マネーフォワード クラウド経費はアクティブユーザー課金|承認者は操作しなくても数える

マネーフォワード クラウド経費:料金・機能・解約の確認ポイントを表す白と青の専用アイキャッチ

先に結論:マネーフォワード クラウド経費は、5製品の中で唯一金額をすべて公開している製品です。初期費用0円、年払いで月2,480円から使えます。ただし課金の単位が「アクティブユーザー数」で、承認権限を持つ人は操作していなくてもカウントされます。ここが見積もりのずれる一番の場所です。

本稿の金額と条件は、株式会社マネーフォワードが公開している料金ページと利用規約の記載に基づいています。表示価格はすべて税抜です。

3プランの公表価格

マネーフォワード クラウド経費の料金ページ。ひとり法人プラン年払い2,480円、スモールビジネスプラン4,480円、ビジネスプラン6,480円が並び、初期費用0円と表示されている
マネーフォワード クラウド経費の公式料金ページ。従業員数50名以下と51名以上でタブが分かれ、50名以下では3プランの年払い・月払い・一括支払額がすべて公開されています。出典:マネーフォワード クラウド経費 料金・プラン
プラン目安年払い(月あたり)年払いの一括支払月払いアカウント数
ひとり法人プラン経営者1名2,480円29,760円/年3,980円1名
スモールビジネスプラン利用者3名以下4,480円53,760円/年5,980円3名
ビジネスプラン利用者4名以上6,480円77,760円/年7,980円5名
IPO準備・中堅〜大企業向け51名以上詳しいサービス内容や料金体系は無料お見積もりで案内される

初期費用は0円で、ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で利用できると案内されています。年払いはいずれのプランでも月払いより18,000円お得だと表示されており、実際に月払いの12か月分と年払いの一括支払を比べると、3プランとも差はちょうど18,000円です。

年払いを選べる会社なら、迷う理由はほとんどありません。ひとり法人プランで47,760円が29,760円に、ビジネスプランで95,760円が77,760円になります。1年使う見込みがあるなら年払いです。

アカウント数とプランの関係

プラン詳細の表では、アカウント数がひとり法人プラン1名、スモールビジネスプラン3名、ビジネスプラン5名と示されています。あわせて「アカウントの追加」の欄に「6名以上から500円/名」と記載されています。

年払い(月あたり)の基本料金とアカウント数(税抜)ひとり法人スモールビジネスビジネス2,480円4,480円6,480円アカウント 1名アカウント 3名アカウント 5名経営者1名が目安利用者3名以下利用者4名以上6名以上は1名につき500円/月を追加。51名以上は別枠の見積もり

この設計では、6人目から1名500円が積み上がります。ビジネスプランの6,480円に対して、10人なら5名分の追加で2,500円が乗り、合計8,980円(年払い・月あたり)という計算になります。20人なら15名分で7,500円、合計13,980円です。

ただし、この単純計算がそのまま請求額になるとは限りません。次の「アクティブユーザー」の考え方が入るためです。アカウントを何人分作るかと、その月に何人分の請求が立つかは、この製品では別の話になります。

課金されるのはアクティブユーザーだけ

料金ページには「従量課金はアクティブユーザー数だけ」という項目があり、その月に経費明細の登録や申請を行わなかったユーザー分は課金されないと説明されています。全社員にアカウントを配っても、使わなかった月は課金されないということです。

アクティブユーザーの定義(料金ページの記載)
一般権限で、その月に経費明細の登録、申請(経費申請、事前・各種申請・仮払申請)の作成を行ったユーザー
代理登録・申請の作成をされたユーザーもアクティブユーザーとなる
管理権限、および承認権限が付与されているユーザーは、操作を行わない場合でもアクティブユーザーとなる
契約人数を超過したアクティブユーザーのカウントは当月末までの積算で算出する

3行目が最も重要です。管理権限と承認権限を持つ人は、その月に一度も操作しなくてもアクティブユーザーとして数えられます。承認者を多く置いている会社では、実際に申請した人数より多くカウントされることになります。

見積もりの前に、権限の設計を先に決めてください。「部長は全員承認者」という設計にすると、部長の人数がそのまま固定費になります。承認を1段階に絞る、あるいは承認者を課ごとに1人にするといった設計で、月々の請求額が変わります。

また、代理登録された側もアクティブユーザーになる点にも注意が必要です。経理が代理で入力する運用にしても、代理された本人がカウントされます。代理入力で人数を抑える、という考え方は成り立ちません。

従業員50名以下と51名以上で窓口が分かれる

料金ページの上部には「法人 目安:従業員数50名以下」と「法人 目安:従業員数51名以上」という2つのタブがあります。本稿で扱った3プランは50名以下向けで、51名以上はIPO準備・中堅〜大企業向けとして別枠になっています。

51名以上の場合、詳しいサービス内容や料金体系は無料見積もりで案内されるとされ、金額は公開されていません。したがって「金額が全部公開されている」というのは50名以下の範囲での話です。50名前後の会社は、両方の窓口に当たって比べる価値があります。

なお、ひとり法人プランには条件が付いています。注記には、マネーフォワード クラウドの管理コンソールの「ユーザー」画面に登録されている人数が、士業アカウントを除いて1名の場合に限り契約が可能だと記載されています。顧問税理士のアカウントは人数に数えない、という読み方になります。

12サービスをまとめて使える前提

料金ページには「クラウド経費を含む12サービスを、初期費用0円・月々2,480円〜利用できます」と記載されています。つまりこの金額は経費精算単体の価格ではなく、マネーフォワード クラウドのサービス群を含む契約の価格です。

会計・請求書・給与などをまとめて使う予定があるなら、この点は大きな利点になります。経費精算だけを比べると割高に見える場合でも、他のサービスを別々に契約している会社なら、まとめたときの総額で判断が変わります。

逆に、会計は別の製品で固定されていて経費精算だけを足したい会社にとっては、使わないサービスの分まで含んだ価格に見えます。それでも初期費用0円で月2,480円からという水準なので、単体の製品と比べても不利にはなりにくい価格帯です。

プランに含まれる機能

プラン詳細の表には、基本料金の下に機能の行が並んでいます。経費明細の自動取得、出張申請・購買申請など各種ワークフロー、領収書画像データの自動取得、ICカードから交通費入力、経路検索から交通費入力、領収書オンラインチェック、振込API・総合振込対応、不備入力防止、経費の可視化です。

交通費の入力に「ICカードから」と「経路検索から」の2つが並んでいるのは実務的です。ICカードを持たない社員や、ICカードを使わない移動(タクシー、社用車、飛行機)は経路検索から入れることになります。両方が揃っていないと、どちらかの経路で手入力が残ります。

「振込API・総合振込対応」は、精算の支払いまで含めた項目です。承認された精算をそのまま振込データにできるなら、経理が振込データを作り直す工程が省けます。銀行のインターネットバンキングとの接続条件は、見積もりの段階で確認してください。

マネーフォワード クラウド経費の公式製品ページ。経費精算システムとしてサービスが紹介されている
マネーフォワード クラウド経費の公式製品ページ。料金は別ページで、契約条件は利用規約で公表されています。出典:マネーフォワード クラウド経費 製品ページ

途中解約でも残期間の料金は発生する

利用規約には、料金と解約に関する条項が明記されています。第9条第5項では、サービス利用契約は有効期間終了日までに解約をしない限り、終了日の経過時に従前と同一内容で自動更新するとされています。そして、途中解約した場合でも当該契約の残期間に対応する利用料金は発生し、日割計算等による精算および返金は行わないと書かれています。

条項利用規約の記載
第9条第5項有効期間終了日までに解約しない限り自動更新。途中解約でも残期間の利用料金は発生し、日割精算・返金は行わない
第9条第6項別途定める場合を除き、支払われた利用料金の返金には一切応じない
第9条第3項利用料金の支払を遅滞した場合、年14.6%の割合による遅延損害金を支払う
第9条第4項法令により発行が義務付けられている場合を除き、利用料金について領収書等を発行しない
第14条第3項途中で退会した場合でも残期間に対応する利用料金は発生し、日割精算・返金は行わない

年払いを選ぶ場合、この条項の意味は明確です。1年分を先に払い、途中でやめても戻ってきません。年払いの割引18,000円は、この拘束の対価と考えるのが素直です。試用の段階なら月払い、方針が固まってから年払いという進め方が安全です。

第9条第4項も実務に効きます。領収書等を発行しないと明記されているため、経費として計上する際の証憑をどうするかを経理と確認しておく必要があります。

退会後にデータは引き渡されない

利用規約の第14条には、退会後のデータについての条項があります。第5項では、退会後も当社は退会したサービスに係るユーザーアカウントや提供されたデータ等その他一切の情報を保有もしくは削除し、または規約に基づき利用できるとされています。

さらに第7項には、退会後、当社は契約者が提供したデータ等その他一切の情報を引渡さないものとし、契約者はこれを異議なく承諾すると明記されています。第6項では、再度登録しても退会前のデータは引き継がれないと書かれています。

したがって、乗り換えを決めたら退会する前に必要なデータを自分で出力する必要があります。経費の明細、証憑の画像、承認の履歴のうち、どれをどの形式で出せるかを、契約前の段階で確認しておいてください。電子帳簿保存法に対応した保存をしている場合、法定の保存期間との関係で必須の作業になります。

稼働率99.5%の保証と減額の仕組み

利用規約の第15条には、サービス継続性保証が定められています。有料で利用している契約者に対し、サービスの稼働時間を99.5%以上維持することを保証するという内容です。

1か月間(当月1日から末日まで)の「使用不能時間」が3.6時間(1か月の時間の0.5%に相当)を超えた場合、契約者は使用不能時間を申請でき、適正と認められれば翌月分の月額固定課金料金が減額されます。減額の料率は、3.6時間を超え7.2時間以下で20%、7.2時間を超える場合は40%です。年間契約の場合は、年間利用料金を月割計算した1か月あたりの利用料金を月額固定課金料金として計算するとされています。

ただし「使用不能時間」の定義には条件があります。全契約者の5%を超える割合でサービス停止状態が発生した時間を指すとされているため、自社だけが使えなかった時間は対象になりません。また、申請しなければ減額されない仕組みです。障害が起きた日時を記録しておく運用にしておくと、申請の根拠になります。

人数を変えたときの年額

公開されている価格から、人数別の年額を計算すると次のようになります。ビジネスプランの基本料金(年払い・月あたり6,480円)に、6名以上の追加分(1名500円)を足した単純計算です。全員がアクティブユーザーになる前提で置いています。

アクティブユーザー数月あたりの合計年額(年払いの一括支払ベース)
5名6,480円77,760円
10名8,980円107,760円
20名13,980円167,760円
30名18,980円227,760円
50名28,980円347,760円

50名で年額347,760円という水準は、初期費用がある製品や下限のある製品と比べると、中規模まで直線的に伸びる形です。人数が読めていれば予算も読めます。

ただし、この表は全員が毎月アクティブになる前提です。実際には、月によって申請しない社員がいれば、その分は課金されません。逆に承認者は操作しなくてもカウントされるので、上振れと下振れの両方が起きます。予算は上の表で組み、実績で調整するのが現実的です。

導入効果のシミュレーションが用意されている

料金ページには「マネーフォワード クラウド経費の導入効果を概算」という項目があり、経費精算を行う人数と月間の領収書件数をもとにコスト削減効果の目安をシミュレーションできると案内されています。ページ上部のメニューにも「簡単見積もり」が置かれています。

この2つは目的が違います。簡単見積もりは支払う金額を出すもので、導入効果の概算は削減される工数を金額に換算するものです。稟議では両方が要ります。支払う額だけを出すと、費用の話で終わってしまうためです。

ただし、削減効果の概算は前提の置き方で大きく変わります。1件あたりの処理時間を何分と置くか、担当者の時間単価をいくらと置くかで結果が動きます。出てきた数字をそのまま使うのではなく、前提を自社の実測値に置き換えてから社内へ出してください。少なくとも、月間の領収書件数だけは実測の数字を入れられます。

契約後に効いてくる規約の条項

利用規約には、契約の期間や解約以外にも、押さえておくと後で困らない条項があります。第27条の規約改定では、変更内容が規約の内容に実質的に影響しない場合、契約者の一般の利益に適合する場合、契約をした目的に反せず変更の必要性や内容の相当性などに照らして合理的な場合には、契約者の承諾を得ることなく規約を変更できるとされています。

第2号と第3号による変更の場合は、効力発生の相当期間前までに、変更する旨と変更後の内容、効力発生時期をウェブサイト等への掲載その他の方法で通知するとされています。第1号(表現の変更や誤字の修正など)の場合は、掲載した時点で効力が発生します。通知を受け取る宛先を、担当者個人ではなく共有のメールアドレスにしておいてください。

紛争になったときの取り決めも明記されています。準拠法は日本法で、規約に起因または関連する一切の紛争については東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とするとされています。地方の会社が争うことになった場合、東京での対応が前提になります。

1か月無料で確かめること

初期費用0円で、ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で利用できると案内されています。1か月あれば、月次の締めを1回まわせます。試用の期間としては、機能を触るだけでなく実際の締めを通せる長さです。

確かめる優先順位は、第一に自社の会計ソフトへ仕訳が取り込めるか、第二にICカードと経路検索の両方で交通費が入力できるか、第三に承認のフローが社内の職務分掌と合うかの3つです。とくに1つめは、月次の締めまで通さないと分かりません。

あわせて、権限を実際に設定してアクティブユーザーの数え方を確認してください。承認者に権限を付けた月に、その人がカウントされるかどうかは、請求の実績で確かめるのが確実です。無料期間中に権限設計を固めておけば、課金が始まってからの想定外が減ります。

他の経費精算システムと比べるときの分かれ目

マネーフォワード クラウド経費が向くのは、次のいずれかに当てはまる会社です。第一に、従業員50名以下で、公開価格のまま社内の予算を組みたい会社。第二に、マネーフォワード クラウドの他のサービスも使う、または使う予定がある会社。第三に、承認者が少なく、アクティブユーザー数を抑えられる会社です。

この製品の位置づけを一言でいえば、5製品の中で「小さく始めて中規模まで直線的に伸ばせる」枠です。初期費用がなく、1名から契約でき、人数が増えても1名500円で積み上がります。下限のある製品や件数で課金する製品と違い、金額の予測がしやすいのが特徴です。

逆に、承認者を多く置く組織や、51名以上で見積もりが必要な規模では、公開価格の利点が薄れます。件数課金の製品や、人数帯で決まる製品と、同じ前提でそろえて比べてください。比べ方は経費精算システムの料金比較で扱っています。

見積もりの前に決める3つ

決めること数え方効いてくる場所
承認権限・管理権限を持つ人数役職ではなく、システム上の権限で数える操作しなくてもアクティブユーザーになる
毎月申請する人数繁忙期の最大月で数える6名以上の追加分(500円/名)
年払いか月払いか1年使う見込みがあるか18,000円の差と、途中解約時の扱い

3つめの年払いと月払いの選択は、金額だけの問題ではありません。年払いを選ぶと1年分を先に払い、途中で解約しても残期間の料金は戻りません。18,000円の差額に対して、1年間このシステムを使い続ける確度がどれくらいあるかという判断になります。初めて経費精算システムを入れる会社なら、最初の1年は月払いにして、運用が定着してから年払いへ切り替えるほうが安全です。

1つめを最初に置いたのは、ここが最も見落とされるためです。「申請するのは営業10人だけ」と考えていても、承認者と管理者を足すと15人になることがあります。権限の設計と料金がつながっている製品なので、権限一覧を作ってから見積もってください。導入の進め方は経費精算システム導入・運用・解約の実務手順にまとめています。

まとめ

マネーフォワード クラウド経費は、初期費用0円、年払いでひとり法人プラン2,480円/月、スモールビジネスプラン4,480円/月、ビジネスプラン6,480円/月(いずれも税抜)という公開価格です。アカウント数はそれぞれ1名・3名・5名で、6名以上は1名につき500円が追加されます。年払いは月払いより18,000円お得と表示され、実額でもちょうど18,000円の差です。従業員51名以上は別枠の見積もりになります。

課金の単位はアクティブユーザー数で、その月に操作しなかった一般権限のユーザーは課金されません。ただし管理権限と承認権限を持つユーザーは、操作しなくてもアクティブユーザーとして数えられます。利用規約では、途中解約でも残期間の料金が発生し日割精算・返金は行わないこと、退会後にデータを引き渡さないことが明記されています。年払いを選ぶ前と、乗り換えを決めた時点で、この2つを必ず確認してください。

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公式一次情報

価格・プラン構成・規約は改定されます。申し込みの直前に、公式ページと利用規約で最新の内容をご確認ください。

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