オンライン秘書の契約時間は何に使われるか|打ち合わせ・報告・待機の扱いを5社の公式回答で確認【2026年】

オンライン秘書の契約時間の扱いを4枚のカードで示した図。計上に含まれるものは打合せ・報告、待機時間は計上される、繰り越しは4通り、超過の刻みは1時間と10時間

オンライン秘書の料金は、ほぼすべて「月に何時間」という単位で決まります。ところが、その時間が何に使われるかは各社で違います。30時間を契約したからといって、30時間ぶんの作業が進むとは限りません。見積もりの段階でこの差を織り込んでいないと、実際に使ってみて「思ったより進まない」という結果になります。

この記事では、フジ子さん・タスカル・HELP YOU・i-STAFF・CASTER BIZの5サービスが公式に書いている内容だけを使い、契約時間が何にどう消費されるかを整理します。扱うのは、作業以外に引かれるもの、待機の扱い、計上の最小単位、余ったときの行き先、足りないときの増え方の5点です。情報はすべて2026年10月20日に公式の料金ページ・よくあるご質問・利用規約で確認したもので、記載が見つからなかった項目は空欄にせず「確認できなかった」と書いています。

先に結論

  • 打ち合わせ・報告・チーム内の情報共有も契約時間から引かれる。これを明文で書いているのはフジ子さんです。他社は同じ趣旨の記載を公式ページで確認できませんでした。
  • 待機しているだけの時間も計上される。フジ子さんとタスカルは、希望して待機させた場合は作業が発生しなくても計上すると回答しています。
  • 切り上げの単位が実質単価を変える。HELP YOUは1時間単位、タスカルは10時間単位で切り上げます。5時間だけの超過なら、同じ単価でも負担はまったく違います。
  • 余った時間の行き先は4通り。無料で繰り越せる、有料で繰り越せる、初月だけ繰り越せる、繰り越せない、に分かれます。
  • 月の時間数は「作業の合計」ではなく「作業+付随時間」で決める。見積もりの作り方を最後に示します。

契約時間は作業時間と同じではない

外注の見積もりを作るとき、多くの人は依頼したい作業を並べて所要時間を足します。ところがオンライン秘書では、その合計がそのまま必要な契約時間にはなりません。業務委託という形をとる以上、依頼を正しく伝えるためのやりとりと、結果を受け取るためのやりとりが必ず発生するからです。

フジ子さんはこの点をよくある質問で明示しています。「実際の作業にかかる時間のほかに契約時間を使うことはありますか」という問いに対し、打ち合わせ、アシスタントがチーム内で情報を共有する時間、報告の時間もすべて契約時間を使用すると回答しています。チーム制をとっているサービスでは、窓口となるアシスタントが受けた依頼を実作業の担当者へ渡す工程が入るため、この共有の時間が無視できない量になります。

他の4サービスについては、同じ趣旨の記載を公式ページで見つけられませんでした。書かれていないことは「引かれない」という意味ではありません。同じ業務委託の構造をとっている以上、何らかの形で時間が使われている可能性のほうが高く、むしろ公開されていないぶん見積もりに織り込みにくいとも言えます。契約前の打ち合わせで確認しておく項目です。

待機している時間の扱い

電話の一次受けや、決まった時間帯に即応してほしい依頼では、実際に手を動かしていない待機の時間が発生します。これを計上するかどうかは、公式に回答している2社で扱いが一致しています。

フジ子さんは、待機が必要な業務を希望した場合は待機時間も計上の対象になるとし、受電対応を例に挙げたうえで、待機中に依頼がなくても計上されると書いています。タスカルは、通常は依頼業務を遂行するために稼働した時間を計上するとしたうえで、希望する場合は待機時間を計上してスタッフを待機させることも可能で、その場合は作業が発生しなくても計上すると回答しています。

電話の一次受けだけを目的にオンライン秘書を契約すると、時間の使い方としては効率が落ちます。月30時間を契約して、平日の9時から18時まで待機させると、1日あたり9時間なので4日で使い切る計算になります。実際に電話が何本かかってきたかに関係なく、待機しただけで消えていきます。

電話を受けること自体が目的なら、件数で課金する電話代行のほうが費用の見通しが立ちます。オンライン秘書は、受けたあとの処理(折り返しの手配、日程調整、台帳への記録)を含めて任せたい場合に向く仕組みです。

計上の最小単位

5分で終わる依頼を出したとき、5分として計上されるのか、15分や30分に切り上げられるのかは、細かい依頼が多い会社ほど効いてきます。

フジ子さんは、依頼に関連した作業時間を分単位で計上するとサービス概要ページに書いています。1つのタスクが数分内に収まる細かい作業でも気兼ねなく依頼できる、という説明が添えられています。残る4サービスについては、計上の最小単位を公式ページで確認できませんでした。

最小単位が公開されていない場合、見積もりでは最悪のケースを想定しておくのが安全です。仮に15分単位で切り上げられるなら、5分の依頼を月に40件出すと、実際には200分の作業でも600分(10時間)として計上される計算になります。細かい依頼を大量に出す運用を考えているなら、契約前に最小単位を確認しておく価値があります。

フジ子さんの公式料金プランページのキャプチャ画面。トライアル・PLAN20・PLAN30・PLAN50の契約期間、プラン時間、月額料金、通常アシスタント作業目安が表になっている
フジ子さん「料金プラン」(https://fujiko-san.com/price/)の公式キャプチャ。2026年10月20日取得。表の一番下に「通常アシスタント作業目安」として1時間/日、1.5時間/日、2.5時間/日という行があり、月の時間数を日あたりに割り戻した目安が示されています。

余った時間はどこへ行くか

繰り越しの扱いは5サービスで4通りに分かれます。料金ページだけを見ていても分からず、よくあるご質問か利用規約を読まないと判断できません。

表1 余った時間の行き先(2026年10月20日時点)
型 サービス 条件 どこに書かれているか
無料で繰り越せる タスカル 契約期間中は翌月以降へ回せる。未消化分を使った追加作業も可 よくあるご質問、公式トップページ
繰り越せるプランがある フジ子さん 翌月へ繰り越せるプランがあると記載。対象プランは非公開 料金プランページ、サービス概要
有料で1か月だけ CASTER BIZ 次月にのみ繰越可。1時間あたり500円(税込550円)の事務手数料 サポートページのよくある質問、利用規約
初月だけ HELP YOU 契約時間は1か月で使い切り。初月に限り翌月へ繰り越せる 公式トップページのよくあるご質問
繰り越せない i-STAFF 未行使の時間は期間経過で権利が消滅すると規約に明記 ご利用規約、よくあるご質問

この差は金額に直すと大きくなります。たとえば月30時間を契約して、ある月に10時間しか使わなかったとします。繰り越せないi-STAFFでは20時間ぶんの料金がそのまま消えます。CASTER BIZでは20時間を次月へ回せますが、税込11,000円の事務手数料がかかります。タスカルなら契約期間中はそのまま持ち越せます。

図1 月30時間のうち10時間しか使わなかった月の損得

繰り越せない場合

20時間が消える

月額を30時間で割った単価の3倍を、実際に使った10時間に払っている計算になります

有料で繰り越す場合

税込11,000円

20時間×550円の事務手数料。翌月末日までに使い切る必要があります

無料で繰り越す場合

追加費用なし

契約期間の中でならして使えます

判断の基準

月ごとの振れ幅

毎月の作業量が±20%以内に収まるなら繰り越しの有無は気にしなくてよく、倍半分に振れるなら繰り越しの条件で選ぶ価値があります

事務手数料の金額はCASTER BIZの公式よくある質問に書かれた1時間あたり税込550円をもとにした計算です。

足りない時間はどう増えるか

反対に、契約時間を使い切ってしまったあとの扱いも各社で違います。ここで効くのは単価そのものより、何時間単位で切り上げるかです。

表2 超過したときの単価と刻み(2026年10月20日時点)
サービス 刻み 単価 上限
HELP YOU 1時間単位(端数切り上げ) 1時間あたり4,000円(税抜) 公式ページで確認できず
フジ子さん 公式ページで確認できず 時間単価の1.5倍 当月の利用時間の2倍、またはデポジットをした時間まで
タスカル 10時間単位(切り上げ) 割増料金の設定なし 10時間から300時間以上まで対応と記載
i-STAFF カスタマイズプランで対応。金額は公開されていない
CASTER BIZ 時間追加・カスタマイズが可能と記載。金額は公開されていない

5時間だけ超過した場面を考えます。HELP YOUは1時間単位なので5時間ぶん、税抜20,000円です。タスカルは10時間単位で切り上げるため、5時間の超過でも10時間ぶんの追加チャージになります。年間プランなら27,500円で、5時間しか使わなければ実質単価は倍になりますが、追加した10時間を繰り越して翌月に使い切れば単価は元に戻ります。

フジ子さんは上限を公開している点が独特です。当月の利用時間の2倍までという条件があるため、PLAN30(30時間)を契約していれば最大60時間まで、という見通しが契約前に立ちます。繁忙期にどこまで伸ばせるかを先に知りたい場合、この情報の有無が判断を分けます。

タスカルの公式サイトの料金プラン部分のキャプチャ画面。3ヶ月プラン44,000円、6ヶ月プラン33,000円、年間プラン27,500円が、いずれも10時間あたりの金額として3枚のカードで並んでいる
タスカル「プラン・価格」(https://taskar.online/)の公式キャプチャ。2026年10月20日取得。カードの下の注記に「超過分は、プラン毎の10時間単位で加算(切り上げ)させていただきます。」とあり、刻みが10時間であることが読み取れます。

月の時間数をどう見積もるか

ここまでの内容をふまえると、必要な契約時間は「依頼したい作業の合計」ではなく、それに付随時間を足した量になります。公式に数字が出ているわけではないので、以下は見積もりの組み立て方の提案です。

図2 契約時間を見積もるときに足すもの

  • 依頼したい作業の合計時間1件あたりの所要時間に月の件数を掛けて足します。自社でやったときの実績があるなら、それをそのまま使うのが近道です。
  • 最初の月の立ち上げ分業務の説明、手順の確認、マニュアルの作成に時間が使われます。マニュアル作成を依頼する場合、その作業自体が契約時間から出ます。
  • 毎月の打ち合わせと報告月次の定例やレポートの作成に使われる時間です。フジ子さんは明文で契約時間から引くとしています。
  • チーム内の情報共有チーム制のサービスでは、窓口から実作業の担当者へ渡す工程が入ります。
  • 待機が必要な業務があるなら、その時間帯の長さ実際の作業量ではなく、待機させる時間そのものが計上されます。
フジ子さんの料金ページは、20時間を1時間/日、30時間を1.5時間/日、50時間を2.5時間/日という作業目安に換算しています。日あたりに割り戻すと、どのくらいの量を任せる想定なのかが掴みやすくなります。

初月だけ別枠になるケースもあります。フジ子さんを運営するBPOテクノロジー株式会社は、経理に特化した「ライト経理」の案内の中で、初月は通常の月次業務に加えて現在の経理状況や会計ソフトの運用方法、必要資料、共有方法、業務フローを確認・整理する導入作業を行うため、通常契約とは別に初月導入費が発生し、導入作業は10時間程度が目安だと書いています。月10時間のプランを使う場合、初月は実質20時間ぶんの費用がかかる計算です。

残時間が見えるかどうか

繰り越しや超過の判断をするには、いま何時間使っているかが見えている必要があります。月末になって「使い切れていなかった」と気づいても、繰り越せないサービスでは手遅れです。残時間の確認手段を公開しているのは3社でした。

タスカルは、毎月の契約時間・残時間・アシスタントの稼働時間・業務内容を随時オンラインで確認できると回答しています。HELP YOUも、毎月の契約時間とアシスタントが稼働した時間をオンライン上で確認でき、業務内容・稼働時間・残時間などを都度確認できると書いています。i-STAFFはタスク管理にクラウドツールを使っており、現在の進捗状況を即座に確認できるとしたうえで、各種クラウドツールの導入については自社のスタッフが案内すると回答しています。

フジ子さんとCASTER BIZについては、残時間をどう確認するかの記載を公式ページで見つけられませんでした。ただしフジ子さんは、引き継ぎなどで使用した時間を希望があれば報告すると回答しており、内訳を求められる余地があることは読み取れます。残時間の見え方は、繰り越しの条件が厳しいサービスほど重要になります。繰り越せないi-STAFFや、翌月末日で消滅するCASTER BIZでは、月の半ばに残時間を把握して依頼を調整する運用が前提になるからです。

1日あたりに割り戻すと量が見える

月20時間、月30時間という数字は、日あたりに割り戻すと実感が掴みやすくなります。公式が換算を示しているのはフジ子さんとHELP YOUです。

フジ子さんの料金ページは「通常アシスタント作業目安」として、PLAN20(20時間)を1時間/日、PLAN30(30時間)を1.5時間/日、PLAN50(50時間)を2.5時間/日と示しています。営業日を20日として計算した値だと読めます。HELP YOUの1名専属プランは、公式の比較表で「毎日2-3時間稼働し、柔軟にサポート」と説明されており、30時間なら1日1.5時間、60時間なら1日3時間に相当します。

この換算を使うと、依頼の出し方も見えてきます。1日1時間ぶんの作業しか出せないのに月50時間を契約すれば、使い切れずに終わります。逆に、1日3時間ぶんの事務作業が毎日発生しているなら、月60時間でなければ足りません。最小単位が月10時間のタスカルとフジ子さんであれば、1日30分に満たない量から始められるため、まず小さく出して実際の消費を測るという進め方もできます。

契約前に確認する5つの質問

公式ページに書かれていない項目は、見積もりの打ち合わせで聞くしかありません。5サービスを横断して見たとき、公開状況にばらつきがあり、かつ費用に直結するのは次の5つでした。

表3 公開状況にばらつきがある項目と、聞くべきこと
確認する項目 公開している社 聞き方の例
打ち合わせ・報告は契約時間に入るか フジ子さん 月次の定例と報告書の作成は契約時間から引かれますか
計上の最小単位 フジ子さん(分単位) 10分で終わる依頼は何分として計上されますか
繰り越しの可否と費用 5社すべて(条件は異なる) 使い切れなかった時間はいつまで有効で、手数料はかかりますか
超過の刻みと単価 HELP YOU、フジ子さん、タスカル 1時間だけ超過した場合、何時間ぶんとして請求されますか
税区分 フジ子さん、i-STAFF、CASTER BIZ 提示いただいた金額は税込ですか、税別ですか

税区分は見落としやすい項目です。タスカルとHELP YOUは基本料金に税区分の表記がなく、HELP YOUに至っては超過料金だけ「税抜」と明記されています。消費税10%は、年間契約なら数万円から十数万円の差になります。

各サービスの時間の扱いを1社ずつ詳しく見たい場合は、フジ子さんの料金と条件、タスカルの料金と条件、HELP YOUの料金と条件、i-STAFFの料金と条件、CASTER BIZの料金と条件にそれぞれの公式記載をまとめています。料金と契約期間を横断で比べた一覧はオンライン秘書比較5選にあります。

出典(いずれも2026年10月20日に確認)

フジ子さん「料金プラン」https://fujiko-san.com/price//「サービス概要」https://fujiko-san.com/service//「よくあるご質問」https://fujiko-san.com/faq/

タスカル「プラン・価格」https://taskar.online//「FAQ 契約について」https://taskar.online/faq/contract/

HELP YOU 公式トップページのよくあるご質問https://help-you.me//「料金プラン」https://help-you.me/pricing/

i-STAFF「ご利用規約」https://i-staff.jp/terms//CASTER BIZ「サポート」https://cast-er.com/support/

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