desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)は、株式会社ネオジャパンが開発・提供するグループウェアです。クラウド版の料金は1ユーザーあたり月額600円から1,000円で、プランが4つに分かれています。この記事で比較している5製品のなかで、プランの選択肢が最も細かい製品です。
選択肢が多いということは、選び方を間違えると余計に払うということでもあります。この記事では、公式の価格ページ、機能ページ、動作環境ページを2026年9月16日に確認し、4プランの中身、混在できない制約、オプションの単価、そしてほぼ同じ中身が別ブランドで3分の1の価格で売られている事実までを整理しました。
グループウェアのみ
+ビジネスチャット
+ノーコードツール
ノーコード+チャット
提供会社と受付状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | 株式会社ネオジャパン |
| 設立 | 1992年(平成4年)2月29日 |
| 本社 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい二丁目2-1 横浜ランドマークタワー10階 |
| 上場 | 東京証券取引所 プライム市場(コード3921) |
| 資本金 | 2億9,902万円(2026年1月31日現在) |
| 従業員 | 連結322名(2026年1月31日現在) |
| 事業内容 | グループウェアを中心とするソフトウェアの開発、クラウドサービスの運営、ライセンス販売など |
| 受付状況 | クラウド版・パッケージ版ともに新規受付中 |
国内のグループウェア専業ベンダーとしては歴史が長く、決算期は1月末です。パッケージ版も継続して提供されており、サイボウズのGaroonのようにパッケージ版の販売終了時期が公表されている状況とは異なります。自社サーバーでの運用を続けたい組織にとっては、この点が選定の材料になります。
4つのプランで何が変わるか
プランの差は、グループウェア本体ではありません。どのプランでもグループウェアの機能は共通で、そこに何を足すかで金額が変わります。
差額の構造を見ると、ノーコードツールが200円、ビジネスチャットが160円という計算になります。ライト600円にチャットを足すと760円、ライトにノーコードを足すと800円、両方足すと1,000円です。単純な足し算では960円になるはずが1,000円なので、両方を選ぶ場合は40円分だけ割高になります。そのかわりプレミアムにはChatLuck用のディスク容量1GB×ユーザー数が付きます。
異なるプランを混在させることはできない
公式価格ページの注記に「5ユーザーから1ユーザー単位で契約いただけます。異なるプランの組み合わせは行えません」と明記されています。これは見落とすと設計をやり直すことになる制約です。
たとえば営業部20人だけAppSuiteで案件管理を作りたい、という要件があるとします。この場合、営業部だけスタンダード、他部署はライト、という契約はできません。全社100人をスタンダードにするか、全社100人をライトにして営業部の要件をあきらめるかの二択です。100人で比べると、全社ライトが月60,000円、全社スタンダードが月80,000円で、差は月20,000円、年240,000円になります。
一部の部署だけ高い機能を使いたいという要件が強いなら、部署単位で契約を分けられるkintoneのような製品のほうが構造的に合います。kintoneは「一部の部署、一部の業務から小さく運用開始できます」とサイボウズが説明しており、Garoonと人数をそろえる必要もありません。
ディスク容量は2本立てになっている
容量の数え方が他製品と違います。desknet’s NEOは標準ディスク容量とドライブ容量が別枠です。
| 容量の種類 | 標準の割り当て | 増設 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 標準ディスク容量 | 5GB×ユーザー数 | 20GBごとに月2,000円 | desknet’s NEOとAppSuiteで共有 |
| desknet’sドライブ容量 | 1GB×ユーザー数 | 20GBごとに月2,000円 | 標準ディスク容量とは別枠 |
| ChatLuck用容量 | 1GB×ユーザー数 | 公式価格ページに記載を確認できず | プレミアム・チャットプラスのみ。標準ディスク容量とは別に提供される |
50人でプレミアムを契約した場合、標準250GB、ドライブ50GB、ChatLuck用50GBで合計350GBになります。Garoonやkintoneの250GB(5GB×50人)と比べると100GB多い計算です。この記事で扱う5製品のなかでは、1人あたりの標準容量が最も大きい構成になります。
増設時の注意点も公開されています。価格ページの注記に「ディスクの増設には一時的なサービス停止が発生します」とあります。業務時間中に増設する運用は取れないため、容量が逼迫してからの対応ではなく、余裕をもった計画が必要です。
標準で使える機能の範囲

公式の機能ページでは、主要機能が用途ごとに分類されています。情報集約・掲示板がポータルとインフォメーション、申請・報告・意見交換がワークフロー・回覧/レポート・アンケート、予定管理・会議準備がスケジュールと設備予約、業務連絡がウェブメールと伝言/所在、業務アプリ作成がAppSuite、災害対策が安否確認です。連携・その他としてMicrosoft 365連携、スマートフォン対応、文書管理、ファイル転送が並びます。
この一覧で他製品と差が出るのは「アンケート」と「安否確認」です。サイボウズ Officeの機能一覧にも、Garoonのユーザー機能一覧にも、安否確認は標準機能として掲載されていません。災害時の従業員の安否集計を別のサービスで契約している場合、desknet’s NEOに寄せると1契約に集約できる可能性があります。
拡張機能として別枠で案内されているのは、ビジネスチャット(ChatLuck)、生成AIアシスタント(neoAI Chat for desknet’s)、ウェブ会議、勤怠管理効率化(タイムカード+CLOUZA)、スマートフォンカレンダー同期、クライアント認証、交通費・経費精算、メールサービス(WebARENA)です。グループウェア本体でどこまで賄い、どこから別サービスに任せるかの線引きが、公式ページの構成そのものに表れています。生成AIについては、SaaSプランが50ユーザーから180,000円、desknet’s NEO連携に必要なAPI連携オプションが80,000円と、本体の料金とは桁が違う価格帯です。人数の少ない組織が気軽に足せる位置づけではありません。
AppSuiteで作れるもの
AppSuiteはスタンダード以上に含まれるノーコードツールです。公式ページでは「自社の業務に合わせて機能を無制限に増やせるアプリ」と説明され、作成例が用途別に挙げられています。
営業・勤怠まわり
契約・資産管理
マスタ管理
業務別データ管理
ただし、AppSuiteが「アプリを無制限に増やせる」という説明は、データ量まで無制限という意味ではありません。AppSuiteのデータは標準ディスク容量をdesknet’s NEO本体と共有するため、アプリを増やすほど容量を消費します。容量設計はアプリの数ではなく蓄積するデータ量で見る必要があります。
オプションの単価と契約の条件
公式価格ページに単価が掲載されているオプションを抜粋します。最低契約数が設定されているものが多いため、金額だけでなく条件も合わせて確認します。
| オプション | 月額(税抜) | 最低契約の条件 |
|---|---|---|
| クライアント認証 | 1デバイス 200円 | 5デバイスから |
| ディスク増設 | 20GB 2,000円 | 増設時に一時的なサービス停止が発生 |
| ドライブ容量増設 | 20GB 2,000円 | ― |
| ChatLuck(単体追加) | 1ユーザー 300円 | 5ユーザーから/1ユーザー単位 |
| タイムカード+CLOUZA | 10ユーザー 2,000円 | 20ユーザーから/10ユーザー単位 |
| 有休管理+申請承認 | 10ユーザー 1,500円 | タイムカード+CLOUZAと同じユーザー数 |
| Sync for smartphones | 1ユーザー 200円 | 5ユーザーから |
| WebARENA(メール) | 1アカウント 200円 | 25〜1,000アカウント/1アカウント単位 |
| 交通費・経費精算 | 1ユーザー 100円 | 基本プランと同ユーザー数での契約 |
| RoomMgr(会議室予約表示) | 20,000円 | iPad端末用のユーザーを基本プランの契約人数に含める必要がある |
| ウェブ会議 | 1会議室 10,000円 | 最大10会議室、1会議室につき最大5名(5か所)まで同時参加 |
| moconavi Browser | 基本料金 15,000円+1ID 280円 | 10IDから |
ChatLuckの単体追加は1ユーザー300円です。ライト600円にChatLuckを足すと900円で、チャットプラスの760円より140円高くなります。チャットを使うことが決まっているなら、あとから足すよりチャットプラスを選ぶほうが安く収まります。
なお、オプションの組み合わせには併用できるものとできないものがあると公式に注記されており、詳細はPDFの対応表で公開されています。複数のオプションを前提に見積もるときは、この対応表を先に確認してください。
動作環境
| 区分 | 対応環境 |
|---|---|
| 本体版(PC) | Windows(Edge、Chrome、Firefox)/macOS(Safari)/Android OS(Chrome)/iPadOS(Safari) |
| 本体版(タブレット) | Android OS(Chrome)/iPadOS(Safari) |
| モバイルアプリ版 | Android OS/iPadOS |
| モバイルブラウザ版 | Android OS(Chrome)/iOS(Safari) |
対応ブラウザの構成で特徴的なのは、PC向けの本体版がAndroid ChromeとiPadOS Safariも対象に含んでいる点です。タブレットから本体版の画面を開く運用が正式にサポートされているため、現場でiPadを配っている組織では、モバイル専用画面に切り替えずに同じ画面を使えます。一方、モバイルアプリ版の対応OSとしてiOSではなくiPadOSが記載されており、スマートフォン向けにはモバイルブラウザ版(iOS Safari)が案内されています。iPhoneでアプリを使いたい場合は、公式ページの表記を申し込み前に確認しておくほうが安全です。
クラウド版の制限事項は「サービス仕様・制限事項」としてPDFで公開されており、公式ページには「各種仕様・制限事項について、クラウド版では本資料に記載されている内容が優先されます」と注記されています。Webページの説明とPDFで食い違った場合はPDFが優先される、という意味です。契約前に確認すべき制限がある場合は、このPDFまで開く必要があります。
J-MOTTOとの関係を知っておく
desknet’s NEOを検討する際に必ず知っておきたいのが、同じシステムを採用した別ブランドのサービスが存在することです。J-MOTTOグループウェアがそれにあたります。
J-MOTTOの公式サイトには「国内最大級の導入実績を誇る大人気グループウェア『desknet’s NEO』のシステムを採用したクラウドサービスです」「リスモン・ビジネス・ポータルは2000年よりネオジャパン社のパートナーとしてdesknet’s NEOのクラウド版を『J-MOTTO グループウェア』の名称で提供しております」と書かれています。価格の比較もJ-MOTTO側が自ら掲載しており、「ディスク容量を300MB〜とコンパクトにして、1ユーザーあたり月額220円(税込)と低価格を実現」「(参考:desknet’s NEOクラウド 月額660円/1ユーザー・5GB)」とあります。
desknet’s NEO を選ぶ理由
J-MOTTO を選ぶ理由
J-MOTTO側は非提供の機能として「操作ログ機能、PC用デスクトップアプリ、一部標準機能、セキュリティ有償オプション(端末認証他)」を明記し、バージョンについても「2026年6月現在、1世代の差があります」と公表しています。つまり価格差は、機能と容量とバージョンの差と引き換えです。どちらが優れているという関係ではなく、要件で分かれます。
他製品と比べた強み
公式情報から確認できた優位点
- プランの選択肢が4つ。他4製品は2〜3コースで、ノーコードとチャットを個別に選べるのはこの製品だけ
- 5ユーザーから契約できる。Garoonとkintoneは10人から
- 標準容量が5製品で最大。5GB×ユーザー数に加えてドライブ1GB×ユーザー数が別枠
- 安否確認が標準機能。サイボウズ OfficeとGaroonの機能一覧には掲載されていない
- ビジネスチャットを同じ契約に含められる。チャットプラス760円またはプレミアム1,000円
- パッケージ版の終了時期が公表されていない。自社サーバー運用を続ける選択肢が残る
他製品と比べた弱み
条件によって不利になる点
- プランの混在ができない。部署ごとに違うプランという設計が取れず、全社で上の要件に合わせるか妥協するかになる
- オプションに人数の縛りがある。交通費・経費精算は基本プランと同ユーザー数、RoomMgrはiPad用ユーザーを契約人数に含める必要がある
- ディスク増設に一時停止が伴う。業務時間中の増設ができない
- 同等の中身が3分の1の価格で提供されている。操作ログと容量が不要ならJ-MOTTOのほうが費用面で有利
- 制限事項がPDF側に寄せられている。Webページだけでは契約前の確認が完結しない
- 多言語対応の記載を確認できなかった。Garoonのような4言語対応の案内は公式ページで見つからなかった
向く会社と、向かない会社
| 条件 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 社員5〜数百人、全社で同じ機能を使う | 向く | 5ユーザーから契約でき、プラン混在の制約が問題にならない |
| ファイル共有もまとめたい | 向く | 標準5GB×ユーザー数+ドライブ1GB×ユーザー数で、5製品のなかで最大 |
| チャットも1契約にまとめたい | 向く | チャットプラスまたはプレミアムにChatLuckが含まれる |
| 安否確認を導入したい | 向く | 標準機能として機能一覧に掲載されている |
| 自社サーバーで運用したい | 向く | パッケージ版の販売終了時期は公表されていない |
| 部署ごとに違うプランにしたい | 向かない | 異なるプランの組み合わせは行えないと公式に明記 |
| 費用を最優先したい | 向かない | 同等の中身がJ-MOTTOで約3分の1の単価 |
| 海外拠点がある | 要検討 | 多言語対応の記載を公式ページで確認できなかった |
契約・解約の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初期費用 | 0円 |
| 契約単位 | 5ユーザーから1ユーザー単位 |
| 最低利用期間 | 1ヶ月間 |
| 契約開始日 | 月中での契約は翌月1日から契約開始 |
| 契約単位期間 | 1ヶ月および12ヶ月(neoAI Chat for desknet’sを除く) |
| 無料お試し | 30日間。すべての機能を専用環境で試せる |
| プランの組み合わせ | 異なるプランの組み合わせは不可 |
「月中での契約は翌月1日から契約開始」という条件は、導入日を決めるときに効きます。9月20日に申し込んでも契約開始は10月1日です。期初に合わせて使い始めたい場合は、前月中の申し込みで間に合う計算になります。
解約時の手続きや、解約後にデータをどう扱うかについては、公式の価格ページからは確認できませんでした。移行を前提に検討している場合は、申し込み前に窓口へ確認してください。
よくある質問
途中でプランを変更できますか
プラン変更の可否と手続きについては、公式の価格ページに記載を確認できませんでした。契約単位期間が1ヶ月と12ヶ月から選べることは明記されているため、1ヶ月契約であれば期間の切れ目で見直しやすい構造ではあります。具体的な条件は問い合わせで確認してください。
AppSuiteで作れるアプリの数に上限はありますか
公式ページには「ノーコードツールで、自社に合わせた業務アプリを無制限に増やせます」と書かれています。アプリの数に上限を設ける記載はありません。ただしデータは標準ディスク容量をdesknet’s NEO本体と共有するため、蓄積するデータ量は容量の制約を受けます。
ウェブ会議は何人まで参加できますか
公式の注記に「ウェブ会議の利用可能な会議室数は最大10会議室、1会議室につき最大5名(5ヶ所)まで同時参加可能です」とあります。1会議室10,000円で、5名までという条件です。全社会議のような用途には向かず、少人数の打ち合わせを想定した機能です。
パッケージ版からクラウド版へ移行できますか
公式の価格ページに「パッケージ版からのデータ移行」が個別見積もりのサービスとして掲載されています。「パッケージ版をご利用中のお客さまの環境をクラウドに移行するサービスです」と説明されており、移行の受け皿は用意されています。金額は個別見積もりです。
5ユーザー未満では契約できませんか
できません。公式に「5ユーザーから1ユーザー単位で契約いただけます」と明記されています。3人や4人の組織でも、最低5ユーザー分として月3,000円(ライトの場合)がかかります。
まとめ
desknet’s NEO クラウド版は、600円・760円・800円・1,000円の4プランから、ノーコードツールとビジネスチャットの要否で選ぶ製品です。標準ディスク容量は5GB×ユーザー数に加えてドライブ1GB×ユーザー数が別枠で付き、この記事で扱う5製品のなかで最も余裕があります。安否確認が標準機能に含まれる点も、他社にはない特徴です。
制約として大きいのは、異なるプランを混在できないことです。部署ごとに要件が違う組織では、全社を上位プランに合わせるか要件を落とすかの判断になります。また、同じシステムを採用したJ-MOTTOグループウェアが約3分の1の単価で提供されているため、操作ログと大きな容量が不要なら、費用面では不利な立場に立ちます。
人数ごとの月額を横並びにした一覧はクラウド型グループウェア比較にあります。同じ5ユーザーから契約できる製品はサイボウズ Office クラウド版の料金と条件、大規模向けはGaroon クラウド版の料金と条件、同じシステムの低価格版はJ-MOTTOグループウェアの料金と条件、業務アプリを部署単位で始めたい場合はkintoneの料金と条件をご覧ください。
比較の進め方はグループウェアの選び方、導入後の設定はグループウェアの導入と初期設定、他社からの移行はグループウェアの乗り換えと解約で扱っています。

