電子印鑑GMOサインの料金は、プランの段だけでは決まりません。契約期間を単月にするか年間にするかで月額が変わり、送信のたびにかかる費用は署名の方式によって3倍の開きがあります。総額を出すには、この二つの選択を先に固定する必要があります。
ライトは年間契約で月8,800円(税込9,680円)、単月契約で月9,500円(税込10,450円)。スタンダードは年間契約で月24,000円(税込26,400円)、単月契約で月26,000円(税込28,600円)。送信料は立会人型の契約印タイプが1件100円(税込110円)、当事者型の実印タイプが1件300円(税込330円)です。年間契約を途中で解除すると、残期間分の利用料金相当額を違約金として一括で支払う定めがあり、日割り計算による減額は行われません。
料金は電子印鑑GMOサイン公式の料金プランページ、契約条件は同社の利用約款(ver 2.6)で確認しています。販売代理店経由で申し込む場合は適用される約款が異なることがあります。
料金は契約期間と署名タイプの掛け合わせで決まる
電子印鑑GMOサインはGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供する電子署名サービスです。公式の料金プランページは、お試しフリープランを含めて5段階の構成になっています。金額が掲示されているのはライトとスタンダードの2つで、ビジネスとエンタープライズは利用規模に応じた個別案内です。
特徴的なのは、ライトとスタンダードのそれぞれに単月契約と年間契約の切り替えが用意されている点です。ライトは単月9,500円/月(税込10,450円)に対し年間契約が8,800円/月(税込9,680円)で、公式ページには単月契約より年間8,400円お得と表示されています。スタンダードは単月26,000円/月(税込28,600円)に対し年間契約が24,000円/月(税込26,400円)で、年間24,000円お得と表示されています。単月契約は1カ月ごとの自動更新です。
- 提供会社
- GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
- ライト(年間契約)
- 8,800円/月(税込9,680円)
- ライト(単月契約)
- 9,500円/月(税込10,450円)
- スタンダード(年間契約)
- 24,000円/月(税込26,400円)
- スタンダード(単月契約)
- 26,000円/月(税込28,600円)
- 契約印タイプ送信料
- 100円/件(税込110円)
- 実印タイプ送信料
- 300円/件(税込330円)
- 電子証明書
- 1枚目無料、2枚目以降8,000円/枚/年(税込8,800円)
- フリープラン
- 基本料金0円、署名依頼は月5件まで
プランの段は、統制の強さとタイムスタンプの内包数で分かれる
ライトからスタンダードへ上がる理由は、紙文書の電子化、操作ログによる利用状況の可視化、API連携(一部有償)です。ビジネスへ上がる理由は、IPアドレス制限とSSO、承認フローの固定、そして延長タイムスタンプが月1,000件まで内包されることです。エンタープライズはさらに、親子会社アカウントの一元管理、無断アカウント作成の防止、延長タイムスタンプ月2,000件の内包が加わります。
| 比較軸 | お試しフリー | ライト | スタンダード | ビジネス | エンタープライズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 基本料金 | 0円 | 年8,800円/単月9,500円(月あたり・税別) | 年24,000円/単月26,000円(月あたり・税別) | 個別案内 | 個別案内 |
| ユーザー数 | 1 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 送信数 | 上限5件/月 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 当事者型(実印タイプ) | — | あり(300円/件) | あり(300円/件) | あり(300円/件) | あり(300円/件) |
| 操作ログ管理 | — | — | あり | あり | あり |
| ワークフロー固定 | — | — | — | あり | あり |
| アカウント登録制限 | — | — | — | — | あり |
| 延長タイムスタンプ | — | 30円/件 | 30円/件 | 月1,000件を内包、超過分30円/件 | 月2,000件を内包、超過分30円/件 |
プラン選定でつまずきやすいのは、統制機能の階段が細かく分かれている点です。閲覧制限と役割・権限設定はライトから使えますが、操作ログ管理はスタンダードから、ワークフロー固定と送信先制限はビジネスから、アカウント登録制限はエンタープライズからです。「内部統制のために上位プランが必要」という漠然とした判断ではなく、社内規程が求めている機能を1つずつ表に落として、どの段で満たせるかを確認してください。
署名タイプで送信料が3倍変わる意味
公式ページは、1送信ごとに送信料がかかることを明記しています。契約印タイプ(立会人型電子署名)が100円(税込110円)、実印タイプ(当事者型電子署名)が300円(税込330円)です。この差は単なる価格差ではなく、署名の主体が誰かという違いに対応しています。当事者型では署名者本人の電子証明書を用いるため、電子証明書の発行が前提になります。電子証明書は1枚目が無料で、2枚目以降は8,000円/枚/年(税込8,800円)と記載されています。
実務での見積もりは、全件を同じ単価で計算しないことが起点になります。取引先との一般的な契約は契約印タイプ、重要度の高い契約や社内規程で本人性の強化が求められる契約は実印タイプ、という振り分けを先に決め、それぞれの想定件数に単価を掛けます。月100件のうち10件を実印タイプにするなら、送信料は100円×90件+300円×10件で月13,000円(税別)です。全件を実印タイプにすると月30,000円になり、スタンダードの基本料金を超えます。

オプションは月額だけでなく初期費用にも注意する
本人確認を強化するオプションには、初期費用が設定されているものがあります。SMS送信機能は初期100,000円(税込110,000円)+月額15,000円(税込16,500円)。アクセスコードのSMS送信は初期0円+月額15,000円(税込16,500円)。画像添付依頼(運転免許証様式チェック)は初期0円+月額10,000円(税込11,000円)です。
| オプション | 初期費用 | 月額費用 | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| SMS送信機能 | 100,000円(税込110,000円) | 15,000円(税込16,500円) | 署名依頼を携帯電話のSMS宛に送る必要がある |
| アクセスコードのSMS送信 | 0円 | 15,000円(税込16,500円) | なりすまし対策としてアクセスコードを別経路で渡す |
| 画像添付依頼(運転免許証様式チェック) | 0円 | 10,000円(税込11,000円) | 身分証の様式確認を署名の過程に組み込む |
| 対面契約 | 50,000円 | 20,000円 | その場で相手と対面して締結する |
| 対面契約+アクセスコードのSMS送信 | 50,000円 | 25,000円 | 対面契約に本人確認の強化を組み合わせる |
公式ページには、対面契約を利用する際は本人確認のため「画像添付依頼」または「アクセスコードのSMS送信」のいずれかを併せて利用する必要があると記載されています。対面契約だけを単独で見積もると、実際の月額と食い違います。オプションは組み合わせの制約を含めて確認してください。
他社と比べたときの位置づけ
同じ「月額いくら+送信いくら」の形でも、単価の刻みとオプションの持ち方はサービスごとに異なります。GMOサインの特徴は、署名方式を2種類そろえて単価を分けている点と、契約期間の選択が価格に直結している点です。
| サービス | 固定費(公式表示) | 送信1件あたり | 契約期間の扱い |
|---|---|---|---|
| 電子印鑑GMOサイン | ライト 年8,800円/単月9,500円、スタンダード 年24,000円/単月26,000円(月あたり・税別) | 契約印タイプ100円/実印タイプ300円(税別) | 単月(1か月)と年間(1年)を選択。自動更新 |
| クラウドサイン | Light 月額11,000円/Corporate 月額28,000円(税別) | 220円(税込242円)。署名方式による単価差の記載なし | 当初1年、その後1年単位の自動更新 |
| freeeサイン | 下位プラン 年払で実質5,980円/月、上位プラン 年払で実質29,800円/月 | 100円/通〜。各プランに電子サイン無料枠が内包 | 月払と年払で月額が異なる |
| マネーフォワード クラウド契約 | 法人向け 2,480円/月〜 | 送信料・保管料0円。件数課金や上限設定はないと明記 | プランと契約形態による |
| Docusign eSignature | Personal/Standard/Business Pro(年間一括払いで最大44%割引の表示) | エンベロープ単位の上限管理。Standard以上は1ユーザーあたり年間100通 | 年間一括払いが割引の前提 |
単月契約が選べることは、他社と比べた実務上の意味を持ちます。年度の途中で導入を試し、合わなければ短い期間で抜けたい場合、単月契約なら残期間の負担が小さくなります。その代わり月額は年間契約より高くなります。1年使い切る確度が高いなら年間契約、確度が低いなら単月契約という判断で、価格差の8,400円または24,000円がリスクの保険料に相当します。
強み:署名方式を用途で使い分けられる
立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の両方に対応し、同一の契約締結フローの中で選べることが構造上の強みです。全件を当事者型にすると費用が跳ね上がり、全件を立会人型にすると社内規程を満たせない契約が出ます。件数の多い定型契約と、少数の重要契約を1つのサービスで扱えると、二重の運用と二重の契約管理を避けられます。
もう一つは、送信数とユーザー数がライト以上で無制限とされている点です。利用者の追加でIDの費用が増える設計ではないため、承認者や閲覧者を必要な範囲へ広げやすくなります。あわせて、Adobe認定証明書(AATL証明書)への対応、契約締結証明書の発行、8カ国語の多言語対応、長期署名・認定タイムスタンプが全プランで利用できると表示されています。
弱み・注意点:途中解除は違約金、日割りの減額はない
もっとも注意すべきは解除の条件です。利用約款第23条第2項は、利用期間の途中で契約を解除する場合、残期間分のサービス利用料金相当額を違約金として一括して支払うと定めています。加えて、更新拒絶の通知期限を過ぎてから解除の通知を行った場合、その残期間には更新後の利用期間が含まれるとされています。つまり期限を1日過ぎると、違約金の計算対象が次の契約期間まで伸びます。
第19条第1項には、いかなる場合でもサービス利用料金の日割り計算による減額を行わないことが明記されています。月の途中で使い始めても、途中でやめても、その月の料金は減りません。さらに第22条第2項により、年間契約を選択した場合は利用期間中(更新後の期間を含む)に利用料金が減少するプラン変更を行うことができません。スタンダードで契約したあと、使わない機能を理由にライトへ下げる、という調整は年度内にはできない設計です。
単月契約は初回の利用期間の満了日を含む月の20日まで、年間契約は満了日を含む月の前月末日までです(利用約款第22条第1項)。年間契約では実質的に「満了の1か月以上前」が判断期限になります。契約時にこの2つの日付を社内カレンダーへ入れてください。
解約時のデータは、自分で複製しておく前提になっている
利用約款第24条第2項は、利用期間の満了日または解除日までに、利用者の責任においてデータ等を複製して自身で保管すると定めています。同条第1項は、サービスが利用期間の満了または解除により終了した場合、同社の定める「GMOサインセキュリティガイド」の「解約時のデータの扱い」に従ってデータ等の削除を行うとしています。削除の具体的な条件はそのガイドを参照する構成です。
これに加えて第11条は、利用の過程で登録した電子文書、属性データその他一切のデータについて、滅失または損傷に備えて利用者の責任で定期的に複製を行うと定めています。第17条第1項では、損害賠償の範囲が同社の故意または重過失による直接かつ現実の損害に限られ、その額は損害が生じた月から遡って1か月間の基本月額利用料(オプション利用料等を含む標準価格)の範囲に制限され、データ等の復旧その他一切の責任を負わないとされています。
文書と属性データの複製を自社側に取得する。満了日・解除日を過ぎてからの取得は前提にされていない。
定期的な複製の担当と頻度を決める(約款第11条が利用者の義務としている)。
データ復旧の責任は同社が負わない。賠償額の上限は1か月分の基本月額利用料の範囲。
正当な権限を有する者が締結したこと、サービスが中断・停止・廃止されないこと(第17条第3項)。
署名代行と権限付与の責任は利用者側にある
利用約款第8条は、サービス上で署名権限を付与した者による署名代行を利用できるとしたうえで、権限の付与は利用者が自己の責任で行うものとし、同社は権限付与に関して一切の責任を負わないと定めています。第17条第3項では、正当な権限を有する者がサービスを利用して電子契約を締結したことについて、いかなる保証も行わないとされています。
この二つは、社内の統制設計に直接効きます。誰に署名権限を与えるか、代行を認めるか、どの金額帯から承認を挟むかは、サービス側の機能ではなく自社の規程で担保する必要があります。ワークフロー固定や送信先制限がビジネス以上でしか使えないことを踏まえると、下位プランで運用する場合は、規程と運用記録で補う設計を先に作ってください。
三者間契約・署名順・予約送信は、どの段から使えるか
契約の形が単純な二者間だけとは限りません。公式のプラン比較表では、三者間以上の契約、署名者変更、署名順設定、AND署名/OR署名、封筒送信機能は、お試しフリープランを含む全プランで対応と表示されています。複数当事者の契約を扱うために上位プランへ上げる必要はない構成です。
一方で、段によって分かれる機能もあります。一括送信と署名期限の設定はライト以上、署名依頼予約機能と署名者設定パーツ、ファイル添付依頼はスタンダード以上、署名依頼の再利用機能と共有アドレス帳、契約締結証明書添付送信はビジネス以上と表示されています。テンプレート登録とマイアドレス帳は、フリープランでは上限5件という制限が付きます。
選定時は、月次で繰り返す送信作業のどこに時間がかかっているかを先に測ってください。同じ相手・同じ様式へ毎月送るなら署名依頼の再利用が効き、期日管理が課題なら署名期限の設定と予約送信が効きます。機能名の一覧を眺めて上位プランを選ぶより、実際の作業手順に当てはめたほうが必要な段が特定しやすくなります。
文書を後から探せるか、まとめて取り出せるか
電子契約は締結して終わりではなく、更新期限の管理と、監査・調査での取り出しが続きます。GMOサインの文書管理側の機能は、文書検索、フォルダ管理、文書情報項目のカスタマイズ、文書情報CSVダウンロード、署名互換機能、契約更新通知が全プランで対応と表示されています。契約更新通知が下位プランでも使えることは、更新漏れの防止という点で意味があります。
段で分かれるのは、取り出しと電子化の側です。スキャン文書管理とスキャン文書へのタイムスタンプ、補足資料追加アップロードはスタンダード以上、PDF文書一括ダウンロードとAI自動入力はビジネス以上と表示されています。スキャン文書へのタイムスタンプは、スタンダードでは30円/件、ビジネスは月1,000件まで内包で超過分30円/件、エンタープライズは月2,000件まで内包で超過分30円/件という刻みです。PDF化代行はスタンダード以上のオプションとして表示されています。
とくにPDF文書一括ダウンロードがビジネス以上である点は、乗り換えを想定するなら押さえておく条件です。利用約款第24条第2項が、満了日または解除日までに利用者の責任でデータ等を複製して保管すると定めている以上、一括で取り出せるかどうかは解約作業の所要時間そのものに直結します。下位プランで契約する場合、取り出しの手段と所要時間を契約前に確認してください。
向いている利用者・向いていない利用者
- 立会人型と当事者型を契約の重要度で使い分けたい組織
- 1年使い切る確度が高く、年間契約の割引を取りに行ける組織
- 定型契約の件数が多く、1件100円の単価が効く組織
- 逆に、まず短期間だけ試したい組織(単月契約を選べる)
- 年度途中での解除や減額プラン変更の可能性が高い組織
- 本人確認オプションを複数使う予定だが、初期費用を今期に計上できない組織
- アカウント登録制限やワークフロー固定が必須で、下位プランの予算しかない組織
- データの複製・保管を自社側で担う体制が作れない組織
販売代理店経由では適用される約款が変わる
利用約款の冒頭には、本利用約款はGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社と直接利用契約を締結する顧客に適用され、販売代理店を通じて申し込んだ場合には各販売代理店が定める利用約款等が適用される場合があると明記されています。適用約款については事前に各販売代理店へ確認するよう案内されています。
この記載は見落とされがちですが、影響は小さくありません。ここまで整理した更新拒絶の通知期限、違約金の計算方法、データ削除の扱いは、直接契約を前提とした条文です。代理店経由で申し込む場合は、同じ条件が適用されるとは限りません。代理店の見積書を受け取る段階で、適用される約款そのものを提示してもらってください。
支払いについては、第20条が銀行振込またはクレジットカードのいずれかを選ぶこととし、サービスプランによっては利用できない支払方法がある場合があるとしています。第21条は、当月分(年額一括払い等の場合は合算分を含む)を翌月末日までに支払うこと、期限までに支払わない場合は翌日から法定利率による遅延損害金が発生することを定めています。
よくある質問
年間契約と単月契約はいつ切り替えられますか
利用約款第22条第2項により、年間契約を選択した場合は利用期間中(更新後の期間を含む)に利用料金が減少するプラン変更を行うことはできません。契約期間そのものの選択は申込時に行う設計です。
途中でやめたら残りの月の料金は返ってきますか
第19条第1項に、いかなる場合でも日割り計算による減額を行わないと明記されています。さらに第23条第2項により、途中解除では残期間分の利用料金相当額を違約金として一括で支払うこととされています。
フリープランでどこまで試せますか
基本料金0円で、月5件までの署名依頼が無料と記載されています。1ユーザーのみで、署名依頼は契約印タイプのみという注記が付いています。当事者型(実印タイプ)の検証はフリープランではできません。
実印タイプを使うには何が必要ですか
当事者型電子署名(実印タイプ)はライト以上で利用でき、送信料は1件300円(税込330円)です。電子証明書は1枚目が無料、2枚目以降は8,000円/枚/年(税込8,800円)と記載されています。
解約したあとデータは残りますか
利用約款第24条第1項は、利用期間の満了または解除で終了した場合にGMOサインセキュリティガイドの「解約時のデータの扱い」に従ってデータ等を削除するとしています。同条第2項は、満了日または解除日までに利用者の責任でデータ等を複製して自身で保管するよう定めています。
公式一次情報
- 電子印鑑GMOサイン 料金プラン(プラン別の基本料金、単月契約と年間契約の差額、契約印タイプ・実印タイプの送信料、電子証明書、オプションの初期費用と月額、プラン比較表の機能対応、フリープランの条件)
- 電子印鑑GMOサイン利用約款(第8条 署名代行権限の付与、第11条 データ等のバックアップ、第17条 責任の制限、第19条 料金の支払、第20条 料金の支払方法、第21条 料金の支払時期、第22条 利用期間及び更新、第23条 解除、第24条 データ等の削除)
- GMOサインセキュリティガイド(利用約款第24条が参照する「解約時のデータの扱い」の所在)

