料金が下がるのは日本通運だけ

5サービスのうち、公式に数量割引の料金表を掲げているのは日本通運のエコリサイクル便だけです。1送り状あたりの個数で単価が決まり、21〜30個では1個あたり1,340円(税別)まで下がります。1個のときの2,060円(税別)と比べると約35%低い水準です。

出荷数量(1送り状あたり)1箱あたり(税別)1箱あたり(税込換算)30箱出した場合の総額(税込換算)
1個2,060円2,266円—
2〜10個1,820円2,002円—
11〜20個1,580円1,738円—
21〜30個1,340円1,474円44,220円

表4 出典は日本通運 機密書類リサイクルサービス(エコリサイクル便)(2026年10月23日取得)。税込換算と30箱の総額はBIZeeが算出。専用ダンボールを使う場合は別途430円/枚(税別)が必要

比較のために同じ30箱をヤマト運輸のECOラックで処理すると、鉄カゴ台車1本に段ボール25箱までという制限があるため2本必要になり、29,700円×2=59,400円(税込)です。一方、日本通運で30個を1送り状にまとめると44,220円(税込換算)に専用ダンボール代が加わります。自社の段ボールを使えるなら日本通運が低くなりますが、北海道エリアでは自社の箱を使えないという条件が付きます。30箱という量では、どちらが低いかは箱を自前で用意できるかどうかで入れ替わります。

始めるまでに必要な手続きと、かかる日数

5サービスとも、思い立った日に段ボールを出せるわけではありません。いずれも事前の契約または登録が前提です。

STEP1法人契約・後納契約の確認
STEP2会員登録・申込書の提出
STEP3資材・専用箱の受け取り
STEP4書類を入れて封印
STEP5回収・溶解・証明書発行
サービス必要な契約・登録資材が届くまで申込窓口
ヤマト運輸法人(掛売り)契約が事前に必要。ECOBoxはヤマトビジネスメンバーズ登録も必要(登録費用・年会費0円)公式に記載なしヤマトビジネスメンバーズの会員サイトで資材注文と回収依頼
佐川急便事前申込とスマートクラブの登録(IDの取得)。損害賠償基準への同意が必要公式に記載なし担当営業所へ問い合わせ
日本通運問い合わせのうえ申込公式に記載なし問い合わせフォーム
日本郵便料金後納契約が必要。申込書を取扱郵便局の窓口へ提出手続き完了後3〜5日程度で専用キットが届く機密文書溶解サービス取扱郵便局の窓口
大塚商会問い合わせフォームから申込。法人・個人事業主限定普通郵便で利用手順書・回収依頼用紙・バーコードシールを発送問い合わせフォーム

表5 各社公式ページの申込手順の記載による(2026年10月23日取得)。所要日数を公式に明示しているのは日本郵便のみ

佐川急便はWebサービスが停止中
佐川急便の公式サイトには、2026年10月に「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセスが判明し、被害拡大防止のためWeb集荷依頼・荷物追跡などのWebサービスを停止している旨が掲示されています。飛脚機密文書リサイクル便の溶解処理証明書はスマートクラブ for businessのWebサイトで発行する仕組みのため、利用前に現在の提供状況を担当営業所へ確認してください。

持ち込める物と持ち込めない物の線引き

5サービスとも「紙に付属するものは入れてよい、紙でないものは入れてはいけない」という点で一致しています。ただし境界の書き方に差があります。もっとも細かく列挙しているのは大塚商会で、処理できるもの、容積の5%程度までなら処理できるもの、処理できないものの3段階で公開しています。

区分具体例扱い
そのまま入れてよいコピー用紙、上質紙、再生紙、色紙、カラー印刷、紙フォルダー、封筒5サービスとも可
紙に付属していれば入れてよいホチキスの針、とじひも、クリップ、クリアフォルダー、透明ポケット、バインダー、ふせん、輪ゴム大塚商会が明記。他社も留め具の取り外し不要と案内
少量なら入れてよい新聞、雑誌、写真、窓付き封筒、フィルム封筒、カーボン紙、コーティング紙、感熱紙、特殊加工された紙大塚商会は容積の5%程度までと明記
入れてはいけないCD-ROM、磁気テープなどの記録媒体、火気・危険物、食品、文具、衣類、ガラス混入時は返却され、別途送料が発生する場合がある

表6 区分と具体例は大塚商会 メルティBOX 2の記載、留め具の扱いは佐川急便 飛脚機密文書リサイクル便および日本通運 機密書類リサイクルサービスの記載による(2026年10月23日取得)

現行5サービスの強みと弱み

ヤマト運輸 機密文書リサイクルサービス

ボックス、ポスト、ラックの3形態をそろえ、少量の単発から大量の一括処理まで同じ事業者で完結できる点が最大の特徴です。ECOBoxは3サイズあり、A4用紙2,500枚・5,000枚・7,500枚と封入目安が枚数で公開されています。

ECOBox S
1,650円/箱(税込)
ECOBox M
2,079円/箱(税込)
ECOBox L
3,080円/箱(税込)
ECOポスト
本体月額2,200円+回収料16,500円(税込)
ECOラック
鉄カゴ台車1本 29,700円(税込)
必要な契約
法人(掛売り)契約
ヤマト運輸 機密文書リサイクルサービスの公式画面。ECOBox・ECOポスト・ECOラックの3ラインナップが少量から大量までの図で並んでいる
出典:ヤマト運輸 機密文書リサイクルサービス(2026年10月23日取得)
他サービスと比べた強み

  • 封入目安をA4の枚数で公開しており、1枚あたりの費用を公式情報だけで計算できる数少ないサービス
  • ECOラックは1枚あたり約0.238円で、今回調べた範囲ではもっとも低い
  • 少量・常設・大量の3形態が1社でそろい、量が変わっても事業者を変えずに済む
他サービスと比べた弱み

  • ECOBoxはヤマトビジネスメンバーズの登録が追加で必要で、契約が二段階になる
  • ECOポストの回収料は1枚あたり約1.100円と高く、常設の利便性と引き換えになる
  • 東京23区とそれ以外でECOポストの回収料が16,500円と11,000円に分かれる

ヤマト運輸の3形態と1枚あたりの費用を詳しく読む

佐川急便 飛脚機密文書リサイクル便

手元の段ボールをそのまま使える「スタンダードプラン」があることが他社との決定的な違いです。専用箱を買わずに済むため、社内に段ボールが余っている事業所では初期の持ち出しが小さくなります。

スタンダード100サイズ
1,720円(税込)
スタンダード140サイズ
2,280円(税込)
プレミアムA4
2,127円(税込)
プレミアムA3
2,753円(税込)
証明書の発行期限
月次1年・日次60日
沖縄県
プレミアムのみ
佐川急便 飛脚機密文書リサイクル便の公式画面。スタンダードプランとプレミアムプランの2つが段ボールの写真とともに並んでいる
出典:佐川急便 飛脚機密文書リサイクル便(2026年10月23日取得)
他サービスと比べた強み

  • 手元の段ボールを使えるプランがあり、箱の購入も詰め替え作業も不要
  • プレミアムプランの内訳(運賃等+専用箱代)を公式に分けて示しており、何にいくら払うかが明確
  • お客様コードを取得すれば個人事業主や個人でも法人向けサービスを利用できる
他サービスと比べた弱み

  • 封入目安の枚数が公開されておらず、1枚あたりの費用を公式情報だけでは計算できない
  • 証明書に発行期限があり、日次(個別)は溶解処理後60日を過ぎると再発行できない
  • 沖縄県下ではスタンダードプランを利用できず、プレミアムプランに限られる

佐川急便の2プランと証明書の期限を詳しく読む

日本通運 機密書類リサイクルサービス(エコリサイクル便)

今回調べた5サービスのなかで、唯一、出荷数量に応じた段階料金を公式の表として掲げています。まとまった量を定期的に出す事業所では、数量が増えるほど1箱あたりが下がります。

1個
2,060円(税別)
2〜10個
1,820円(税別)
11〜20個
1,580円(税別)
21〜30個
1,340円(税別)
専用ダンボール
430円/枚(税別)
箱の内寸
縦44×横31×高さ27cm
日本通運 機密書類リサイクルサービス(エコリサイクル便)の公式画面。専用ダンボールごと未開封のまま溶解処理すると説明されている
出典:日本通運 機密書類リサイクルサービス(エコリサイクル便)(2026年10月23日取得)。画面下部のCookie同意バナーは取得時の表示をそのまま残している
他サービスと比べた強み

  • 数量割引の料金表を公式に公開しており、何箱出せばいくらになるかを事前に計算できる
  • 1枚の送り状で複数個をまとめて扱えるため、箱ごとに伝票を作る手間がない
  • 輸送状況を把握できると公式に明記しており、回収後の所在がわかる
他サービスと比べた弱み

  • 自社の段ボールを使えるのは北海道エリアを除く地域に限られる
  • 封入目安の枚数が公開されておらず、1枚あたりの費用を公式情報だけでは計算できない
  • 30個を超える出荷は個別見積りとなり、事前に金額が確定しない

日本通運の段階料金と対象エリアを詳しく読む

日本郵便 機密文書溶解サービス

全国の取扱郵便局の窓口で申し込める点と、ゆうパックの郵便追跡で配達状況を確認できる点が特徴です。ただし誰でも使えるわけではなく、後納契約を結んでいることが入口の条件になります。

小箱(80サイズ)
340×240×190mm・A4約2,000枚
大箱(100サイズ)
340×260×370mm・A4約4,000枚
溶解手数料
1箱1,100円(税込・箱代含む)
1セット
5枚・5,500円(税込)
目安合計
小2,300円/大2,600円
資材の到着
手続き後3〜5日程度
日本郵便 機密文書溶解サービスの公式画面。旧デザイン箱が2026年10月31日で利用終了となるお知らせと、2026年4月1日のサービス内容変更が掲示されている
出典:日本郵便 機密文書溶解サービス(法人のお客さま)(2026年10月23日取得)
他サービスと比べた強み

  • 封入目安をA4の枚数で公開しており、1枚あたりの費用を計算できる
  • ゆうパックの郵便追跡サービスで引き受けから配達までの送達過程を確認できる
  • 溶解工場に到着した当日(工場が休日の場合は翌営業日)に溶解すると公式に明記している
他サービスと比べた弱み

  • 注文が5枚1セット単位で、1セットあたり5,500円(税込)の溶解手数料が先に発生する
  • 料金後納契約が前提のため、契約がない事業者はまず後納契約から始めることになる
  • 溶解手数料と運賃が別建てで、総額は宛先地帯によって変わる

日本郵便の料金構成と利用規約を詳しく読む

大塚商会 メルティBOX 2

持ち込める物と持ち込めない物を3段階で公開しており、何を入れてよいかの判断がもっともつけやすいサービスです。すでに大塚商会と取引がある企業は、請求をまとめられる点も実務上の利点になります。

料金
2,080円/1箱(税別)
税込換算
2,288円
箱のサイズ
3辺合計115cm以下・最大辺50cm以下
回収日
平日9:00〜17:00
1日の上限
20箱
提供地域
国内(沖縄・離島を除く)
大塚商会 メルティBOX 2の公式画面。1箱2,080円(税別)の料金表と、機密抹消の証明書を発行する旨が掲載されている
出典:大塚商会 メルティBOX 2(2026年10月23日取得)
他サービスと比べた強み

  • 処理できるもの・少数なら可・処理できないものを3段階で公開しており、混入による返却を避けやすい
  • 1箱から回収でき、最低数量の縛りがない
  • 既存の大塚商会との契約がある場合、請求をまとめられる
他サービスと比べた弱み

  • 封入目安の枚数も箱の上限重量も公開されておらず、1枚あたりの費用を算出できない
  • 回収できるのは平日の日中だけで、何時に来るかは選べない
  • 1日の依頼で回収できるのは20箱までで、一括処理には向かない

大塚商会の料金と持ち込み条件を詳しく読む

どれを選ぶかを決める手順

1 年間にどれだけ出るかを箱の数で数える
日常的に少量ずつなら常設型、年度末にまとめてなら一括型が候補になります。量がわからないうちは、まず1箱だけ出せるサービスで実測するのが確実です。
2 すでにある契約を確認する
ヤマト運輸の法人(掛売り)契約、佐川急便のお客様コード、日本郵便の料金後納契約、大塚商会との取引のいずれかがあれば、その事業者から始めるのが最短です。契約がゼロの状態から比べると、手続きの重さで差が出ます。
3 箱を自前で用意できるかを決める
社内に段ボールが余っているなら佐川急便のスタンダードプランか日本通運(北海道エリアを除く)が候補です。用意できないなら箱代込みのヤマト運輸か日本郵便になります。
4 証明書をいつまで保管するかを決める
佐川急便は月次1年・日次60日という発行期限があります。監査や内部統制で後から証明書を求められる運用なら、発行したらすぐ保存する手順を決めておく必要があります。
5 所在地の制限に当てはまらないか確認する
沖縄県は佐川急便がプレミアムのみ、大塚商会は対象外です。北海道は日本通運で自社の箱を使えません。拠点が複数ある場合、1社で全拠点をまかなえるとは限りません。

料金表に出てこない3つの差

回収までの保管場所 箱に詰めてから回収されるまでの間、書類は社内に置かれたままです。施錠されない段ボールが執務室の隅に積まれる状態は、処分を依頼したつもりでもリスクが残ります。ヤマト運輸のECOポストのような施錠式の常設型は、この期間の管理を前提に設計されています。

証明書が何を証明するのか 5サービスとも証明書を発行しますが、証明する単位が異なります。佐川急便は月次と日次(個別)を分け、日本通運は1箱ごとの発行を案内しています。「いつ、どの箱が処理されたか」を後から追えるかどうかは、内部統制上の意味が変わります。

実際に処理するのが誰か 大塚商会の公式ページには、メルティBOX 2は株式会社NXワンビシアーカイブズのサービスであり、両社は機密保持契約を結んでいると明記されています。窓口となる会社と実際に溶解する会社が別であることは珍しくありません。委託先を社内規程で確認する必要がある場合は、申込前に確認してください。

2026年に入ってから変わった点

日本郵便は2026年4月1日にサービス内容を変更し、料金後納契約を持つ法人・個人事業主を対象とする形になりました。あわせて、旧デザインの専用箱は2026年10月31日で利用期間が終了します。手元に旧デザイン箱が残っている場合、11月1日以降は溶解サービスの箱としては使えず、各自治体の方法で処分するか、宛名ラベルを廃棄したうえで外装のロゴ表示を完全に抹消してから別用途の発送箱として使うよう公式に案内されています。取扱郵便局の一覧も2026年10月1日時点のものへ更新されているため、以前に窓口を確認した事業者は再確認が必要です。

大塚商会には、メルティBOX 2とは別にWeb上で手続きを完結できる「書類溶解サービス Webメルティ」があります。公式ページの案内には、FAXが不要になること、証明書をWebで取得できること、利用履歴をWebで管理できること、そして1箱あたり230円お得になることが掲げられています。同じ会社の中でも申込方法によって金額が変わるため、メルティBOX 2の2,080円(税別)だけを見て判断しないでください。

今回の比較から外した事業者

日本パープルの「保護くん」は、機密文書処理サービスとして広く知られていますが、今回は比較に含めていません。公式サイト(www.mamoru-kun.com)が2026年10月21日22時からメンテナンスのため停止しており、2026年10月23日時点でHTTP 503を返し、料金・仕様を公式ページで確認できなかったためです。公式サイトには「各サービスは稼働しております」と掲示されているため、サービス自体は提供されています。第三者の比較サイトに掲載されている金額は、公式で確認できるまで採用しません。

NXワンビシアーカイブズの「RECOLO」は、オフィスに施錠式の回収ロッカーを置き、投入された書類を抹消BOXごと溶解する常設型のサービスです。公式ページで仕様は公開されていますが、料金は問い合わせとなっており公表されていないため、料金比較の対象には含めていません。公開されている仕様は、本体サイズW490×D370×H1,100mm、投入口約W390×H12mm、抹消BOXの収容量約15kg、個別番号を印字した封印シールによる履歴管理、無開梱のままの溶解処理と機密抹消証明書の発行です。

出典:NXワンビシアーカイブズ 機密抹消処理サービス RECOLO(2026年10月23日取得)

よくある質問

溶解処理は個人でも使えますか。
今回比較した5サービスはいずれも法人または個人事業主が対象です。大塚商会は個人での申込を明確に断っています。佐川急便はお客様コード(顧客コード)を取得していれば個人でも法人向けサービスを利用できると案内しています。日本郵便は、現金ですぐ利用したい場合の個人向けとして「書類溶解サービス」を東京都および神奈川県内の郵便局限定で案内しています。

CD-ROMやUSBメモリも一緒に処分できますか。
できません。5サービスとも紙以外の記録媒体の混入を禁じています。大塚商会は、処理できないものが含まれている場合は返却することがあり、別途送料が発生すると明記しています。記録媒体の廃棄は別の手段を用意してください。

バインダーに綴じたままでも出せますか。
出せます。紙製ファイルや金属製の留め具付きファイル、ホッチキス、クリップ、とじひもは、取り外さずにそのまま入れてよいと5サービスとも案内しています。これが溶解処理の最大の省力効果です。

溶解した紙は何になりますか。
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便はトイレットペーパーなどに再生されると公式に説明しています。日本通運と大塚商会もリサイクルに活用すると案内しています。

1箱だけ処分したい場合はどこが安いですか。
税込の総額ではヤマト運輸のECOBox Sが1,650円でもっとも低くなります。ただし法人(掛売り)契約とヤマトビジネスメンバーズ登録が前提です。契約を新たに結ぶ手間を避けたい場合は、すでに取引のある事業者から検討してください。

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