安否コールの料金と機能|3クラス・年契約・1人3.3円/日からの条件を検証【2026年】

安否コール 料金と機能 2026年版。3クラス・年契約・1人あたりの日額という副題と、安否回答画面を表示したスマートウォッチ、配信速度54秒の公表値カードを配した紺と青のアイキャッチ

安否確認システムの料金は、月額で示す製品と、1人あたりの単価で示す製品に分かれます。安否コールは両方を併記しており、「月額5,000円から」「1人あたり約3.3円/日」という2通りの表示で規模感を示しています。提供しているのは静岡市の株式会社アドテクニカです。3つのクラスと共通仕様、そして年契約という前提を、公式サイトの記載で整理します。

このページで分かること

  • クラスはスモール・スタンダード・エンタープライズの3つで、対象人数がそれぞれ決まっています。
  • スモールは〜100名で月額5,000円〜(税別・年契約・50名から)、1人あたり3.3円/日です。
  • スタンダードは100〜1,000名で月額15,000円〜、1人あたり5円/日です。
  • エンタープライズは1,000名以上で月額30,000円〜、規模・要件に応じて決まります。
  • 3クラスとも年契約が前提として明記されています。
  • 配信速度は平均54秒と公表されており、2024年能登半島地震における同社実績という注記が付いています。

提供会社と、このサービスの背景

提供元は株式会社アドテクニカです。公式サイトの会社案内によれば、1982年に静岡市で設立され、デジタルコミュニケーション支援とデジタルマーケティング支援のプラットフォーム領域で事業を行っています。代表取締役社長は下村聡氏です。

安否コールは1人あたりの日額を掲示する数少ないサービスですが、他社は月額の総額で掲示することが多く、そのままでは並べられません。人数区分と課金単位をそろえ直した一覧は安否確認システム比較にまとめています。

会社案内には「3.11以前から継続稼働する安否確認クラウド」として18年以上という数字が掲げられています。また「南海トラフ巨大地震の備えが求められる静岡で事業を続ける私たちにとって、BCPも防災も決して特別なテーマではありません」という記述もあります。防災を主題に据えた企業が本拠地の事情を背景に開発してきた製品、という位置づけです。

製品選びにおいて、開発元の継続性は軽視できない観点です。安否確認システムは導入したら10年単位で使い続けるものであり、サービスが終了すれば移行の手間が発生します。運営歴の長さは、それ自体が保証にはなりませんが、判断材料の1つにはなります。

移行の手間を具体的に見ておくと、この観点の重さが分かります。全従業員の連絡先を新しいシステムへ入れ直し、部署とグループを作り直し、自動配信の条件を設定し直し、全員に新しい通知の見た目を周知する。さらに、過去の訓練で蓄積した回答履歴は引き継げないことが多く、運用の連続性も途切れます。数万円の月額差より、移行1回の工数のほうが大きくなることは珍しくありません。

だからこそ、製品を選ぶ段階では「いま安いかどうか」だけでなく、5年後も同じ会社が同じサービスを提供している見込みがあるかを見る意味があります。判断材料になるのは、運営年数、資本の背景、事業の位置づけ(本業なのか周辺事業なのか)といった情報です。安否コールの場合、公式サイトが会社の設立年と事業の位置づけを明示している点は確認しやすい部類に入ります。

料金は3つのクラスで分かれる

公式の料金ページは、クラスごとに対象人数、月額、1人あたりの日額、含まれる機能を並べています。

安否コールの料金ページの画面キャプチャ。スモール・スタンダード・エンタープライズの3クラスと月額が並んでいる
出典:安否コール「料金」。
安否コールの3クラスを、対象人数・月額・1人あたりの日額・含まれる機能に分けて階段状に並べた図
クラスごとに対象人数の帯が決まっている。
クラス 対象人数 月額(税別・年契約) 1人あたり 主な追加機能
スモール 〜100名(50名から) 5,000円〜 3.3円/日、1人月額100円〜 自動配信、パスワードレス認証、スマートウォッチ回答、家族安否・掲示板
スタンダード 100〜1,000名(100名から) 15,000円〜 5円/日、1人月額150円〜 スモールの全機能+手動配信・アンケート、統計・ダッシュボード、GPS・MAP(上位プラン)
エンタープライズ 1,000名以上 30,000円〜 規模・要件に応じて スタンダードの全機能+API・人事システム連携、CSV自動コンバート、オンプレミス対応

公式サイトは、スタンダードクラスを「最多選択」、エンタープライズクラスを「大規模BCP基盤」と位置づけています。100名を超える組織はスタンダード以上になるため、実質的にはここが主力プランということでしょう。

「1人あたり3.3円/日」の読み方

1人あたりの日額で示されると安く感じますが、実際の負担を見るには月額と人数で計算し直す必要があります。

スモールクラスの3.3円/日は、公式サイトが併記している「1人月額100円〜」と整合します。50名で契約した場合、100円×50名=5,000円となり、月額の下限と一致します。つまり3.3円/日は、下限人数で契約したときの単価です。人数が増えれば総額は上がります。

クラス 1人あたり日額 1人あたり月額 月額の下限 下限に相当する人数
スモール 3.3円 100円〜 5,000円〜 50名
スタンダード 5円 150円〜 15,000円〜 100名
エンタープライズ 規模・要件に応じて 規模・要件に応じて 30,000円〜 1,000名以上

注意したいのは、スモールからスタンダードへ上がるときの段差です。100名の組織がスタンダードで契約すると月15,000円。同じ100名をスモールの上限で収められれば、計算上は1人100円で10,000円です。100名という数字は、スモールの上限であると同時にスタンダードの下限でもあるため、どちらで契約できるかは問い合わせて確かめる必要があります。

公式サイトの参考見積もりでは、エキスパート構成について「10円/人/日」と「13円/人/日・400円/人月」という2通りの表示が見られます。表示箇所によって数字が異なるため、上位構成の単価は見積もりで確認してください。

すべてのクラスに共通する仕様

料金ページには、クラスによらず共通する項目が並んでいます。ここに、この製品の性格がよく表れています。

安否コールの全クラス共通仕様として配信速度54秒、パスワードレス認証、スマートウォッチ全プラン対応、権限管理10段階以上、CSV管理2種類を並べた図
共通仕様は5項目。上位クラスでなくても使える。
項目 公表内容 実務上の意味
配信速度 平均54秒(2024年能登半島地震における同社実績) 実災害での実績値として示されている
認証 パスワードレス IDとパスワードを覚えていなくても回答できる
スマートウォッチ 全プラン対応 手がふさがっていても通知に気づける
権限管理 10段階以上・自由設計 拠点や階層に合わせて細かく分けられる
CSV管理 2種類のみ 管理するファイルを絞り、運用の手数を減らす

パスワードレス認証とスマートウォッチ対応が下位クラスでも使えるのは、比較上の特徴です。安否確認で最も多い失敗は「ログインできない」で、年に一度しか使わないシステムのパスワードを覚えている人はほとんどいません。認証の設計は、機能表の見た目以上に回答率へ効きます。

権限管理が10段階以上というのも、この価格帯では細かい部類です。拠点が多い組織や、グループ会社を含めて運用したい組織では、権限の粒度が足りずに困る場面があります。

CSV管理が「2種類のみ」と書かれているのも、運用側から見ると意味のある仕様です。名簿の取り込みや更新で扱うファイルの種類が増えるほど、どれが最新なのか分からなくなります。管理するファイルを絞るという設計は、担当者が交代したときの引き継ぎを軽くします。安否確認システムの運用コストの大半は名簿の維持に費やされるため、ここを単純にしておく価値は小さくありません。

年契約であることの意味

3クラスすべてに「年契約」と明記されています。これは比較の際に必ず押さえるべき条件です。

月単位で解約できる製品であれば、まず1か月使ってみて合わなければやめる、という進め方ができます。年契約の場合、その判断を無料トライアルの期間内に済ませる必要があります。試用の設計が、契約形態によって変わるということです。

検討の段階 年契約の製品でやること 月契約の製品でやること
試用前 登録名簿と検証項目を先に用意する とりあえず始めてもよい
試用中 配信・回答・集計まで通しで試す 使いながら判断する
契約後 1年は使う前提で運用を組む 合わなければ翌月に切り替えられる
見直し 更新月の数か月前から検討する 随時見直せる

年契約が悪いという話ではありません。1年使う前提が固まっているなら、年契約は運用を安定させます。更新手続きの頻度も減ります。問題になるのは、試す前に決めきれない段階で年契約を結んでしまうことです。

他サービスと比較した強み

  • 下位クラスでもパスワードレス認証とスマートウォッチ回答が使える。
  • 権限管理が10段階以上と細かく、拠点や階層に合わせて設計できる。
  • スモールクラスでも家族安否と掲示板が含まれる。
  • 配信速度を実災害での実績値として公表している。
  • 1人あたりの日額が示されており、規模感をつかみやすい。

家族安否が下位クラスに含まれる点は、比較で効いてきます。安否確認サービス2では家族の安否確認がファミリー以上のプラン扱いで、50ユーザーならプレミア8,800円とファミリー10,800円の差になります。家族まで対象にする前提なら、プラン構成の違いを含めて比べ直す必要があります。

認証方式も差が出る部分です。パスワードを使う製品では、年に一度の訓練のたびに「ログインできない」という問い合わせが管理者に集中します。パスワードレスであれば、その手間自体が発生しません。

他サービスと比較した弱み

  • 3クラスとも年契約が前提で、月単位では試せない。
  • 100名規模の月額が15,000円からで、公開価格のある4サービスの中では高めになる。
  • 初期費用の有無が料金ページから読み取れない。
  • 人数ごとの細かい料金表が公開されておらず、下限額のみの表示になっている。
  • 上位構成の1人単価が、表示箇所によって異なる。

2つ目を数字で確認します。100名規模で月額を並べると、ANPICが5,510円、Safetylink24が9,800円、安否確認サービス2のライトが9,800円、安否コールのスタンダードが15,000円からです。基本料金だけを比べれば最も高い部類になります。

ただし、この比較は同じ機能をそろえた状態のものではありません。家族安否を含める、権限を細かく分ける、といった条件を足すと、他社は上位プランへ移る必要が出てきます。要件を確定させてから並べ直さないと、月額だけの比較は結論を誤らせます。

公開価格のある4サービスの中での位置づけ

金額だけを並べると高めに見える製品ですが、何を標準で含んでいるかを見ると評価が変わります。公開価格のある4サービスを、同じ観点で並べます。

観点 安否コール 安否確認サービス2 Safetylink24 ANPIC
契約の単位 年契約 月額払いなら1か月から 最低1年間 料金ページに記載なし
100名規模の月額 15,000円〜 9,800円(ライト) 9,800円 5,510円
初期費用 料金ページに記載なし 0円 48,000円 50,000円
家族の安否 スモールから ファミリー以上のプラン 通常版は人数に含まれず 料金ページに記載なし
認証 パスワードレス 公式の料金ページに記載なし アカウントロックあり IDとパスワード不要の3ステップ回答
権限の段階 10段階以上 3種類の連絡機能で権限を分離 4種類 公式の機能ページに記載なし

この表を見ると、安否コールの価格が高めなのは下位クラスにも上位機能を入れている設計によるところが大きいと読めます。家族安否、パスワードレス認証、スマートウォッチ対応が最小構成から使えるのは、他社ではプランを上げないと得られない組み合わせです。

逆に言えば、その3つを必要としない組織にとっては割高になります。従業員本人の安否だけを、メールで、年1回の訓練で確認できれば十分という要件なら、月額の低い製品のほうが合理的です。要件を先に書き出してから金額を見る順序が、ここでも効いてきます。

平常時に使う設計になっているか

公式サイトには「日常活用例」というページが用意されています。安否確認システムを災害時専用の道具にせず、平常時にも使うことを想定した作りです。

この発想は、実務上の理由があります。年に一度しか開かないシステムは、担当者が代わった時点で運用が止まります。従業員の側も、通知の見た目に馴染みがなければ「迷惑メールだろう」と判断しかねません。平常時に何度か通知を受け取っている人は、非常時にも同じ手順で反応できます。

スタンダードクラス以上ではアンケート機能が使えるため、出欠確認や簡単な社内調査に転用できます。ただし、平常利用を増やしすぎると今度は通知への慣れが生じ、緊急時の優先度が下がります。月に1回程度、目的のはっきりした用途に絞るのが、定着と緊張感の両立という意味では現実的でしょう。

すでに社内の連絡がビジネスチャットに集約されている組織では、無理に平常利用へ寄せる必要はありません。その場合は、年1回の訓練と担当交代時の引き継ぎ手順を文書で残すほうが確実です。

クラスを上げる判断はどこでするか

スモールからスタンダードへ上げると、月額は5,000円から15,000円になります。人数の増加が理由なら選択の余地はありませんが、機能を理由に上げるかどうかは判断が要ります。

上げる理由 得られるもの 判断の目安
人数が100名を超えた クラスの条件を満たす 選択の余地がない
手動配信を使いたい 自動配信に加えて任意のタイミングで送れる 台風や大雪など、地震以外で送る想定があるか
アンケートを使いたい 平常時の情報収集に転用できる 他のツールで代替できないか
統計・ダッシュボードが必要 回答状況を可視化できる 報告資料に使う頻度があるか
GPS・MAPを使いたい 位置情報を扱える(上位プラン) 従業員の同意と運用ルールが整理できるか

2番目の手動配信は、意外に重い判断材料です。自動配信は地震を前提にしている製品が多く、台風や大雪、システム障害といった事象では管理者が手で送ることになります。地震以外の事態も安否確認の対象にするなら、手動配信は必須の機能です。

最後のGPS・MAPは、機能として便利である一方、従業員の位置情報を扱うことになります。利用目的の明示と同意の取得、保存期間の設定など、社内規程の整備が前提です。機能があるから使う、という順序で導入すると後で問題になります。

向いている組織・向いていない組織

向いている

  • パスワードの管理を運用の負担と考えている組織
  • 拠点や階層が多く、権限を細かく分けたい組織
  • 下位プランでも家族の安否まで確認したい組織
  • 1年以上使う前提が固まっている組織
  • 現場でスマートフォンを取り出しにくい業種
向いていない

  • まず1か月だけ試してから決めたい組織
  • 基本料金の安さを最優先する組織
  • 人数ごとの正確な金額を公開情報だけで確定させたい組織
  • 初期費用の有無を先に確定させたい組織
  • 50名未満で、下限人数に満たない組織

導入前に決めておくこと

決めること 理由 確認の観点
対象人数 クラスの選択が人数で決まる 100名を挟むかどうかで月額が3倍になる
家族を含めるか スモールから家族安否が使える 含めるなら人数の数え方を確認する
権限の設計 10段階以上を自由に設計できる 拠点・部署・役職のどれを軸にするか
GPS・MAPの要否 スタンダードの上位プラン扱い 位置情報を使う運用があるか
人事システム連携 エンタープライズの機能 名簿更新の頻度と担当者の工数

最初の項目がいちばん重要です。100名という境目で、スモールの5,000円からスタンダードの15,000円へ月額が3倍になります。従業員が90名台の組織と110名の組織では、年間で12万円の差が生じる計算です。対象者の定義を詰めることに、金額上の意味があります。

未回答者をどう追うかが運用の本番

安否確認システムの仕事は、送ることではなく集めることです。100人に送って80人から回答が返ってきたとき、残り20人をどう扱うかで、システムの価値が決まります。

未回答には複数の理由が混ざっています。無事だが忙しくて後回しにしている人、通知に気づいていない人、そもそも届いていない人、実際に被災して回答できない人。この4つを切り分けられないと、本当に助けが必要な人にたどり着けません。

未回答の理由 見分け方 次にやること
後回しにしている 配信は成功、既読の形跡がある 再送で回収できることが多い
通知に気づいていない 配信は成功、反応がない 別経路(電話・家族)で接触する
届いていない 配信自体がエラーになっている 登録情報を直す。当日は別経路で探す
回答できない状況 他の3つを潰しても連絡がつかない 所属長・同僚・家族へ確認を広げる

安否コールは権限管理が10段階以上と細かいため、未回答者の追跡を所属長へ分散させる設計が取りやすい構造です。全社の未回答者リストを本社の担当者1人が電話で追うのは、100人を超えると現実的ではありません。部署単位で担当を割り当て、それぞれが自分の範囲を追う形にできるかどうかは、権限の粒度に依存します。

この運用は、システムを入れただけでは回りません。誰が、どの範囲の未回答者を、いつまでに追うのかを、平常時に決めて文書にしておく必要があります。トライアルの段階で一度模擬的にやってみると、必要な権限設計が具体的になります。

無料トライアルで確かめること

年契約が前提である以上、トライアルの使い方が導入の成否を分けます。眺めるだけでなく、次の4点を通しで試してください。

試すこと 見るべき点 判断できること
実際に配信する 送信から受信までの時間 公表値54秒との差
パスワードレスで回答する 回答完了までの操作回数 高齢の従業員でも迷わないか
権限を分けてみる 10段階のうち何を使うか 自社の組織構造に合うか
未回答者を追う 一覧の見やすさ 発災直後の追跡が現実的か

2番目は特に大事です。パスワードレスは便利な反面、URLを開いた人が本人かどうかをどう担保しているかを確認しておく必要があります。セキュリティ要件が厳しい組織では、この点を情報システム部門と共有してから進めてください。

よくある質問

いくらから使えますか

スモールクラスが月額5,000円からです。税別・年契約で、50名からと案内されています。

月単位で契約できますか

公式サイトの料金ページには3クラスとも「年契約」と記載されています。月単位の契約については記載がないため、問い合わせて確認してください。

1人あたり3.3円というのは常にこの金額ですか

スモールクラス(〜50名)の単価として示されている数字です。スタンダードクラスは5円/日と案内されています。人数やクラスによって変わります。

初期費用はかかりますか

料金ページに初期費用の記載は見当たりませんでした。有無と金額は問い合わせで確認してください。

家族の安否も確認できますか

スモールクラスの機能として「家族安否・掲示板」が挙げられています。詳しい登録条件は確認が必要です。

スマートウォッチで回答できますか

全プラン対応と案内されています。腕元で通知を受けて回答できる想定です。

配信速度の54秒はどういう数字ですか

「2024年 能登半島地震における当社実績」という注記付きの平均値です。条件が違えば結果も変わります。

どのクラスが多く選ばれていますか

公式サイトはスタンダードクラスに「最多選択」という表示を付けています。

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