HRMOS採用の料金は非公開。公開されているのは「登録応募者5,000/10,000/上限なし」と自動取込の別枠【2026年】

HRMOS採用のLite・Standard・Enterpriseの3プランについて、登録応募者の上限5,000人・10,000人・上限なしと、求人媒体からの自動取込上限1,200名・3,600名・6,000名を並べたアイキャッチ

HRMOS採用の料金ページを開くと、金額の欄には数字ではなく「料金表をダウンロード」というリンクが置かれています。それでも、このページには見積もりを取る前に押さえておける条件がいくつも並んでいます。初期導入費、契約期間、そしてプランごとに違う2種類の上限値です。この記事では、公開されている範囲で何が確定しているのかを整理し、問い合わせの前に自社で判断できるところまで詰めます。

先に結論

  • 年間利用料金は非公開。金額を知るには資料ダウンロードか見積もり依頼が必要です。
  • 一方で初期導入費0円と契約期間12カ月は、プランを問わず公開されています。
  • プランはLite・Standard・Enterpriseの3種類。差が出るのは2種類の上限値です。
  • 登録応募者の上限数は累計で5,000人/10,000人/上限なし。年あたりではありません。
  • 求人媒体からの自動取込応募者には別枠の上限があり、1,200名/3,600名/6,000名です。
  • 提供は株式会社ビズリーチ。「HRMOS採用」と「HRMOS採用 新卒エディション」は別のサービスです。

提供会社と、HRMOSシリーズの中での位置づけ

HRMOS採用を提供しているのは株式会社ビズリーチです。よくあるご質問には「多くの企業様の採用支援をしてきた株式会社ビズリーチが『使いやすさ』にこだわって開発した採用管理システム」と書かれており、同社が2009年から運営している転職サイト「ビズリーチ」で培った個人情報の取り扱いが前面に出ています。セキュリティの説明では、2016年6月のリリース以来セキュリティに関する事故はない、と明記されています。

HRMOSは採用だけの製品ではなく、人財活用(タレントマネジメント)、勤怠、労務、給与、経費まで並ぶシリーズ名です。採用の領域だけでも、中途採用向けの「HRMOS採用」、新卒向けの「HRMOS採用 新卒エディション」、そして新卒採用管理として案内されている「sonar ATS by HRMOS」が併存しています。自社が検討しているのがどれなのかを取り違えると、料金も機能も噛み合わなくなります。

表1 公式サイトのシリーズ一覧に並ぶ採用関連の製品(2026年10月2日確認)
名称公式サイトでの位置づけこの記事の対象
HRMOS採用採用管理システム。中途版として機能・料金ページが用意されている対象
HRMOS採用 新卒エディション通年採用に最適化した新卒向け。よくあるご質問で「別のサービス」と明記対象外
sonar ATS by HRMOSシリーズ一覧では「新卒採用管理」として並ぶ。独自ドメインで機能・料金ページを持つ対象外
HRMOS タレントマネジメント人財活用システム。内定者情報の連携先として案内されている対象外

シリーズ一覧に「sonar ATS by HRMOS」が並んでいる点は、採用管理システムを比較するうえで無視できません。sonar ATSはもともと独立したブランドとして認知されており、新卒採用の分野で名前が挙がる製品です。現在はHRMOSのシリーズ一覧からリンクされ、名称にも「by HRMOS」が入っています。中途と新卒で製品が分かれているという前提で候補を並べないと、同じ会社の別製品どうしを比較してしまうことになります。

料金ページで公開されているのは「金額以外」の部分

料金ページの中心にあるのは、Lite・Standard・Enterpriseの3列と、5行の比較表です。年間利用料金の行だけがダウンロードリンクになっていて、残りの4行には具体的な値が入っています。つまり、金額は分からないまま、プラン間の線引きだけが先に分かる構成になっています。

HRMOS採用の公式サイトの料金・プラン概要表の画面キャプチャ。Lite・Standard・Enterpriseの3列に対し、初期導入費0円、年間利用料金は料金表ダウンロード、契約期間12カ月、登録応募者の上限数が5,000人・10,000人・上限なし、求人媒体からの自動取込応募者上限が1,200名・3,600名・6,000名と並んでいる
図1 HRMOS採用の料金・プラン概要表。初期導入費と契約期間は3プラン共通で、違いが出るのは下2行の上限値だけ。出典:HRMOS採用「料金プラン」(2026年10月2日確認)
表2 公開されているプラン概要(2026年10月2日確認)
項目LiteStandardEnterprise
初期導入費0円
年間利用料金非公開(料金表のダウンロードが必要)
契約期間12カ月
登録応募者の上限数(累計)5,000人10,000人上限なし
求人媒体からの自動取込応募者上限1,200名3,600名6,000名

Enterpriseの自動取込上限には注記が付いており、「6,000名超過の場合は別途見積もり」と書かれています。登録応募者の上限が「上限なし」であるのに対し、自動取込の側には6,000名という数字が残っているので、Enterpriseだからといってすべてが青天井になるわけではありません。

表の下半分には、プランによらず使える機能も列挙されています。サポートチャット・電話・メール、レポーティング機能、求人ページの外部分析ツール連携、リファラル採用管理機能、他求人媒体の応募者データ取り込み、求人ページのSNS連携、自動フォームカスタマイズ機能、求人ページのスマートフォン対応、アクセスのIP制限が「利用無制限」の欄に、掲載求人数・採用求人数・面接官数・エージェント数が「登録数無制限」の欄に並びます。面接官の数が無制限であることは、現場を巻き込む運用を考えている企業にとって効いてきます。

登録応募者の上限は「累計」で効いてくる

見落としやすいのが、登録応募者の上限数に付いている「(累計)」という括弧書きです。年間や月間ではなく、そのアカウントに登録された応募者の総数が数えられます。Liteの5,000人は、年100人を採用する企業が年1,000人の応募を受けるなら5年で到達する水準です。

図2 プラン別の上限値の開き方(公開値をそのまま並べたもの)

Lite 登録応募者5,000人
Standard 登録応募者10,000人
Enterprise 登録応募者上限なし
Lite 自動取込1,200名
Standard 自動取込3,600名
Enterprise 自動取込6,000名

LiteからStandardへ移ると登録応募者の上限はちょうど2倍になりますが、自動取込の上限は3倍に広がります。2つの数字の伸び方が違うということは、プランの切り替えを促す要因が2つあることを意味します。社内で面接した候補者を手入力で積み上げていく使い方と、求人媒体からの応募を自動で流し込む使い方とでは、先に天井に当たる場所が違うわけです。

上限に到達したあとどうなるのか(登録が止まるのか、上位プランへの移行が必要になるのか、追加費用で延長できるのか)は、料金ページには書かれていません。累計で数えるという性質上、契約が長くなるほど影響が大きい条件なので、見積もりを取る段階で必ず確認しておきたい点です。

求人媒体からの自動取込には、別枠の上限がある

自動取込の対象媒体は、よくあるご質問に実名で挙げられています。ビズリーチ、キャリトレ、Wantedly、リクナビNEXT、doda、マイナビ転職、エン転職、Greenの8つです。中途採用で使われる主要な媒体がひととおり入っており、どれか1つのために別のシステムを併用する必要は生じにくい構成です。

表3 応募者情報を自動取り込みできると明記されている媒体(2026年10月2日確認)
媒体区分備考
ビズリーチスカウト型提供元と同じ会社の自社サービス。選考ステータスの双方向連携まで案内されている
キャリトレスカウト型同社サービス
Wantedlyダイレクトリクルーティング―
リクナビNEXT求人媒体―
doda求人媒体―
マイナビ転職求人媒体―
エン転職求人媒体―
Green求人媒体―

この一覧のなかで、ビズリーチだけは扱いが違います。機能一覧には「ビズリーチ連携」という独立した項目が設けられ、求人登録依頼、ヘッドハンターレコメンド、即戦力人材レコメンド、応募取り込み、選考ステータス連携の5つが列挙されています。HRMOS採用上で選考ステータスを更新するとビズリーチ側にも自動で反映される、という双方向の動きが説明されているのはこの媒体だけです。すでにビズリーチを使っている企業では、同じ操作を二度しなくて済む分の工数が実際に浮きます。

逆に言えば、ビズリーチを使っていない企業では、この連携の価値はそのまま目減りします。採用管理システムを選ぶときに「連携媒体数」だけで比べると、深さの違いが見えません。ジョブカン採用管理は対象媒体の一覧を公開しておらず問い合わせが必要な設計なので、HRMOS採用のように媒体名が実名で出ている点は、比較の段階では扱いやすい情報です。

年間利用料金が非公開であることの意味

料金ページにも、よくあるご質問にも、金額は書かれていません。質問「プランの種類や料金、支払い方法を教えてください。」への回答は「ご利用いただく企業様の規模や用途に応じて、複数の料金プランをご用意しています。料金プランの詳細については、弊社担当者が貴社のご状況をお伺いしたうえで、ご案内いたします」というものです。

金額を得る経路は2つあります。1つは料金ページのフォームから料金表をダウンロードする方法で、姓・名・会社名・メールアドレス・電話番号に加えて、年間採用人数と従業員規模の選択が必須です。もう1つは見積もり依頼で、よくあるご質問には「弊社担当者が貴社のご状況を伺ったうえで、ご案内いたします」とあります。どちらも連絡先の登録を伴うので、純粋に相場だけ知りたい段階では踏み込みにくい作りです。

フォームの「年間採用人数」の選択肢は、0〜10人、11〜20人、21〜50人、51〜100人、101〜500人、501〜1000人、1001人以上の7段階です。従業員規模は1〜9名から3,000名〜までの7段階。この刻み方自体が、料金が採用人数と企業規模のどちらにも連動しうることを示しています。この刻み方からは、料金が「採用人数の帯」と「企業規模の帯」の二軸で組まれている可能性が読み取れます。

契約期間12カ月と初期導入費0円の組み合わせ

プラン概要表で3プラン共通として示されているのが、初期導入費0円と契約期間12カ月です。よくあるご質問でも「初期導入費用は一切かかりません」と念押しされています。

この2つはセットで読む必要があります。初期費用がかからない代わりに、契約は12カ月単位です。短期間だけ試して合わなければ抜ける、という使い方は想定されていません。採用管理システムは、求人票・選考フロー・評価フォーム・権限設定を自社向けに作り込むほど効果が出る種類の道具なので、1年という単位自体は不自然ではありませんが、無料プランや月単位契約を持つ製品とは判断の仕方が変わります。

表4 契約の入口条件を他の採用管理システムと並べたもの(各社公式の公開記載、2026年10月2日確認)
項目HRMOS採用ジョブカン採用管理
初期費用0円0円
金額の公開非公開(ダウンロード・見積もり)公開(候補者数の帯ごとの月額)
契約期間12カ月公式サイトに期間の明記なし
無料で使い続ける手段記載なし無料プランあり(月30名まで)
無料で試す手段オンラインデモ、資料請求30日間の無料お試し
利用開始まで申し込みから中5営業日申し込み後すぐ
課金の単位プラン制(上限値で区分)その月の新規候補者登録数

この並びで見ると、2つの製品は入口の設計が逆を向いています。ジョブカン採用管理は金額を公開して自分で計算させる方向、HRMOS採用は条件を公開して金額は個別に提示する方向です。どちらが優れているという話ではなく、社内の稟議で「先に金額の目安が要る」のか「先に要件の適合を確認したい」のかで、扱いやすさが入れ替わります。

「HRMOS採用」と「新卒エディション」は別のサービス

よくあるご質問には、「『HRMOS採用』と『HRMOS採用 新卒エディション』は別のサービスですか?」という設問があり、回答は「はい、別のサービスです。」の一文です。言い切りの形で書かれているので、解釈の余地はありません。

新卒エディションについては、採用業務の効率化だけでなく通年採用に最適化された機能で「新卒採用ならでは」の業務を支援する、と説明されています。動作環境の説明では、新卒エディションはGoogle Chromeのみで利用できる(2021年4月現在の注記付き)とされており、中途版が Chrome・Edge・Safari・Firefox の最新版を推奨しているのと差があります。社内の標準ブラウザがEdgeで統一されている企業では、この1行が効いてきます。

中途と新卒の両方を管理したい場合、2つのサービスをそれぞれ契約するのか、1つにまとめられるのかは公開情報からは判断できません。料金ページのプラン概要表は中途版のものです。両方を扱うなら、問い合わせの最初の段階で「中途と新卒を同一アカウントで運用できるか」を聞いておくほうが早く進みます。

機能は「選考管理・母集団形成・分析改善」の3層に整理されている

機能一覧ページは、選考管理、母集団形成、分析・改善、その他という区分で並んでいます。採用管理システムの機能表はどれも似通って見えますが、この区分の切り方自体に製品の重心が出ます。

表5 機能一覧ページに記載されている主な機能(2026年10月2日確認)
区分記載されている機能
選考管理書類判定アシスト(AI)、選考フロー作成、求人媒体連携、面接日程調整の自動化、書類選考・面接評価、エージェント管理、Slack連携、候補者管理
母集団形成求人ページ作成・更新、自動求人生成(AI)、タレントプール、リファーラル採用、社内公募、ヘッドハンターレコメンド
分析・改善求人別・経路別レポート、選考実施数レポート、目標対実績レポート、面接官別評価レポート、ビズリーチ年収相場レポート
その他内定者情報連携(HRMOS タレントマネジメント、SmartHR)、入社手続き連携(HRMOS 労務給与)、権限設定
オプション課題分析レポート、経営レポート、コンサルティング、初期設定代行、採用HP作成代行、社内用マニュアル作成・説明会実施

分析・改善の層に5種類のレポートが並んでいるのは、この製品の特徴です。とくに「ビズリーチ年収相場レポート」は、ビズリーチ登録会員の年収データを職種ごとの統計として閲覧できるというもので、対象は過去2年以内に新規登録した会員(中央値は年収を自由入力で登録している会員のみ集計)という注記が付いています。オファー年収を決める場面で使える外部データが製品に同梱されている形で、他の採用管理システムでは代替しにくい部分です。

社内公募にIP制限を掛けて従業員限定にできる、という記載も目を引きます。採用管理システムを社外向けの採用だけでなく、社内異動の仕組みにも使う設計です。候補者データベースを1つに保ったまま、社外と社内を出し分けるという考え方になっています。

利用開始までの日数と、権限の設計

よくあるご質問には、申し込みから中5営業日後に利用を開始できる、と書かれています。クラウドサービスなので機器やパッケージの購入は不要で、ヒアリングのうえ担当者がアカウント開設と説明を行う流れです。料金ページ側では「最短5営業日でご利用開始」として、お問い合わせ、採用課題のヒアリング・ご提案、ご契約、導入ご支援開始という4ステップが示されています。

図3 公式サイトに示されている利用開始までの流れ

  1. STEP1 お問い合わせ 料金表ダウンロードのフォーム、または問い合わせフォームから連絡します。年間採用人数と従業員規模の入力が求められます。
  2. STEP2 採用課題のヒアリング・ご提案 担当者が現在の採用活動の状況と解決したい課題を聞き取り、プランを提案します。金額が提示されるのはここです。
  3. STEP3 ご契約 契約期間は12カ月です。初期導入費はかかりません。
  4. STEP4 導入ご支援開始 専任のカスタマーサクセス担当者がアカウント開設と初期設定を支援します。申し込みから中5営業日後に利用開始できると案内されています。

アカウントは管理画面からいつでも追加・変更でき、追加にはメールアドレスが必要です。役割は「管理者」「採用担当者」「採用コーディネーター」「面接官」の4種類が用意され、情報へアクセスできる範囲をアカウントごとに設定できます。面接官数が登録数無制限であることと合わせると、現場の面接官に閲覧範囲を絞ったアカウントを配る前提の設計になっていることが分かります。

導入時の初期設定に手が回らない場合は、初期設定代行、採用HP作成代行、社内用マニュアル作成・説明会実施といった支援がオプションとして用意されています。これらの料金も公開されていないため、本体の見積もりと同時に確認する項目です。

セキュリティの公表内容と第三者認証

セキュリティについては、よくあるご質問にまとまった記載があります。通信はTLSで暗号化し、データはアマゾン ウェブ サービス(AWS)上で管理、毎日バックアップを取り複数のデータセンターに保管するとされています。アプリケーション側では、ユーザーの追加・削除、役割ごとの権限管理、特定IPアドレスからのみログインを許可する制限機能に加え、WAF(Web Application Firewall)による保護が導入されています。不正の可能性があるログインの検出、アプリケーションログ、サーバー操作ログをリアルタイムで監視しているという記述もあります。

表6 公表されている認証・監査(2026年10月2日確認)
区分公表内容
プライバシーマークHRMOSシリーズを提供する株式会社ビズリーチが2011年に取得。JIS Q 15001に適合した個人情報保護を実施
ISO/IEC 27001No.I507(サイト下部に記載)
ISO/IEC 27017No.U032(サイト下部に記載)
適用範囲適用事業所は渋谷アクシュ。経費精算システム「HRMOS経費」は適用対象外と明記
脆弱性診断定期的に第三者による脆弱性診断を実施し、評価を受けている
事故の公表2016年6月のリリース以来、セキュリティに関する事故はないと記載

認証番号が明記されている点と、適用対象外のサービス名まで書かれている点は、情報システム部門のチェックシートに回答するときに使いやすい情報です。「シリーズ全体が認証を取っている」という書き方で済ませず、対象外を名指ししているのは、この種の公表としては丁寧な部類に入ります。

他の採用管理システムと比べた強みと弱み

公開されている情報から読み取れる位置づけを、先に箇条書きで示します。いずれも公式サイトの記載だけを根拠にしており、利用者の評価や満足度は含んでいません。

図4 公開情報だけから見たHRMOS採用の位置づけ

強み

自動取込の対象媒体が8つとも実名で公開されている。使っている媒体が入るかを問い合わせ前に確認できる。

ビズリーチとは選考ステータスの双方向連携まで用意されている。同社サービスの利用企業では操作が一度で済む。

面接官数・掲載求人数・エージェント数が登録数無制限。現場を巻き込む運用で人数が費用に跳ねない。

ビズリーチ年収相場レポートという外部データが製品側に含まれている。

弱み

年間利用料金が非公開。相場を知るだけでも連絡先の登録が要る。

契約期間が12カ月。短く試してから判断する入口がない。

登録応募者の上限が累計で効くため、契約が長いほど天井が近づく。

中途と新卒が別サービス。両方を扱う企業は構成が複雑になる。

比較の軸

金額を公開しているか。ジョブカン採用管理は帯ごとの月額まで公開しており、入口の透明度は逆です。

課金が何に連動するか。HRMOS採用はプラン制の上限値、ジョブカン採用管理はその月の候補者数です。

自社がすでに使っている媒体との連携の深さ。一覧の長さではなく、双方向かどうかを見ます。

強みの中心にあるのは、連携の深さです。応募を取り込めるだけなら対応製品は多くありますが、HRMOS採用側で選考ステータスを更新するとビズリーチ側にも反映される、という往復まで案内されているのは提供元が同じであるがゆえの実装です。スカウト型の媒体を主力にしている企業では、選考状況の二重管理がなくなる効果が大きくなります。

弱みとして挙げた「非公開」は、この製品に限った話ではありません。採用管理システムは見積もり制を採る製品が多く、金額の横並び比較が成立しにくい分野です。ただし、HRMOS採用は金額以外の条件を表にして出しているぶん、問い合わせ前に自社が当たりそうな上限を見積もることはできます。情報がまったく出ていない製品と同列に扱うのは正確ではありません。

累計の上限については、運用年数と応募総数の掛け算で考えます。年間の応募総数が1,000件の企業なら、Liteの5,000人には5年前後で到達します。採用管理システムは長く使うほど蓄積が価値になる道具なので、「蓄積が増えると上位プランへ移る必要が出る」という構造は、導入時に織り込んでおくべき条件です。

向く利用者と、向かない利用者

表7 公開条件から見た向き不向き
条件向く向かない
利用中の媒体ビズリーチ、doda、リクナビNEXT、マイナビ転職、エン転職、Green、Wantedlyのいずれかが主力Indeedや自社採用サイトからの応募が中心で、媒体連携をほぼ使わない
採用の種類中途採用が中心新卒だけを管理したい(別サービスの検討になる)
検討の進め方要件の適合を先に確認し、金額は商談で詰めてよい金額の目安がないと社内の検討に乗せられない
契約の期間1年単位で腰を据えて運用設計まで行う数カ月だけ試してから本決めしたい
体制現場の面接官や部門長を巻き込み、権限を分けて運用する人事2〜3名で完結し、権限分離の必要がない
分析の要否経路別・面接官別の数字を見て選考プロセスを直したい応募者の一覧管理ができれば十分

人事2〜3名で完結する規模なら、金額が公開されている製品から当たったほうが検討は速く進みます。逆に、面接官が10名を超え、部門ごとに権限を分ける必要があり、経路別の歩留まりを見て選考を直したいという段階に来ているなら、登録数無制限とレポート群の価値が費用を上回る可能性があります。無料で始められる製品との線引きは、月あたりの件数で止まるのか、累計の件数で止まるのかという上限の種類で考えると見分けがつきます。

問い合わせる前に決めておく5点

図5 公開情報では埋まらない5点

  1. 年間の応募総数 フォームで年間採用人数を選ばされます。採用人数ではなく応募総数のほうが上限に効くので、両方を持って臨みます。
  2. 既存データの件数 登録応募者の上限は累計です。他システムから移行する候補者データの件数を数えておくと、どのプランから始めるかが決まります。
  3. 上限到達後の扱い 上限に達したときに登録が止まるのか、追加費用で延長できるのかは公開されていません。
  4. 中途と新卒の構成 両方を扱うなら、同一アカウントで運用できるのか、2契約になるのかを最初に確認します。
  5. 契約更新と解約の条件 契約期間12カ月とだけ公開されています。更新が自動なのか、解約の申し出をいつまでに行うのかは記載がありません。

5番目の解約条件は、公開情報からは埋められない部分です。初期費用0円で入れる代わりに12カ月の契約があるという構造なので、途中解約の可否と、更新のタイミングでの申し出期限は、契約書を交わす前に文面で確認しておく価値があります。

HRMOS採用の2つの上限値が、他社のどの条件に対応するのかは採用管理システム比較5選の一覧で見比べられます。上限を累計で数えるのは、比較した5サービスのなかでHRMOS採用だけでした。

あわせて読む

HRMOS採用の条件を他社と突き合わせるなら、課金の根拠が違う製品と、実務の論点を扱った記事が参考になります。

このクラスターの関連記事
記事扱っている内容
Airワーク 採用管理費用が発生するのは露出だけ。管理機能は0円
engage基本機能に課金がなく、掲載の件数制限もない
HERP Hire同じく金額は非公開だが、無料の上限と乗り換え条件は公開
採用管理システムの料金体系上限を累計で数える型がどう効くかを説明
採用管理システムの乗り換え手順12カ月契約の製品へ移るときに確認する点

よくある質問

HRMOS採用の料金はいくらですか。
年間利用料金は公開されていません。料金ページでは「料金表をダウンロード」というリンクになっており、よくあるご質問でも、企業の規模や用途に応じて複数のプランがあり、担当者が状況を聞いたうえで案内すると書かれています。公開されているのは初期導入費0円と契約期間12カ月です。
初期費用はかかりますか。
かかりません。プラン概要表で3プランとも0円と示されており、よくあるご質問にも「初期導入費用は一切かかりません」と書かれています。
プランは何種類ありますか。何が違いますか。
Lite・Standard・Enterpriseの3種類です。公開されている違いは2つで、登録応募者の上限数(累計)が5,000人/10,000人/上限なし、求人媒体からの自動取込応募者上限が1,200名/3,600名/6,000名です。Enterpriseの自動取込は6,000名を超えると別途見積もりになります。
登録応募者の上限は毎年リセットされますか。
料金ページの表記は「累計」です。年あたりではないため、運用年数が長くなるほど総数が増えます。上限に到達したあとの扱いは公開されていません。
どの求人媒体から応募を自動で取り込めますか。
よくあるご質問に、ビズリーチ、キャリトレ、Wantedly、リクナビNEXT、doda、マイナビ転職、エン転職、Greenの8つが挙げられています。
契約期間はどのくらいですか。
プラン概要表に12カ月と記載されています。3プラン共通です。更新や解約の条件は公開されていません。
申し込んでからどのくらいで使えますか。
よくあるご質問では、申し込みから中5営業日後に利用を開始できると案内されています。料金ページ側では「最短5営業日でご利用開始」と表記されています。
新卒採用にも使えますか。
中途版の「HRMOS採用」とは別に「HRMOS採用 新卒エディション」があり、よくあるご質問では「別のサービスです」と明記されています。新卒エディションはGoogle Chromeのみで利用できると記載されています(2021年4月現在の注記)。
アカウントは何人まで作れますか。
料金ページの「登録数無制限」の欄に、掲載求人数・採用求人数・面接官数・エージェント数が挙げられています。役割は管理者・採用担当者・採用コーディネーター・面接官の4種類で、アクセス範囲をアカウントごとに設定できます。
セキュリティの認証は取得していますか。
サイト下部にISO/IEC 27001(No.I507)とISO/IEC 27017(No.U032)の記載があり、適用事業所は渋谷アクシュ、HRMOS経費は適用対象外とされています。株式会社ビズリーチは2011年にプライバシーマークを取得しています。
動作環境に制限はありますか。
中途版はWindows(Microsoftがサポートしているバージョン)とmacOS(Appleがサポートしているバージョン)で、Google Chrome・Microsoft Edge・Safari・Firefoxの最新版が推奨されています。一部機能を除きパソコンでの利用を想定していると注記されています。

この記事が参照した一次情報

HRMOS採用の料金・上限値・契約条件は、2026年10月2日に公式サイトで確認した記載にもとづきます。年間利用料金は公開されていないため、この記事では金額を推定していません。他社の集計サイトに出ている金額は出典が確認できないため採用せず、公式に書かれていない項目は「公開されていない」と明記しました。導入事例に出てくる企業名・規模は公式サイトの記載をそのまま引用しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です